巨根なグラン君が色んな女の子にいいようにされたりしたりする話 作:空使い
「なんか今日薄なかった?」
テカテカした満足げな顔にわずかばかり怪訝な色をにじませてそう言うのは、好奇心旺盛なエルーン族の狐少女、ユエル。
腕のように太い黒光りするブツに指を這わせてグニグニと揉みしだき、もう片方の手でぽっこりと少しふくれたおなかをさすりながら、白濁した液体で汚れた鼻先をヒクヒクさせている。
「え? そうだったかなぁ?」
「う、ウチもいつも通りやった思うけど……」
いそいそと乱れに乱れた服を着直しながらジータがそう言えば、続けて艶やかな白髪に黄ばんだ粘液をこびりつかせたエルーンの少女ソシエもまた、精液がべっちょりと染み込んだ手巾を密封容器に大切にしまいこみながらそう続けて、確かめるように自分の手の臭いをスンスンと嗅いでいる。
「うーん、気のせいやろか……どれ、もいっぺんだけ――」
「ダメですよっ! そろそろお薬の効果が切れちゃいますし、今日はもうおしまいですっ!」
こびりついたヨダレやらナニやらをキレイに拭き取られてピカピカになった少し萎びたちんぽを、そのしなやかな手でムギュっと掴んでふたたび口に含もうと、ア~ンと八重歯を覗かせているユエルに対し、青髪の少女ことルリアが、めっ! と可愛らしくしかりつけた。
ユエルからちんぽを奪い返すと、しごかれたことでまた大きくなり始め、太い血管をボコボコと浮かび上がらせる凶悪なブツを、せっせとズボンの中にしまいこもうとする。
一晩中もの間、性的好奇心旺盛な四人の年若い少女に散々搾り取られたあとだと言うのに、呆れかえるほどの絶倫さである。
大きくなったそれを無理矢理ズボンに納めようと四苦八苦するルリアを恨めしそうに見ながら、ちんぽの代わりにと、はぎ取ったパンツの股間部分をチュウチュウしゃぶりつつ疑念を繰り返すユエル。
「んー……昼間の内に抜いてたんちゃうのん?」
「そんなハズないです! ジータも私もいない間は、ちゃんとミスラに見張っていてもらってますから。しゃせーしてたら分かるハズです」
得意気にカルキ臭い鼻息をフスーっと漏らしながらそう言って、なんとか閉じることができたズボンを満足そうに見下ろすルリア。
結局ズボンのウエストから亀頭が完全にはみ出してしまっている。
それでいいのか。
時は風すさぶ夜明け前。
ここは、いま話題沸騰中の有名騎空士率いる一大騎空団の騎空船団が一隻、最初の艇ことグランサイファーの団長専用寝室だ。
中央にデカデカと設置された王様のようなベッドの上で間抜けな寝顔をさらしている青年こそ、我らがドスケベ団長、主人公のグラン君である。
色々なエロい体液でぐっしょりと湿った最高級のシーツの上に大の字で寝そべって、両手に花というどころか、ジータ、ルリア、ユエルにソシエと、両手両足にいずれも劣らぬ四人の美少女をはべらすトンでもないハーレム野郎……に、見えるが――
実際には睡眠薬と言うには生ぬるいような特製の昏睡薬を致死量の何倍も盛られてようやく熟睡しているところを、信頼している自分の団員達によってたかって睡眠レイプされているだけである。
キングサイズのベッドは、いつの間にかジータによって購入されて、コレまた勝手に防音・拡張改造された寝室のど真ん中に設置されていたモノだ。
この改装にお金がかかりすぎて九界琴の解放が後回しにされ、当時のグランとニオは涙目になった。
基本的にグラン君は被害者なのだ。
毎晩のように行われるこの犯行を知る団員はごくわずかだ。
船に乗った当初はジータとルリアのみだったが、三年以上にも渡って百人二百人と団員を増やしてゆけば、どこかでアヤシイ匂いを嗅ぎ付けてくる団員が出てくるものである。
この夜に参加していたユエルもその一人だ。
長年に渡る違法改造によって異常なレベルのフェロモンを放つようになってしまったグランは、全女性にとってネコに対するマタタビに等しい危険物だ。
普段は妹であるジータがこっそり消臭の魔法をかけてごまかしているが、どんなに入念に魔法をかけようとしても、若干量は漏れてしまう。
臭いに敏感なエルーン族のユエルは、そんなたまらなくイイニオイのグランの周りを、持ち前の好奇心でもって文字通りの意味で嗅ぎ周った。
そしてある時、ジータとルリアがグランのイイニオイによく似た、なんだかとてもイヤらしい匂いを僅かに漂わせているコトに気付いたのだった。
一度は、グランがジータやルリアと、そういう、オトナなカンケイになってしまったんだろうとナゼか残念な気分になったユエルだったが、三人の様子を見ても、また勇気を出して実際に聞いてみても、グランには全くそんな様子が見られなかったのだ。
しかし、ジータとルリアは違った。
「な、ナンニモシテナイヨー」
「ななな、つち、つ、突きあってナンて、そそそんなコトは……!!」
二人はトンでもない大根だった。
……アヤシイ。
鋭いユエルはそう思った。
たぶん鋭くなくてもそう思った。
二人がナニかをしていることはメイハクだった。
ユエルはそのナニかの証拠を抑えるべく、何をどう血迷ったのか、グランのベッドの下に潜り込むという奇策を思いついてしまった。
団長寝室周辺は夜間立ち入り禁止になるので、メイドのドロシーが部屋の掃除を終えるのを見計らって昼間の内からこっそりと寝室に忍び込むユエル。
ベッドの下に潜る前に少し枕の匂いを嗅いでみたが、キレイに洗濯したものと交換されてしまったのか残念ながら全くの無臭でひどくガッカリした。
……すでにどこかおかしい気もするが、ユエルは真剣だった。
真剣にワクワクドキドキしていた。
何か起きれば証拠を抑えられるし、何も起こらなくとも、グランと同じベッド(上下だが)で寝られる。
しかも、
(もしかしたら、グランが一人でなな、ナニかするかもしれんし……!)
ユエルはエロいコトにも好奇心旺盛だった。
既にグランのフェロモンで若干おかしくなりかけているのかもしれない。
鼻息を抑えつつ、片手をそっと下着の中に入れて準備はバンタンである。
しばらくして、ガチャっという音がして、誰かが入ってくる気配がする。
いよいよか! と身構えていると、シュルシュルと衣擦れの音がして、パサッと服がカゴに投げ入れられる音が。
いかにも眠そうなあくびの声と、フワッ……とベッドの下にまで漂ってくるイイニオイ……間違いなくグランだ。
ユエルは、ほんのすぐそこで生着替えをしている……であろうグランに、
(アカン……コレ、思てたよりエッチかも知れへん……どないしょー……)
この時点でもう動かしたくてたまらなくなっている手を、流石にヤバいと必死に抑えながら息を潜めていると、ボフッ、とベッドの上から人の倒れこんだような音がした。
よほど疲れていたのか、グランはシャワーも浴びずに横になったらしい。
すぐに聞こえてきた、ス~……ス~……という寝息に、ユエルはホッと肩の力を抜いた。
あのままグランがシャワーを浴びに行ったら、アブなかったかもしれない。
一枚の壁を隔てて、生まれたままの姿で無防備にシャワーを浴びる、気になる男の子。
そして近くにはたった今彼に脱ぎ捨てられたばかりの服。
一枚くらい借りちゃおうかな……と思わなかったとは言えなかった。
(しっかし、よー寝とるなぁ……な、ナニもせえへんかったし)
意外なほどに可愛らしい寝息に若干ドキドキしつつ、今日の目的を思い出す。
少し、そうほんの少しだけ期待はハズれたが、問題はここからなのだ。
もしかしたら、あのアヤシすぎる二人が訪ねてくるかもしれないのだから……
ユエルは緊張もあらたに、声を出さないように注意しながら、グランの寝息に大きな耳をすませつつ、大好きな臭いをスンスン嗅ぎながら下着の中でゆっくり手を動かしてその時を待った。
ナニやってんだコイツ。
(アカンて……これクセんなるわ……あ)
ガチャリ、とドアノブをひねる遠慮のない音の後に、
「おじゃましまーす♪」
「しまーす♪」
と、明るい声で挨拶しながら二人の少女が入ってきた。
ウキウキとした声色を隠そうともしないその二人は、ユエルがニラんだ通り、ジータとルリアで間違いなかった。
(ああ~……やっぱりなんや……)
ユエルは、自分の予想が当たってしまったことに、思っていた以上の落胆を感じ――そんな自分に、驚いた。
グランの態度からも、グランには本当に恋人はいないと思っていたのに……恥ずかしそうに「いないよ」と言った、あの言葉は嘘だったんだと、ユエルはなんだかムショウに悲しくなった。
小さな水音を立てていた右手は完全に止まってしまっている。
(ウチ……ウチ、こんなにグランのコト好きやってんな……)
ここにきて、やっとユエルは自分のキモチの正体を認めたのだった。
もう認めざるをえなかった。
なんならグランが二人とエッチなコトをしているのを覗いてオカズにしてやろうくらいに思っていたハズなのに、実際に目の当たりにしてしまえばこの有り様だ。
とても耐えられそうにない。
手遅れになる前にさっさと出ていって、驚く三人を適当にからかって逃げてしまおう。
そう思ったユエルだったが……ベッドから出ようと外の気配を探ると、どうも様子がおかしいコトに気づいた。
「よーし……どーこー確認! ……うん! よ~く寝てるね♪ よいしょっ」
なんだか妙に高いテンションでそう言って、ボフッ、と、おそらくジータの方がベッドに飛び乗ったようだ。
「ルリア、脚の方♪」
「はいっ!」
ルリアのハキハキとした返事とともに、ルリアも一緒にベッドに乗り込んで、人――グランを持ち上げて運んでいるような気配。
そして、二人のよいしょっという声と、ベッドの中央にグランが移された気配を感じた。
(…………あれ、オカシない?)
先ほどから、二人はそこそこ大きな声を出している。
物音も普通に出しているし、結構ハデに動いていると思うのだが、ナゼか先ほどから全くグランの声がしないのだ。
それどころか身じろぎひとつしていないような……ひょっとしてまだ寝ているのだろうか?
ユエルが外に出てゆく機会を見失っていると、
「今日はルリアからでイイよ」
「わあ! ホントですか♪」
「うんっ、最近私ばっかだったし、今日はまずは見学してよっかな……と、はい」
「えへへ~久しぶりの一番搾り、嬉しいですっ……よいしょ……っと」
グランからの反応が全く無いままに、ベッドの上からギシギシと動く音と、シュルシュルという衣擦れの音が聞こえてきた。
(え? え? どゆこと? グラン、寝てるん? 寝たまま脱がしとるん? ちょちょ、ちょっと待って――)
おおいに混乱する狐耳エルーン。
もちろん、十代後半の少女二人組と思わしき、手慣れた様子の実行犯が待ってくれるわけもなく――
「っはわあ~……今日もとってもイイ匂いです! えへへ~……えいっ♪ はわっ!? 今日はシャワーにも入ってないみたいです! 睡眠薬の量がちょうど良かったみたいですね♪ 見てくださいっ、ちんかすさんがこんなにいっぱい……!」
「あっ、いいなぁ……言わなきゃ良かった……」
「え!? う、う~……じ、ジータも、少しだけなら……」
「ホントっ!?」
(!?!?!?!?)
そして、混乱の極みにあるユエルは、もはや出てゆく機会を完全に逸したまま、当初の予想をはるかに上回るドロドロな饗宴を目の当たり……ではなく耳当たりにするのだった。
朝日も上る頃になってようやくベッドの下の気配に気付いたジータがあわてて身体をシーツでくるみベッドの下からナゾの人影を引きずり出したときには、ユエルは頭から湯気を吹いて目を回し、鼻血をたらして気絶していた。
その後、涙目になって全身を真っ赤に染めるというめったに見られない状態のユエルに厳しく問い詰められた二人があっさりと事情をゲロり、口封じとばかりにユエルを行為に誘ったのだった。
初めのうちはそれをかたくなに拒否して、卑劣な犯罪者二人を管轄に引き渡してかわいそうなグランを保護しようと息巻いていた、意外にも驚くほどマトモなユエルだったが、必死になった二人による、グラン君のザーメンなどの体液を利用した巧みな説得により、なんやかんやでユエルもまた共犯関係になってしまうのであった。
あとソシエはなんかある時ユエルが勝手に連れてきた。
グラン君かわいそう(ペッ)。
そんな訳で、この日の秘密のパーティーに参加していたユエルとソシエは、後ろ髪を引かれたような表情で、「またくるで!」という大胆極まる犯行予告と共にグランの寝室を出て、他の団員にばれないようにこっそりと自室へ戻ってゆくのだった。
残されたジータは、部屋中に浄化や消臭の魔法を重ねがけしたり、特製の消臭スプレーを振り撒いたりしながら、ふとルリアに改めて問いかけてみた。
「ねえルリア、さっき言ってたミスラのことだけどさ。契約の内容ってどんなだっけ」
そう言いながら、グランの足首を引っ掴んでズリズリとひっぱり、昨夜彼が倒れこんだ辺りにそのときとおんなじ姿勢で横たえる。
「はいっ。ええっと……『グランは決して一人で射精してはいけない』です!」
やたらと可愛い声で元気よく答えるルリア。
あわれグラン君は知らぬまに射精を管理されているのだ。
このお話において、グランは旅立ちの日に襲いかかってきたヒドラをワンパンでミンチにしている。
当然命の危機なんてなかったコトになっているので、ルリアと命のリンクを結んだりといったかなり重要な部分がカットされているのだ。
したがって、グランがどこでナニをしているかを知るために、ルリアとジータは星晶獣の力を借りるコトにしたのだった。
強大なる星の民の力を、罪もない少年の射精管理の為に無駄遣いする星の遺児。
星の民激おこである。
「うーん……ってことは、この前のシェロさんみたいに、他の女の子に搾り取られちゃうってこともあるかもだよね……」
「……あ」
ルリアは、しまったという風に両手を口に当てた。
ジータはグランと一緒に旅に出てからこちら、グランの精液をルリアと二人で
ほぼ独占していた。
なにせ、グランは自分と血を分けた実の兄妹であるにも関わらず、ザンクティンゼルでは兄を島民女性全員で共有しなければならず、思う存分にお兄ちゃんセックスできずにずっと不満だったのだ。
この文章おかしい。
とにかく、グランのおちんぽを共有する女性をできるだけ少なくしたかった兄(のおちんぽ)思いなジータちゃんは、普段は極力仲の良い兄妹程度の接触にとどめ、兄に近づく女性たちにそれとなく注意を払っていた。
さいわい、起きている時のグランはただちょっと人外なだけのヘタレ童貞だったので、彼のフェロモンにさえ気を使ってやればときどき近づいてくる物好きに少しだけ殺気を飛ばす程度でなんとかなっていたのだ。
それで油断していたのであろう。
先日、シェロカルテが、
「コレは特別な新商品なので~……くれぐれも、男性の団員さんたち……特に団長さん本人にはバレないようにしてくださいね~……♪」
といって、大判の封筒をこそこそと一部の女性団員に配って回っていた。
とっておきとの言葉に少しワクワクしつつ、自室でそれを開封してみると、中に入っていたのは赤くなめした皮に金箔を押した豪華な装丁に、最近出回り始めた高価な多色刷り魔導プリントを全ページに贅沢に利用した、高級感溢れる商品カタログであった。
しかしジータを心底驚かせたのは、表紙を開いた1ページ目に流麗な書体で金押しされたその文面だった。
『憧れの騎空士さんが貴女のベッドに! 一分の1スケール・リアルグラン君シリーズプレミアムカタログ』
「な、ナニコレーーーっ!!?」
だいたい同時刻、船団のそこかしこで同じような悲鳴が多発したという。
その文字の下には、どう見ても自分の実の兄、頼れるみんなの団長さんことグランにしか見えない、どこか冴えない二枚目半の、優しげに微笑んだイラストが描かれている。
ナゼか半裸で。
妙になまめかしく。
呆然としつつ、手だけはスイスイとページをめくってゆけば、中に紹介されていたのは女性向け(一部男性向け)のアダルトグッズの数々。
しかもその大半が、
「…………コレ、グランだ……」
このジータちゃんが決して見間違えるハズもない、親の顔より見たちんぽ(親の顔知らない)、グランのグラン君の形を忠実に再現した激エログッズであったのだ。
「うわぁ……うわぁ……」
ノーマルなディルドに始まり、玉の有る無し、吸盤付き、振動機能付き、擬似射精機能や体温再現、パンツ型や双頭型に、入門(?)用の小型版に下腹部トルソー型とバリエーション豊かなちんぽのオンパレードだ。
そこかしこにいちいち描かれたデフォルメグランが悩ましげな顔で、
『もっとゆっくり……っ!』
『で、出ちゃうっ!』
『キモチ良すぎるよぅ……♡』
と頭の悪すぎる吹き出しを出して、興奮を誘う煽り文句とともにいたいけな少女の購買意欲を掻き立てる本気仕様だ。
シェロカルテと職人たちの本気は、まさしくマジだった。
バカじゃないのか。
しかも、リアルの触れ込みがコレまたダテではないのだ。
毎晩のようにグランのちんぽをいじり倒しているジータには、そのディルドが、サイズやシルエット、血管の細やかな凹凸から色艶に至るまで、本当に忠実にグランのモノを模していると確信できた。
なにせグランの身体のなかでもっとも触っている部分だ。
グラン本人よりも詳しい自信がある。
コレは予想や伝聞で作成できるようなシロモノじゃなかった。
「……いったいいつの間に……ど、どうやって……!」
顔を赤くしたり青くしたりしながら、フンフンと鼻息荒くカタログを隅々まで読み込むジータの部屋に血相(と下着の色)を変えたルリアが駆け込んで来てから、二人で相談して結局本人に聞いてみるしかないと結論づけ、シェロカルテの元へ息巻いて押し掛けると、
「はい~、もちろん、グランさんご本人にご許可を頂いて、実物の型を取らせて頂きました~♪」
「なあっ!?」
「はわぁっ!?」
そう詫びれもせずに言い切られてしまった。
恐る恐る、いったいいつの間にどうやってと聞いてみると、
「先日ベネーラビーチにご招待させていただいたときにですね~……方法は……うふふふふ~♪ 団長さんにも悪いですし、企業秘密! とさせて頂きますね~♪」
ヤってるわ。
コレ完全にヤってるよ。
ジータとルリアは絶望した。
自分たちが夜の間好き放題している後ろめたさに一歩踏み出すのをためらっていたら、横からきたワイバーンに油揚げをかっさらわれてしまった気分だった。
もう永遠にグランの心の童貞は手に入らないのだ。
それどころか、はじめてを奪ってくれたシェロカルテにコロッとイカれて、けけ、ケッコンとかしちゃうかもしれない! と、二人は大いに焦ったが、なんとか詳しく聞き出してみると、どうやら本番行為にまでは至っていないようで、なんとか最悪を免れた二人はホッと慎ましやかな胸を撫で下ろしたのだった。
そしてふたたび戻った自室で額を付き合わせる二人。
今回は未遂で終わったが、次はどうなるかわからない。
当初はグランが他の女性とどうにかなると思わず、とりあえず精液が薄くならないようにとオナニーだけを制限させたが、今後はそれだけでは不安だ。
しかし改めてミスラに頼もうにも、最初にグランのオナニー制限を手伝わせて以降完全にヘソを曲げてしまい、どうにも協力を得られそうにない。
それどころか、旅に協力してくれている星晶獣たちはみな、星の民のような特別な力も持たず自分達を屈服させ、それでいて他者と垣根なく親しみをもって接してくれるグランに対して特別な思いを感じているようで、グランの不利益になるようなお願いには非常に反抗的なのだ。
グランに対してヒドいコト(性の別を持たない星晶獣たちには、なんとなくそうらしいとしかわからないが)をしている二人にはあまり良い印象を抱いていないようで、シブシブでも力を貸してくれているのはほとんどグランのためのようなものだった。
結局悩みに悩んで出した結論は、夜の内に搾れるだけ搾って、昼間に変な気を起こさせなくしようという非常にシンプルなモノだった。
そのために、今までたまにしか参加させなかった事情を知る他の団員にも積極的に声をかけて、いつもよりハイペースで搾精していた。
団内にはグランに気がありそうな女の子がかなり多い上、比較的積極的なアプローチが多い団員もちらほらみえる。
アナタ他に好きな人がいたんじゃなかったっけ? というコまで、時折悩みを相談するようなそぶりでグランにコナをかけようとしている所をしばしば見かけるほどだ。
しかしなんやかんや、この団の女性はみな肝心なところでヘタれるファッションビッチばかりなので、グランの方さえその気にならなければそれでなんとかなるだろうと甘い算段をたてたのだった。
睡眠レイプバレで嫌われてしまうのが怖くて、散々好き放題してるくせにグランに告白の一つもできない一番ヘタレな二人がナニをタワケたコトを考えているのだろうか?
そんなわけで。
ちゃっかりシェロから購入してきたリアルグラン君シリーズも併用して、今まで以上の淫蕩の限りを尽くす饗宴を夜毎に繰り返すジータとルリアは、昼間の大半をマヌケな顔で爆睡を決め込むコトになり、今まで以上に監視が緩くなるのであった。
ユエルが言っていたコトは非常に気になる事実だ。
ゆゆしき事態である。
三年以上も何事も無かったのだし、そんな立て続けに勇者が現れるとも思えないが、警戒は必要だろう。
しかし、
「なにか考え……ふあぁぁ……んん……」
「ふあぁ……ええと、今日! 今日の夜に考えましょう……ふあぁ……」
今日のところは眠気がひどいので、とりあえず今日の夜に対策を話し合うことにしようそうしよう。
問題を華麗に先送りにした二人は、部屋の片付けを済ますと、グランのほっぺとお尻にお休みのキスをしたあと、ノロノロと自室へと戻ってゆくのだった。
どうやら今日もグラン君の昼の平和は守られるようだ。
よかったね!
こうして、大好きなグラン君の心の童貞とかいうクソみたいなものがとっくにククル姉ちゃんに奪われてしまっているコトにも気づかず、ジータとルリアはもうしばらく呑気な日々を過ごすのだった。
二人の明日はどっちだ。
ジータちゃんは天才だけど人外じゃないし、基本アホの子