「うぅ、寒い!」
夜の雪山で一人凍える少年が居た。
雪山だというのに上半身は裸、靴も履いておらずとても雪山に来る恰好ではない。
なぜ彼がこんな格好で雪山にいるのかと言うとキャンプで襲われたからである。
モンスターに襲われたのではない。
同じハンター、それも女性のハンターに(性的に)襲われたのである。
しかし少年、キールは何とか隙をついて逃げてきたのだ。
だが逃げることしか考えてなかった為このような状況に陥ってしまっている。
「寒いし、暗いし、モンスターの鳴き声は聞こえるし、最悪だ!」
何よりも最悪なのはモンスターが至る所に居るこの山で丸腰と言うことだ。
モンスターに襲われればすぐさまその命を亡くすことになるだろう。
そして寒い雪山に居ることで冷静さを取り戻したキールは己の選択ミスを悔やんだ。
(何で俺は帰れるときに帰らなかったんだ、この世界の女性はヤバいってことは知っていたのに!)
初めてのクエストが成功したこともあって浮かれていた。
こんな綺麗な人達とならもし"そういう"ことになってもいいかなどと考えていた自分を殴りたい。
どんなに美人でもヤバイ顔して迫られると怖いということを学んだキール。
しかし今は過去を悔やんでいる場合ではない、と思考を切り替え取り敢えずキャンプに戻ることにした。
(この場所は俺の記憶が正しければマップの4番の場所。彼女達も俺を追ってくるだろうから5番に抜けてキャンプに行こう。キャンプには彼女達の誰かが居る可能性がある、しかし丸腰なうえにこんな薄着でここに居るのはもっとやばい。だから服や武器を取ったら急いでキャンプを出て村に帰ろう)
そう考え移動するキール。
寒さで体が震える、これは良くないと思い移動するペースをあげる。
そして5番のマップに着いたとき前で何かの鳴き声が聞こえた。
急いで近くの岩に身を隠す。
岩陰から覗くとギアノスが居た。
(マズイな、ギアノスはそれほど強いモンスターではないが今俺は丸腰。見つかると負けるかもしれない)
そう考え岩陰に隠れたままやり過ごすことにした。
しかし一向にギアノスはその場を動かない。
そのことに焦るキール。
(ぬおおおお!なぜだ!なぜ動かんのだ!)
寒い雪山に上半身裸で居る為1秒でも早くキャンプに戻りたいが思わぬ通せんぼに動揺を隠せない。
(もしかして寝てる?これ行っても大丈夫なパターン?)
普通に考えると立っている地点で起きていると分かるのだが寒さとハンターに追われていることにより冷静さを欠いているキールは急ぎたい気持ちから岩陰から出て走って行くことにした。
(よし!行こう!)
ギアノスが動かないのを見て岩陰から出て走り出すキール。
しかしギアノスは起きている為、彼を見つけると鳴きだした。
「ギャア!ギャア!」
「うわっ!起きてるのかよ!」
ギアノスの鳴き声を聞いた他のギアノスが次々とやって来る。
そして3頭のギアノスがさらにやって来た。
「嘘だろ!?さすがにこの数はヤバい!!」
そう言って急いで逃げ出すキール。
しかしハンターといえども人間ギアノスの俊敏さにはかなわず囲まれてしまった。
「マズイ!マズイ!マズイ!!こんなところでゲームオーバーなんてやだぞ!」
キールが焦っているのをあざ笑うかのようにゆっくり近づいてくるギアノス。
そして鳴き声を上げてこちらに飛び掛かって来るのを見たキールは終わったと思い目をつぶった。
しかしギアノスの攻撃は当たらなかった。
なぜなら斬り飛ばされたからである。
「ギィヤァ!?」
悲鳴を上げ絶命したギアノス。
何事だと思い目を開けるとそこにはヒビキが居た。
突如現れ仲間を一撃で殺した彼女に恐れをなしたのかギアノスたちは鳴き声を上げながら逃げようとした、が逃げるギアノスを彼女は驚く程の早さで倒した。
そして太刀に付いたギアノスの血を手で拭い鞘に締まった。
血を手で拭ったため彼女の籠手は血で真っ赤に染まっていた。
「全く、モンスターにはもったいないって」
そう言ってこちらを向いたヒビキ。
顔は凄い笑顔だが返り血で赤く染まっている為非常に恐ろしい。
その顔に悲鳴をあげそうになるが彼女は自分を助けてくれた恩人。
そんな彼女に悲鳴を上げて逃げるなんて自分の中の良心が良しとしなかった。
「あ、ありがとう。助かったよ」
「どーいたしまして、無事で良かったよ」
そう言ってヒビキは笑った。
彼女が自分を心配していたと聞いて少し嬉しかったキール。
しかし彼は忘れている彼女は自分を襲おうとしたということを。
「心配かけてごめん」
「いやいや気にしないで、おかげで私もあなたを独り占めできるから」
「え?」
彼女に言われたことが分からず呆けてしまうキール。
どういうことか聞き返そうとすると彼女の方から話し出した。
「いや~、初めは皆で協力して探そうってなってたんだけどリッカがバラバラで探して初めに見つけた人が君を独占していいって言いだしてフレンシアもそれに乗り気だったから君を見つけた人が一晩君を好きにしていいってことになったんだ」
そう言ってヒビキはキールに抱き付いた。
キールは彼女の言葉を聞いて急いで彼女から逃れようともがくがとんでもない力で抱擁され逃れることが出来なかった。
「こらっ、暴れないの。大丈夫君は気持ちよくなるだけだから」
そう言って彼女は血に濡れた手でキールの頬を撫でてきた。
血が顔にべっとりと付く。
そしてキールの頬に付いた血を彼女は舌でレロっと舐めた。
「フフッ美味しっ」
そう言って笑う彼女が怖くなりキールは気絶した。
何これ?
はい、短いです。
しかしこの続きを書くならR-18になるため途中でやめました。
続きはR-18で書くかもわかりません。