初めまして、僕の名前はこうが。このサバンナで、ターちゃんファミリーの皆と暮らしています。
「さあペドロ。何処からでもいいから攻撃してきなさい」
「押忍、先生!」
向かい合う父さんのターちゃんと、一番弟子のペドロさん。
僕や母さんのヂェーンさんが眺めている中で、組み手が始まった。父さんやペドロさんが戦うのを僕は毎回見てる、少しでも強くなる勉強になるから。
「うりゃ!!」
ペドロさんの鋭い右ストレート。頭を狙った攻撃を父さんは左に傾けただけでかわす。
続いて左蹴り、右へ体を反らしてかわす。
更に右拳が来る、反対へ反らしこれもかわした。
「うりゃぁ! せあっ! うりゃうりゃうりゃうりゃぁぁぁ!!」
「ほれ! はい! ふにふにふにふに~ふにっと」
「すげぇ、流石父さんだ!」
「いや気持ち悪いって」
何言ってるんだ母さんは。たかが、体や腕や足が普通じゃ有り得ないくらいぐにゃぐにゃして、ペドロさんの攻撃をかわしてるだけじゃないか。
なんかおかしいのかな、あのふにふによけ。
「具体的に知りたい人は、原作の新ジャングルの王者ターちゃんやアニメを観てね!」
「さりげなく宣伝かい!!!!」
「先生、ありがとうございました!」
「うん。じゃあこうがもこっちに来て」
「はーい!」
よし! 僕も気合い入れて行くぞ!!
大声で返事してペドロさんの隣に立つ。
「さっきのペドロとの組手は見てたよね。格闘技で大事なのは、相手の動きを見切って紙一重で避ける事」
組手ではペドロさんの攻撃にかすりもしなかった父さん、重みがあるなぁ……。
「今日からパンチを見切るトレーニングを始めるよ。こうがも参加しなさい」
「はい!」
そういい、父さんが家の中から持ってきたのは木の籠。中には紙つぶてがいっぱい。
「まずはペドロ。私が紙つぶてを投げるから、それをよけなさい。足は地面から離さないで、上半身と腰膝の柔軟性でよけるんだ」
「押忍!!」
向かい合う父さんとペドロさん。父さんが投げる紙つぶてを言われた通り、足を地面から離さず体の動きだけでよける。
紙つぶてを投げる、体を反らしよける。
投げる、よける。
投げる、よける。
投げる、よける。
上手くよけていくペドロさんだけど、少しずつ投げるペースが早くなっていき、体が追い付かなくなっていく。
ポコン
「しまった!?」
「そこまで。次はこうが」
「はいっ!」
途中で遂に当たってしまうペドロさん、そこで僕に交代。
父さんが言った通り、地面から足を離さないようにして、紙つぶてをよける。
「ふっ、くっ、うっ、ううっ!!」
「もっと早く行くよー」
ポコッ
「あっ!?」
「はいそこまで」
紙つぶてが当たってしまい終了。結構難しいなこれ、練習あるのみだ。
「今日は紙つぶてを投げたけど、明日からは違うものを投げる。そのつもりでいなさい、二人とも」
「「はいっ!!」」」
後でペドロさんから聞いたのだけれど、これはボクサーが動体視力を鍛える為のトレーニングと同じだそう。自分の経験でこの練習を編み出した父さんはとっても凄いや。
それに最後の言葉、違うものを投げると言っていた。きっと、木や石とか固いものになるんだと思う。早く出来るようにならなければ怪我をする厳しいトレーニングだ……。
「厳しいけど一緒に頑張ろう、こうがくん!」
「はい、ペドロさん!」
そして、この僕の考えは次の日に本当になる……。
「行くぞペドロ! それー!」
ポイッ(恥ずかしい液のついた紙つぶて)
「うおおおぉぉぉぉぉッ!! 当たってたまるかぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ペドロさんよけてマジよけてー!!」
「あほかいおのれらは!!!!」
このターちゃんファミリー、本当に良い人ばかりだ。
父さんに始まり、母さんやペドロさん、エテ吉にゴリさん。
「違う違う、分母にかけた数字を分子にもかけるの。それから計算するのよ」
「あ、そういうこと!」
母さんはとっても頭が良くて僕に文字や数、一般常識なんかを教えてくれる。厳しいけど、出来たときは凄く褒めてくれるからそれがうれしい。
「まーーーたターちゃんは!! こっそりエッチな本読んでニヤニヤして!!」
「ごめんなさ~い!」
ちなみに実はめちゃくちゃ強い。どんくらいかって父さんを普通にボコボコにしたり、ハンターをビンタ一発でぶっ飛ばしたりとか……。
実は母さんが戦えばいいんじゃないかなーって思ったりすることもあったりするんだよね……。
「ゴホゴホ。ゴホホ!(あと一周、頑張れ!)」
「は、はい!」
ゴリさんは父さんができない時やいない時に格闘技の練習をしてくれる。父さんがゴリさんに格闘技を習ったのだから、僕にとっては大先生かな?
昔はアフリカ1の暴れん坊と恐れられていたらしく、その力はもちろん凄まじい。
ちなみにゴリさんもふにふによけが使える。すごく雰囲気に合ってないけど。
「キー、キキキ。キキウキ」
「ええ!! そうなの!?」
チンパンジーのエテ吉。小さい父さんを育てた父さんの父さんともいう存在。
それだけあって、僕にも色々教えてくれる。
「(蛇の精子はとっても強力、メスの中で2年から3年は生き続ける。更にオスのペニスは2つあって、メスが2匹交尾する事もある。そのまま絡み合って、1日交尾してるんだ。すげーだろ?)」
「蛇パネェ、マジでパネェ……」
「なに教えとんじゃいおのれは!!!!」
まあめっちゃスケベだけど、ファミリーのムードメーカーでいつも楽しくしてくれる。
「うおおぉぉぉぉう!! ほい!! はぁぁぁ!! だぁぁぁぁぁ!?」
「ペドロさん頑張れぇぇぇぇぇぇ!!」
さっきの当たってはいけない紙つぶて練習に戻る。
必死に避けているペドロさん。世界最強の格闘家を目指していて、父さんに弟子入り。一番弟子として毎日自分を磨いている。僕もたくさん優しくしてもらい、練習の時は励ましてくれたり、お兄ちゃんみたいな感じだ。
「どおおおおおおぉぉぉぉぉ!?」
「あ、防いじゃダメだよペドロ。はい交代」
「うわぁ……」
そして最後は父さん。ジャングルの王者ターちゃん!
たくさん言いたい事があるけど、とっても優しくて、すごく強い!
「そーかそーか。お腹がすいてるのか、私のクルミを食べなさい」
「そーかそーか。腹が減ってるんだね、吸いなさい」
元気がないシマリスを見つけたら食べ物をあげたり、吸血コウモリには自分の血をあげたり。いや後のは流石に貧血になっちゃったけど……。
困っているものを見つけたら、決して放っておくことが出来ない優しさ。
「ジャングルの平和を乱す奴は許さん!!」
「こんにゃろ~!」
「ターちゃんパァァァァァァァンチ!!!」
「ごっくう!?」
銃を持ったハンター達にも勇敢に立ち向かって、やっつける強さ。
「食らえ~っ!」
ガガガガガガガガッ!!
「おおおぉぉぉぉっ!」
「あ、あたらねえっ!」
マシンガンから放たれる弾丸の雨、それに怯むことなく、弾丸の中を掻い潜りハンターへ突進。
初めて見たときはマジでビックリしたよこれ……。
優しさと強さ。とてつもなく大きい、この2つを持っている父さん。まさにジャングルの王者。僕にとって、ヒーローであり、大好きな父さんだ。
何も知らなかった僕を家族に迎えてくれ、たくさんの事を教えてくれ、たくさん優しさをくれた。
いつか、父さんや皆に恩返しがしたい。だから、僕も少しでも強くなりたいと思う。
父さんのように、今度は僕が皆を守れるように。
僕はこうが。アフリカのターちゃんファミリーの一員で、今日も元気です!
はい、第2話でした。
こうが
「なんか被ってない? 前のと内容が」
今回はこうがから見たファミリーって内容だから。被るのは……すみません。
こうが
「おいおい……あ、初めまして! こうがです!」
こうがにはアニメみたいに次回予告をお願いするよ。
こうが
「OK。じゃあ記念すべき初予告!
んん……。
ジャングルは今日も快晴。湖に出かけた僕達は湖に落ちた女の人を救う。
でもそれは父さんを敵視するハンター組合の罠。
女の人は、なんとプロの殺し屋だったんだ!
次回、ジャングルの王者ターちゃん~新ファミリー物語~
美しき殺し屋のパメラの巻
殺し屋……でもきれーな人だなぁ」