めだかボックスーー負安定、球磨川禊の弟、球磨川雪、もしくは切り裂け!流血君 作:家上浮太
『善吉君!弟の話をしよっか!』
「…………なんですか、急に」
この話はそんな日常の側にいる脅威の話。
『いやー家庭環境が悪くて引きこもりなってるんだよ、これめだかボックス案件じゃない?』
「…………えーと真面目な話?」
「うん、彼はねマイナス十三組ではただそこにいるだけの人外半纏と違ってこう呼ばれるんだ、ていうか対極だね『いつだってそこにいないマイナス』って呼ばれてる、でさ、彼がマイナス十三組の参謀担当でさぁ、これがいつもいつもえげつないのよ」
「なら自分達の問題では?」
「ううん、彼だけ全く更生する気の無いマイナスなんだ、いやー、あれほど僕の弟に思えるほどのそっくりさんはいないよねぇ…………」
「はぁ」
その時、善吉の電話に着信があった。
「?」
出てしまう。
「もしもし?」
「初めまして、球磨川雪です」
「!?」
「本名は言いません、強いてあげるならば切り裂け!流血君とでも」
「そんな物騒な知り合いはいないしこれからも作りたくない、てか、いきなり猟奇的な話をすると狂ってると思われますよ?」
「あぁ、すいません、いつもこんな感じです」
「で、用件は?」
「今、黒神めだかと一緒にいます」
「!?」
「安心してください、人の金で焼き肉が食べたいだけですから、いやー黒神ともなると霜降り肉が食べられるんですよ、いやー生きててよかった」
「そうか、そこを動くなよクズ!」
「どうして?」
「どうしてって人質なんだろ?」
「いやいや、本当に奢らせるだけです」
なまじマイナス十三組だから勘繰りしてしまう。
「では、私のマイナスを披露しましょう…………おっとめだか殿、そのナイフは人に向ける物ではないですよ、彼に危害は加えません、気概を加えるのですよ」
「?」
「二重の意味で釘を刺しますがーーー」
こいつ、まさかスタイル使いなのか!
「この時系列はどうなってるのやら、さりとて、私は、宣戦布告をしたいのですよ」
「宣戦布告だと?」
「えぇ、鶴喰梟の後継者としてね」
「!?」
「驚いてばかりですね、これは逆行転生なのですよ、人吉善吉、こうでもしないと充実した学園を送り直せないので、本当なら男子校で成績悪くて肉便器扱いされるのも良かったですが、やはり、異常というのは凶暴性やら残虐性が必要ですよねぇ、しかしこれでは、ディングエピローグで貴方が選んだ決断を汚してしまう、それがバッドエンドでも、黒神めだかがそれも許さない、だって、この物語は不安定に成りましたからね、私は『負安定』なのに」