「うぁ、んんっ……!」
抱きつくような姿勢で腰を動かし、下着越しの私の秘裂に空閑君のアレの硬さが伝わって来た瞬間、私の頭から足先まで一瞬で電流にも似た感覚が走り抜けていきました。痺れるような甘美な感覚が全身に毒のように回り、まだ始めたばかりだというのに思わず声が漏れてしまいます。
「はぁ……はぁぁ……!」
弾けそうなほど高鳴る鼓動を私の心臓が奏でながら、私は深く呼吸をしつつ、じっくりと味わう様に愛液で下着を濡らしながら前後に腰を動かし続けて、接触部から伝わる快楽を享受しました。
図書室の机よりも、いえ、大人の道具を使った行為より何倍も気持ち良いそれは、瞬く間に私を虜にします。
「うっ、くぅぅ……! イっ……あっ、あっ……!」
早くも腰周りに浮遊感を覚え始めて、喘ぎ声も我慢出来なくなりますが、今は状況が状況なので早いことはいいことです。空閑君が起きてしまえば大事故は免れられません。主に私の精神が。
思えば、私がこういったことをする時は、空閑君に出会ってからは常に空閑君のことを想いながらシていたような気がします。
空閑君に愛を囁かれながら身体を交わらせる妄想や、空閑君に弱みを握られて犯される妄想。変り種で言えば、空閑君にえっちなマッサージをされる妄想や、電車で痴漢されたと思ったら空閑君だったなんていう妄想で、日々私は火照った身体を鎮めてきました。
「じゅるるっ……! あっ、はぁ、早くっ……!」
自然と開いていく口の端から零れる涎を啜り、早く絶頂できるようにと、嬌声混じりの声が焦りと共に漏れていきます。ずっとこうして空閑君のおちんちんに擦り付け続けたい思考と、早く終わらせないといけないという思考がせめぎ合って、頭の中がぐちゃぐちゃになっていくのをぼんやりと意識の端で感じました。
「あっ、あぁぁぁぁっ! ……っ、だ、だめ、とまりゃない……っ!」
そしてようやく一度目の絶頂に、背を弓形に仰け反らせて全身で快楽を受け止めますが、まだ満足できていないようで、意志に反して私の腰は依然として空閑君の硬い部分に求愛行動を続けます。とめどなく溢れる愛液が下着で受け止めきれずに、ふとももを伝っていく感触もして、彼の制服を汚してしまったことに申し訳ない気持ちも湧いてきました。
しかし、私の下半身はまだ空閑君を貪るように求め続けます。
「こ、んなっ……さいていっ、でもっ、きもひっ、よすぎてぇ……っ!」
罪悪感と快楽で心が蹂躙されながら、呂律の回らない口は私の想いを無意識に吐露します。
そして、私の思考は白く染まり、何も考えられなくなるほど気持ちよくなっていく中、それは起こってしまいました。
「ん……?」
「!? やっ、まっ、待って……! 今はらめぇっ……!」
当たり前と言えば当たり前ですが、パイプ椅子が軋むほど激しく動いていれば、うたた寝程度の浅い睡眠の空閑君は当然起きてしまいます。それに彼が起きる直前に気がついた私は、焦って懇願するような声を出しますが、それは考えるまでもなく逆効果なわけで……。
「んっ、んんんんんっっ!!」
「あ……やち、さん……?」
タイミング悪く絶頂に達した私は、寝惚け眼で困惑する空閑君と至近距離で目が合ってしまいました。
「綾地さん……?」
不自然な重みと生暖かい感触を覚えて目を覚ますと、俺の視界には妙に艶かしい表情をした綾地さんの姿が至近距離に映し出されていた。
状況を全く理解出来ず、反射的に目の前の彼女の名を呼ぶが、完全にフリーズしてしまったのか、彼女はピクリとも反応してくれない。一体俺がうたた寝している間に何が起きたのだろうか。
「と、とりあえずどいてくれる?」
「ごっ、ごごごごごめんなさいっ!!」
困惑しつつも、一先ずこの体勢を何とかしようと綾地さんに声をかけると、彼女はようやく気を取り直したようで、吃りながら慌てて俺から離れていく。
そしてその時、妙な水音を俺の耳が拾った。
「……糸?」
音がした下半身へ目を向けると、そこにはぬらっとした液体のようなものが俺の制服のズボンを濡らしていて、そこから糸のようなものを引いているのが目に入る。その透明な糸を目で追ってみると、それは綾地さんの下半身へと繋がっていた。………………はい?
「……生温かい」
「ちょっ、やっ、だ、駄目です空閑君! それっ! 触るの駄目です!」
とりあえずそれが何か確認するために指で掬ってみると、粘液のような感触と共に、中途半端に冷えた温度が肌に伝わってくる。そして、それを見た綾地さんが顔を真っ赤にして今まで見たこともないぐらい慌てているが、これはもしや……。
「愛、液……?」
「あ、あが、あがががががががががが」
思い当たったモノを口にすると、綾地さんは壊れた機械のようにガクガクと震えながら言語になっていない言葉を発した。耳まで赤く染めて、目元には涙が見えているので恐らく図星なのだろう。
しかし、そうなると本当に彼女は何をしていたのか。
「あ、綾地さん、その、あなたは一体何を……?」
未だに機能不全を起こす綾地さんに追い打ちをかけるように、ついつい他人行儀になりながら事の真相を聞き出そうと言葉を紡ぐと、ピタリと彼女の動きが止まった。
「も……」
「も?」
「…………もうやだぁ……おうちかえるぅ……!」
「ごめんね? 怒ってないよ、大丈夫大丈夫……」
「うぅ……ぐすっ……」
俺が問い詰めた結果、綾地さんが起こした行動は、まさかの幼児退行からの大号泣であった。あまりのハプニングに脳の処理能力を超えてしまったのか、彼女はその場で膝から崩れ落ちて、幼子のようにわんわんと声を上げて泣き始めたので、流石の俺も慌てて綾地さんを宥める──もとい、あやすことになったのだ。
優しい口調で怒ってないことを伝えながら、そっと抱き寄せて頭を撫でる。そして揺り篭のように身体を揺らしながら、彼女の背中を優しく一定のリズムで叩いてあげることで、少し時間はかかったものの、何とか落ち着かせることが出来た。
今はぐずりながらも強く抱きついてきているが、これでは完全に身体の大きな幼女である。先程の痴態とは大違いだ。
「もうそろそろ帰らないといけない時間だけど帰れる?」
「…………」
時間も下校時刻間際なので、その事を綾地さんに伝えると、彼女は無言で首肯して肯定の意を示す。布擦れの音が嫌に大きく響いた。
部室を出て、そのまま真っ直ぐ学院外へと出て行き、俺と綾地さんは隣り合って歩くが、その間に会話は無く、痛い沈黙が場の空気を支配する。両者共に気まずいことこの上ない出来事の直後なので当然ではあるが。
「あの……何であんなことをしたのか、聞かないんですか……?」
そんな中、その沈黙を破るようにして綾地さんはそんな言葉を俺へとかける。とてもか細く、今にも消え入りそうな声であったが、静寂の中で紡がれたそれは俺の耳にハッキリと届いた。
「聞いた方がいい?」
返す俺の問いに、綾地さんは顔を強張らせて涙を滲ませる。その反応を見れば、聞かれたくないことだと理解できたので、俺自身はもうこの件を追及するつもりはない。
確かに気にならないと言えば嘘になるが、無理をさせてまで問い質すことでもないだろう。故に、今日の綾地さんが見せた痴態は夢みたいなものだったと思っておくことにした。……別の意味で夢みたいではあったが。
「俺は気にしてない……わけではないけど、別に怒ったり軽蔑したりとかはしないからさ、綾地さんも今日のことは忘れて、明日からまたいつも通りってことで」
それでいい? と優しい口調のまま尋ねると、綾地さんはゆっくりと頷いた後に小さくお礼の言葉を口にした。
「それじゃあまた明日ね、綾地さん」
「はい、ありがとうございました」
夜道ということで綾地さんをしっかり家の前まで送って行き、マンションのエントランスで彼女と別れる。終ぞ元気になることはなかったが、部室を出た時よりは幾分かしっかりとした足取りで去っていく綾地さんの後ろ姿を見て、俺は大仕事を終えた後のような深い深い溜め息を零した。
えらく濃密な一日だったな……。
心の底からそう思うほど、今日という日は俺の記憶に深く刻まれるような一日だった。結局リフレッシュどころか疲れてしまったが、友人たる彼女を恨む気持ちはこれっぽっちも湧いてはいない。疑問は湧きに湧いているが。
とりあえず、送り迎えが終わった以上、ここに留まり続ける意味もないので、俺は帰宅するべくその場から足を翻すのであった。そういえば冷蔵庫の中身はどれだけ残っていただろうか。
サノバコラボがあってたのでカコタマを始めました。リセマラで寧々ちゃんを取得してからスタートです。