「できた」
手製エロ本だ。ページは少なく、裁断も甘く素人の工作クラスの出来だが、カメラワークは前世で少しだけかじったことがあるため、それを思い出しながら撮っていたら中々悪くない。むしろ結構いけてるのではないか、という出来だ。当初目指していた性的エロスとは少し違うが、芸術的エロスといえよう代物だ。途中から目的を忘れてノリノリで撮っていたのも大きいだろう。
さて、あとは誰にどうやって渡すかだ。とりあえず思いつくのはシア君だろうか、彼はあまり性的なことには疎いようだった。きっと、エロ本作戦に失敗しても、初心な彼の恥ずかしがっている顔を見ることができるだろう。
どうやって渡すか、まさか手渡しするわけにもいかない。郵送だと証拠が残ることも考えると、やはり学校内で拾わせる形にしよう。
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方法は簡単。資料室に自作エロ本を置いて置き、シア君に資料室へ何かをとりに行かせてエロ本に遭遇させる。年頃の男の子、ましてや写真のエロが流通していない時代ならこのエロ本の破壊力はなかなかのものであるはずだ。そしてそれを見たシア君は果たして顔を真っ赤にして恥ずかしがって出てくるのか、それとも興奮して出てくるのか楽しみだ。
「じゃあ、お願いします。ごめんね?こんなことに手伝わせちゃって」
「大丈夫ですよ。この間相談に乗ってもらってから、からかわれることも無くなったので、これくらいのことなら」
シア君は真面目でかわいいなあ。
私はできるだけ申し訳なさそうな表情を作りながら、資料室の鍵を渡す。
「赤い紙が一番上に載ってるから、見ればわかると思うわ」
「赤い紙ですね。わかりました」
必要なのは本当だ。その横にただエロ本が置いてあるだけで、それ以外は普通の用事だ。
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シア君は思ったよりも早く帰ってきた。
「ありがとう。助かりました」
「いえ、これくらいなんてことないですよ。あと、鍵返しますね」
不審な点は特にないし、股間にテント張っている様子もない。もう少し様子を見てみるか。
「資料室、暗かったでしょう?日が入ると本が焼けるとかで、必要最小限になってるの」
「え?そんなに暗い感じじゃなかったような……」
思い出させても様子が変わった感じじゃない。気づかなかったのだろうか?どちらにしろ、あまり引き留めても悪いだろう。
「それじゃあ、これ。今回のお礼」
「良いんですか?ありがとうございます」
私はちょっとしたお礼にお菓子を渡して、シア君を返した。
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「おかしいなぁ」
資料室に置いていたエロ本は消えていた。それは別にいいのだが、シア君には特に変化が見られなかった。資料室には鍵をかけていたので、他の人が入ることはないはずだが。
「うーん、どっかに落ちちゃったかなぁ。やだなぁ」
結局エロ本は見つからず、シア君も変化が見られない以上、今回の作戦はいったん中止となった。
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僕は今まで、たくさん先生のことを見てきたからわかる。この写真の女の人は先生だ。
何でこんな写真があるのかを考えると、気分が悪くなった。これは隠し撮りではありえないポーズばかりだ。つまり、この写真は先生が知っていて取られた写真だということ。ということは……
胃のあたりがむかむかして吐き気がしてくる。いったい誰が先生を、先生と、この写真を……