異世界最強の超イケメン男子になってハーレム生活を送りたかった。 作:佐久間 零
今回は初投稿となっておるので、ご了承ください。
それではどうぞ、
俺はトラックに轢かれて死んだ。
目を覚ますとそこは様々な種族がいる異世界だった。
どうやら俺は魔法を使えるらしい。
しかも最強の魔法、それから俺は様々な所を旅をし、仲間を集め、魔王に立ち向かうのだ!
まぁこれはよくあるお話。
主人公が最強になってハーレム生活送る。みたいな?
ってかなんで最強なのに魔王に立ち向かうんだよ…
まぁそれは置いといて、ここからは俺のお話。
異世界転生されて、最強魔法かスキルを使えて、女子に囲まれて、キャーキャーハーレム生活をする物語……の筈だった。
まず、順を追って話していこう。
俺は現実世界ならぬ地球で生涯を終えたんだ。
なんで死んだのかって?俺は癌持ちでほぼ瀕死状態だったんだけど、そこで病院に見舞いに来た婆ちゃんが足を滑らせて転んで、持っていた花瓶が割れ、俺の痔に直撃したわけだ。
それで俺はショック死したんだ…
いや、まじで!本当な!信じるか信じないかはあなた次第でs…
まぁそれで俺は1回死んだんだ。
でも目を覚ますとそこは異世界だった。
ここまではよくある展開だな。痔に花瓶の破片が痔に刺さってショック死したのを除けばだ。
俺はすぐに分かった。異世界転生したんだな…ってね。
まぁ大体最初って超絶美少女の女の子に助けられて…だったり、つまずいて人にぶつかっちゃってすいませんと言いながら顔を見ると超絶美少女だったり…
まぁこんな感じだろう。俺は異世界転生したどこか知らんある街で、そういうイベントを期待していた。
とりあえず歩く。歩けば何かしら起きる筈だ。
しばらく歩くと、
「よぉお兄ちゃん〜ちょっと付き合ってくれよ〜」
5人組のいかにもチンピラみたいな奴らが話しかけてきたんだ。
「キター!イベントキター!」
完全なるイベント。これで俺はボコボコにされる所を超絶美少女に助けてもらってハーレムハーレム!!
の筈だった…
「結局誰も助けにこねーじゃん…」
俺は腫れたほっぺたを抑えながら、言った。
ある街の路地裏。1人ゴミ箱に座って、ボロボロになったジャージを眺めながらブツブツ言っている。
出だしは最悪、超絶美少女ヒロインも来ない。
だが、これもハーレム生活への道ってやつか?
「よっしゃあ!行くぜぇええ!」
長めの髪をかきあげ、ジャージを腰に巻き、黒い半袖姿で、路地裏から出て、また異世界の様々な種族が営む街を歩くのであった。
超絶美少女ヒロインを求めて…
まぁ大体ここでまた歩き始めて、そしてようやく超絶美少女ヒロインに出会えるみたいな感じだろう。
だが俺は違う。違いすぎる。
そして現在。
「そろそろ出てきてもいいんですよぉぉぉ!?いつまで観察してるんですかぁ!?早く出てこいやぁぁぁぁあああ!!」
街の真ん中のでかい噴水で、叫ぶ。
「いやまぁ確かに冬なのに半袖でしかもジャージなのはおかしいけども!流石にさ、ね?」
エルフや、亜人や獣人などの人達が俺を見る。
どこかではあんな人になっちゃいけませんよ!だとかあいつなんの種族だ?とかうっせーな死ねよだとか。
おい!最後のちょっと傷ついたぞ!
しばらく街に沈黙が走る。
今さらなんで叫んだろうと後悔してます。
冷や汗がやばい、背中はビッチョリ濡れて手汗は滝のように出てくる。
しばらくすると、猫耳の婆さんが、手を叩きながら、「でーてーけ!でーてーけ!」と言い出した。
周りの人達はよく言った!という顔で婆さんを見て、それに合わせるようにみんなが言い出した。
「「「「でーてーけ!でーてーけ!」」」」
俺はふと、中学時代のいじめを思い出した。
あの時も、、、、、、
腹の中から嫌な感覚が蘇ってくる。
この感覚…思う出したくないこの感覚…もう味わう事はないと思ったのに…
俺はそこに膝をつき、腹を押さえるようにして丸くなる。
嫌だ。嫌だ。聞きたくない。この感覚は嫌だ。
「「「「でーてーけ!でーてーけ!」」」」
そこの周辺の者は全員手を叩きながら、または卵や、枕などを投げながら言っていた。
俺は両手で耳を塞ぎ、ひたすら石の床を見る。
その時、俺の見てる石の床にに影が現れる。
それと同時に声も消える。
俺は泣きそうな顔でその影の主を見る。
朱色の長い髪。重装とも軽装とも言えないような装備。腰には1mほどの剣。
そしてふわりと香るいい匂い。
「お前ら何をやってる!こんな一般人を集団で暴行して何が楽しい!」
俺は泣き出しそうになった。
助けてくれた。
中学の頃は誰も助けてはくれない。先生も仲の良かった友達でさえも裏切られ、俺は1人ずっと耐えてた。誰でも、誰でもいいから助けて欲しかった。
でも助けてくれた。今、朱色の髪の女の人が…
俺は口をポカンと開けたまま、その人の背中をずっと見ていた。
周囲は次第にバラけていき、塊も無くなっていった。
朱色の髪の女の人はふぅと一息つき、俺の方を向き、蒼色の瞳で俺を見ながらこう言った。
「大丈夫ですか?怪我とかはないですか?」
「あ、いえ、大丈夫です、えっと、あのその。」
コミュ障炸裂!美少女に会った時の会話は考えていたが、いざとなると言えなくなるもんだ。
「どうしたんです?」
「えっとその、さっきはありがとうございましたぁああああああ!!」
とてつもなく大きな声を出し、90°腰をまげ、頭を下げてお礼を言った。
その時、俺の頭から赤い液体が頬をつたい、顎に垂れてきた。
「は?」
さっきの女の子が何か言ってるのはわかる。
だけど耳鳴りがすごく、何を言っているのかがわからない。
あぁさっきの投げてきたやつが当たったのか…
俺の近くには割れた花瓶が置いてあった。
誰だよ…花瓶投げたやつ…というか、また花瓶かよ…
視界がぼやけてくる。世界が揺れている。
俺はバランスが保てなくなり、その美少女の方向に倒れる。
その美少女が俺を受け止める。
俺は美少女の胸の中で頭から血を流しながら意識を失った。
まず初めに、読んでくださり、ありがとうございました。
コメントやポイントをくれるとありがたいです。
それでは…