────数日前、畜生界の某所。
「クククッ……時は来た。遂に我ら極彩組が世界を、畜生界を手に入れる時が来た。まずは先に、忠実な兵隊を手に入れよう。その為に博麗の巫女とやらが使用したらしい経路を我らも利用させてもらう!」
「しかし虹牙様、忠実な兵隊とは……?」
「あァ、鬼傑組の吉弔に吐かせた情報によるとな、三途の川の向こうには中有の道という道があって、更に奥に向かうと、凄まじく巨大な活火山があるんだそうだ。そしてその山には天狗が今も住んでいて独自の社会を築いているのだそうだ」
「げっ、まだ山に住んでんのかよ天狗のヤロー……。するってーと、天狗社会の長は天魔で違いねェな。確か鬼は地獄だったか旧地獄だったかに行ったはずだしな」
「成程、それを乗っ取るのですね」
「流石は
「ですね。となれば誰を向かわせるか……ですが」
「私が向かえば、流石に袋叩きにされるだろうな。何せ今の幻想郷には、天魔をも実力でブチのめせる悪魔が存在するようだし……」
「悪魔だと?ヘェ〜、
「この相手には、流石の白戸も手を焼くだろうな。というか勝ち目はあるか?白戸?」
「無理です。天魔に勝てるような奴に私が勝てる筈ありませんよ。それこそ虹牙様でもないと太刀打ちできませんね。黒禅でも無理でしょうし」
「コラ白戸……テメー、舐めてんのか?あ゙?」
「はぁ……ならあなたは天魔に勝てるんですか?その謎の自信の根拠は?勝てるんならあなたが虹牙様の代わりに山を制圧してきて下さいよ」
「……」
「極彩組に天魔に勝てる可能性がある者はそれこそ虹牙様くらい。もしくは、
「決まってるさ。私が天魔を喰らい、能力を奪った上で殺し、山を乗っ取る。その間、お前らは逆らう雑兵を殺し、逆らわぬ者は
「分かったぜ」
「承知しました。……ところで虹牙様、ひとつお耳に入れておきたい情報があります」
「ほう?なんだ白戸、言ってみろ」
「今の幻想郷は実力主義ではないようです。そして特殊な闘争方法があるようで……」
「あぁ、それなら八千慧から聞いたな。弾幕ごっこだったか。フンッ、下らん。古き掟に固執する山の天狗共が新しい闘争方法に従うはずがないだろう。それもあって、妖怪の山の戦力を奪おうとこうして計画しているのだからな。……とはいえ、念には念を入れておくべきか……?」
「そうです。万が一、天魔を倒した悪魔が現れれば戦況は一変します。念の為、遠方に行かせた幹部も共に幻想郷に連れて行く方がいいかもしれません。それこそ
「それでは幹部に使いをやれ。
「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!!」」」
◆
「ふぃ〜、休憩休憩!椛ぃ、ちょっと休もうぜー」
「そうね。流石に疲れたわ……」
「おーい将輝、楓、オメーらも休憩しろよー?」
「「はーい!」」
そして現在。妖怪の山では普段通り平和な時間が流れていた。面白おかしいくらいにいつも通りで、平和で、温かい時間。けれどもそんな平和は決して長続きせず、そして砂上の楼閣のように、脆く儚く静かに崩れ始めた。
「おいお前達!緊急事態だ!!」
「んあ?あ、鴉天狗の……」
「いいから外に出ろ!妖怪達の襲撃だ!」
「あー?またクソ兄貴の子供とかじゃねーのか?」
「『英雄の子』ではない!関係者ですらないんだ!違うから言ってるんだ、早くしろ!戦闘用意だ!!俺達も今すぐ前線に向かう!」
「何だと……!?」
妖怪の山はその場所だけで社会が完結している、いわば独立した世界。そこに立ち入って命の安全が保証されているのは、妖怪ならエスカルゴ関係者、人間なら守矢神社への参拝客のみ。
それ以外なら徹底的に殲滅するという方針の根本自体は、未だに変わっていないからだ。
そしてこの襲撃の情報が天魔の直属の部下であるヒビキ達の元に届くという事はつまり、戦闘は既にある程度長引いていて、しかも対処しきれていないという事に他ならない。
ヒビキは勿論、他の3人も気を引き締めて道場を飛び出した。
するとその目の前に、鳥のような黒い翼を背中に生やし、深緑色のロングヘアー、真っ赤なリップを塗り色っぽい艶を放っている、グラマラスな妖怪が4人の前に降り立った。
「ッ!オメーが侵入者か……!」
「うふっ……カワイイボウヤ達……お姉さんと一緒に遊びましょう♡」
「あぁ?悪ィが、俺ァケモナーなんだよ!てか犬耳女子じゃねーと興奮しねーんだ、残念だったな!」
「ヒビキさん……嫁さんを前に言う事じゃないっす、それは……」
「いーだろ、椛はとっくに知ってるし。な、椛?」
「まぁね。それより、コイツは……!」
「あぁ、間違いねェ。ただの妖怪じゃねぇな。力は弱いが、悪魔だ……!!」
「……そう。私は悪魔よ。名は魅緑、以後宜しくね、ヒビキくん♡」
「テメーに名を呼ばれる筋合いはねェな。テメーは今から、ここで塵になるんだからよォッ!!」
ヒビキが吠える。4人で同時に斬り掛かったが、パッと見は戦闘に特化していなさそうなこの悪魔、サッと身を翻し、わざとらしく後ろを振り返りつつ逃げ始めた。
「んなっ……!?」
「追うわよ!」
「おう!続け、楓、将輝!」
「「はいっ!!」」
「……おバカさん♡」
「「「「─────ッ!?」」」」
逃げる魅緑、追う白狼天狗に割り込むように、空高くから1人の妖怪がドスンと落ちてきた。思わず足を止め、もうもうと立ち込める土煙が晴れるのを待つ。その向こうでは、魅緑もまた煙が晴れるのを不敵な笑みを浮かべて待っていた。
「よく誘い込んでくれたな、魅緑!」
「『誘う』のが私の能力だしねぇ。というか黒禅、着地点が少しズレてるわ。やっぱワンちゃんだから鼻が利くのかしら?咄嗟の回避は中々のものよね、今の動き」
「へへ、確かに。だが俺が来たからには問題ねェ!魅緑、お前は他の奴らをどうにかしてろ!ここは、俺がどうにかするさ!!」
「ハイハイ宜しくね」
筋骨隆々、浅黒い肌に左右対称に突き出した牙。形容するなら獣人だろうか。椛達が人間で言うなら少女や少年という風貌である一方、黒禅と呼ばれたこの男は見るからに巨人。体格差、筋肉量などから察するに、肉弾戦ではまず敵わないというのは最早一目瞭然だった。
「ヤベェぞ椛……どうする!?」
「落ち着いてヒビキ。まずは目の前の敵!」
「フン、貴様らなんぞの力では4人掛かりでも俺は倒せん。試してみるか?んん?」
「んだとゴラァ!テメーとか俺1人で十分だが!?十分なんだがッ!?」
「ほう……?」
「こら、ヒビキ!また頭に血が上ってる!」
「いや椛、ここは俺に任せろ!」
「はぁ!?」
「子供の避難が先だ!今回の敵はヤベェ!椛だって分かってんだろーが!行ってくれ!!楓、将輝ィ!お前らも避難誘導しろッ!!前線は俺と鴉天狗共でどーにかしてやらァ!!」
「「りょ、了解!」」
「っ……死なないでよね!」
黒禅に背を向けて場を離れる3人。意外な事に、黒禅や魅緑はそんな3人を追わず、それどころか、ますます余裕そうな表情を覗かせる。
ヒビキはとっくに自分の頭に血が上りやすい事を理解している。だから今は、実は冷静だった。故に子供達の事にまで気を回せたし、彼女達がこの場を離れるまで決して油断せず黒禅を睨みつけていた。
「ヘェ〜ッ、激情家に見えて冷静なのねェ。でも、黒禅に勝てるなんて大口叩いて、恋人に見栄を張るのもいいけれど……。次に彼女があなたを見る時には既に冷たくなってるわよ♪」
「恋人じゃねーよ……アイツは俺の奥さんだ!」
「まぁ!子供のナリして結婚してるですってぇ!?やぁねぇ黒禅、恋人すら居ないあんたよりもずっと進んでるみたいよ?可哀想な黒禅……」
「うるさいぞ魅緑、さっさとどっかに行け!」
「はいはい。ホント脳筋でやんなっちゃうわぁ〜。ま、バイバイ、ヒビキくん♡」
「待ッ……逃げんな、コラァ!!」
「お前の相手は俺だという事を忘れたのか?」
「くっ……!!」
ヒビキに投げキッスをすると、魅緑はどこかへと立ち去った。そんな彼女を追おうとするも、やはり彼の前には黒禅が立ちはだかり、行く手を塞ぐ。
「ブッ殺す!」
「やってみろッ!!」
「ぜやあああああっ!!」
「……!」
太刀を振るうヒビキ。黒禅は図体に似合わず酷く俊敏で、ヒビキの連撃をホイホイと躱していった。ヒビキとてただ適当にブンブン振るのではなくて、しっかり狙って太刀を振るっていた。それなのに、全く芯を捉える事ができず薄皮一枚切れやしない。
「オラオラオラオラァァッ!逃げんのかカスがァ!逃げてばっかで俺に勝てんのかよデカブツがッ!」
「ほう、では反撃してもいいのか?お前、死ぬかもしれんぞ」
「ヘッ、死にやしねェ!テメーがどんな能力なのか知らねーが、よッ!」
「そうさな……俺の能力を幻想郷風に言うと─────
《黒い霧を出す程度の能力》、か?」
「ッ!!」
ニタリと口元を歪めると黒禅の全身から黒い霧が消化器のように噴き出した。ヒビキは慌てて距離を取り、視界を奪われながらも気配探知に努めるも、どうもこの霧、普通のと違うようだ。
この黒い霧そのものが、本体である黒禅の気配を纏っているのだ。
「ガハハハハッ!もう分かったろ?俺の霧は普通の霧とは違う!実質的に、気体状の分身を出しているようなものなんだよ!」
「ッ!」
「そしてッ!俺にはお前の位置がよぉく分かるッ!姿は見えずとも気配が丸分かりだッ!」
「チックショオオオ……!!」
「降伏するか?いや降伏しろォ。さもなくば殺す」
「……降伏、だと……?」
「そうだ。我々極彩組の目的はお前ら天狗を攫い、虹牙様の主戦力とし、畜生界を手に入れる事だ」
「!!」
「今頃は他の仲間達もお前の仲間をスカウト中だ。誰しも命は惜しかろう。助かりたいに違いない」
「……そう、だな。やっと、血みどろの戦いをせずに平和に暮らせるようになったんだからな……。今更、無駄に抵抗する事は……」
ヒビキは太刀を取り落とすと、ポソリと呟いた。黒禅はそれを聞き満足気に頷き、ヒビキを極彩組に取り込もうと更なる甘言を囁く。
「もしお前が我々極彩組に加入するのなら、お前の仲間のあの3人は、絶対に殺さないと約束しよう。あの3人が降伏しようが降伏しまいが我らは決して命を奪わない。いや、四肢を奪う事さえもしない。お前の強さは、天狗にしては中々のものがあった。きっと驪駒・埴安神討伐の要となるだろうよ」
「……分かった。降伏するよ」
「ほう……!二言は無いな?」
「ただし」
「!」
「俺を受け入れてから無事を確認するんじゃない。3人の無事を確認してから降伏する」
「あぁ、そう考えるのも無理は無いか。分かった、約束しよう。お前、名前は?」
「犬走ヒビキ」
「犬走ヒビキか、覚えたぞ。俺の名は黒禅。お前は極彩組に入ったら虹牙様の部下であり俺の部下だ」
「……そうか。了解した。だが敬語は使わんぜ」
「よし。では、3人をできるだけ傷付けず戦線離脱させる事にするか。とはいえこの任務は俺ではなく魅緑の方が向いているかもな。おーい魅緑、近くに居るんだろう!?あの3人を戦線離脱させろ!!」
「えぇ〜?めんどくさ〜!!」
「そう言うな、犬走ヒビキが降伏したんだぞ!」
「マジィ?やるじゃない脳筋!ならアイツら戦線離脱させてくるわ〜」
◆
「……始まりましたね、紫さん。血の匂いだ」
「そうね。狩りの時間よ、凩。雑兵も幹部も、1人残さず狩り尽くしなさい」
「ええ。久しぶりの実戦だ、腕が鳴る……!そもそも私に集団生活なんて合わないんだ、それなのに……!ストレス発散に丁度いい。鏖殺、鏖殺だッ!」
「コラコラ。素が出てるわ?」
「おっと失礼」
「しっかりなさいね。これもまたあなたにとっては修行の一環なんだから」
「はい。では、
「ええ、
◆
「楓、印刷所や事務所はどうだ!?」
「完了!念の為、天魔様にも避難してもらったよ!将輝、次はどこ行く!?」
「決まってるだろ、他の妖怪達だッ!山姥は独自の聖域、仙人様は仙界を持ってるから問題ないけど、厄神様や河童達はそうもいかない!」
「山童は避難してるの見たよ!」
「なら楓は、鼻高や山伏達の避難も確認した上で、宿舎の方を守ってろ!直属の部下と違って他の皆はあそこにいる!!椛隊長も連れてかねーと!俺は、他の妖怪達をどうにかしてくる!」
「分かった!」
「……クソッ、まさか戦闘員の多くが目覚めない内に外部からの襲撃があるだなんて……ッ!!血の匂いも増してきたから、エスカルゴさんなら来てくれると思うけど……!」
◆
「文さん!文さん!!」
「あれ、椛、前線に行かないんです?」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょうッ!?てか何でしれっと避難してるんですかあなたは!」
「えぇ?私は新聞記者。本来は非戦闘員ですよ?」
「お義兄さんを呼んできてくださいよ!奥方の仕事でしょうがッ!!」
黒禅をヒビキに任せ逃れた後、鴉天狗の避難所に飛び込んだ椛。そこではいつも通り姫海棠はたて、射命丸文、射命丸穹、そして彼女の友人である如月弥生、有明朱美が身を寄せ合うようにして、部屋の隅で固まっていた。
優等生タイプの弥生はこんな非常事態でも周囲に気を配っているようだったが、そうでもない朱美、穹は、初めての本格的な避難に困惑していた。
そして、椛から語勢鋭く問い詰められると、文は大きく溜め息をつき、睨むように椛を見つめる。
「……何故私が今ここに居るのか。それを考えれば、何故私がエスカルゴさんを呼びに行かないのかも、すぐ分かると思うんですけどねぇ」
「えっ…………という、ことは……?」
「ええ。彼を呼びに行かないのではなくて、呼びに行けないのですよ。ここ数日は彼が何処に居るのか分からず、トランシーバーも通じないからです」
「そんな……っ!各方位から謎の妖怪の軍勢が一斉に襲撃を仕掛けてきているんですよ!?」
「そもそもエスカルゴさんは外部の者。山の者が、外部の者に頼るとは……天狗の威厳も力も地に落ちたものですね」
「あなたの配偶者なら内部の者とも言えるでしょ!お義兄さんが何処に居るのか、あなたでも、本当に分からないんですか!?」
「だから、ホントに分からない人ですねぇ!何処に居るのか分かってたらこんな所でグズグズしないんですよ!彼の家族の誰もが、彼が何処にいるのかを知らない!分かります!?霊夢さん達でさえも彼を探せてないんですよ!幾ら幻想郷イチのスピードの私が彼を探したところで無意味なんです!無意味!寧ろ外に出るのが危険でしかないんですよ!!」
「…………っ!」
霊夢達でさえ探せていない。正体も、異変の黒幕さえも見付けられる博麗の勘が、機能していない。それを悟り、椛は愕然とする。
勘というものは、あやふやでありながらある種のレーダーのような役割を果たす事さえある。それに特化しているのが博麗の巫女だが、それがダメなら誰に頼ればいいのだろう。椛の絶望には、凄まじいものがあった。
「……こうなったら…………椛さん、私が父上を連れてきます!何処に居るのか分かりませんけど、ここで何もせずウジウジしているよりはマシなはず!」
「穹!?何を言ってるんですかあなたは!」
「母上。戦闘員が居ない今、外部から誰かをここに連れてくるしかありません。となれば、山の事情に巻き込めるのは父上しか居ません」
「だから……当てもなく探してどうするんですか!?エスカルゴさんの行動範囲は幻想郷イチ!数多くの異世界に行くあの人を、どう連れてくるんです!?不可能でしょう!!あなた1人でどうするんです!魔界や冥界には行けても、その他の異世界なんて、あなたには行けませんよ!?」
「……っ」
穹の提案には一理ある。弥生は文に進言しようと口を開きかけるが、有無を言わさぬ凄まじい圧が、弥生の口を再び固く閉ざしてしまう。
朱美も穹に賛成しているので、弥生のように文の説得を手伝おうとするも、やはり無言の圧によって黙らされてしまう。
文は1000年以上もの時を生きる天狗。纏う雰囲気なんて、既に大妖怪に勝るとも劣らないくらいだ。天魔と比べれば見劣りはするが、そこら辺の戦闘員だとか記者程度と比べれば圧倒的であった。
それでも実の娘である穹だけは、文に反対する。そして母から受け継ぎし優秀な頭脳をフル回転させ母を説得できるだけの材料を正面からぶつける。
「何もしないよりマシです!何なら、レイチェルに頼んで『父上と私達がたまたま出
「─────!!」
「確かに、私1人で行動範囲の広い父上を捕まえるなんて事は不可能です!しかし私は1人じゃない!巻き込まない程度に、姉弟達の力を借りればいい!だって父上が幻想郷に戻って来ない確率は0なんて言い切れないんですから!!」
言われてみればと文、はたてはハッとする。その反応を見て、説得できると確信した穹は今すぐにも飛び出しそうだった。
しかし文はそんな前のめりな穹の肩を掴みグッと引き寄せる。そのあまりの力に思わず穹は尻もちをついて、間抜けな声を漏らしてしまう。
「ひゃっ!?」
「……分かりました。ですが、やはり行かせません」
「母上!そんな事を言ってる場合では……」
「子供はすっこんでなさい。ここは、大人の出番。行きますよ、はたて、椛」
「え、私?……まぁいいけど……」
「文さん、私は前線に戻ります。お義兄さん探しはお2人にお任せしますよ?」
「上等ですよ。椛、くれぐれも気を付けるのです。これ以上私を、お葬式で忙しくしないでください。それに、礼服はデリケートなんです。お洗濯、凄く大変なんですよね……♪」
「……ええ。命には気を付けますよ。二度とあなたを仲間の葬式になんて行かせません」
「頼みます」
3人の天狗は、一斉に飛び出した。
種族:小悪魔
性別:女
能力:誘う程度の能力
極彩組に加入した経緯は極めて単純なものである。
力は無いのに悪魔らしい野心はある為、魅緑は己が思うように生きられなかった。そんな時、たまたま中国に気晴らしに訪れた際、虹牙に出会い、組織に誘われる。
魅緑という名は組織へ加入した後に組長の虹牙から与えられたものであり、本名は本人さえも忘れた。そもそも、本名なんて無かったのかもしれない。
種族:妖怪
性別:男
能力:黒い霧を出す程度の能力
遥か昔、人間を相手に猛威を奮っていた黒禅の噂を聞き、その土地に訪れた虹牙によりスカウトされ、極彩組に加入した。
この頃は虹牙、白戸のみだった為、黒禅もまた組の古株である。