※この作品はR-18です。

智花アフター(番外編)   作:gajun

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フェラ終了後の本番回とその後。


初めてのF4(完)

 少女の温かな柔肌が惜しげもなく、俺の体に直接押し付けられる。

 ところどころがまだまだ未成熟だけど、俺という男を十分に悦ばせてくれるだけの魅力を備えているのだから、抗えるわけなんてなかった。

 

「ふぁうぅぅ~……すばるふぁーん。もっとぉ~」

 首に腕を回しながら甘えるように鼻先を擦りつけてくる少女。

 まるで猫にマタタビを与えたかのように、すっかり身も心も緩み切ってしまっていた。

 そんな少女を優しく抱き締めてやると、彼女もまた嬉しそうに肌の密着度を高めるように体を擦りつけてくる。

 胸板に小振りな膨らみがほんの少しだけ潰れるように押し当てられる。

 左右の膨らみの頂点にある乳首は少し硬くなり、ツンツンとこちらを刺激してくる感触が気持ちいい。

 内股で跨るように挟まれた太腿からはじんわりと熱を帯びた彼女の女の子部分がぴたりと押し付けられている。

 彼女が無意識に腰を前後に動かしてしまっているせいで、ローションのようなヌルヌルとした液体が太腿に擦りつけられていく。

 そして、その間も覚えたての手コキでペニスを扱かれ続けている。

 

 一度絶頂を迎えたためか、この状況下でもある程度はクリアな思考で冷静に状況分析ができたわけだが。

 ……控えめに言って最高じゃね?

 このまま情欲に流されるままに彼女と貪り合いたい気もする。 ……が、そのためにも――

 

「智花、お願いだからゴム交換させて」

「や~。まだすばるふぁんと離れたくないですよぉ~」

 微妙に会話が成立してない。

 どうやら智花は離れたら、今日はもう終わりだと思ってしまっているのだろうか?

 いやいや、俺だってまだまだ終わる気はないというか、もっと智花とシたい。

 

「すばるふぁんだけいっぱい出して終わるのはズルいれすっ」

 確かにフェラで一発ヌいてもらった俺に対して、智花は舐めたり咥えてただけだ。

 うん。改めてとんでもないことさせちゃって、ほんとごめんね。

 

「あぁ。そういうことか。それじゃ智花のおまんこが俺のおちんちんを入れられるようになってるか、確認しないとね」

 とりあえず、今の智花に細かく説明しても理解してくれるとは思えないし、指で軽くイかせてその隙に交換するか。

 その後は俺を誘惑してくれた分、いっぱいがんばってもらうぞ。いや、決して無理はさせないけどね。

 

 

「もぅ。すばるふぁんのおちんちんペロペロしてる間に私のおまんこはとっくに準備できてますよぉ」

 俺が行動を起こすその一手前に少女が次の行動を起こしてしまった。

 

「――!? ちょっ。智花、まだ入れちゃダメだっ!!」

 すっと血の気が引いた。

 彼女が掴んでいたペニスの先端部を膣口に当てたかと思うと、いきなりずぶりと飲みこませてしまったのだ。

 

「ふぁぁぁ……んっ」

 腰を動かしながらずぶずぶと繋がりを深めて行きながら、可愛らしい喘ぎ声と恍惚とした表情になる。

 今までにも何度か偶然彼女の感じやすい部分に当たってしまい、大きな声で喘がせてしまったことはあるが、今の彼女は羞恥心に耐える必要がない。

 俺に聞かれたり、見られるのが恥ずかしいといった感覚がないのだ。

 小さな膣口を広げられる感覚がすでに彼女にとって性的な興奮と快感を与えるものとなっているのだろう。

 極々自然体で俺とのセックスを楽しみ、好きなだけ喘ぎ、悦びの表情を俺に見せつけてくれている。

 気づくと、すでに今まで挿入した以上の深さまで彼女の膣内に侵入してしまっていた。

 

 締められたことがない部位まで、強くぎゅうぎゅうと締め付けられる、未知の快感が本能を直接刺激してくる。

 たまらないくらい気持ちいい。このまま激しく擦りつけたい。

 ……だけど、そんなことよりも――

 沸々と高められた性欲が、欲望が脳内を犯し始めるが、智花の体の方が大事に決まってるっ。

 

「智花っ。無理しちゃダメだっ! 早く抜かないとっ」

 ぐちゃぐちゃになった思考の中、渦巻く欲望を振り切り、必死に声を絞り出す。

 例え彼女が望んでしたこととはいえ、彼女に苦痛を与えてまでの行為に意味なんてないんだっ。

 

「……ふぇ? 無理なんてしてないれすよ?」

 俺の必死の叫びに、動きを止めると、きょとんと首を傾げ不思議そうにしていた。

 

「え?」

「ふぇ?」

 あれ? 痛くないの?

 入れる前があんなに小さいのに、すごく広げられちゃって痛そうな気がするんだけど……。

 膣内の締め付けだって、初めてしてたころと今だってほとんど変わらないどころか、少し強くなっちゃってる感じだ。

 もしかして、ローションで滑りが良くなってるのもあるけど、酔ったせいで痛みに鈍くなってるのかな?

 

「すばるふぁんは優しすぎるんれすよぉ~。私だってもっとおちんちん入れて欲しいのに、少しぴりって来ただけで、すぐに入れるのを止めちゃうんれすからぁ~」

「そ、そうだったの?」

 俺に入れられてる衝撃や感触に必死に耐えつつも感じちゃってる可愛い顔見てるのが嬉しくて、それで、つい見入ちゃったまま入れ過ぎちゃうと痛そうな顔になるから、罪悪感でいっぱいになってたよ。

 どうやら俺はここでも智花を少し大切にし過ぎてしまっていたようだと反省する。

 

「んっ。……ふぁぁぁぁ~」

 話は終わったとばかりに再び彼女を腰を動かし俺のペニスをさらに奥深くまで飲みこみ始め、可愛い喘ぎ声を聞かせてくれた。

 何かとても大事なことを忘れてる気がするけど、もうこのまま智花に任せちゃっていいかな? という気さえしてきてしまった。

 でも、俺も動きたいな。

 

「それじゃ、俺からも行くよ」

 むにむにと柔らかく、ぷりぷりとしたハリを備えたおしりを両手で優しく掴みながら腰を突き出すと、更に彼女の膣内の襞をかき分けながら侵入する。

 

「すばるふぁんの、おちんちんもっと入ってきたぁ~……ふわぁぁぁ……気持ちいいよぉ~」

 ペニスを締め付けられる感触と彼女の甘い嬌声が、ますますこちらを興奮させる。

 せめて智花が本当に痛がるまではこのままもっと奥まで入れたい。

 そんな想いが芽生え始める。

 そのまま侵入を続けていると少しして、ふいに先端部が何かにぶつかったような感覚が伝わってきた。

 あれ? もしかして今……

 

「ふぁうぅぅ……す、すばるふぁんのおちんちん奥まで届いちゃいましたぁ」

 思った通り、遂に智花の最深部に到達したようだ。

 奥底の膣壁をこつんと突くと、まるで祝福してくれたかのように膣内全体がきゅっと締まる。

 さすがに俺のペニス全てを飲みこめる程の深さではないが、代わりに今、智花のおまんこは俺のペニスでいっぱいになっているのだ。

 本来ならこんな発想をしてしまうこと自体彼女に対してとても失礼な事なんだけど、まるで智花の全てを手に入れることができたような、そんな支配感や達成感のような感情が胸に込み上げてくる。

 

 いや、まだだ。これはまだようやくスタートラインに立てただけの状態だ。

 俺と智花のラブラブエッチはこれからもっともっと更に発展していかなければならないのだっ。

 そして、いつの日か――避妊を考えなくてもいい関係になった時に、彼女のおまんこの中に思い切りぶちまけてやるんだ。

 

「智花、このまま一気にしちゃうよ」

 悦びのあまりピストン運動を早め、何度も亀頭で最深部を突きまくり、竿全体で膣襞を擦りまくり、激しく智花を求める。

 

「ふぁうっ!? す、すばるふぁん、は……はげし、激しいれすよぉ~」

 おっと。少しペースを速めすぎてしまったか。

 酔っている智花でさえも、怯むほどの動きだったことを反省しつつ、少しだけ動きを緩めようと試みるが――

 

「ごめん。気持ち良すぎて今更止められない」

「ふぇぇっ!? あっ……。んぁ……ら、らめっ。す、すばるふぁんより先にイっちゃいまふ~」

 大丈夫だよ、智花。

 俺ももうイくから。

 このまま一緒にイこう。

 

 そんな想いを乗せ、さらにペースを早め一気にラストスパートで駆け抜け、二人で一緒に果てる。

 

「ふっ……ふぁぁぁああぁぁぁぁっ!!」

 智花が絶頂を迎えた声を耳に、俺もまた彼女の中で思い切り精を解き放つのだった。

 

                      *

 

「……どうしよう」

 フェラ以上にとんでもないことをしてしまった自分の無策と愚行を呪う。

 

「ふぁうぅぅ……昴さん。えへへ、いっぱい出してくださいましたね」

 そんな俺の傍らで智花は心臓に悪い寝言を呟きながら、すうすうと幸せそうに寝息を立てている。

 行為が終わってすぐに力尽きるように倒れ込み、そのまま眠ってしまったのだ。

 そして、俺と智花は現在進行形で繋がったままだ。

 本当なら今すぐにでも彼女の膣内で大暴れさせてしまった愚息を引き抜かなければならないのだが、正直抜くのが怖い。

 結果的に流されるようにゴムを交換しないまま彼女と二連戦をしてしまったわけだが……。

 

 行為中はずっと智花が俺の腹の上だったから、たとえ逆流して零れてしまったとしても上にいる彼女の膣内に流れ込んでしまう可能性は低いはずだ。

 

 だけど……

 そもそも装着しているゴムが破れていたらどうしようもない。

 二発分の精液をしっかりと受け止めてくれているのだろうか?

 万一ゴムが破れてしまっていたら、俺は智花の膣内の奥底で精液を放ってしまったことになるし、そうなると当然子宮の方にも……。

 

 恐る恐る彼女の膣内からゆっくりとペニスを引き抜いていく。

 まるで抜かないで欲しいと拒むように弱々しくも必死に絡みついてくる膣襞の感触を最後まで味あわせてもらいながら、先端部もついに離れる。

 ぬるりとした愛液が糸を引いたがすぐにぷつりと切れてしまう。

 その光景を見た瞬間、ショックのあまり心臓が止まりかけたが、事実確認をはっきりさせるためにも観察を開始する。

 

――ゴムは破れてなかった。

 

「ほっ……良かったぁ……本当に良かった」

 先端の精液を受け止める部分が今まで見たことがないくらい大きく膨らんで今にも破裂しそうだけど、ギリギリで持ち応えてくれた。

 上から少し絞ってみても下から零れないということは穴が開いてないという何よりの証拠だ。

 ……って、なんでよりによって寝てる智花の近くでそんなことしてんだよ。これで破けたら元も子もないだろうがっ。

 焦っていたとはいえ、その確認動作をあろうことか智花の直上でしてしまったのは、我ながらバカだったが。

 何にしても、これなら可能性は極めて低いはずだ。

 

 ローション選びは俺や智花の気分を高め合うためという変な気の利かせ方で予定外の失敗をしてしまったが、ゴム選びだけは一時の気の迷いを起こさなくて……良かった。

 薄型とか超薄型みたいな感触重視みたいなのを選ばなくて本当に良かった。

 

 本音言うと、実はある程度覚悟してたところもあってゴムが破けてなかったことに少しだけ悔しさを感じてしまったのも事実だけど、それこそ気の迷いだということくらいはわかっている。

 

「何より今の状態の智花相手にそんなことできないよな」

 彼女は今回のことをどこまで覚えていてくれているのだろうか?

 もしかしたらローションを口に含んでしまった時点で、以降の記憶は残ってないかもしれない。

 俺たちにとって大切な思い出になるはずの行為なのに、覚えているのは俺だけで彼女の記憶には残ってないなんて、あまりにも寂しすぎる。

 

 今回のことは全て彼女に話そう。

 きっとショックを受けてしまうだろうけど、そもそも俺のミスで彼女がこんな状態になってしまったのだから、責任の大半は俺にある。

 万一受精してしまったとしても、妊娠そのものを防ぐ手立てはあるんだ。

 俺から花織さんにしっかりと事情を説明して判断を仰ごう。

 正直俺たちの保護者に余計な心労や迷惑を掛けてしまうのは心苦しいけど、経験不足な俺たちは母さんたちに頼るのが一番確実なのは間違いないのだから。

 

 今後の身の振り方を決めたところで、俺は互いの汗や色んな体液を拭き取り、衣服を整えながら智花が目覚めるのを待ち続け、起きた少女に全てを告白するのだった。

 なお脱ぐ前に汚れてしまったパンツは、代わりに俺と智花の共有タンスの中にある物の中からできるだけ同じ物を探し履かせてあげた。

 

「ふわぁぁぁ……はっ!? ご、ごめんなさいっ。私、途中で眠ってしまって……」

 可愛らしい欠伸をしたと思うと、俺の顔を見るなりすぐに記憶を失う直前までの状況を思い出したのだろう。

 とても申し訳なさそうにしていたけど、別にそんなのは関係ない。

 我慢しきれず彼女を思い切り抱きしめた。

 

「ごめん、智花。実は――」

「ふぇぇぇぇっ!?」

 まずは彼女が覚えている記憶の確認を行った後に、フェラ以降の行為の全てを彼女に話すと、予想通り羞恥心と驚きが混ざり合った声が響き渡る。

 

「そ、それで……その、どこか痛かったり、変な感じがする場所はない? 大丈夫かな?」

 愛し合っていたとはいえ、今まで入れたことがないほど奥深くまで挿入した挙句激しく腰を振ってしまったのだ、心配にならないはずがない。

 

「はぅぅ……も、もしかしたら、それでなのかな……」

「何かあった!?」

 思わず食い入るように聞き返す。

 何か違和感があるのだとしたら一大事だ。今すぐにでも母さんたちに相談しないと。

 

「い、いえ。そこまで大きな変化というわけではないです」

「でも、気になるところがあるんだろ。正直に言ってくれ」

「そ、その……いつもより少し疲れてる感じがして、体が少しだるい感じが…………そ、その、それだけ昴さんにお相手して頂いたんだな。と……」

「ご、ごめんね。激しくしちゃって……」

 欲求不満を包み隠さずに話してくれてた状態の智花でさえ、激しいって言ってたもんな。

 

「それと……その、決して痛いっていうことはないですが、お腹の奥の方まで何かが入ってるような感じがして……今までも昴さんにして頂いた時は、そうだったんですけど、今回は本当に奥の方までその感覚があって…………す、昴さんのおちんちん、こんなに奥まで入っちゃったんですね……」

 恥ずかしそうに頬を染めながらそんなことを呟きつつ、下腹部を優しく撫でている。

 ……おへその少し下あたりか、そんなところまで入っちゃってたんだな。――って、俺は何でそんなこと調べてんだよっ!?

 反射的に彼女の撫でている部分を目測で図ってしまった。

 心なしかいつも撫でてる部分より少し上な気がしたとか、そんなことはどうでもいいんだっ。

 

「……よかったら、先にシャワーで汗とか流してきなよ。一応軽く拭いたけど、それだけじゃ、やっぱ気持ち悪いだろ?」

「あ。そうですね、すみません。それではお先にお借りします……ね? え? ふ、ふぇぇぇぇっ!?」

 俺に勧められてシャワーを浴びに行こうと立ち上がったかと思うと、何か気になることがあったのか急にぴたりと立ち止まってしまった。

 

「わ、わわ私っ。す、昴さんに、お、お洋服を着せて頂いてっ!?」

「ご、ごめんっ。その……は、裸のままで風邪ひくといけないと思って……、へ、変なことは絶対にしてないからねっ」

 間違っても彼女に疑われたくない一心で、そんなことを言ってしまったが、正直事後の時点で、これ以上変なことなどできるはずもない。

 まぁ、拭いたり着せてる間に、温かい柔肌を隅々まで堪能してしまったのも事実だが。

 汗やローション混じりの体液を拭き取ってる時にちょっとだけ乳首を指先で挟んだり、土手の盛り上がりを指でつついてみたり……ごめん、変なことしちゃってた。

 パンツを履かせるときも、ある意味脱がせるときとはまた違った緊張感があった。

 そして、ブラはやっぱり上手く付けることができなかったから、ごめんノーブラだ。

 ノーブラの上、真っ白なブラウスだからちょっと透けちゃってる。

 あとでちゃんと自分で付けてね。

 

「はぅぅ……すみません、勝手に寝てしまったばかりか、昴さんのお手を煩わせてしまうなんて……私、彼女失格です」

 感じる必要のない責任を感じてしまったのかしゅんと項垂れてしまった。

 おいおい、今更彼女を止められても俺が困るぞ。

 あんなにいっぱい気持ち良い思いをさせてくれてる智花に、俺の方からはまだまだ全然その気持ちを返し足りてないんだ。

 このまま気落ちしている彼女を家に帰していいものだろうか?

 

 うん。考えるまでもないな。

 

「よし、智花。明日は休みだしこのまま家に泊まっていきなよ。智花がシャワーに行ってる間に俺が花織さんにちゃんと報告しておくから」

「ふぇぇ!? きゅ、急に……そ、そんなのご迷惑ですよっ」

 ちょっとズルいけど、彼氏の特権を使わせてもらおう。

 智花だって迷惑だとは言ったけど、嫌とは言ってないんだし。

 

「彼氏の俺が泊まって欲しいと言っても?」

「はぅぅ……うぅ……い、いいんですか?」

「もちろん。母さんだって喜ぶし、それに頑張らせすぎちゃって、疲れ切った智花をこのまま返す方が心配だしね」

 本当は今だって足腰が上手く立たなくて、ふらつきそうな状態だってのも知ってるぞ。

 

「で、でも私、今日はこれ以上、昴さんのお相手ができるかわからないですよ? 昴さんのおっしゃる通り、実は結構疲れてしまってまして……」

「あぁ。智花が覚えてないのはちょっと残念だけど、智花のおかげで本当に満足してるから、エッチなことは今日はもうしないって。それにエッチなことするだけが恋人ってわけでもないだろ」

「ふぁう……え、えへへ。それでは、お、お世話になりますねっ」

 心なしか明るさと笑顔を取り戻した少女をシャワーへ送り出しつつ、内心でガッツポーズをとる。

 気落ちした彼女を慰めつつ、さらに今晩共にする最高級の抱き枕をゲットできたのだ。嬉しくないわけがない。

 約束通りエッチなことはしないけど、抱き合いながら一緒に寝るくらいはいいだろう。智花だって絶対そのつもりだ。

 

 意気揚々と湊家へ連絡の電話を入れる。

 

『はい。湊ですが、どのようなご用件でしょうか?』

「――!! し、忍さんっ!?」

 いつから湊家に電話をしたら花織さんが出てくれると錯覚していた。

 あまりにも予想外すぎるエンカウントに緊張が走る。

 

『あぁ、君か。どうしたんだ? 智花なら君の家にいるのだろう?』

「は、はいっ。そ、それで……その……なんといいますか……」

 智花とヤりすぎて疲れさせてしまったので、今日は家に泊まってもらっていいですか? なんて言えるわけがない。

 しどろもどろになりながらも、忍さんに絶対に言ってはいけないキーワードを口走らないよう慎重に慎重に会話を試みる。

 

『ん? すまないが、何を言っているのかよくわからないのだが、もう少しわかりやすくはっきりしゃべってくれないか?』

 ダメだ。忍さんが俺を訝しむような口調になってきている。

 いや、すでに誤解が誤解じゃない状況ではあるんだけど、忍さんにはまだ絶対に悟られてはいけない。

 

「じ、実は――」

『あ、おい。こら花織。急に電話を取――はいはい。ごめんなさいね。私と昴さんで大事なお話するから、忍さんは下がっててくださいね』

 俺のピンチに颯爽と現れた救いの女神によって、男同士の会話は中断された。

 すみません、忍さん。受話器越しにめちゃくちゃ不満そうな声が聞こえてきてますが、まだ俺たちは忍さんに全てをお話しする覚悟がありませんので、どうか勘弁してください。

 最終的に「智花と昴さんの件は私に一任して下さったでしょう」という言葉のもと追い払われてしまった、忍さんが不憫で仕方なかったが。

 花織さんが代わってくれたものの、まだ近くに忍さんがいる可能性も考慮し、間違っても際どい単語を言わないように警戒するのは継続中だ。

 その様子を察して下さったのか花織さんもあまり深くは聴こうとはしないでくれた。

 後に時間がある時に智花や母さんから詳細を聞かせてもらうということだけで報告を済ませ、智花を家に泊めるということも快く了承して下さった。

 

「そういうことでしたら、多分大丈夫だと思います。一応、後で智花と二人で確認してわかったらご連絡しますね。それでは、引き続き今晩も智花をよろしくお願いします」

 電話越しとは言え、久々の忍さんとの対面で一時はどうなるかと思ったが、花織さんのおかげで事無きを得る。

 

 後日、先に智花本人から少しだけ残念そうに妊娠していなかったという報告と、その数日後にちゃんと生理が来たとの報告をもらい、無事今回の件も終息したのだった。

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