教師である自分が生徒と触れ合う機会は、多いようで少ない。基本的には一方的に授業して、質問を受け付けるくらいだ。そのため、接点は自分で作らなくてはいけない。
「えーと、シア君。ちょっといいですか?」
「はい。どうしたんですか?ペタ先生」
「この間の小テストの成績が予想してたより悪かったから、ちょっと話を聞きたくて」
ただの口実だ。
シア・スウェルト君は白い肌と薄い線、緑のキラキラとしたエメラルドのような瞳が魅力的な子だ。性格も調べたところ、優しく温和で人当たりも良い。こういう子を誘惑したい。そう考えていたのだが、残念ながら話している感じ、まだ性的なものをあまり知らないようだ。今までにいくらか話しているときに下ネタを挟んでみたが、反応がみつからなかった。
「実は悩みがあって集中できなくて」
「私でよかったら相談に乗りますよ。口の堅さには定評があるんです」
「実は、家族写真を持ち歩いてるところを見られてから、よくからかわれて―――
ああ、かわいい子と話すだけで精神は癒される。ああ、どうにかエロに持ち込みたい。
「そんなことですか。あまり気にしないことですよ。ま、この年頃の子供にはよくあることですね。こっちのでも研究室の後輩からカバーししてもらうようお願いするから安心して」
「あ、ありがとうございます!」
感謝されるといい気持ちになれる。それがかわいい子ならなおさらだ。今日はもうこれで良いだろう。私は上機嫌で教室を出た。
Xxxx
「ペタせんせい……」
カーテンのしまった部屋で、ハアハアと荒い息が聞こえる。外から漏れ出るわずかな光が部屋を薄暗く照らしている。きちんと片づけられた部屋だが、ベットのまわりに写真が数枚散らばっているのがわかる。写真には腰まで届く長く艶やかな黒髪と大きく、吸い込まれるように黒く透き通った瞳が特徴的な女性の写真だ。目線はむけられておらず、すべて隠し撮りであることが窺える。
部屋のベットの上にいる少年は毛布にくるまりながら、片手に持った写真を見つめている。もう片方の手は毛布の中に入っており、何かを弄っていることがわかる。目はわずかに潤んでおり、荒げられた息には情欲の色が混じっていた。
彼の手に持っている写真の中の女性は満面の笑みを浮かべており、その表面はしっとりと濡れていた。
しばらくすると、少年は動きを激しくした後、落ち着きそっとベットから降りると部屋に備え付けられたトイレに向かっていった。