---司波達也---
九校戦新人線のモノリスコードに参加する、後一名が見付からない。レオも幹比古も、他の男子生徒全員が、ネギとのチームに難色を示していた。
「頭では分かっている。あの場合、ネギが正解だってことはな。だけど、心情的に無理だ。俺は迷わず、敵を斬首なんかできない」
レオが正直に心情を告白してくれた。
「アイツと、俺達は覚悟が違うんだ。そういう達也は抵抗がないのか?」
俺はネギよりも大量に殺している。あの沖縄の海で…これは国家的秘密事項なので言え無いので、
「抵抗はある。しかし…」
「四葉家って、殺人慣れしているんだろ?」
エリカの口から、正解に近いことを言われた。そう、殺人慣れしているんだと思う。あの呪われた家系は…でも、ネギは違うんだ。
最近はネギだけでなく、俺や深雪を見る目も変わってきた。呪われた一族の者としての宿命だろうか。そんな中、
「達也さん、もう一人を見つけました」
って、ネギ。アイツの隣には見た事のない生徒がいた。
「誰だい?」
「大きな声で言えないですが、師匠が参戦してくれるって…」
小さな声でネギが、そう伝えてきた。聖域の賢者か…一高の生徒になっていたのか?
「C組の代羽周太郎です。シュウと呼んでください」
見た目、俺達と変わらない年頃である。コイツが、ネギの師匠か…
「えっ!なんで…」
美月が声を上げた。俺達には見えない何かが見えたのだろうか?
「あぁ、可視能力ですね。あなたには見えるのか。ふふふ♪」
怯える美月。エリカが気づいて、美月を護るように立ちはだかった。
「おい!四葉の者達よ!美月に何をしたんだ?」
「あぁ、赤毛の幼児体型か。背中はもういいのか?」
シュウの言葉で、エリカの顔が崩れていき、強張っていく。
「お前…まさか…」
「ここで、醜態を晒すか?」
「いやぁぁぁぁぁ~!」
エリカは叫び声を上げて、その場でしゃがみ込んでしまった。エリカに、何をしたんだ?シュウを見ると、もうどこかに転移したようだ。
「おい!エリカに何をしたんだ?」
レオが凄んで俺達を見ている。
「何もしていない」
「何もしないで、エリカがこんなになるか」
レオがCADを手にした。教室内は使用禁止なんだが…
「達也さん達は何もしていませんよ!」
ほのかが、レオの前に躍り出た。
「じゃ何で、エリカは?」
「ネギ君の連れと因縁有りみたいだったわ」
って、雫。この二人は、ネギの行為に厚意的であった。
「彼は悪い人で無いです。ネギ君をいつだって暖かい目で見守っていた」
美月にだけ見える風景…それを語り出した。
「あんなに美しい姿は見たこと無かった」
シュウは、美月の目にはどのように見えたのだろうか?
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真由美に報告をした。
「もう一人見付かったのね。良かった♪で、どこの誰かな?」
「C組の代羽周太郎と名乗っていました」
真由美の中は落ち着く。まぁ、初めての相手なので、女体の内部は皆そうなのかもしれないが。
「代羽?その子も四葉家なの?」
否定せずに、真由美の胸の谷間に顔を埋めてみた。しかし、ネギのように睡魔に襲われない。
「もぅ♪ネギ君と同じで谷間好きなの?」
笑って言う真由美。
「いや、睡魔に襲われるかなって、試してみたが、俺には襲い掛かってこないな」
情報端末でシュウのことを調べる真由美。
「確かに在籍しているわね。って、彼の能力はどの位なの?」
「たぶん、ネギより強い」
真由美を下にして、腰を持ち上げて、後から叩き込む。
「うっ…いい。力強い…う~ん、もっと突いて…」
室内に肉同士の叩き合う音だけが響く。真由美の意識が刈り取られるまで…
---柴田美月---
あの人…間違い無い…金色の鬼、背中には純白の翼があった。今日、教室にいた彼。
「正解だよ」
自室のベッドに横たわり、想いを巡らせていた私の耳元に、彼の声が聞こえた。えっ?有り得ない…布団から腕が生え、私のシャツを捲り上げて、ブラを外し、乳房を手の平で包んだ。今までに感じた事の無い刺激。股間が激しく濡れていく。膣口が痙攣しているのがわかる。敏感なポッチが大きくなっていくのがわかる。私の身体に何が起きているのだろうか?
「あらあら、美月ちゃん、溜まっているようだね」
溜まっている…そんなことは無い…
「我慢しているのかな?真面目っ子を装って…」
違う…そんなんじゃ無い。あぅ!一瞬意識が飛んだ気がする。気づくと、口元からヨダレが流れ出た。欲しい…ヨダレが止まらない。何かが欲しい。もっと欲しい…
「何か?何が欲しいか知っているはずだよ。正解が出るまで焦らすかな♪」
惨い…助けてよ~欲しい…シュウ…あなたの肉棒が…意識が飛んだ。再び、意識が覚醒すると、私の身体は解放感に満ちあふれていた。産まれたままの姿で、空の上…月明かりを浴びていた。
「どうかな?空中でのセックスは?」
彼の肉棒が刺さっただけの私の身体。膣以外、何も触れていない。いや、月明かりと夜風が触れているだけだった。
「気持ちいいです」
目の前の彼は、純白の翼を展開していた。太くて固い彼の肉棒が、私の中で蠢いている。私の膣口は、固く締めている。落下しないように…
「たまには、またプレイもいいかな。では戻ろうか。風邪を引くとまずいからな」
次の瞬間、光の渦に飲み込まれ、光が霧散すると、自分の部屋のベッドの上で、余韻にひたっていた。
---千葉エリカ---
今夜もアイツがやって来た。しかし、幹比古を含む吉田家の陰陽師達が、私を護ってくれていた。
「うん?エセ陰陽師か?」
「エセだと?吉田家を舐めるなよ!」
吉田家が張った結界を、難なく踏み越えてきたアイツ。
「何だって…吉田流の結界が…」
「そんな物あったのか?ははは♪」
「うがっ!」「やめろ~!」「うげっ!」
吉田家の選りすぐった陰陽師達が、はね飛ばされたり、投げ飛ばされたりしていく。
「俺がエリカを護る!」
ミキが私の前に立ちはだかった。
「ふん!そこで見ていろよ。エリカが遊ばれる姿をな」
アイツに捕まり、全裸にされた私。ミキの目の前でアイツと交わる。
「いい…」
下半身の感覚がなくなると、アイツの元に這って行き、アイツのモノを口で頬張った。ミキの目の前で。アイツは、ただ見ているだけで、いや、見て楽しんでいるようだ。幹比古!てめぇ~!
朝、目覚めると、幹比古に抱かれていた…
「てめぇ~!何をやっているんだ?」
「え?エリカの膣を奪われないように、俺の肉棒で蓋をしていた」
よくわからない理由を言う幹比古。
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幹比古に襲われている処を兄上に助けて貰った。
「吉田さん!もしかして、毎晩、エリカを襲っている魔物は、おたくの息子では無いのか?」
兄上が抗議してくれた。
「そんなはずは…任務に就く前に、必ずお祓いをして送り出している」
「そのお祓いが効かないんじゃないのか?」
吉田家の結界が容易く破られたことを、兄上に伝えていたので、吉田家の能力をあまり信じていない兄上。
「もう、いい!エリカには関わらないでくれ。オタクの息子を含めてな!」
兄上が私をどこかに連れて行く。この道って…ダメだよ…ネギの家じゃないか。
兄上とネギの家を訪ねた。
「エリカに何かが取り憑いているんだが、どうにかならないか?」
ネギに相談する兄上。
「え?何も取り憑いていませんけど…そうなると、夜の度に訪れているのでしょ」
取り憑いていない?吉田家の見解と違うが…
「エリカ、全身を見せてくれる?」
全裸を見たのか?あぁ、見せてやるよ!着ている物を脱いで投げ捨てた。ネギは、股間を食い入る様に見ている。コイツも私を襲うのか…
「あぁ、だいたい犯人の目星は付きました。わかりました。エリカ、服を着ていいよ」
え?傷の状態を見て判断し終わると、服を着て良いって。
「何者に襲われているのだ?」
兄上がネギに訊いた。
「端的に言うと鬼です。膣の避け具合から見てわかります。鬼なら対処できますよ♪」
そういうと、ネギはどこかに転移し、しばらくすると戻って来た。
「交渉は成立しました。もう襲われないはずです」
「今夜、現れなかったら、明日、お礼をしに来る」
「いえ、不要です。もう、来ないでください。僕は人殺しですから…」
ネギは気にしていた。私の言ったことを…私はネギの心を傷つけてしまったのか。
「ネギ…ごめんよ~」
ネギに抱きついた私。しかし、ネギは私を振りほどいた。
「優しくするのはやめてください。僕を化け物だと思っている人に、そんなことをされるのは、心外です」
ネギは態度や表情に出さないが、激怒しているようだ。
「賢者様の言う通り、僕を含めて人間は醜い生き物です。他の人と違うと、化け物扱いだし。もう、こんな世界は嫌です。でも、僕はやらないといけない事があるので、まだ帰れません。お願いです。帰る日が来るまで、放って置いてくれませんか?」
私はネギに、致命的な傷を負わせてしまったのかも知れない。命を二度も助けて貰ったのに…
---四宮ネギ太郎---
賢者様の居城に来た。
「いいのか?エリカとのことは?」
賢者様が心配したような顔で、僕を見つめている。
「いいんです。エリカの怯えている心は、もう見たく無いですから」
僕を見るエリカの纏うオーラの色は恐怖色である。それは、僕に恐怖を抱いている証拠であり、僕の心に痛みが走る。
「心が痛いのは、生きている証拠だ。暴走とは違うんだぞ」
「分かっていますが、僕は痛いのが嫌いです」
「そうだけどな」
「で、この世界はどうですか?」
「うん?この世界か?陰陽師などの古式文化が消えかかっているな。神代家や闇雲家が無いのが原因かもしれない」
世界によって、その辺りが違うらしい。
「何よりも、真夜が一番穏やかなのが原因かもな。いずれ、この世界の時間軸から魔法が消えるだろう。そうすれば、真夜は実験台にされず、調整体などの人造人間が作られない健全な世界になるだろう」
その時、達也さんと深雪はどうなるんだろうか?
「どうなるかは、時のレール次第だな」
どう変化するかまでは、神様でもわからないようだ。
「まぁ、真夜が天寿を全うするまで、ネギ達はこの世界の住民だよ♪」
まだまだ、先は長そうだ。
---千葉エリカ---
ネギが介入した晩から、私は襲われなくなった。でも…学校でネギ達に話し掛けられないでいた。あの化け物と話を纏めてくれたネギもまた、化け物ってことだから。
幹比古は、あれから学校へ来なくなった。吉田家の権威がまる潰れになったらしい。
変化と言えば、美月がネギ達と談笑出来る様になっていた。雫もほのかもまだ、そこまで回復していないのに、美月に何が遭ったんだ?
放課後、美月に訊いてみた。
「え?そうですねぇ~、ネギ君の師匠に憧れたからかな」
化け物に憧れを抱いたのか?
「化け物だろ?」
「それは、私達も彼らから見たら化け物ですよ。この世界には人間以外の者達が住んでいるんですよ。この世界は人間だけの世界では無いんです。妖精や精霊達もいる、物の怪もいるんです。非科学的だから否定するってナンセンスですよ。人間とは違うから、化け物って言うのもナンセンスです。この広い宇宙のどこかに異種族共存な世界が有るそうです。そこに、ネギ君と一緒に行きたいです。今の私の夢はそれですよ♪」
楽しそうに話す美月。そうだ、彼女の能力は見えない存在が見える能力だっけ…あの時、私達には見えない何かを見たのだ。そして、それに憧れを抱いたのであろう。
---四宮ネギ太郎---
真由美が、モノリス・コードの模擬戦をしないかって、打診してきた。相手チームは十文字先輩、服部先輩、桐原先輩のチームだそうだ。
「どうかな?達也君♪」
「俺は構いませんが…シュウがどう思うか…」
「僕?う~ん、無駄な死は避けた方がいいぞ」
賢者様は正直に言う。たぶん、3人共死んじゃうよな。
「無駄死だと?」
十文字先輩が喰ってかかる。
「そうだよ。僕もネギもCADは使わずに発動する。その為。オーバースペックって言う物がないんだよ。それに手加減出来る魔法も少ない」
「やってみないと、わからないだろ?」
と、服部先輩。いや、分かるんだよ。賢者様の能力は危険である。そもそも、対人戦は想定していないから。
「兎に角やってみてくれる?死なない程度にね」
って、真由美。無理だと思う…
シチュエーションは森林戦のようだ。他に市街地戦、廃ビル戦、平原戦などがあるらしい。
「ポジションはどうするんだ?」
達也さんが訊いた。
「ポジション?達也は防御だ。ネギ、相手の座標を送るから、開始直後に撃ち込め。雷撃だ」
「了解」
脳裏に座標が3つ送られて来た。魔法演算領域に魔法陣を展開して、指定された座標に書き換えていく。
「撃った直後、瞬動術で、僕が克人、ネギははんぞーの前に出る。達也は、防御していてくれ」
「わかった。お手並み拝見しているよ」
そして、開始の合図。僕が雷撃を発動して、僕と賢者様が瞬動術で、敵の目の前に出た。
『桐原君、十文字君はリタイヤよ…』
真由美の声のアナウンスが流れた。あとは、服部先輩だけだ。
「ネギ相手かぁ…くそっ!フルカウンターかぁ」
僕に手こずる服部先輩。そこに瞬動術で服部先輩の背後に出た賢者様が、先輩の心臓を一瞬摘まんだ。その場で崩れる服部先輩。
『はんぞー君…リタイヤ…ほぼ瞬殺って…何、この戦力は…』
先輩達3名は2,3日安静程度の症状で済んだ。
「殺す気なら、文字通りに瞬殺ってことね」
真由美の顔が蒼い。達也さんすら、恐怖を頂いたようだ。
「アレは何をしたの?」
「心臓を摘まんだけだよ。僕の能力は『透過』で、皮膚、筋肉、骨までも透過出来る。だから、内臓を手で直で触れるんだよ♪」
「「…」」
絶句している。それだけでは無い。いかなる防御壁を透過出来る。その上、結界無効、封印無効持ちである。侵入出来無い場所は無いのだ。
「だから、言ったのに…シュウは、桁違いなんだよ」
皆の前では、賢者様をシュウ呼びするように言われている。
「ネギ君よりも?」
「僕なんか瞬殺だよ。フルカウンターすら出来無い。魔法で無いからマジックキャンセラーすら効かない。その上、無価値持ちだから、僕の魔法は一切効かないよ~」
最悪最凶なるラスボス、それが賢者様の正体になるらしい。そんなの相手に人間が勝てる訳無い。
「ネギが瞬殺なのか…」
達也さんの纏うオーラにも恐怖色が滲み始めた。