はぁ……伊吹ちゃんはデートでお留守。
デートって。デートって。
訓練やお勉強の息抜きなら、ママと遊んでくれればいいのにぃ。
しかも、小学校で5~6年の担任をしていたあの女とだなんて。
伊吹ちゃんが、〝ママ!カイナ先生を私のモノにしたいのっ!やり方教えてっ!〟って言ってきた時は、ちょっぴり嫉妬したけど、同時に嬉しかったのよ?
あぁ、やっぱり伊吹ちゃんは私の娘なんだわぁ~って。
はぁ……。てっきり、それなりに遊んだら
狙い通りに洗脳できて、いろいろ可愛がってくれるお姉ぇ様に仕上げたんだから、母さんは絶対に手を出さないでくださいねって、ついこの間も言われたし。
大人の女性に可愛がられたいっていうなら、エッチなイジワルをして欲しいなら、ママがいるっていうのにぃ。
お年頃なのかしら。最近はリアクションが厳しいの。
なかなかママって呼んでくれないし。
……そのぶん、ママぁって言ってくれた時が可愛いから我慢できるけどぉ。
でも、大きくなったわよねぇ。
もう高校受験だなんて。しかも雄英よぉ。
ママのお仕事に付き合わせて、難関のヒーロー科を受けることになったけど、もともと雄英の普通科は視野に入れてたみたいだしねぇ。
『なぁ、スモーキング・クィーン?』
なぁに、義爛さん?
『バカども……じゃなかった、
はぁい、お任せよぉ。
ちゃんと隣のお部屋に集まる人達を~、ノリノリでストッパーやセーフティを程よく壊した感じにしてあげるから♪
あ、義爛さん行っちゃった。
……伊吹ちゃんの成長記録でも見ようかしらぁ。
タブレット、タブレット……。
あ、これは八才の誕生日の時ねぇ。
伊吹ちゃんのお友だちも呼んでパーティーをしてぇ、で、みんな帰って
『『愛しちゃったのよ♪』』ヤヤヤンヤン
ママといっしょにお歌を歌って、あぁ、可愛いわぁ、伊吹ちゃん♪
『『愛しちゃったのよぉ♪』』ヤヤヤンヤン
『『貴女だぁけを~いのちぃをかぁけぇてぇ♪』』
『ママぁ、いぶきね、ママのことだぁい好き♪』
『ママも伊吹ちゃんのこと大好きよぉ♪』
『じゃあ、ママと伊吹、両思いだねっ!』
そういえば、このころから
最初はおびえて、嫌がって、でもすぐに喜ぶようになってくれて……。
えーと、他には、と。これは……10才ごろかしら。
『ケホッ、ケホッ。』
『あらあら、ゆっくりでいいのよぉ。』
『う~、ママぁ~。いぶき、タバコ好きじゃないのぉ。』
あら可愛い。涙目伊吹ちゃん。
『でもねぇ、伊吹ちゃんもママみたいなヴィランになるんでしょう?個性を使うときに便利よぉ。』
『大人のヴィランじゃなくて、いぶきは子どもだもん。』
『そうね~、でも、ママは可愛い伊吹ちゃんに、
『ママぁ、夜に……いぶきの事、たくさん可愛がってくれる?』
『もちろんよぉ♪』
『じゃあ、いぶき、がんばる!』
……結局、ママの前でほとんど吸おうとしてくれないのよねぇ。銀猫ちゃんを調教するのに使うから頂戴って言ってはくるけど。
あら?黒い靄。
黒霧さん。どうしたの?
『多少は使えそうな者がいるとの事だったので、パーティーが終わったら
あらあら、お仕事熱心ねぇ。
『ところで、何を御覧になっているのですか?』
愛娘の成長記録♪あ、これは11才の誕生日ね。
『……私には、全裸のお嬢さんが犬のように四つん這いになっている姿しか見えないのですが。』
そぉよぉ♪対戦ゲームで伊吹ちゃんが私に負けたから、その罰ゲーム。
『……本当に業が深いですね、貴女たち母娘は。』
えへへぇ♪そーでしょー。
『誉めてはいないのですが。』
え?違うのぉ?
あ、ところで、
『あい変わらずですよ。今は死柄木弔の教育に専念しておられます。……貴女がお望みなら、会ってくださるのではありませんか?』
んー、オールマイトにやられた姿を見られるのは本意じゃないと思うのよね。
はぁ……。治癒系や回復系の個性ってレアだしねぇ。
あ、なんか、不死身の個性持ちって話題になってるけど?
『死後に発動する個性などというものは、手に入れたところで慎重に扱わざるを得ませんからね。暫くは観察にとどめるとの事です。』
そっかぁ……。
死柄木弔くんの育成、頑張ってくださいましね。
わたくしは……
おっと、伏線かな?