プロローグ -嵐の前の-
「んっ♡ んんっ♡ あ、天都君っ、普通に、元気じゃないですかっ……♡」
時は流れて夜の帳が落ちた頃。あれから手を繋ぎながら買い物を済ませた私たちは、お昼に食べられなかったお弁当とちょっとした物を夕餉として食べた後、一緒にお風呂に入ることになった。理由は言うまでもないだろうが、周りの状況を把握できない私が一人でお風呂に入るのは危険だからである。
「だって、お昼は一回しか
「らめっ♡♡ そこ、同時に弄るの、らめれすっ……♡」
搾り芙蓉という体位で寧々の
「それに、多分明日から少なくとも一週間はできなくなるよ?」
「っ♡ そ、それならっ、もっと、いっぱい、ぃぃっ♡♡
バシャバシャと湯船に波立つ音が浴室に響く中、突き上げ、抓り、転がしながら、私は寧々の耳元でそう囁くと、少し及び腰だった寧々もその声をオネダリする様なものへと変えていく。やはり、長期間身体を重ねることができないのは彼女も思うところがあるのだろう。
「寧々、もっかい
「はひっ♡ キてくらひゃいっっ♡」
そして、そのまま寧々の嬌声に気分を良くしながら攻め続けていると、既に二回射精した腰回りに再びゆっくりと浮遊感が纏わりつき始めた。
昼間と比べると酷く大人しい様相であるが、代償が発動していない時の性行為はだいたいこんなものである。激しく交わるのではなく、寧々が甘えてくる様なセックスも、これはこれで良いものであります。
「うっ、あぁぁっっ……!!」
「んっ、んんんんっっ♡♡♡」
そうこうしている内に、ゆっくりと寧々の
ふぅ、一先ず今ので燻ぶっていた分はどうにかなったか。じくじくと頭の痛みも引かないので、今回はここで止めておこう。
「ひゃんっ♡ んっ、んぅっ♡ 天都君の、えっちな手つき、好きぃっ♡♡」
「私はえっちな寧々もえっちじゃない寧々も好きだよ」
「あんっ♡ ずるい、ですよぅ♡ 私も、どんな天都君でも、大好きれひゅっ……♡」
本番を終えて後戯に突入して、私たちはお互いの身体に触れ合いながら甘い言葉を交わし合う。しばらくお預けを食らうことをお互いに分かっているので、その手つきは何処か執念のようなものさえも感じる気がした。
「天都君っ♡ んちゅっ、ちゅるるっ♡ んむぅっ♡」
呼び声に応えて寧々に顔を近づけると、彼女は私の頬を愛おしそうに撫で回しながら貪る様な口付けを敢行してくる。初めて会った時よりも大きくなった豊満な乳房を揉みしだかれて、ビクビクを身体を痙攣させながらも、寧々はその私をしっかりと味わう様なキスを止めることはなかった。
「ぷはっ……! はぁ……はぁぁ……っ」
「キスに夢中になる寧々、可愛かったよ」
「やんっ♡ む、胸ばかり、弄らないで、くださいっ……♡」
息継ぎをする寧々に愛を囁きながら、私は寧々のツンと存在を主張する乳首を指先で転がしていくと、寧々は媚熱で蕩けた嬌声を口の端から漏らし始める。言葉の上辺では拒否しているが、それに宿った意志は私の攻めを拒むことなく、寧ろ受け入れて更に感度を増していっているような気もした。
しかし、これは後戯なので攻勢に出るのもほどほどにしておこう。お湯も温くなってきているし、名残惜しいがそろそろ上がることにするか。
「寧々、湯冷めしちゃうからそろそろ上がろう」
「ふえっ……? あっ、は、はい、そうですねっ」
その意思を言葉にして伝えると、寧々は微弱な快楽に浸っていた意識を浮上させて、私の上からサッとどきながら湯船から上がっていく。私もそれに追従するようにして、手を引いてもらいながら浴室を後にするのであった。
「それじゃあ、多分明日になったらびっくりするぐらい体調崩すから、とりあえず慌てないでね」
「はい、分かりました。……あんまり酷いようでしたら、休んで看病しますけど……」
「大丈夫、死ぬようなものではないから、寧々は学校に行っておいで」
「はい……」
あれからいそいそと着替え終えて、あっという間に寝る準備を済ませてから、私たちは今一つのベッドで同衾しながら明日のことを話していた。
心底心配そうな声で寧々は看病すると言ってくるが、私の都合で寧々の出席に傷がつくのは流石に忍びない。それに、依頼だけでなく占いを当てにしてオカ研に来る人もいるので、二日連続で占い要員の二人ともが不参加というのもまずかろう。
明日学校へ行けば一先ず休みはやってくるので、私としては気にせずというのは流石に無理だろうが、そちらの方を頑張って欲しい所である。
「じゃあ、お休み、寧々」
「お休みなさい、天都君」
少しだけ気落ちする寧々の頭を撫でてから、私たちは抱き合って就寝の挨拶を交わし合う。そして、痛む頭で意識を睡眠へと切り替えた瞬間、私の意識は闇へと落ちていった。
この章終わったら最終章ですね。