「きゃっ……!」
「……いいんだね?」
「は、いぃ……もう、我慢、できなくて……めちゃくちゃに、犯してくだしゃい……♡」
焼け落ちて灰になった理性の残滓で、私は寧々を抱き返しながら最後の確認の言葉を投げかける。寧々はそれに対して、甘く耳に絡みつくような声で私を誘惑してきた。漏れてくる熱い吐息がまともな意識をチカチカと明滅させてきて、今の寧々はまるで
「じゃあ、脱がすよ」
「ん……はぅ……」
前回と同じ轍を踏まないように、始まる前から寧々の衣服を脱がすべく、彼女の真っ白なブラウスに手をかける。時計の針が進む音がいやに響くのを耳にしながらカーディガンを脱がし、震える指先でブラウスのボタンを一つ一つ慎重に外していくと、寧々の同級生のそれよりも豊満な胸を隠す、少しだけ大人びた雰囲気の黒い下着が露になった。何と言うか、寧々のイメージとは少しだけ外れているような気がする。
「そ、その、今日はそういうことを、するつもりで、はぁぁ……来たので、しょ、勝負下着を……うぅぅぅ……」
思っていることを読み取られたのか、寧々は私に向かってそんなことを口にした。その直後、いつもよりも積極的な言動に今更羞恥心が湧いてきたのか、ボタンが外れたブラウスを腕で寄せることで下着を隠そうとするが、その動作が余計に彼女のいやらしさを引き立てている。
「ほら、もっとよく見せて」
「あ……うぅぅ……あ、天都君は、普段は優しいのに、えっちの時は、意地悪、です……」
私はそんな寧々を押し倒しながら両の腕を押さえ込んで再び下着を露出させた。そして、押し倒した衝撃でぶるんと揺れた寧々の乳房に目が釘付けになっていると、体勢的に何の抵抗もできない寧々は顔を真っ赤に染めながら横に逸らして、消え入りそうなか細い声でそう呟く。翻弄されるのは少しだけ嫌だけど、同時にそれに悦びを感じてしまっている。そんな風な声色だ。
「……やっぱり、似合ってなかった、ですか……?」
「ううん、似合っているよ。大人びた雰囲気が寧々の色気をよく引き出してる」
「え、へへ……嬉しいです……♪」
何も言わない私を見て不安が過ぎったのか、寧々は悲しそうな声を漏らして瞳を滲ませるが、似合っていないなどとんでもない。イメージとは外れているとは思ったが、それはつまりギャップを生み出すということでもあり、何処かまだ子供っぽい寧々が、背伸びして大人っぽさを演出するという絶妙な塩梅で混ざり合った魔性を醸し出していた。
端的に言うと、いつもの寧々は可愛いが売りだが、今の寧々はとにかくエロいということだ。
「さて、
「あっ……」
いつまでも視姦しておくのも悪くはないが、今回は代償による強制発情である以上、早く楽にしてあげないと寧々が可哀そうなのもあって、私は贅沢な悩みを振り切って今度はスカートに手をかけた。
寧々はそんな私を見て、下半身をもじもじと動かしながらも腰を浮かせて脱がせやすいような体勢を作ると、するりとスカートは取り払われて、ブラとお揃いの黒のショーツが露になる。色のせいで分かりにくいが、それは既に愛液でびしょびしょに濡れているようであった。
太股まで垂れてきているそれを見て、もうとっくに寧々が我慢の限界を突破していたことを悟った私は、今度は視姦するようなことはせずに上下の下着を素早く脱がせてしまう。露になった陽光に照らされる傷一つない白磁の肌は、見惚れるほど綺麗だった。
「わ、わた、私だけ裸なのは、その、ズルくないですか……?」
「ごめん、ちょっと我慢できそうにないや」
「へ? あっ、んんっ! あ、あまとくんっ……!」
何か抗議の声を受けたような気がするが、産まれたままの姿になった寧々を見た
いきなりのことに寧々は驚いたような声を一瞬上げるが、それも直ぐに嬌声に変わって、その身を襲う快楽に身体をビクビクと反応させた。
ところで以前、寧々に性行為のテクニックから女性経験を疑われたことがあったが、アレには実はちゃんと理由があるのはご存じだろうか。「音を奏でるものは須らく楽器である」というのが
そして、今俺に抱かれている寧々は、太股を撫でられれば甘い声を漏らし、首筋に舌を這わせ、吸い付けば、その身を震わせて快楽に悶える。また、その身に蓄積した快楽の影響で勃起した、ツンと存在を主張する綺麗なピンク色をした乳首を摘まめば、激しく身体を仰け反らせながら一際大きな嬌声を零し、優しく指先で転がし、唇で甘噛みするように咥え込めば、断続的にやってくる快楽の波にビクビクと身体を痙攣させて何度も喘ぐ。
他にも色々と反応してくれるが、まあ、俺が何を言いたいのかというと、女体も楽器であるということだ。色々と言いたいこともあるだろう。俺も最初は「何だそれは」と思った。
「あまと、くんっ……もう、本当に、我慢、んんんっ、ふぅぅぅっ……! できなくて……っ、早く、おちんちんくらひゃいっ……♡」
全身を執拗に味わう様な愛撫をしている途中、前戯で供給される快楽では追い付かなくなったのか、寧々は口の端から涎を零し、呂律が上手く回らないような口調で、俺に縋りつくようにして懇願し始めた。息も絶え絶えで、視線ももう俺の股間で隆起したモノに釘付けになっているようだ。下準備を入念に行っているつもりであったが、これ以上はもう酷であるか。
「あっ……あまとくんの、おちんちん……とても硬くて、大きくて……ふふ、でも、触るとビクビク動いて、可愛い……♡」
「そうまじまじ見られると恥ずかしいかな」
「むぅぅ……私の、んっ……裸は、止めてもまじまじと眺めてたじゃないですか……」
欲求を溜めに溜め込んだ俺のペニスをズボンを脱いで空気中に晒すと、寧々は待ちきれない様子で、愛おしそうな表情を浮かべながらそれを優しく撫で回す。自分でも見たことないぐらい膨れ上がった俺のブツは、それに対して反応を返す様にビクビクと動いた。それと同時に腰が引ける感覚と若干の浮遊感が下半身にねっとりと纏わりつく。
寧々を視姦していた時とは立場が逆転して、俺の欲望の象徴を子を慈しむようにして扱う寧々に抗議を飛ばすが、彼女は先程の仕返しとばかりにそれを弄るのを止めようとしなかった。
「なら仕方ないなっ」
「やっ……! 何を、する……ん、です……か……?」
しかし、そんな寧々の姿を見て、俺の劣情も膨れ上がるところまで膨れ上がっていたので、少し前傾になっていた寧々をひっくり返す様に押し倒して、そのまま抗議の声を上げようとする寧々の下腹部に宛がう様にして俺は肉棒を彼女の身体に押し付けた。
寧々の視線が自身の下腹部に落ちるのと同時に、上げていた抗議の声は尻すぼみに消えていく。今押し付けられている灼ける様な熱を孕んで脈動するモノが、自身の
コレが挿入されればどれだけ気持ちいいのか。恐らく、今生唾を嚥下する寧々の頭にはそれしかないだろう。
「……
「ん……」
先程まであれだけはしたなくおねだりしていた寧々も、いざ本番が始まるとなると、俺の宣言に対してしおらしく、小さく頷くだけの反応に留まった。
やはり、いくら気分が高まっていても、初めてであることに対する緊張は感じざるを得ないか。斯く言う俺も緊張で少し動きが硬いが、
「うっ、あぁぁ……っ!」
「っ……大丈夫?」
「んっ、んうっ……!」
カウパー液と愛液を混ぜ合わせて十分に慣らした上で、寧々を傷つけないようにゆっくりと挿入すると、寧々は快感に喘ぐような、或いは痛みに耐えるような声を漏らしながら、自身の腰を掴む俺の腕を強く握りしめる。ここまで濡れていても辛いものなのかと思って、俺は寧々に是非を問うと、彼女は小さく喘ぎながら何度も頷いて続きを促してきた。
「っ、あっ、はぁぁっ……! ぅくうぅぅ……っ!」
寧々の懇願に従って、止めていた腰の動きを再開させて、俺は寧々の膣壁を掻き分けながら怒張して荒れ狂う劣情を奥へ奥へと押し付けていくと、それはとうとう最奥部へと到達した。破瓜によって結合部から溢れ出した寧々の血液が、ポタポタとソファーに零れて汚していく音が二人の呼吸音に紛れて聞こえてくる。
「はーっ、はーっ、はぁぁーっ……!」
「っ、……寧々、う、く……っ!」
「あ、まと、くん……やっと、一つに……なれ、ましたね……?」
肩で呼吸しながら喘ぐ寧々と抱き合って、お互いに小さく名前を呼び合い、ようやっと繋がることが出来た悦びを笑顔で分かち合った。
「ずっと……天都君と、ずっとこうしたかったんです……。夢でも、妄想でも、毎日、毎日ずっと……え、へへ……夢、叶っちゃいました……」
額に大粒の汗を浮かべて眉尻を下げながら、寧々は胸の内に秘めていた想いの丈を俺に囁く。その声色は本当に心の底から嬉しそうで、痛みを感じているとは思わせないほど喜色に染まっているものだった。
「これから、もっともっと叶えていこうね。描いてきた妄想も夢も、これだけじゃないでしょ?」
「はい……!」
その様子から、寧々がどれだけ強く俺のことを想ってくれているかが伝わってきて、胸のあたりにじわりと温かい感覚が広がっていく。今から長い時を共に生きていくのだ。彼女の望みはゆっくりと叶えていこう。
「そろそろ、動いても大丈夫?」
「ん……代償のおかげで、痛いのも気持ち良く、感じてますから……あまり、我慢なさらずに、好きに動いてください……。その、天都君のが
「ん、ありがと……」
お互いの体温を感じながら語らって身体を休めるのもそこそこに、行為を再開させるべく言葉を紡ぐと、俺の腹の奥で蠢き続ける欲望を見抜かれたのか、寧々は幾分か楽になった呼吸と共に、俺へと気遣いの言葉をかけてきた。少しばかり自分の情けなさを感じつつも、今はその気遣いを素直に受け取ることにして、本格的に動き始めるべく、寧々と抱き合う体勢のまま動かしやすいようにポジショニングを調整する。
「寧々、痛かったら言ってね?」
「ふーっ、すうぅ……はいっ……」
いよいよというところで、しつこい様だが再三の確認を行い、それに対して寧々も一度深呼吸をしてから小さく、しかしハッキリとした声で応えた。それを聞いて、俺も一度だけ大きく息を吐いてから、欲望をぶちまけるべく腰を動かし始める。
「んっ、んっ、んんんっ♡ も、っと、激しく……っ!」
「はっ、はぁっ、寧々っ、寧々っ!」
「あっ、あっ、んうぅぅっ! あ、天都君っ……! イっ、うくぅぅっ……!」
膣壁を抉るようにして俺の膨れ上がった欲望の化身が、何度も何度も寧々の
「イくっ……♡ あまとくんっ、わらひ、もうっ、イっちゃいますっ……!」
「いいよっ! いっぱい気持ち良くなって!」
「は、いぃぃっ……あっ、ああっ、ああぁぁぁぁぁぁぁっ♡♡♡」
一際大きな嬌声と共に、寧々は腰を掴まれたまま弓形に背中を仰け反らせて一度目の絶頂を迎えた。初めてだからというのもあるが、前戯で焦らされていたのもあって、それは今まで見てきたどの寧々の姿よりも乱れたものであった。
「あっ、あぁぁぁぁっ♡♡ らめっ、らめぇぇっ♡ イったばかりで突かれるのっ、おかひくなりゅ……っ♡」
「あっ、はぁっ……! じゃあ、一回、止まるっ……!?」
「やだ、やだやらぁ……♡♡ まだっ、離れたく、ないぃっ♡ あまとくんのでっ、いっぱい犯ひてぇぇっ♡♡♡」
しかし、エンジンのかかった俺は絶頂の余韻でビクビクと痙攣する寧々を、それに浸らせる暇も与えずに浮遊感を覚え始めた腰を動かして快楽の波を発生させ続ける。俺は寧々との答えが分かっている問答で愛を確かめ合いつつ、五体全てを以てして寧々に湧き上がる愛をぶつけた。
「寧々っ、そろそろ……っ!」
「わたひもっ、またくりゅっ……♡ いっひょ、いっしょにっ、イきましょう……っ!」
最近自己処理を怠っていたせいか、自身が予想していたよりも早く射精しそうな感覚が下腹部に纏わりつき始める。それを寧々に伝えると、彼女は嬉しさと快楽で顔を喜色に歪めて、呂律の回っていない口で言葉を紡いだ。
そして、浮遊感も無視できないぐらい高まってきたところで、膣内射精を避けるべく暴発寸前のペニスを抜こうとした瞬間、寧々は俺が予想していなかった行動を取る。後方へ退こうとした俺の身体を脚で絡め捕るようにして引き寄せたのだ。
「寧々っ!? うっ、あぁぁっ……!」
「らめっ♡♡ ぜんぶ、あまとくんのぜんぶっ、
俺の制止の声を無視して、寧々は全身を使って自身の身体に縫い付けるように俺をホールドする。首の後ろに腕を回して抱きしめ、脚も俺の背面に回して逃げられないように腰をがっしりと押さえ込む、世間ではだいしゅきホールドと呼ばれている体勢だ。
それによって、結合部から半ばほど抜かれかけていた俺の肉棒は再び寧々の最奥まで引き戻される。そしてついに……。
「うっ、は、あぁぁぁっっ……!!」
「んっ、んくぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
俺の劣情が寧々の秘裂の奥に咥え込まれたまま、ビクビクと激しく脈動しながら白濁とした欲望を大量にぶちまけた。下腹部を中心に発生した初めて経験する脱力感に、俺は堪らず寧々に覆い被さるように倒れ込む。
「寧々……」
「え、へ……ごめんなさい、天都君……」
半身を起こして行われる追及に、寧々は困ったような、しかし嬉しそうな笑顔を浮かべて謝罪の言葉を口にした。事前に安全日とは聞かされていたが、それでも妊娠する確率がゼロであるわけではないのだ。未だ学生身分である俺たちにとって、それは避けるべき事象であろうに。
「でも、幸せでした……。今も天都君の熱いのが、お腹の中で……ふふっ……♪」
「……はぁ、次からはちゃんとゴム付けてからしかしないからね。分かった?」
「はいっ」
しかし、心の底から幸せそうな顔をしてお腹を愛おしそうに摩る寧々を見ていると、怒る気力がみるみるうちに委縮していき、結局は今回限りということで特に何も言うことはなくなった。それに対して、寧々は花が咲いたような笑顔を見せてくれた。
「代償の方は?」
「……大丈夫みたいです。で、でも、天都君の方は……」
絶頂の余韻で身体は火照っているようだが、寧々の容態はもうすっかり落ち着いているようで、淀みのない受け答えが成立する。しかし、寧々の視線は俺の下半身の方へ視線が釘付けになっていた。
「そ、その、よろしければ……」
「ダメだよ」
「即答っ!? な、何でですか!」
未だにガチガチに勃起している俺の男性器をまじまじと見つめながら続きを促そうとする寧々の言葉を途中でぶった切ると、彼女は不満そうな声を上げる。
「コンドームもないし、二回も
「うぅぅ、そ、それなら次は外に出せば……」
「寧々、今度はホールドしない?」
「あ、う、ぐぐぐぐ……や、約束は、できないです……」
説明を受けて猶も食い下がろうとする寧々に言葉のカウンターを浴びせると、彼女は何故か悔しそうな声を出しながらもそれを受け入れた。ここで嘘を吐いてこないあたりは寧々らしいとは思うが。
一回も二回も同じかもしれないが、それでも避けられるリスクは避けておくべきだ。
「コンドーム買ったら寧々の気が済むまで付き合うからさ、今は……ね?」
「はい……」
ここで敢えて飴を与えておくことで寧々の意思を誘導して、この場は何とか納得させることはできた。落ち込んでしまった寧々を見ると罪悪感が少しばかり湧いてくるが、衝動に任せて踏み越えてはいけない一線を越えてしまうのは絶対にはやってはいけない。真に恋人を想うのであればなおさらだ。
「じゃあ一緒にお風呂に入ろうか。流石にこれは放置できん」
「あ、天都君の体液……えへへ……ごくっ……」
行為が終了すれば、次にやるべきことは当然身を清めることである。お互いの体液でべとべとになった身体──といっても、俺の場合は衣服だが──を見下ろして俺がそれを促すと、寧々も自身の身体に視線を落として、そして妖しく笑い出し、何を思いついたのか生唾を飲み込んだ。
「ほら、今回は一緒に入るよ」
「きゃっ……よ、よろしくお願いします……♡」
動かなくなった寧々を抱き上げて、俺たちは浴室へと歩を進める。
今から湯を溜め始めることになるが、身体の方を綺麗にしている間に入れるぐらいには溜まるだろう。流石にこの状態のままでリビングにい続けるわけにもいけない。
そんなこんなで俺と寧々の初夜……夜ではないので初昼? ええい、それは何でもいい。とにかく、初の恋人の営みは終わりを迎えた。
ちなみに、その後避妊具を買ってから、寧々におねだりされて毎週三回は行為に及ぶようになるのはこの時知る由も無かった。重ねて言うが、寧々は素でドスケベなのである。
原作の方で幸せな想念がどうとか言われてたから、よくよく考えると普通にセックスしたのが七緒さんに筒抜けなの面白くないですか?