※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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天魔様の発情期!?

 ある日、天狗の首領の天魔は、悶々としていた。女性──否、性別問わずにある事なのだが、彼女はこの日、特にムラムラしていた。

 天魔は性的な経験が無い。あるとしても自慰行為程度であり、その自慰ですら、陰部の表面を撫でる程度の優しいものである。そう、彼女は処女だ。

 天狗社会は半ば実力主義な面がある。なので首領である天魔は他の者に気軽に真意を話せない上に、ましてや誰かに身体を委ねるなど以ての外だった。

 しかしそんな彼女の母は先代の天魔。故に、彼女自身も、いつかは自分も子を持ち、天魔の位を子に譲るのだという事も必要になってくるんだろう、と自覚していた。

 それを分かっていても尚、誰かに身を委ねるなどという事はできなかった。繰り返しになるが天魔は天狗の首領。つまり自分以外は格下であり、真意を見せたり身を委ねたりするという事は、偏に部下、いや格下に弱みを見せるという事を意味していた。

 実力主義な天狗社会でそれは御法度。とはいえ、今代の天魔は柔軟な考えを持っているので、少しは大丈夫だろうと思っているが、彼女にはクーデターされた過去があるので、そんな彼女が気楽に誰かに身を任せられないのも仕方のない事だった。

 そんな時、ムズムズする身体を天狗衣装の内側でくねらせてムラムラを誤魔化しながら、優秀な部下である飯綱丸龍を呼び出し、軽く愚痴っていた。

 軽くでもいいので愚痴を吐き出す事で気晴らしになればと考えての事だった。けれども、そう簡単に治まるほど性欲とは甘くないものだ。三大欲求とはよく言ったものである。

 

「はぁ。掟なんてかったるいモノ……いっそのこと、綺麗さっぱり捨て去りたいのォ……そうじゃろ?もう若い天狗共は辟易しておるのではないか?」

 

「おやおや、天魔様にあるまじき発言。ふふ、山に次の革命を齎しましょうか?」

 

「飯綱丸よ、天弓千亦を使っての革命は半ば失敗に終わったのではなかったか?」

 

「しかしそれを機に山の英雄との関係を更に深める事にも成功しました。以後は、これまでよりも彼の助力を仰ぎ、更なる躍進を……」

 

「ほう?あくまでも彼を利用する為に彼との関係を深めたと、そう言いたいのかの?」

 

「いえ、あくまで『彼女の仕事を手伝う』という体(てい)での『助力』ですので、利用という訳では……」

 

「そんなチンケで瑣末な事を聞いてるのではない、お前の気持ちを聞いてるんじゃ。今は儂が天魔などという事を忘れても良いぞ?」

 

 幾ら天魔からそう言われたとはいえ、立場というものは大事なものである。そう易々と本音を隠さず言えるワケはないのだが、ここは誤魔化す方が己の首を絞めるだけだと龍は気付いていた。

 コホン、と小さな咳払いをすると、わざとらしく見えるかもと自身でも思いながらも、とりあえず、言ってみるだけ言ってみる事にした。

 

「彼と一緒に仕事したいな〜♪……ですかねぇ……。す、すみません、今のは聞かなかった事に……///」

 

「ハーッハッハッハッハッ!良いではないか、良いではないか!ま、そうじゃな。クーデターの折も、彼は儂を助けてくれたからな。大天狗の中で非常に優秀であるお前が彼に信頼を寄せるのも分かるぞ。そしてそんなお前に頼みがあるのだが……?」

 

「はっ。何なりと」

 

「……彼と……その、な?2人に……なりたいのだが?手配の方を…………頼めるかの?」

 

「!!……それはまさか?」

 

「……疼くんじゃ。儂も久しぶりに繁殖期かのぉ……どうにも1人では鎮まらんのだ」

 

「はっ!今すぐに段取りを致しましょう。場所は、天魔様の私邸の方で宜しいのでしょうか?」

 

「うむ、頼んだぞ。こんな事を頼めるのは飯綱丸と姫海棠だけだ。……射命丸は彼の嫁だからな、流石に夫を貸せとは言えんからなぁ……」

 

「光栄でございます。では天魔様も私邸にて御身をお清め下さいませ。直ぐに彼を向かわせますので。存分にお楽しみ下さいませ」

 

「そうさせてもらうぞ」

 

 

 ◆

 

 

《という事で天魔様の相手をして頂きたいのですがお時間大丈夫ですね?》

 

《時間は大丈夫だけど天魔様の相手は嫌だよ》

 

《へっ!?なっ、何故……?》

 

《前に天魔様に子作り誘われた事あるんだけどさ、流石に断ったんだよ。俺の子が一大社会の長とか、父親である俺の肩にかかる責任がデカすぎるしさ。いや、天魔様の権限で俺への責任とか諸々の面倒を免除してもらうとしても、一大社会の長と関係持つなんて、ちょっとなぁと……》

 

《そこを何とか……っ!というか、あなたにとっても良い話じゃないですか!?》

 

《そりゃ権力者とイイ関係になれるならいいけど、流石に天狗の長はヤバい。ある意味ヤバい》

 

《一度で良いんです!そう、ワンナイトラブです!此度の繁殖期を治めて下されば、どうか……!》

 

《えぇ……》

 

 大天狗ともあろう者が「ワンナイトラブ」などと言うか、と思わず苦笑。まさか、天狗の長がそんな軽率に身体を許してくれるとは思わないが……。既に俺と肉体関係にあるメグちゃんを使者にしたあたり天魔の本気さを窺えるというものだ。

 というより、もしや天魔は、はたてと俺の関係を知らないのでは……。

 

《考えてもみてください!天魔様は、ああ見えても何千年の時を生きてきた天狗!私よりも年増です!ですが恐らく処女です!》

 

《年増て》

 

《お願いしますよ、ホントに!まだ日は浅いですが彼女のお願いですからっ!ねっ!?何ならあなたのお望みの物資でも何でも融通しますからっ!》

 

《メリットやデメリットで考えてるワケじゃあないけど。でもまぁ……うぅん……。子供は作らなくてもいいんだよね?》

 

《それはもう!天魔様のムラムラを治めて頂きたいだけですから!》

 

《なら、分かった。避妊すりゃいっか。で、何処に向かえばいい?》

 

《私邸です。場所はご存知ですか?》

 

《ああ、クーデターん時に知ったよ。あそこね》

 

《では今すぐにお願いします。いやはや、特訓中で助かりましたよ》

 

《早く陰陽玉を完璧に使いこなしたいからね》

 

 その後、天狗の里にある天魔の私邸へ向かうが、里は結界で囲まれていたので仕方なく異世界へ行く能力を行使して私邸へ向かう。メグちゃんも天魔も里が結界に囲まれていて部外者である俺は入れないというのを忘れているのでは……。どちらにせよ、俺だったら入れるので大した問題ではないのだが。

 

 

 ◆

 

 

「お邪魔しまーす。天魔様、居ますかー、居ますよねー?デリバリーエスカルゴ、略してデリエスが来ましたよー」

「あなた様が山の英雄様ですね?」

「うん、エスカルゴです。……ところで君は?」

「女中の者にございます。お通し致しますので、どうぞお上がり下さい」

「では遠慮なく」

 

 来た。奴が来た。身を清め、現在、着物の下には裸体のみ。下着すらも着用しておらぬ。

 昂る胸を押さえ何度も深呼吸。────ダメだ、全く落ち着かん。こんなにも気が昂るのは、天魔に即位した時以来かもしれん。

 女中と軽く会話をしたエスカルゴは、案内を受けながらも足音を立てぬように気を使っているのか、やけに静かに歩いている。少し摺り足気味か。下駄ならばすぐに擦り切れそうな妙な歩き方だ。

 

「失礼致します。天魔様、英雄様のご到着です」

 

「うむ。下がって良いぞ」

 

「失礼致します」

 

 女中が部屋を出て、ススッと襖を閉めると、彼は柄にもなく居住まいを正し、小さく咳払いをして、何か言おうと言葉を選んでいる。

 以前は儂の誘いを断った事もあり、気まずさでも感じているのだろう。ここは儂から誘うべきか。

 

「そう固くなるでない。儂とお主の仲ではないか。布団ならばもう用意しておる。来なさい」

 

「っ……はーい……」

 

 てんしょん?が低めだ。元気が無さそうに見えるけれども纏う妖気は10数年前の比ではない。部外者だが信頼に足る奴だ、此奴は。弱点を晒すのも最早今更だ。恥ずかしいが、もう欲は止まらぬ。非常に情けないがな。仕方ないと割り切るしかない。

 

「……飯綱丸から聞いたじゃろ。今の儂は、繁殖期に入ったのやもしれぬ。普段は1人で処理していたがどうやらもうそれも限界のようでの」

 

「部下に知られたくないから俺を、でしょう?」

 

「よく分かっておるじゃないか。では……頼む。あと普通の話し言葉で構わん。壁を感じてしまうしの」

 

「OK。……じゃあ、まず……どうしてほしい?」

 

「……どうしてって……」

 

 カーッと顔が赤くなってくるのを感じた。それは勿論、交尾がしたいから呼んだのであって……しかしそれを口にするのは……そして改めて誘うのは……。

 上手く言葉に出来ない程の凄まじい恥ずかしさを感じてしまう。とはいえここでスッキリせねばいつスッキリするというのか。

 身を委ねるのは恥ずかしいが……また異なる方法を思いついた。

 

「お……お主のな……男根を……見せてほしいのだが……構わんな……?」

 

「え?……あ、うん、良いけど……セックス……交尾はしなくてもいいの?」

 

「そのな……初めては痛いと聞いているのでな……。痛いのは嫌なんじゃ……」

 

「ちゃんと解せば痛くはないと思うけど……まぁ俺はどっちでもいいよ。見せるだけでいいんだね?」

 

「構わん。儂も……ぬ……脱ぐからの……///」

 

(メグちゃんは年増とか言ってたけど、何だかんだ肉体は少女なんだよなぁ……スレンダーに見えて実は着痩せしてるだけか……胸は文並みか?エッロ……。いや待て、下は密林かよ。……なんか新鮮だ……)

 

 此奴め、儂の股間を見て男根を膨らませておる。相変わらず正直だ。だが、素直にすんなり脱衣する辺り、此奴には羞恥心というモノは無さそうだが、男としてそれはどうなのだろうか。ある程度なら、恥じらいがあっても良さそうなものだが。

 

「ほい、お望みのモノですよ、お好きにどーぞ」

 

「っ……!コレが男根か……何とも奇妙な形をしとるモノだな……」

 

 布団に座りながら太ももの間に手を入れ、股間に手を伸ばす。いつもなら、自慰を始めて少し時間が経たないと濡れないのに、今は、既に濡れていた。我慢に我慢を重ねた結果なのだろうか。

 

(うぉ、天魔が目の前でオナニーしてる……。天魔はクリ派なのかな。クリとか表面ばっかイジってるがアレってどうなんだろ。小悪魔に聞いてみるか……)

 

「……どうした。見てばかり、いないで……んぁっ……お主も、自慰でもシたら……どうだ……?目の前に、この儂が全裸でおるのだぞ……?」

 

「足広げてくれたらそうしようかな」

 

「ばっ……馬鹿を言うでないっ!そ、そそそんな事をしたら……女の子の所が丸見えになるじゃろっ!」

 

 顔が真っ赤になるのが自分でも分かる。どうして恥部を見せ付けるようにしなくてはならないのだ。そんなの死んだって御免蒙りたい程だ。

 

「俺も男の子の所を丸見えにしてる。なら天魔様もそうしてこそ平等でしょ?」

 

 それを言われたらおしまいじゃろ!たわけ!と、心の中では全力で突っ込みを入れる。しかし、そう言われてしまうと、どうも弱い。既に奴は全裸だ、隠そうともしていない。……儂の方が立場が弱い。

 

「っ……わ、分かった。この事は儂らだけの秘密……だからの?分かっておるな?」

 

「分かってる分かってる。安心してよ」

 

「っ……は、恥ずかしくて消えそうじゃ……っ///」

 

(M字開脚キターーーーー!!こりゃシコいねぇ、パイパンばっかり見てたから密林が新鮮だよ……うわ襲いてええ、でもここは「山の英雄」として我慢、我慢しなくちゃ……信用に関わるし……。とりあえず目の前の女体をオカズにオナニーだね)

 

 何だろうか。エスカルゴは男根を握って、前後に動かし始めた。コレが男子の自慰なのだろうか……?あんなにも早く動かして痛くないのかと気になる。

 

「ほら……見せ合いオナニーだよ?こんなの、初めてなんじゃない?」

 

「あ、あぁ……おなにぃ?というのか……?」

 

「そうそう、自慰行為を今風に言うとオナニーって言うんだよ。山を新しい時代にしようってんなら、覚えておいても損は無いんじゃないかな……っ」

 

「分かった、覚えておく。……して、エスカルゴよ。そんなに激しく動かして……痛くはないのかの?」

 

「激しいほど気持ちいいんだ。その身体がエロくて性欲が唆られるわ、マジでさ……」

 

「えろ……?」

 

「性的な意味で魅力的……みたいな感じかな?天魔のおっぱいとか、その陰毛とかさ、すっごいエロくて俺まで性欲が止まんなくなるよ」

 

「魅力的……儂がか?……んくっ……はぁっ……ふぅ……んひっ……」

 

「そーそ、天魔が。俺まで気持ち良くなってくる……ふふ、へへへっ……ほら、もっと激しく動かしなよ、一緒にもっと気持ち良くなろう?」

 

「んっ……♡ だ、だめぇっ……み、見ないでぇっ……♡て、手がっ……止まらぬっ……あぁっ……♡♡」

 

「イキそーになったらどうする?ぶっかけていい?それとも手に出せばいいのかな?」

 

「いきそ……?わ、分からんっ、分からんっ♡ でも、気持ちイイって、いうのは、分かるぞっ♡♡」

 

「ずっと刺激すると何かビクンビクンすんじゃん、それのことよ。達する、って言ったら伝わるかな。もしも達しそうになったら『イク!』ってちゃんと言うんだよ?」

 

「分かったっ♡♡……あ゙っ♡ くっ……あひっ♡ ゆび止まんなっ……んあぁっ♡♡」

 

(グチュグチュなってる……指挿入すらしてないのにエロすぎじゃあないかね。今度小悪魔にもオナニー見せてもらうかな……。あと咲夜さんと鈴仙と巫月と霊愛とモルモーにも……)

 

「いっ……いくっ…………イクぅッ♡♡」

 

「お……イキそう?俺もイクよ……、ぶっかけるよ?顔に掛けるよっ……」

 

「ひゃああっ!?」

 

 何やら力んだ様子で、立ち膝だったエスカルゴは立ち上がる。そして男根を儂の顔に向けると、その先端から真っ白な精液が弧を描いて飛び出した。

 思わず目を閉じる。顔に掛かるのが収まったかと思うと頬に熱い塊が押し付けられた。しかもそれを頬を抉るようにグリグリと動かしている。

 恐る恐る目を開けると、ハァハァと息を荒くしたエスカルゴが男根の先端を頬に押し付けて、精液を塗りたくっているのだと気が付いた。

 

「なっ……何を……!?」

 

「顔に掛けるって言ったじゃない?顔射はシコい、相変わらず最高だ」

 

「がんしゃ……とな?全くお主は……訳の分からん事ばかりじゃ……。うぇぇ、ネトネトしとる……おのれエスカルゴ、どうしてくれる……!」

 

「精液には保湿効果があるって知ってる?」

 

「なんじゃと?」

 

「保湿効果があるんだから、それを塗ったら天魔の肌ももっと綺麗に、美しくなると思うけどなー……?いつまでも若く綺麗で在りたいって思うでしょ?」

 

「それは……そうじゃの、儂とて女子(おなご)じゃもん」

 

「なら少しは精液を顔に塗った方がイイよ〜?俺は更に興奮するし、天魔は綺麗になる。一石二鳥だと思わない?」

 

「う……む…………一理ある、な……」

 

(天魔、まさかの無知シチュ。うーんこの……いや、気持ち良ければ何でもいいか)

 

「ならばエスカルゴよ、もっと精液を出すのだ!」

 

「!」

 

「もっと儂を若く見せられるよう手伝ってくれっ!頼まれてくれるな?」

 

「……いいよ。天魔がまたオナニー見せてくれたら、俺もそれだけ精液を提供できるから」

 

「む……お主も欲しがりよのぉ。だが構わんぞ……♡まだまだ、シ足りないところだったんじゃ♡」

 

 それから暫くの間エスカルゴと儂は互いに性欲を発散し続けた。ただしその全部がオナニーであり、結局、一度もまぐわう事は無かった。

 性欲が発散できてそれなりにすっきりはしたが、何故か物足りなさを残したままになってしまった。




前回の「決着ゥゥーーーーーッ!!」で徐倫を想起した方、正解です。文字数や伸ばす長さまで、再現可能な部分は全て再現しました。
ジョジョ6部アニメのOP、東方ボーカルでも有名な岸田教団&THE明星ロケッツさんが歌ってますしね。歌ってる人が判明した時は発狂しましたね。ええ。
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