※この作品はR-18です。

真面目に生きたかったけど、ダークサイドに落ちしました。   作:ジャック・ザ・リッパー

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前回までのあらすじ フェイト刺される

今回は、戦闘後の話


死んだ少女と異形の救い

戦闘後、転移してリニスのいる場所に戻ったが心臓を貫かれたフェイトには意識がなかった。

血まみれの俺に抱えられたフェイトを見たリニスは、顔を真っ青にして俺からフェイトを奪い取るかのように抱き抱えたが、何もせずただ泣いていた。

 

転移するまでフェイトを抱えていた俺には分かる、フェイトは死んだ。フェイトを抱えていた時に、心臓の鼓動が止まったのを実感した。

いくら魔法でも、死んだ人間を蘇らせることはできないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『不味いですね。これ以上心臓が止まっていると、脳が駄目になってしまいます。』

 

「「は?」」

 

俺とリニスは、アルのその発言に対して変な声をあげてしまった。リニスは、アルを掴んで必死な表情で問いかける。

 

「フェイトは、助かるんですか!?」

 

『肯定、ですが準備する事があります。必要なものは、ジュエルシード3つ分の魔力です。リニスは外で、主とフェイトだけを結界の中に閉じ込めてください。結界の中が見られないようにお願いします。』

 

「......もし、中を見てしまったら?」

 

『恐らく、精神的に死にます。』

 

「......分かりました。マスター、フェイトを頼みます。」

 

リニスはそう言って、結界の中に俺とフェイトを閉じ込めた。俺は、アルに問いかける。

 

「一体、何をするつもりなんだ?」

 

『ジュエルシードの魔力で私の拘束を解きます。そして、フェイトの心臓に私の細胞を移植して―「ちょっと待て!」何か?』

 

「お前デバイスなんだろ?細胞って、お前生物なのか?」

 

『肯定。一応、私はある生物の肉片を使ってできています。まぁ、私を作った国は、残りの肉片を再生させようとして滅びましたが。続けます、移植すればフェイトは回復します。しかし、問題は精神面です。私の細胞から記憶の一部を読み取った場合、発狂する恐れがあります。』

 

「分かった、やれ。このまま死ぬより良いだろう。」

 

俺が命令すると、アルはジュエルシードを3つ取り込み、触手が現れた。しかし、今まで見た機械の触手ではなく、おぞましく身の毛もよだつような触手だった。触手の根元には、1つの大きな目玉がこちらを見ている。

 

触手はフェイトの心臓に入り込むと、突然フェイトが悲鳴を上げながら暴れまわる。

 

「いやああぁぁぁぁ!!!!」

 

『主!フェイトを抑えてください!そして、洗脳を使って落ち着かせてください!』

 

俺は、フェイトを抱き締めて何度も洗脳を使って落ち着かせようとした。

 

「『落ち着け!』『落ち着くんだ!』」

 

俺は、腕の中で暴れるフェイトを力一杯抱き締めて何度も洗脳を使用する。洗脳を連続使用すると頭が割れそうになる。ポタリと血が垂れている。自分の鼻血だ。それでも、俺は洗脳を使う。

 

「『大丈夫』。『大丈夫だから』。」

 

俺は一晩中、フェイトを抱き締め続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは、何処?」

 

気が付いたら、真っ暗な空間にいた。確か私は、胸に剣が刺さって......。

 

そんなことを考えていると、真っ暗な空間の一部に光が見える。光を覗くと、異形の生物たちが何かを話している。思わず悲鳴を上げそうになったが、必死に堪えた。私は、その光景を見続ける。

 

「ついに、新たなる■■の誕生だ!」

 

羽を生やした触手が、何かを抱えている。

 

「おお!ついになのですね!」

 

黄色いローブ姿の異形が喜んでいる。

 

「■■を隠すための場所と人間の用意はできております。」

 

触手だけの生物が丁寧に言う。

 

「もしもの時のために、■■の兄弟を側に置いておこう。」

 

焔の塊が、彼が持つ盾を持っている。

 

そこで光は消えてしまう。

今度は鳴き声が聞こえる。鳴き声のする方へ歩いていくと、誰かが泣いていた。後ろ姿から人ではないことだけは分かる。片腕は人のようだが、もう片方の腕は触手で頭も角が生えている。

 

私は、その生物に近づいてしまった。

その生物は、私に気が付いて襲い掛かってくる。生物は、私に馬乗りになり首を絞める。

 

苦しいと思いながらも、不思議と恐怖等はなく安心した。生物は、私の首を絞めながら泣いているのだ。それを見ていると、私自信を見ているような気がする。私は抵抗せず、その生物を抱き締めた。

 

「大丈夫だよ。」

 

私がそう言うと、その生物は首を絞めるのをやめて私に抱きついてきた。その瞬間、私は闇に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

......朝になった。とうとうリニスも魔力切れなのか結界が解かれた。後で補給しないと。

 

昨日の夜は大変だった。寝ることもできず、洗脳を使い続け今にも倒れそうだ。苦しみ続けているフェイトが突然落ち着いたかと思うと、金髪だった髪が銀髪に変わったではないか。アルに聞こうにも、アルはエネルギー切れなのか動かないし、気が気ではなかった。

 

俺の腕の中で、フェイトが目を覚ました。

目を覚ましたフェイトは、俺を見るなりこう言ってきた。

 

「......良かった。」

 

フェイトはそう言うと、また寝てしまった。

フェイトの言う、良かったとは何の事だったのだろう?とりあえず、リニスにフェイトの無事を伝えよう。




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