巨根なグラン君が色んな女の子にいいようにされたりしたりする話 作:空使い
アウギュステ列島が誇る高級リゾート、ベネーラビーチ。
その中でも、ひときわ豪華で真新しい高級コテージの一室で額を付き合わせて談笑する2つの影。
「今日はお招きいただき、本当にありがとうございます! 団員達もスゴく喜んでくれてます」
一人は言わずと知れた主人公。
身体は淫乱、頭脳は童貞の、我らがムッツリ騎空団長、グランである。
「いえいえ~団長さん達にはいつもお世話になっていますから~。ここにお店を出せたのも団長さん達のおかげですし、これくらいのお礼はさせてください~♪」
そしてもう一人。
グランの向かいで、ハーヴィン用の高めの椅子に座ってにこにこと機嫌良く笑っているのは、いまやファータグランデで知らぬものはいない大商会、よろず屋シェロちゃんのオーナー、シェロカルテその人であった。
「いやいや、シェロさんがスゴいんですよ。行く先々で助けて貰ってるのはウチのほうですし……ここの土地代とか税金、見ましたよ。目玉が飛び出るかと思いました」
「うふふ~ありがとうございます~♪ 団長さんだって、いまや騎空艇を何隻も抱えた大騎空団の団長さんじゃないですか~。特Ⅱ型大型艇を個人所有する騎空士なんて、この空域に数人しかいませんよ~? それなのに団長さんは、初めて会ったときとあんまり変わらないんですから凄いですよね~♪」
初めはグランサイファー一隻だった彼の騎空団も、団員が増えていくに連れ、フロンティア号、ドラブンスピリット号、エンゼラと次々所有艇を増やし、それでも間に合わなくなって、最近とうとう居住性に特化させた宿舎用の大型艇を購入したのだった。
どうせ買うならと団員の要望を片っ端から叶えていった結果、ちょっとした島並の値段になった請求書を見たとき、カルティラは頬を引き吊らせ、レフィーエはしめやかに気絶した。
どこの国や組織にも属さない一騎空士が、わずか数年の間にここまでの大船団を抱えるまでに急成長するのは、空の歴史にも他に類を見ない偉業であった。
さまざまな国や組織からの勧誘や引き抜きの打診なども増える一方で、それを穏便にお断りするためだけの部所まで作らざるを得なくなった程である。
一方、そんなグランの騎空団を近くで支え続ける幸運に恵まれたよろず屋シェロちゃんも、当時は知る人ぞ知る良質な個人商人程度だったところから、グランの団の成長に引っ張られてゆくようにどんどんと成長、事業を拡大してゆき、今の一大商会の地位を確立させたのだった。
もちろんシェロカルテ本人の商才も大きなものであったが、グラン達の活躍なくしてここまで短期間での躍進はなし得なかったと自覚しているシェロ当人にしてみれば、これくらいのサービスではまったく恩を返しきれていないと思うのも当然のことだった。
「あはは……いや、長年田舎で質素に暮らしてたんで、なかなか変われなくて……」
「団長さんはそのままでいてくださいね~? 団長さんのそういうところ、私は好きなので~♪」
「か、からかわないでくださいよ!」
顔を赤くしてうろたえるグランに、うふふ~と嬉しそうに笑うシェロカルテ。
シェロカルテはこのどこかあか抜けない純朴な青年を非常に好ましく思っていた。
とりたててイケメンという訳でもないが、親しみやすく人懐っこい表情や、時おり見せるハッとする程に精悍な顔つき。
最近は出会った頃よりも背が伸びて、鍛え抜かれて引き締まった身体からは、なんだかいつも甘いような、切なくなるような匂いを漂わせて、自分をふいにドキドキさせるのだ。
ピンチを助けられたことも数知れない。
その都度、彼の頼れる大きな背中を見つめては、あのときポート・プリーズ群島で彼に声を掛けて本当に良かったと思うのだった。
ぶっちゃけ、好きだった。
何度か思いの丈を告白しようかと思ったが、商売に人生のすべてを捧げてきた彼女には恋愛の仕方がわからなかったし、彼の回りにいるたくさんの魅力的に過ぎる女性達と自分を比べては、口をつぐんで一人ベッドを濡らすのだった。
ヒューマンから見れば子供にしか見えないハーヴィン族。
その中ですら自分は幼児体型だし、しかも決して可愛い顔ではない(とシェロは思っている)自分に告白されても、彼に迷惑を掛けるだけだろう。
それどころか、もしこの思いを打ち明けて振られでもしたら、今の心地よい関係が崩れてしまうかもしれない。
いや、優しいグランのことだ、きっと態度を変えず自分と接してくれるだろう。
しかし、自分には変わらず笑顔でいられる自信が持てない。
そう思って、今日も笑顔の下でため息をつくシェロちゃんであった。
なお、思春期真っ盛りな精神童貞グランくんにしてみれば、可愛くて愛嬌たっぷりなシェロは余裕でストライクゾーン内であったし、ハーヴィン族のぷにぷに妖精ボディもまた彼のちんぽを興奮させてやまない魅力の塊であったのだが、そんな事実は知るよしもない。
今も水着姿のシェロカルテの鎖骨から胸にかけてのラインにさりげなく視線を向けながら、痛いくらいに反り返った股間のグランくんがエーテルブラストをぶっぱしないよう、カリオストロに無理矢理押し付けられた人体製錬指南書の一説を脳内で必死に暗唱し続けているくらいである。
(ああ、シェロさんに、「仕方がないですね~、みんなには内緒ですよ~♪」ってイタズラっぽく上目使いで笑い掛けられながら、ちっちゃなお手てでヨダレ手コキしてほしいなぁ……。
つるぷにのハーヴィンおなかにアツアツの特濃ザーメンをたっぷりぶっかけて、「おやおや~、もう出しちゃったんですか~? 団長さんはハーヴィン族に興奮しちゃうロリコンさんなんですね~♪」ってからかわれながら、小さな両手ですくい取ったぷるぷるの精液をズズズッと下品な音をたてながらキレイにすすってほしいっ!
ああっ、ヤバい、集中集中、第六元素の隣接異相体を数えるんだ……)
シェロカルテには決して聞かせられないひどい妄想である。
今日も寝る前の修行は激しいものになりそうだ。
世の中には知らない方がいいことが多すぎる。
「ところでですね~……今日はグランさんに折り入って頼みがありまして~……」
当然、根が純なシェロカルテがそんなグランの荒ぶる妄想に気づけるハズもなく、今日グランだけをこのコテージに呼び出した本題に入る。
高級リゾートであるベネーラビーチに、三百名を越える彼の団員全員を無料で三日間も招待したのは、普段の感謝もあれど、これから持ちかける話のためというのが大きいのだ。
流石のシェロカルテといえども、オンシーズンに他の予約を押し退けてここのコテージを八十棟も押さえる費用は小さくない負担だったが、それも一重にこの後それを取り返せるだけの算段が立っているから出来たコトである。
これから切り出すことをもう一度頭のなかでシュミレートしながら、かわく唇をペロリとひとなめする。
(大丈夫、緊張しない、緊張しない……なんてことはないふうに持ちかけなくてはですよ~……)
「あっ、はい。なんでしょうか? 今回は大盤振る舞いして貰っちゃいましたし、シェロさんの頼みでしたらなんでも聞いちゃいますよ!」
(いま、なんでもって……うふふ~、いざ言うとなるとやっぱり緊張しますね~)
「では、遠慮なくお願いさせてもらいますね~♪ 実はですね~……
団長さんの
一息に言い切るシェロカルテ。
「はいっ、それくらいなら、よろこんっ……えっ?」
「あ、ありがとうございます~! では、さっそく奥の個室で――」
「ま、ま、ま、待ってください! すみません、ちょっとよく聞こえなくて……ええと、お、俺の何を取るって……」
(いったい何を言い出すんだこのヒト!?
き、聞き間違いだよな?)
グランは混乱していた。
当然だ、無理もない。
確かに、二人っきりでお願いと言われ、エッチなお願いだったらいいなぁ、と帝都の男子中学生並みのことを考えないでもなかったグランであったが、流石にここまでのことは予想外だ。
「ですから、ナニの型をですね~?」
「え? ちょ、え? ナニってそれ、えっと」
「男性器……お、
……どうやら聞き間違いではないらしい。
あまりの衝撃に二の句がつげないグラン。
どうやら頭が沸いていたのはグランだけではなかったらしい。
彼女もグランのことを思い詰めるあまり、思考のタガが外れてしまったのだろうか?
シェロはシェロで、この状況にかなり焦っていた。
早まったかもしれない、しかし今さら冗談ともいえない。
というか、冗談で言うようなことではない。
シェロカルテの考えはこうだった。
グランの妹にして彼の騎空団の副団長ジータが言うには、グランのお、おちんちんはそれはもう立派ですんごい逸物らしいのだ。
お空で他に並ぶモノがない程で、たくさんの女性をちんぽだけで虜にしてきたらしい。
ある依頼の打ち上げで酒盛りをした際、誤ってべらぼうに度数の高いカクテルをイッキ飲みしてしまい、ベロベロになったジータからフイにそんな大暴露を聞かされ、グランがやっぱり童貞じゃなかったことにちょっぴり悲しい気分になりながらも、シェロカルテはある事を思いつく。
あんな美人な団員に囲まれて女性には不自由していなさそうなグランは、やっぱり自分には見向きもしてくれないだろう。
しかし、それだけ経験豊富ならば、ちょっとくらいエロいことならば抵抗感なく受け入れてくれるかもしれないじゃないか。
そうだ、彼のちんぽの型を取らせてもらって、ディルドを作るのはどうだろうか?
……この時点で、シェロカルテの頭はだいぶ良いかんじにゆだってしまっているのだが、不幸にも、ワンマン経営な彼女の周りには彼女の暴走を止められるものが一人もいなかったのだ。
ネジが二本も三本も外れた思いつきは、これ以上ない良い考えとして恋するシェロカルテの脳内でどんどん煮詰まっていく。
グランはいまやファータグランデ中の女の子の憧れだ。
そのなかには、自分と同じく、自信が持てなくて彼に声すら掛けられない人々が大勢いることだろう。
そんな彼女達に、グランの実物大グランくんを見せたらどうなるだろうか?
これは、毎晩届かぬ思いにパンツとお布団を濡らす同志達にとって、正に砂漠にふる雨がごとく、天からの救い足り得るのではないだろうか?
その潜在的需要はバク大であるはずだ。
なんせ全人口の半分、その内未婚者(と一部既婚者)の大半がターゲットである。
売れる。
間違いなく売れる!
しかも自分も楽しめる。
それどころか、てずから型を取らせてもらえれば、グランのおちんちんに触れるコトすらかなうかもしれない。
いや、型を取るならば、勃起させなくてはならない。
ひょっとしたら、本番は無理でも、手コキとか、ふぇ、ふぇ……ちょっと舐めたり咥えてみたりなんかもできるかもしれない!
全女性に感謝され、大儲けもできて、自分も楽しめる上、憧れのグランとエッチなことができる!
シェロカルテは自分の天才的なひらめきに身震いを抑えられなかった。
恋はヒトを底抜けの馬鹿にするのだ。
そして最高の思いつきを実行に移すべく、即日のうちにグランに連絡をとり、今回の会談を取り付けたのであった。
……そして今、あっけに取られたようなグランの顔を見て、シェロカルテは急速に冷えていく頭でようやく正気を取り戻しつつあった。
笑顔のまま、どんどん顔色が悪くなってゆくシェロカルテ。
だらだらと汗が流れる。
なんだよおちんぽの型を取らせてくださいって。
アホか。
アホなのか。
ええ、良いですよ、アハハっ……てなるわけないだろうがなに考えてたんだ過去の自分殺したいわ死んだ方がいいんじゃないかいや死ねああバカだやってしまった終わった終わったよ私の人生今までのすべてなにもかもこうなったらもうヤケだこのまま彼を閉じ込めて最後に処女だけ卒業させてもらって死――
「わ、わかりました……い、いいですよ」
いよいよ目のハイライトが消えかけて、捨て身の凶行すら頭に浮かんでいたシェロカルテは、耳に飛び込んできたその言葉に、へっ? と間抜けな声を漏らして思わずグランの顔を見上げた。
「あー、えっと、なんでもするって言っちゃいましたし……その、奥の部屋、ですよね?」
目をそらしながら、淡々とそれだけ言って立ち上がるグラン。
あわてて、シェロカルテも椅子から飛び降りてよろめきながら立ち上がる。
「は、はい~、こちらです~♪」
――と、通った。
こんなトンでもな提案が通ってしまった!
グランを案内しながら、シェロカルテは自分の顔がだらしなくにやけるのを止められなかった。
心臓は早鐘のように打っている。
やっぱり自分の思いつきは間違っていなかった!
ありがとう、過去の自分!
愛してる!
心のなかで華麗に手のひらを返しながら、弾む足取りで先導してゆく。
一方のグランも、降ってわいた謎の大チャンスにドキドキを抑えられずにいた。
(まさかシェロさんの方からこんなエッチな誘いをしてくれるなんて!)
今までも、他の団員や依頼主との間で、あとちょっと押せばイけんじゃね? という瞬間は何度かあった。
しかし、そのたびに持ち前の奥手さが悪く出て、あと一歩が踏み出せずにここまで童貞(違うのにね)のまま来てしまっている。
(ツいてる! 最高にツいてるっ!)
それが、この突然の幸運である。
しかもあの普段何考えてるかイマイチつかめないシェロさんからである。
自分なんかのチンコの型をとっていったい何をするつもりかカイモク見当がつかないが、シェロさんのことだし何か事情があるんだろうが……
知ったこっちゃあなかった。
乗るしかない、このビックウェーブに!
しかし、がっつく訳にはいかない。
シェロさんもこんなこと本当はイヤだろうに、つとめて事務的にエロいお願いをしてくれたのだ。
他ならぬ、自分に!
こんな事を頼むくらいだ、ひょっとしなくても自分は男として意識されていないのだろうが、それでもこれが興奮するシチュエーションなのに間違いはない。
(憧れの合法ロリお姉さんに事務的にちんぽの型を取られちゃう……最高かよ)
グランは想像しただけで射精しそうになった。
最低である。
しかしここでスケベ丸出しで襲いかかったらきっと引かれる。
そして通報される。
騎空団は解散、団員には見放され、妹やルリアには絶交され、一生檻から出られずレイプ魔として蔑まれながら先輩囚人達にケツを掘られて死ぬのだ。
それは避けなければならない。
絶対に。
二人はそれぞれ絶妙にすれ違いつつ、心の中ではスキップでもしたいような気分になりながら、つとめて冷静を装い奥の個室に入ってゆくのだった。