「ん、んぅ……っ♡」
久しぶりの天都君のベッドの上で、私は天都君に抱っこされただけで甘い声を漏らします。くっつく天都君から漂ってくる、鼻腔を擽る特上の香りが私の意識を揺らして、幼い身体に似つかわしく無い感情を想起させていくのを、私は他人事のように自覚しました。
「猫みたいだねぇ寧々は」
「にゃあ♡」
胸元に顔を埋めて甘える私を見て、天都君は機嫌良さそうに頭を撫でてくれて。天都君の指摘に乗っかるようにして私は猫撫で声で彼に応えます。気分はもう完全に甘え猫ちゃんで、素敵で大好きな天都君にすりすりと全身を擦り付け始めました。
「んっ♡ んんっ♡」
抱きつきながらまだ指も入れたことのないお股を天都君のふとももに擦り付けていると、すぐに私の身体は熱くなっていきます。もう代償はないはずなのにこんなにもいやらしく反応してしまう私は、魂に彼への強い想いが深く刻まれていました。
止まらない腰からどろっとした欲望が溢れて、既に私の下着を濡らしています。
「寧々はそれ好きだね」
「好きれすっ♡」
想い人の身体でオナニーすることが好きだなんて、普段なら恥ずかしすぎて絶対言えません。ですが、溜め込んでいた想いの丈を一気に解放しようとする私は、天都君の揶揄いの言葉にも欲望に忠実に答えました。心も身体に合わせてほんの少し退行している今、戻る前よりも羞恥が薄く心に正直なのも影響しているのかもしれません。
「お洋服、脱がすよ」
「はひ……♡」
呂律もすっかり蕩けてしまいながら、私は天都君の声に返事します。にこにこと楽しそうに私の薄手の上着に手をかける天都君は、超常然としていても以前と変わらぬ優しさを見せてくれました。
「オナニー続ける?」
「う、あぅっ♡ あ、あの、その……っ♡」
衣服を脱がす手を一旦止めて、天都君は私に問いかけます。悪戯心を過分に含む表情で紡がれるそれは、私の僅かに燻る羞恥心に薪をくべて燃え上がらせていきました。それでも、私の腰は止まる気配がありませんが。
「天都君と、結ばれた日と、ぉおっ♡ 同じこと、してるのが……あぁ、んっ♡ 気持ちよくてぇ……っ♡」
ねっとりとしたストロークで腰を擦り付けるのはそのままに、私は胸の中から溢れる想いを天都君に伝えます。運命のあの日の再現のように、天都君に跨ってオナニーすることが気持ち良すぎて、このまま一度果てたいということを。それを聞く天都君は、笑みを絶やさずまま抱きしめてくれました。
「そうだね、それじゃあまたここから始めようか」
「んっ、んーっ♡ はひっ♡ またっ、オナニーからっ♡♡」
包み込むような抱擁と共に、天都君は私の耳元でそう甘く囁きます。快楽の虜という名の沼に堕とされる甘美な心地に、私は身体の奥底から愛しさが溢れ出してしまって脳髄を痺れさせました。錯覚でなく浮き上がるほどの衝動に、私の未発達の身体はもう耐えられません。
「はぁ、ぁぁああぁっ♡♡ あ、まとくんっ♡」
「うん、見ててあげるからイこっか♡」
「ひゃいぃっ♡♡ あぁっ♡ キひゃっ♡ クりゅっ♡♡」
限界がすぐそこまで迫っていることを伝える呼びかけ。切羽詰まって上擦ったそれを、天都君は過不足なく受け取ってくれます。それから、慈愛の笑みを浮かべたままの天都君は、腕の中でビクビクと痙攣する私を優しく撫でてくれました。
「んんっ、んぅぅぅぅぅーーっっ♡♡♡」
想い人に触れられた瞬間に奔る稲妻。それは元から身体を蹂躙していた快楽と合わさって、私の幼い身体を上下から容赦なく襲いかかります。許容限界の少ない今の私にそれはあまりにも強烈で、私は思わず天都君の胸板に顔を押し付けて今生初の大絶頂を果たしました。
「ふぅ、はぁ……♡」
「よしよし、よくイけました」
欲望のダムが決壊したように、未だ咲いていない蕾からどろどろと愛液が垂れ流されていきます。言葉を紡ぐ余裕もないほどに息も乱れて、私は自分がやっぱりまだ子供であったことを身体で理解しました。えっちなことをしたいがために、気遣う天都君へ啖呵を切った私でしたが、たった一度の絶頂でここまで疲弊してしまうとは。
それはそれとして、天都君の労いの慰撫が私の心に温かいものを齎してくれます。私を見る目が何だか必要以上に温かい気もしますが、追い討ちをかけるように天都君への愛が蜜壺から溢れ出す今は、それもあまり気になりません。
「まだ続けたい?」
「は、はひ……まだ満足できてませんから……」
甘やかしながらの問いかけに、私はまだ続行の意志を伝えます。会うことができなかった数年という時は、たった一度ではまだ終わりたくないという想いを形作るには十分な時間でした。
「じゃあ今度は……」
「ひゃっ」
その意志を感じてくれた天都君は私の小さな体躯を軽々と持ち上げて、私を彼の身体に背中を預ける体位に移行します。後ろから抱きしめられるような体勢に、私の心臓の駆動はまた一段階速くなりました。
「これは没収っと」
「ひゃわぁっ!? あ、天都君、何をっ」
ちょうど頭の位置に来る天都君の胸から早鐘を感じながら待っていると、軽やかな天都君の言葉と同時に私のスカートが何処かに消えてしまいます。突然露になる私の下着に思わず驚いて声を上げてしまいました。振り返って見上げて映る天都君の顔は、悪戯に成功したような意地悪な笑顔が浮かんでいます。魔法の悪用に私は講義の声を上げようとしますが、それよりも早く天都君の白い指が私の股間に這いずりました。
「んっ♡」
「おちんちんは入らなくても、流石に指ぐらいは入るよね?」
秘裂から生じる熱に、私は言葉を無理矢理に中断させられてピクンと身体を跳ねさせます。全身に纏わりつく甘い熱は、容易く私から抵抗の意志を剥ぎ取っていきました。それを理解している天都君は、下着越しにワレメに触れて優しく擦ります。続く意地悪な問いかけは、自身も答えが分かっている口振りでした。
「寧々、こっち向いて」
「にゃんれひゅか……♡ んむっ♡」
一擦りされる度に熱で浮かされていく意識で、私は辛うじて天都君の言葉に反応します。思考を介していないほぼ反射に近いそれで、上の方にある天都君の顔を見つめるために見上げると、そこには天都君の顔が迫っていました。落とされる口付けは、時間を遡る前と同じ味です。
「ちゅる、ぢゅるる……♡ れろれろ♡ はむっ♡」
おまんこを擦られながらの熱烈なキス。私の頭はもうまともに思考する力を欠片も残していなくて、私はされるがままにそれを受け入れます。舌が蠢き、指が埋もれる度に身体が弾けるように何度も痙攣して、雌の身体を蹂躙される悦びが一切の容赦なく私の身体を駆け巡りました。
「ん、ぢゅる……♡ れるれる……んぷっ♡♡ ん、んーっ♡ くちゅ、ぢゅぷぷ……っ♡♡」
左手で擽るように喉を撫でられながら、私は上の口からも下の口からもいやらしい涎を垂れ流しにされます。二種の水音で耳まですっかり犯されてしまって、全身で感じる多幸感で神経が焼き切れてしまいそうでした。腕は縋りつくように天都君の身体に触れて撫で回し、絶頂を覚えてしまった幼い体躯は恋人を求めるための動きしかしてくれません。勿論、そこにある意志に嘘があるわけではありません。
「んっ、んっんっ♡♡ んぅーーっっ♡♡ ぷぁっ♡ はぁ、はぁっ♡♡」
いつの間にか指も挿入されてしまっていて、既に数回イかされていた身体に一際大きな波を齎されます。腰を起点にビクンと身体は跳ね上がって、それを合図に天都君はようやく甘い甘い
「気持ち良かった?」
「お、大人の時とは、その、全然感覚が違って……♡ く、癖になりそうでした……♡」
私が息を整え終えるのを待ってからの問いに、私は耳まで熱くなるのを感じながらも正直に答えました。あれだけの反応を見せておきながら、嘘なんか言えるはずがありません。
「小さくなっても寧々は寧々のままだね」
「ど、どういう意味ですかっ」
そんな私を見て、天都君は笑みを深めながら撫でてくれます。一緒に紡がれた言葉の意味は、少しだけ納得しかねますが。
「ん、ぅ……」
「おや、眠くなっちゃった?」
抗議の意を込めて膨れながら天都君を見つめて撫でられていると、ふいに私の瞼が重力に従って落ち始めます。まだ快楽が尾を引いているというのに、私の身体はもう睡眠を求めているようでした。やはり、この身体では性行為に耐えられるには程遠いようです。色んな意味で。
「起こしてあげるから寝てても大丈夫だよ」
「ふぁい……」
そんなことを考えている間にもみるみるうちに睡魔は侵攻してきて、私は身体を反転させられて再び天都君に抱きすくめられていました。安心できる強くも優しい抱擁に、私は落ちかけている意識のまま身も心も委ねます。
「おやすみなさい、寧々」
「おやひゅみなひゃい……あまとくん……」
寝入ってしまう寸前に聞こえてきた大好きな声に応えてから、私の意識は温かな闇に溶けていきました。何処かから聞こえてくる、もう我慢することのない欲望の発露を感じさせる福音と共に。
こっちの天都君とあっちの天都君、単に名前が一緒とかじゃなくて紛うことなき同一人物です。ちょっと複雑な裏設定がありますけど、端的に言えば√分岐の結果がこっち。