反撃の智花
「いつも昴さんばかりズルいですよぅ……」
都合により本番禁止で、恋人同士で愛し合う時間を過ごそうと思っていた矢先。
俺の腕の中にすっぽりとおさまっていた少女が頬を紅潮させ俯き加減になりながらポツリとそう呟いた。
そこには彼女にしては珍しく控えめながらも、不公平だ。という意志が込められている。
しかし、彼女には申し訳ないことだが、俺には心当たりがなかった。
「ごめん。また俺、智花の機嫌を損なうようなことしちゃった? もしそうなら、はっきり教えて欲しい」
きっとまた気づかぬ内に俺は彼女に粗相をしてしまったのだろう。
それなら変に話がこじれていつまでも尾を引くようなことにはしたくない。
「す、すみませんっ。決して昴さんが悪いわけではありませんっ」
「そっか。それなら良かったよ」
とりあえず、俺が原因ではないということがわかり一安心。
智花の方はお楽しみタイムを前に水を差すようなことを言ってしまったと考えているようだったので、こちらの安堵を伝えるように抱いている腕の力をほんの少しだけ強める。
確かにお楽しみタイムに心躍らせている。それはもうめちゃめちゃ楽しみだ。
日頃はあまり年頃の少女の身体をベタベタ触りまわるようなことはしないようにと自重しているからこそ、こういう時に思いっきり彼女の女の子の部分をじっくりと堪能させて欲しいのだ。
気兼ねなく彼女とイチャイチャできるのなら、多少のお預けくらい我慢できる。
そういったわけだし、問題の早期解決のためにも、ちゃんと智花が何を不満に思っているのかを聞かせてもらうとしよう。
「その、わ、私のわがままなんですけど――」
できるだけ優しく続きを促すと、まだいくらか恐縮している様子だが、ゆっくりと口を開いてくれる。
そして、理由を聞かせてもらい納得。
いつも俺だけが彼女を気持ち良くさせているのに、それなのに自分は何もさせてもらえない。
もちろん俺からすればそんなことはない。
俺だって毎度毎度すごくイイ思いをさせてもらっているのだから。
「私だって昴さんに気持ち良くなって欲しいです」
めったにない彼女の貴重なおねだり。
しかも、これくらいなら十分許容範囲というか、してくれるのなら是非ともお願いしたい。
そこで今回は、俺と智花の前後のポジションを入れ替えることにしたのだった。
いつもと正反対の体勢。
全裸待機の俺と、その背中側に回って俺を愛してくれる智花。
その準備段階の時点で俺はさっそく、いつも彼女が感じていたであろう、羞恥心に直面するのだった。
……恋人同士とはいえ、相手の視線を感じながら衣服を脱ぐという行為がここまで恥ずかしい物だとは知らなかった。
俺のベッドで腰を下ろし、俺の脱衣シーンをマジマジと観察中の少女。
……なぜ智花がいつも俺に背を向けて服を脱ぐのかよくわかった気がする。
まずは無造作にシャツを脱ぎ捨てる。
「ふぁう。やっぱり昴さんの体とても逞しいです」
できるだけ彼女の熱い視線を意識しないようにとしていたというのに、智花の一言に思わずドキリとした。
ちょっと待って智花。俺は普段、君が脱いでる時は変なコメントは一言も入れてないぞ。
その分マジマジと見ちゃうときはあるけど……。
うっかりクマさんパンツを履いて来ちゃってた時は、俺の視線に気づくと大慌てでクマさんを隠したこともあったな。
両手でお尻のクマさんを覆いながら、俺に背を向けてた状態からくるりと反転。
向き合った時の彼女は誤魔化すように気まずそうに笑っていたが、耳まで真っ赤に染まっていたあたり、どうやら本気で恥ずかしかったのだろう。、
どうしてこんな時に限って子供っぽいのを……。と、自身のミスを呪いながらそそくさと脱いでいたのも良い思い出だ。
ちなみに俺はクマさんのおかげで、智花と対面できたことで、結果すごいアングルで彼女の……いや、今はこれ以上思い返すのはやめておこう。
どうせ今日は見せてもらえないんだし。
ちょっとでも長保ちできるように、開始前から変に自分を奮い立てるのはやめておくべきだな。うん。
どうせ最終的にはパンツも脱ぐんだしと、パンツごとズボンを一気に引き摺り下ろすと、
「ふぁっ!?」
智花に微妙に悲鳴混じりの驚きの声を上げさせてしまった。
どうやらブツとの対面までパンツ一枚分の心の準備をする時間があると思っていたであろう彼女に不意打ちを仕掛けてしまったようだ。
「ごめん。驚かせちゃった?」
「す、すみません。急に変な声を出しちゃって……。あ、あの、その……いつも見る度に微妙に大きさ変わってるんですね……」
まぁ、その時の気分で変わるものだからな……。
……って、普段からそんな変化に気づくくらいには、じっくり見られちゃってたのか!?
それはそれで中々恥ずかしいものがあるが、お互い様か。
むしろ俺の方が彼女の秘所を見たり、触らせてもらってるわけだし。
「よっ、と。それじゃ、お願いしてもいいかな? もちろん智花がいいならだけど……」
内心の気恥ずかしさを誤魔化すように脱いだ衣服を雑に床に放り投げ、最終確認。
「は、はいっ。大丈夫です。いつも昴さんにして頂いてるみたいに上手くできるかはわかりませんけど、一生懸命がんばりますねっ」
「お手柔らかにね」
「えへへ。失礼しますね」
背中を向けるようにして彼女の前に座る。
すると外気に晒された俺の肌を優しく温めてくれるような柔らかな抱擁。
俺の身体を確かめるように小さく繊細な二つの手で撫で回される感触がくすぐったい。
背中には小柄で柔らかく温かな少女の身体がぴたりと密着する。
二つの小振りな膨らみが潰れるように押し当てられている。
首筋に頬や鼻先を擦りつけるように甘えながら、時々甘噛みするように瑞々しい唇にぱくりと咥えられた。
軽く吸われた後に「昴さん大好きです」と耳元で甘く囁かれる。
正直これだけでお腹いっぱいになりそうだった。
甘えながらもしっかりと俺に好意を伝えてくれる、恋人の温もり。
愚息はさらに肥大化しガチガチに硬化する。すでに精をぶちまけたがっているようだけど、俺自身はもうこれだけで十分な気がした。
こんな状態で智花にシゴかれたらと思うと……彼女の目の前でトンデモナイ醜態を晒してしまいそうだ。
きっと彼女にはそんなつもりはないのだろうけど、まるで「私はいつもこんなに恥ずかしい想いをさせられてるんですよ」と言われてるようなそんな複雑な心境。
「ふぁう。んっ……ど、どうれふか……ちゅぅ。いつも昴さんに、して頂いてるみたいに、できて……まふかぁ?」
柔らかな唇を惜しげもなく何度も頬や首筋に押し当てつつ、俺の反応を確かめている。
どうやら意趣返しという意味ではなく、純粋に俺の前戯を真似しているのだろう。
肩や胸、腹と上半身を中心に彼女の愛撫と背中には発育途上中の胸の感触。
普段気づかない間にこんなに彼女をベタベタと触り回ってしまっていたのだろうか。
「あ、あぁ……。すごい気持ちいい……けど」
「ふぇ? けど?」
愛撫を止め俺の言葉を待っている彼女に思った疑問を告げる。
「俺、いつも智花にこんなにエッチな触り方してたっけ?」
「ふぇぇっ!?」
直後、彼女の全身がびくりと大きく震える。
抱きつかれていた俺にも、彼女の動揺が振動として伝わってきたが、もしかして失言してしまったのだろうか?
そんな俺のささやかな疑問は、「いつもあんなに触ってるくせに……」と今も小刻みに震えながら呟かれた彼女の言葉と行動によって確信に変わる。
「うおっ!?」
突然、左右の胸板を何度もぐっ、ぐっと掴まれた。
続いてまるで掴むというよりは、形状を確かめるような触り方で胸全体を手の平で包み込まれる。
あ。もしかしてこれ俺が智花のおっぱい揉んでる時の触り方――
「うわぁぁぁぁっ!?」
直後とどめと言わんばかりに乳首を責められ、ものすごく情けない声を上げてしまった。
ヤバい。いくら不意打ちでもすげぇドキドキしたぞ。
「あっ。ご、ごめんなさい。強く触りすぎてしまいましたかっ」
「い、いや。大丈夫……。男はそこまで弱点ってわけじゃないから」
俺の過剰反応に慌てて手を離し、調子に乗り過ぎてしまったと反省しているが、俺としては彼女に情けない声を聞かれてしまったことの方が一大事だったりする。
もし彼女に「男のくせに乳首弄られて感じちゃうんですね」とか言われたら軽く死にたくなりそうだ。
「そんなに硬くならないみたいですけど、やっぱり男の人でも先っぽの所は敏感なんですね。もっと優しく触るように気をつけますねっ」
できればあまり触らないで欲しいのだが、普段彼女のそこを触りまくってる俺にそんなことを言う資格はない。
せいぜい年下の子に乳首を弄られて喘がされる男という醜態を晒さないよう、彼女の乳首責めに全身全霊を以て耐えるくらいしかできないのだ。
そんな中、必死に声を出さないようにと押し殺していると、「ふふ。昴さん、なんだかかわいいです」と言われた。死にたい。
次回、俺のターンになったら、おっぱいだけで絶対にイかせてやると密かにリベンジを決意するのだった。
まぁ「もう止めてくださいっ!!」みたいに本気で嫌がられたらやめるけど。
彼女の愛撫によって、俺の思考もいい感じに熱暴走していることに気づき始める頃には、彼女の手も次第に下の方へと降り始めてきていた。
といっても、下腹部や鼠蹊部付近を撫でているだけで局部への接触はまだ成されていないのだが。ほんの少しだけもどかしい。うん、本当に少しだけ。
まぁ、年ごろの少女がいくら恋人相手とはいえ、異性の性器に直接触れるのには抵抗があっても仕方ないだろう。
まして奥ゆかしい性格の彼女なのだから、なおさらだ……って、直接?
「――っと!! 智花っ。ちょっと待って、触ってくれるならその前にゴム付けるから」
危ないところだった。
別に今回は性交をするわけじゃないから付けなくてもいいや。と考えてたけど、智花が躊躇してるなら必要だ。
いくら俺が彼女のおまんこを弄繰り回すのが好きだからって、そんな俺基準でものを考えてちゃダメだな。
「ふぇぇ!? だ、ダメですよぅ。ゴムを付けて頂いてれば大丈夫だとは思いますけど……そ、それでもやっぱり危ない日にするのは……」
「いや、そうじゃなくてさ。さすがに俺だって智花にそんな危険なことするつもりはないよ」
どうやら本番をしたくなったと勘違いされてしまったようだが、それを俺がしっかりと否定したことでホッと胸を撫で下ろしている。
「でも、それならどうして急にゴムを付けるとおっしゃったんですか?」
「え? あぁ、いや、その……もしかして、智花がこれを直接触るのが嫌なんじゃないかと思ってさ」
不思議そうに首を傾げる少女に、歯切れ悪く答えてみたものの……。
いかん。なんかまるでゴム越しでもいいから触って欲しいとお願いしてしまってる感じになってないかこれ。
違うんだ、智花。俺は親切心のつもりで言ったのであって、決してどうやったら智花が触ってくれるかを考えてたわけじゃないんだからなっ!!
「ふぇ? 私は別に嫌じゃないですよ?」
「それじゃ、どうして触ってくれな――いや、なんでもない」
だから俺から触らせようとするのは絶対にNGなんだよぉっ!!
理性では智花の意志が最優先だとわかってるのに、雄の本能が快楽を、刺激を求め、彼女に触ってもらいたがっている。
そんな俺の葛藤を察してくれたのか、智花が柔らかな笑みを浮かべると、
「ふふ。それでは失礼しますね」
小さな両手が竿を優しく包み込んでくれた。
「うぁ……」
まだ触られただけなのに、待ち望んでいた刺激は想像以上に気持ち良く、耐え切れず声を漏らしてしまった。
「昴さんのおちんちん……とっても熱くなってます。それに硬くて、大きいけど、ちょっとぷにぷにした弾力もあって……不思議な感触」
「くぅ…………あっ……。くっ……うぁぁっ……と、ともかぁぁっ!?」
確かめるような手つきで丁寧に丁寧に、優しく撫でられ続け、自分でもわかるくらい気持ち悪い喘ぎ声を上げてしまう。
「ふふ。気持ちいいですか、昴さん」
愚息から零れ出た液体に彼女の可憐な手がどんどん穢されていく。
彼女の手がどんどんと粘り気のある液体に塗れて行くことに罪悪感と申し訳なさを感じているというに、当の本人は少しも嫌悪感を抱いていない様子だった。
それどころか手コキを続けてくれる少女のどこか嬉しそうな声が背中から聞こえる。
どうやら俺の情けない声にもたいそうご満悦な様子で……。
なおも彼女の追撃は止まない。
「うぉぉっ!?」
未知の快楽にびくんと腰が跳ねる。
垂れ流し状態だった先走りのカウパーも突然の刺激に鈴口からさらに零れ出てしまった。
竿を撫で回す動作から突然ぐにゃりと陰嚢を握られたのだ。……っていうか、そんなのどこで覚えちゃったの!?
「あっ。ごめんなさい。強く握り過ぎてしまいましたか?」
「いや、大丈夫。……き、気持ち良すぎてびっくりしただけだから……。それに、その……そんなに丁寧にしなくてもいいんだよ?」
慌てて拘束を緩めてくれるが、手を放すには至らず、相変わらず俺のペニスは彼女の手中だ。
陰嚢を手の平でしっかり支えつつ、竿が倒れないように優しく抑えてくれている。
あんまり雑にというか、嫌そうにされるよりはすごく嬉しいのだが……これは、これで恥ずかしすぎる。
年頃の少女というか、最愛の彼女にこんなことをさせてしまっているという背徳感をより強く意識してしまうのだ。
「そういう昴さんだって……いつも、私のおまんこ……すごく優しく触っているんですからね。私のあんな場所を……あんなにいっぱい、気持ちいいけど、その分すごく申し訳なくなってしまって…………だから、今日は私からのお返しですっ」
強すぎず弱すぎずという絶妙な力加減でペニス全体をぎゅっと圧縮するように揉まれる。
まだ指先でのピンポイントの刺激や、筋をなぞるといった細かな技術は知らないようだけど、それを教えてしまったら、俺はもうダメかもしれない。
再び鋭い快楽が全身を駆け巡りに俺の思考力がどんどんと蝕まれていく。
今なら普段彼女が必死に声を押し殺そうとしていた理由がわかる気がする。
単純に相手に喘ぎ声を聞かれるのがめちゃくちゃ恥ずかしいのだ。
気持ち良くしてもらえるのは嬉しいのだけど、うっかり口を開いてしまうと、声だけでなく、そのままに相手にはしたないおねだりを口走ってしまいそうになる。
もっと、どこをどうして欲しいのかを、相手に要求しつつ、自分は相手に醜態を晒すなんて恥ずかしくてできない。
そんな姿を見せて幻滅されたらどうしよう? きっと彼女はいつもそんな不安を抱えていたのかもしれない。
彼女にそんな想いを抱かせ続けてしまっていたであろうことが今ならわかる。そして同時に察した。
俺がいつも攻め側で有利に立てていた状況で、受けてくれている智花に何を求めていた?
声を押し殺そうと必死に耐え、今にも燃え上がってしまいそうなくらい恥ずかしい羞恥心を感じているであろう彼女に、何をした。
「ふふ。昴さん。私の手でいつも昴さんがご自分でされてるみたいに動かしてみてくださいね。それで私も昴さんがもっと気持ち良くなれるようにがんばりますから」
智花の要望に逆らえるわけがなかった。俺も前回智花にこれを要求してしまったのだから。
握らせた俺の手を自分の手に見立てて、彼女の胸を揉ませたり、あるいは人差し指だけ立てた手で、スジをなぞらせたり、指を入れたり……。
最初は当然優しくだけど、徐々に慣れて終盤に近付くにつれて、意外と激しい擦り方や摘まみ方をしても大丈夫というか、むしろ望まれているというのを知れたのは中々の収穫だったのだが……。
まさかこんなことになるなんて……。
「ごめん、智花。ほんっとーにごめん。やられてわかったけど、俺、智花にすごい恥ずかしいことさせちゃってたんだな」
「あ……。その、もし昴さんが本当に嫌でしたらおっしゃって下さいね。お母さんもきっと昴さんには有効だけど、無理にお願いするのはダメと言われてましたので」
今回は花織さんの入れ知恵か……。
俺なりに智花を大切にしたいという意志を汲みつつ、俺と智花の立場を入れ替えたことで、お互いの想いや感じ方を知ってもらおうということだっただろう。
攻め側は相手をもっともっと快楽漬けにさせたいという想いがあるのに対して、受け側は自分に夢中になってくれるのは嬉しいけど、その分自分も乱れた姿を相手に見せてしまうことが、たまらく恥ずかしいのだと。
よし。今まで散々智花に恥ずかしい思いをさせちゃったんだ。
それなのに自分の時だけ、羞恥心や、彼女を穢したくないといった理由で逃げるのはあまりにも卑怯なことだ。
ここは俺も腹を括るべきだろう。
彼女の小さく可憐な手や指先の感触。
それらをしっかりと味あわせてもらいながらヌいてもらおう。
「それじゃ、智花。ありがたく君の手を使わせてもらうよ。ただ……その……げ、幻滅しないでくれると嬉しい……」
「するわけないじゃないですかぁ。私も教えちゃったんですから、昴さんも私に、昴さんの気持ちいいところ教えてくださいねっ」
彼女が右手を筒の様に丸め俺のペニスを包み込む。
その手に自分の手を添えると、まずは彼女の反応を確かめるように優しく上下に動かすつもりだったのだが――
ちょっ!? ほんと無理だってこんなのっ!!
俺の手なんかとは比べ物にならない快感に股間が過剰反応を示めしてしまう。
「ふぁぁっ。昴さんのおちんちんびくんびくんってすごいです。それにどんどん熱く、硬くなってきてる……」
手から伝わってくる俺の生命の躍動に興奮気味の智花。
彼女が前のめり気味になってしまったせいで、再び背中に彼女の身体がぴたりと密着すると同時に背中には二つの嬉しい感触。
思わず手を止め、背中に全神経を集中してしまう。
「ふぇぇっ!? 今、全然手を動かしてなかったのにびくんって動きましたよっ」
自分が俺にどれだけ大サービスをしてくれてるのか、まるで気づかない様子で俺のペニスの反応に興奮している。
なんていうか……本当に嫌じゃないんだな。
いつの間にか彼女自身も夢中で俺の肉棒をぎゅっと握ってしまっていた。
添えていた手でもう少しだけ強く握らせ、ゆっくりと長めのストロークで上下運動を開始する。
ほんの二、三往復しただけで、理性が一気に溶けてしまいそうだった。
こ、こんなの無理だって。
そもそも智花の手を俺の手に見たてて使うこと自体、最初からできるわけがないだろうに。
こんなに柔らかくてすべすべな物で包まれたことなんてないぞ。
「と、智花、だいぶ強く握らせちゃってるけど、手、痛くない?」
今にも消し飛んでしまいそうな幽かな理性を総動員して、必死に智花の様子を確認する。
少しでも彼女が嫌そうにしていたら、泣く泣く行為を中断しなくては。
「は、はい。私は大丈夫ですけど、こ、こんなに強く握っちゃって……お、おちんちん痛くないんですか?」
「う、うん……正直、想像以上に気持ち良すぎて、その……ごめん智花っ」
「ふぇ?」
「もう限界だから、このまま一気にイかせてもらうよっ」
彼女の返事を待たずに、さらにぎゅっと強く智花の手を握り締めると一気にトップスピードで激しく扱き立てる。
突然の急加速に驚いた智花が自由な片手を腰に回してしがみ付く。
その間も俺に主導権を奪われた彼女の右手は俺の爆発寸前のペニスをシゴかされ続けている。
「ふぇぇ!? こっこんなに激しくしちゃっても大丈夫なんですかっ!?」
背中におっぱい。
首筋に熱っぽい吐息。
股間に注がれる熱い視線。
陰茎を握り扱き続ける柔らかな手の感触。
「はぁ……はぁ……う、うん。……と、智花の時と、同じでっ……イきそうな時は、激しくしてもらった方が………………いっぱい出せるんだっ………………よっ!!」
――最愛の恋人の愛を全力で感じ、俺は遂に絶頂を迎えるのだった。
「ふふ。お疲れ様でした昴さんっ」
「はぁ……はぁ……っと。ごめん智花」
射精直後の余韻に浸りながら、思わず智花の方に仰け反るように倒れそうになったのをしっかりと抱きとめてくれた。
「えへへ。昴さんだっていつも私がイっちゃった時はこうやって受け止めて下さってるじゃないですか」
まだどこかふわふわとしている頭でも、確かに感じられる恋人の温もり。
絶頂後の余韻が永遠に続いてしまいそうだ。
「精液ってあんなに勢いよく飛び出ちゃうんですね。あんなに勢い良いんだったら、ゴムを付けてないとほんとに、私の赤ちゃんを作るお部屋まで届いちゃいそうですよね」
「――ぶっ!?」
永遠に続くかと思われた余韻は突然の彼女の爆弾発言により終わりを告げ、俺は意識を現実に叩き落されるように引き戻されるのだった。
イく瞬間どころか、飛ばすところも見られた……。
「ご、ごめん。ほんとはイきそうになったらティッシュとかで押さえるんだけど、その……智花の手がすごく気持ち良くてそんな余裕なくて……」
射精の瞬間を見られるだけでなく、思い切り彼女の手にも白濁液をべっとりとかけてしまっていた。
べとつく粘液塗れの手を嫌そうな素振りさえ見せずにいてくれるのは、すごく嬉しいのだけど……申し訳ない気持ちでいっぱいだ……。
その後、さりげなく手の臭いを嗅ごうとしていた智花を全力で阻止し、しっかりと手を綺麗にしてもらった。
まぁ、すでに周囲にまき散らしてしまった時点で意味はないかもしれないが、やはり直接嗅がれるのは恥ずかしい。
って、お願いだからそんなに残念そうな顔しないでっ。
「……いつか、こ、ここに頂けるの楽しみにしてますねっ」
ほんのりと頬を染めつつ、下腹部に手を当てていた。
どうやら智花さんは俺の醜態を見てもなお、俺との子作りにご執心していて下さるようで……。
いつか彼女に愛想を尽かされてしまう前に、実現したいことであるが……。
まずは次回の俺のターンでおっぱいで彼女をイかせてやることを目標にしよう。
そんな野望を胸に、彼女が帰宅した後、こっそり豊胸マッサージに関する情報収集を開始するのだった。