さて…どうしてやろうか…。
「おぉ?もう打つ手無しか?」
「…さぁな」
囲んでも弾幕では避けられる…参ったなぁ…。
「ほらほら、何処からでもいいんだぜ?」
「余裕ぶっこきやがって…可愛くねぇガキだ」
「ガキだァ?オレ様を何歳だと思ってやがる」
「400歳ってとこか?」
「600歳だバカヤロウ」
「そんなの知るかよボケナス」
「そういうテメェは何歳なんだよ?」
「16歳だ」
「へっ!16ぅ!?赤ん坊もいい所だなぁ!?」
「この身体を見ても16だと思うのか?」
「……」
600でガキなんだ、俺ほどになるまで何千年かかるんだ?俺は元人間だから……
「元…人間だと…?」
「そうだが?」
「なら尚更気に食わねぇ!なんで元人間の、なり損ないなんかがアイツらの彼氏なんかやってやがんだよ!」
「知るかバーカ」
好きだからに決まってんだろ。
「その態度ホント気に食わねぇなぁ!ぶっ飛ばしてやる!!」
「出来んのかよクソガキ」
「あぁ!?」
「良いから、かかってこいよクソガキ」
「上等だっっ!!」
ドォォッ!
…速くなってきてないか?
「雷武器『雷盾』」
「!!」
即席ではあるが、盾を生み出す。思えば、なんで今までやってこなかったんだろう?
バキィィィン!
「!!」
砕けた!?
「オラァァァッ!!」
ドフッ…
「ぐぅぅ…!」
腹パン…!?
「ぐはっ…」
思わず片膝をつく。
「オラァ!!」
「ぐえっ」
顔面蹴りあげるとかコイツ…!
床に大の字に寝転ぶ。
「もう終わりかよ、あぁ!?何が“俺は強い”だ!その程度じゃねぇか!」
…その油断が命取りなのさ。
「………深淵『Darkness Flash』」
フッ…
「あぁ!?なンだこれ!!」
「はあぁぁっっ!!」
気弾…じゃなくて、エネルギー弾を発射。
少し加減してる。
ドォォン!
「ぐああっ…!」
あんま効いてないね…もっと力込めればよかったか?いや、これのために力は残しておいて良かったな。
「『分身』………はぁぁぁぁぁ…!!」
“心が読めない”分身を出す。
バチバチバチ…
「……ヤァ」
「おう、俺」
「ヨウ。…ドウシタ?ヤラレテルヨウダガ」
「ああ、“手加減しすぎた”ようだ」
「…ソウカ。デ、何ヲスレバイイ?」
「“地雷”だ」
「オ前モ、結構ナワルダナ」
「へっ、何の問題も無いだろう?フランの…いや、フランとレミリアの彼氏はこの俺、エスカルゴ・スカーレットだからな」
「ソウダナ。ヨシ、ヤルカ」
「よし」
「ッダァァァ!!」
ドカッ…ピシッ…
「って〜……」
…バカかアイツは?
無闇矢鱈に突っ込んで壁殴ってやがる。
でも、ヒビが入る辺りすごいな。
「混合武器『雷銃&雷砲』!………ホホイホイホイ、ホホイノホイ。ホイホイホイホイ、ホイホイホイ、ト。ナァ、コンナモンデ良イカ?」
「ああ、もう良い」
ホイホイうるさいな。
分身に“地雷”を撒いてもらった。
触れるとエスパを放つ、小さな魔法陣を。
これは一応武器だから、触れることが出来る。
触れることが出来るなら当然置くことも出来る。
普段は手の中に隠してか○は○波のように出してるのだが、こう応用が効くのが我ながら素晴らしいと思う。
「ナァ、俺ノエネルギーガ…」
「ああ、すまんすまん。今足すよ」
「悪イナ」
肩に手を置きエネルギーを送る。
「イイってことよ。2人でアイツボコそう」
「名案ダ」
「どこ行きやがったエスカルゴォォォォ!!」
『(´^ω^`)ブッフォォォォォッッwwwwwwwww』
「何笑ってやがるテメェェェ!!」
おお、怖い怖い。キレてるねぇ。
じゃ、エスパの嵐を喰らうがいい。
「……解除」
フッ…
クレイに纏わせていた闇を解除。
こうすれば、アイツは俺が見え次第…
「テンメェェェ!」
殴りかかってくるよな。
カッ!
「!?」
ドォォォォ…
「ぐあああっ!!」
引っかかりやんの…。
ドサッ
「な、なんだ今の…レーザー?」
カッ…ドオォォォォ…
「うあああああ…!」
仕掛けた地雷はほぼ全て発動した。
「はぁ…はぁ…なんだありゃ…下から来なかったか?床になにか…」
床に這いつくばり、床を舐めるように確認しているクレイ。
「オイ、俺」
「ん?」
「今チャンスダロ」
「…せやね、終わらせよか」
「ソウダヨ。カッコ便乗」
「あはは…」
一言余計や…。
「最後ハ…アレカ?」
「だな、アレでキメよう」
「オッケー」
『せぇぇぇのぉぉぉ……!!』
2人で声を上げ、2人で天井スレスレまで飛び上がる。
『「ダブルエスカルゴ・踵落とし」!!!!』
「──ハッ!」
ドオオオオオオオオオオオオン……
反応が遅れたクレイの頭に直撃した。
「うぐ…あ……っ」
バタン……
倒れたきりクレイは動かなくなった。
「大丈夫、生キテハイル」
「そうか」
分身が息を確認した。
「エスカルゴ〜!!」
「フラン!」
フランが駆け寄ってきた。
ギュッ…
「きゃは♪ありがとっ♪」
「おうよ。…こいつは何なんだ?」
「それはね…」
「クレイは、スカーレット家の分家の者でね」
レミリアが続ける。
「分家だと?本家は?」
『私たちよ』
ハモる姉妹。
「そうか。で、許嫁ってのは?」
「コイツのデマカセ」
「もちろん嘘っぱちよ」
「彼女ってのは…?」
『嘘だってば』
「そうか…良かった…」
「あと付け加えるなら…。クレイは私たちの従兄弟に当たるかしらね」
「従兄弟!?」
「ええ。私たちのお父様とクレイのお母様が兄妹でね」
「へぇ〜…」
「幼い頃はほんのたまに遊んだりしたけど…コイツはいじめっ子で、フランが虐められてたから、私がよく守ってあげてたものね」
「そうね〜…」
「ほう…」
いじめっ子だったのか。
だから嫌い…なのか。うん、わかるぞ。
俺の従兄弟も、俺とヒビキをいじめやがったから、俺がよく庇ってたものだ。
「んで、こいつどうする?」
「トバしましょ」
「それがいいわね、お姉様」
「…紫さーん?」
スッ…
「はーい♪」
まーた出てきた…。俺が呼んだんだけど。
「……コイツを元の世界に」
ただ今のクレイ、俺に首根っこを掴まれ宙ぶらりん状態。
「お安い御用よ♪」
「もう二度と連れて来ないでくれる!?」
レミリアが付け加える。
「…わかったわ♪」
床にスキマを開く。
「じゃあな」
パッと手を離され、重力に従い落下していくクレイ。
スッ…
スキマが閉じた。
「はぁ…全く、なんてことしてくれたのよ紫…」
レミリアが愚痴る。
「ごめんなさいね、暇だったからつい…ね♪」
「はぁ…」
「そーいやアイツ、スペル使ってこなかったな。あ、その前に弾幕すら出してこなかったよな」
「アイツは格闘一筋だからね」
「なるほど」
やりますねぇ。
「ところでエスカルゴ…」
「なんだフラン」
「分身出せるようになったのね!」
「ああ、やっとな」
「おめでとっ♪」
ギュウウ…
「はは、ありがとな」
「仲睦まじいわね…」
紫さんがボソッと言う。
「へへ♪」
「…ナァ、俺ニモ抱カセテクレヨ」
「なんだ、まだいたのか。抱かせるかばーか、俺のフランとレミリアだ」
「エスカルゴ……/////」
「チェ…俺モ頑張ッタロ…」
「それとこれとは話が別だぜ。解除」
「チェ〜…」
シュンッ…
「あんまり言うこと聞かないのね」
レミリアが呆れるほどか。…ま、そうだな。
「そーなんだよなー。戦う時は言う事聞くのに…日常生活ではあんなんだ」
「へー…」
その夜
「3人で寝るの久しぶりね〜…」
「え?1日ぶりだろ?」
「私には久しぶりなのよっ!ね、お姉様♪」
「そうね。ついでに言うなら…、あなたが居ない1日はつまらなかったわ」
「………」
こうもストレートに言われるとなぁ…。
「霊夢の所は?楽しかった?」
「ああ」
「そう…それは良かったわね」
「お姉様、もう寝ましょ?ヤな奴が来たせいで疲れちゃったわ」
「そうね。おやすみ。…っ」
チュッ
レミリアからしてくるなんてなぁ。
「あっ♪私も私も♪ちゅっ♡」
チュッ
「相変わらず2人共柔らかいな」
「えっへへ〜」
「フンっ、当然だわ」
『おやすみ、エスカルゴ♪』
「おう、おやすみ」
クレイを元の世界に返してからは、紫さんも交えてしばらくそのまま立ち話をした。
その間に咲夜さんが美鈴の手当をしたらしく、俺らが話を終えて戻った時には、美鈴は包帯を巻かれ中で休んでいた。
咲夜さんに手当されたいと思った俺であった…。
キャラ紹介
クレイドール・スカーレット
心を読む程度の能力の持ち主。
600歳、男。
身長はレミリアほど。
羽はフランのものと酷似しており、結晶の色は純黒に染まっている。
スカーレット家の分家の者であり、レミリアたちからは従兄弟にあたる。
昔からのいじめっ子で、周囲の者からは嫌われている。虚言癖があり、スカーレット家への少し曲がった誇りを抱いている。考え方は、他の者を寄せ付けないという排他的な考え方。
いじめる相手(レミリアら)を探してる時に八雲 紫に話しかけられ、幻想郷に連れてこられた。
紅魔館にて数百年ぶりにレミリアらと再会するも、2人の心を読み彼氏がいることを知り、己が許嫁であると嘘をつきエスカルゴを混乱させた。
弾幕は出さず格闘のみで勝負する。
その強さは紅魔館の門番、美鈴すら圧倒する。
鴉天狗並のスピードで相手を翻弄し、隙を見て拳撃を浴びせるその姿はまさに“神速の吸血鬼”。
一人称はオレ様。
人を見下すクセがある。短気。脳筋の単細胞。