歯車の狂った世界【2次創作短編集】 作:堀 吉之助
問題児は、問題児でしかなかった。
それはコミュニティ・ペルセウスと名無しのコミュニティ「ノーネーム」間で行われたギフトゲームで完膚なきまでに証明されることとなった。
ギフトゲームの内容は単純明快である。ギリシャ神話における石化の魔女、ゴルゴンを暗殺したペルセウスの逸話に即し「ノーネーム」側がホストたる、「ペルセウス」のメンバーに発見されることなくゲームマスターであるルイオスまでたどり着き、これを打倒するという物だ。無論、それができなければ「ノーネーム」の敗北だった。
勝負は呆気なく「ペルセウス」の勝利に終わった。
ペルセウスのリーダーである、ルイオスの使役する「アルゴールの魔王」の絶対的な力には、落ち目の「ノーネーム」に問題児が入ったくらいでは手も足も出ずに、敗北した。唯一それに対抗できるはずであった少年は、ルイオスに到着する前に不可視の「ギフト」を持つ兵に発見され、ゲームマスターへの挑戦権を失っていた。
そして黒ウサギはペルセウスの戦利品の一種へ。また、三人の問題児の内で二人の少女も「ペルセウス」の所有物になってしまった。もちろんのこと死に体であった「ノーネーム」は完全に解体されてしまったが、あまりに小さなニュースは箱庭の一部を除いて、意味をなさなかった。
外の世界の古代神話に出てきそうな神殿の中で、腕の筋肉を剥き出しにした、屈強な男達は祝杯を挙げていた。たかが、弱小コミュニティに勝ったからと言っても、勝利は勝利である、酒を飲む肴にはもってこいである。
男達は中央に置いてある麗しい「戦利品」を見ながら、楽しげに酒を飲んでいる。その口にしている物は、葡萄酒のような鮮やかな色を持つ酒であった。
「…………」
戦利品は黒髪の少女だった。最近ではポチと呼ばれているが、昔は久遠 飛鳥と言う女の子である。彼女は大きな瞳に涙をためて、唇を悔しげに噛む。まさに敗北者としての無様さを持っていた。それに耐えているのも、ますます哀れなのかもしれない。
黒髪の少女、飛鳥は下着姿だった。上には何もつけておらず、年相応に膨らんだ両胸と添いの先の桃色の乳首が曝け出されている。隠すべきなのかもしれないが、飛鳥の両手は小さく万歳して動かない。だからこそ若々しい肉体を、只々可愛らしいパンツ一枚で隠すしかないのだ。時折太ももを恥ずかしげに動かす。
そして彼女の横にはもう一人哀れな格好をした少女がいた。髪は栗色で短い。そして飛鳥よりも幼い顔つきの少女である。事実彼女は飛鳥よりも歳は下であった。その名を春日部 耀という。
耀も飛鳥同様にほぼ全裸である。しかし、立って万歳している飛鳥とは違って彼女は地べたに座っている。
そして、その小さな胸を自ら揉んでいる。
「あっ……ぃ……やだ……こ、んなの」
耀の体はまだ発達段階にある。年齢から言えば中学生程度なのだからあたりまえであろう。小さく膨らんだ胸、肉のほとんどついていない肢体。それでいて、若さゆえに感度の高い体を、彼女は自ら犯す。
耀は自らの布パンツに手を入れて、指を動かす。それは自らがもっとも自分の体を知っているからこそ、効果的である。彼女は胸を揉みながら、局部を弄る。びくびくと体を動かすたびに、周りの男達が下卑た声をあげる。
それを飛鳥は真っ赤な顔で睨み。それから耀を気遣うかのように、彼女を見る。なぜならば耀がこうなったのは彼女のせいでもあるからだ。
久遠 飛鳥のギフトは人を支配するものであった。そのギフトネームは“威光”と言われる。人に言葉をかけるだけでそれに従わせるという、人間相手であるのならば絶大な力を持つギフトであった。
それはすでに飛鳥を持っていない。そう、ギフトゲームは参加するためには富、名誉、人と言ったチップが必要なのだ。それは「ギフト」と言われる才能のような恩恵も賭博台の上に乗せることができる。
「そろそろ反省したか?」
宴会の会場に、勝者ルイオスが姿を現す。ギラリと光る眼光に口元の薄ら笑い。飛鳥の不快感を刺激する。
「はっ。こんな下種なことをさせるなんて、所詮」
「黙れよ」
「……」
ルイオスの言葉が飛鳥の胸に突きささる。その声に逆らう気が全く起こらない。飛鳥は羞恥と屈辱とを感じながら思う。
(わ、私はいつもこんなことを、していたのね)
ルイオスの“威光”に飛鳥は口を引き結ぶ。つまり、ギフトゲームで手に入れた力で飛鳥、耀の二人にこのような恥辱を与えているのは、他でもないルイオスであった。彼の言葉を聞けば、二人は只々従順に従うだけである。
ルイオスは言う。彼は石段に座り、近くにいたペルセウスのメンバーが酒を渡す。
「黒ウサギの奴の体は、思った通りだったけど。犯し疲れたんだよね。そこで見世物が見たいんだが、君ら……今から女の子同士でセックスしてくんね? 返事はワンな」
飛鳥と耀はぞくっと背筋が冷たくなる。何を言われているのかわかるが、意味が分からない。男女ではなく、女二人で何をするというのだろうか。
それでも二人は逆らえない。
「わ、わん」
飛鳥は涙を流しながら言った。そして、耀も自慰をやめて言う。その顔も困惑からか、恥ずかしさからか涙が伝っている。
「ワン」
二人の少女は男達の前で抱き合う。お互いの未熟な体を擦り付け合いながら、腿を絡ませて口づけをする。
「あ、あすか」
耀は飛鳥を抱き寄せて言う。望まぬ性行為というより理解できぬことを、彼女達は行う。
唇を強く重ね合わせる二人。ちゅぱちゅぱと唾液を絡ませ合って、近くで見ているご主人様とその手下達を愉しませる。二人は唇を話して、飛鳥は舌を耀の首筋に這わせる。それから下へ下へと線を残して動かして、その胸を吸う。
「あっ」
耀はびくっと反応する。さっきまで自慰していたからか、反応はいい。
「だめだめ、反撃しないと」
ルイオスは耀へ注文を付ける。ただやられているだけでなく、反撃しろというのだ。だから耀は手を飛鳥のパンツにかけて、脱がす。小さく、丸いお尻が男達に前に剥き出しにある。飛鳥はあわてて隠そうとしたが。
「ケツをふれ」
というルイオスの言葉で、無様に男達の前で腰を動かす。彼女は敗北という物をこれでもかと味合わされた。それでもルイオスは飛鳥へ命令する。
「おいポチ(飛鳥のこと) そいつの下着も脱がせ。ついでに嘗めていいぞ」
「なっ、ど、どこまでも。卑猥な」
「私は、女の子の股間を嘗めたいですって言え」
「わ、わたしはお、女の子の股間を、な、嘗めたいです……」
飛鳥は泣きながら望まぬことを言い。耀の体を押さえつける。耀は悲鳴すらも上げない。ただ飛鳥の体を嘗めている。それが反撃であるからだ。
耀のパンツが下ろされる。幼い女性器は愛液を出して、小さな割れ目になっている。それを飛鳥は耀の腰に抱き付いて、嘗め始める。
「あっ、あっああ」
耀は気持ちよさげに声を出す。飛鳥は耀の愛液を口いっぱいに含んで、舌を動かす。そのまま、するりと耀からパンツを足首を通して脱がす。それからルイオスが言う。
「お前も脱げ」
飛鳥は思わず自らのパンツに手をかけた。それから耀の股間を嘗めながら、脱ぐ。白い腿をするすると彼女の下着が降りていく。それは自尊心すらも脱ぎ捨てているかのような気が、飛鳥にはした。
「さてと、あとはこいつらが自分から望むまで、犯せ」
欠伸をしてルイオスは部下に命令する。それから、寝るために立ち上がって、踵を返す。後ろでは二人の少女の悲鳴が聞こえた。
なんだか、久しぶりに3000字の壁にぶち当たった感がある。