―――慧心学園中等部 女子更衣室―――
「あれ? やっぱり真帆たちはまだ来てないみたいね」
「お掃除長引いてるのかな?」
「ま、そのうち来るでしょ。先に着替えて準備してましょ」
「そうだね」
「ところでさ、ねぇトモ。長谷川さんとは最近どうなのよ? なんか進展あった?」
「ふぇぇっ!? え、えぇっと……はぅぅぅぅぅ~」
「おっ。その様子だと当たりみたいね。なになに? 今度はどこまでいったの?」
「……い、言わなきゃ、ダメ?」
「ほらほらー。隠さないで教えてよー。どこまでしちゃった? もうキスの先まで行っちゃったんでしょ?」
「………………………………シちゃった」
「え?」
「だ、だから、その、ほ、ほんとうの、は……初めてを、昴さんに……」
「……え? マジで?」
「う、うん」
「ええええぇぇぇぇええええぇぇぇぇっ!?」
「お、お願いだからちゃんと内緒にしててよっ! そうじゃないと昴さんにご迷惑が掛かっちゃうんだからっ!!」
「……うぇっ!? あっ、あぁー。それは当然。ちゃんとわかってるから安心しなさいって……それでそれで、どうだった? やっぱり痛かったの?」
「ふ、ふぇ? あ、あはは……」
「こらこら。笑ってごまかしてないでちゃんと教えなさいって。どんな初体験だったの?」
「そ、そのぉ。何回か昴さんのを見せてもらったり、触らせてもらってたから大きさとか硬さは知ってるつもりだったんだけど……。
実際に当ててみたら思ってたよりも全然大きくて、昴さんも私が痛くないようにってすごく気を掛けてくださってたの」
「ふんふん。そ、それで? ……さ、最後はちゃんと長谷川さんのが入っちゃったんでしょ?」
「わ、私はほとんど昴さんにお任せしちゃって、恥ずかしいの我慢しながら足を開いていただけなんだけどね。
昴さんが自分の……お、おちんちんを掴んで少しずつ動かして、優しく押し付けながら中にうまく挿れようと――」
「――トモっごめん! ちょっと待って。一回ちょっと待って………………聞いてるだけで、すっごい恥ずかしくなってきた」
「ふぁあっ!? さ、紗季の方から聞いてきたんでしょっ!」
「あ、あはは。まさかここまで詳しく説明してくれるなんて思ってなかったから……。思ったよりもずっと大変だったのね」
「うぅ……もぅ……。話してる私だってすっごく恥ずかしいんだよ。こうやって思い出すだけでも…………ふぁうっ」
「ごめんて……よしっ。今度は中断させないから、続き。ぜひ聞かせてっ」
「はぅぅ。ぜったい後で真帆にも聞かれる流れだよね、これ。
じゃあ、さっきの続きからだけど、やっぱり私の、あ、アソコの入り口ってすごく小さかったみたいなの。
もちろんエッチがしやすくなるように準備もいっぱいしたんだよ。キスもいっぱいしてもらったし、む、胸を触られたり……ほ、他のところも」
「……前戯ってやつね」
「ふぇぇっ。あ、うん。やっぱり紗季は知ってたんだね。その前戯をいっぱいしてもらったし、私もいっぱいお返しに触らせてもらったの。
すごく気持ちよくて恥ずかしいだけど、なんだかふわふわしてきて、身体の力もどんどん抜けてきて……。
ほんとはもう少し続けてくれるつもりみたいだったんだけど、昴さんの方があまり続けてると我慢できなくなって……せ、精液が出ちゃうと危ないからって」
「……………………っ」
「……うん。一回だけ力込めて試しにやってみるけど無理そうなら絶対に途中で止めるから。って言ってくれたから………………」
「――そのまま挿れられちゃった?」
「入って来た時はすごい引っ張られるような、押し込まれるような感じでビリってくるような痛みもあったんだけど、それ以上に中に大きいのが入って来たっていうビックリのが大きかったかな。でも、入って来たと思ったら、昴さんがすぐに抜いてくれたからホッとしたのはあったかも。
あと、やっぱり血は出ちゃってたみたい。おちんちんの先っぽの方にも付いちゃってたし、シーツも汚しちゃってた」
「ま、なんにせよ。無事長谷川さんに初めてをあげられたみたいね。おめでとう」
「うーん……実はそれなんだけどね」
「うん? 間違いなく処女をあげたんでしょ?」
「昴さんも私の初めてをもらった責任を絶対に取るって言ってくださってるんだけど、
私としては、まだちゃんとあげられた気がしていないというか……」
「ヤりたりない。と」
「ふぁあっ!? ちっちがっ……うぅ~……ううん、ち、違わない……かも。はぅぅ」
「あはは、冗談だって。なんとなくだけどトモの言いたいこと、わかるよ。どうせなら、もっとちゃんと実感できるくらい、しっかり経験したいって思っちゃうもんね。
たぶん、それでもやっぱり足りないって感じちゃうんだろーけどさ」
「……昴さん、終わった後も私が悲しんでたりショックを受けてないか、とても心配してくれてて、私が寝るまでずっと抱きしめてくれてたんだ」
「定番のフルコースしっかりしてもらってんじゃないのっ」
「はぅ、私だけいっぱい幸せな気分にしてもらってばっかりで、昴さんに申し訳なくて……」
「それなら、次にする時はもう少し奥まで入れてもらえるようにお願いしてみたら? さすがにいきなり全部は無理そうでしょ?」
「うん。そのつもりだよ。昴さんやお母さんたちからは無理するなって言われてるけど……やっぱり、ちょっとくらいはがんばりたくなっちゃうよ」
「ふふっ。ホント妬けちゃうくらい幸せな恋人生活送れてるみたいで羨ましーわ」
「あっ……ご、ごめ――」
「だから謝る必要ないって。いつもみんな言ってるでしょ。
私たちはもう踏ん切りが着いてる。だから大切な親友の恋話で盛り上がってるんでしょ?
まぁ、今回のはかなり刺激が強すぎたけどね。この場に愛莉がいたら、もーっと大変なことになってたかもねぇ?」
「……うぅ、これからもやっぱり報告しなきゃ、ダメ?」
「トーゼン。ま、本当に恥ずかしい事やダメなことはさすがに無理強いはしないわよ。
もっとも、『トモの初体験』以上のすごい話が飛び出てくるのはいつになるのか期待しちゃうけどね」
「はぅっ。そんなのはもうないよぅ。今回だって、普段から紗季が色々と相談に乗ってくれてるから、それで自分でもうっかり話しすぎちゃったって後悔してるんだし……」
「いやー。とても興味深い話が聞けて有意義な時間だったわ。今後の参考にさせてもらうわね」
「もぅ……またそうやって私をからかって。…………ねぇ紗季」
「うん?」
「紗季やみんなが私を応援してくれたみたいに、いつか紗季たちにも好きな人ができたら、私も全力で応援するからねっ」
「ん。ありがと。その時は応援もありがたく使わせてもらうし、最後はちゃんとトモみたいにしっかり自分でいくわ」
「うんっ!」
「うへぇ~よーやっと終わって来れた~」
「おー。大変でしたなー」
「でもしっかりお掃除できて先生も褒めてくれたし、動物さんたちも嬉しそうだったよ」
「お。三人ともやっと来たか」
「真帆、愛理、ひなた。お疲れ様。でもこれから部活だよっ」
「うっしゃーっ。やったるぜ~」
「おー。いっぱいがんばるぞー」
「がんばりますっ」
「あら。せっかく疲れてるであろう三人のために、疲れが吹っ飛ぶような大スクープを仕入れたばっかりだったのに、必要なさそうかー。残念ねー、トモっ」
「なっ!? ちょ……さ、紗季っ!!」
「大スクープっ!!」
「おー。なになにー」
「なにがあったのっ!」
幸いにも部活の時間が迫っているから、また今度ね。という紗季の計らいにより、その場での言及は免れることができたものの、約束通り後日に、その間にあった二度目の経験も含めて一切包み隠さず追及されてしまう智花だった。