Familiar Phobia~倒錯のすゝめ~ 作:友井架月
「人間とは自分の本性を把握し、自己の本音と向き合い、自身の本心に沿って行動してこそ真の価値が生まれるのです。己の本意を偽れば、その歩みに必ず迷いが表れます。心の迷いは判断を誤らせ、本人の意に沿わぬ道へと向かってしまうことになりかねません。ですから、信念を貫くことが何よりも重要なこととなってきます。そのヒトにとって何が一番大切なのか。もう一度自分を振り返ってみてください。貴女の現在、過去、感情、欲求……貴女が向かうべき道は、必ず己の内に示されています。後はそれを自覚し、身を委ねるのか別の道を模索するのか。選択は貴女次第です」
彼は真摯に私の話に耳を傾けてくれる。自分のことのように、あるいは自分のこと以上に。
それこそ肉親のように親身になって私の相談に乗ってくれるのだ。
彼が父親ならば、私はこれほどまでに歪んだ人間に育たなかったかもしれない。
どれだけ後悔しても過去が変わることはない。彼がいつも言っていることだ。
過去よりも現在、そして未来のために、私は私が信じる道を進まねばならないのだ。
あぁ、でも先生。貴方がどれだけ私のことを熱心に励ましてくれようと、私の心にできた大きな穴は簡単には埋まらない。欠陥だらけの人間は、自己の矛盾や問題を抱えて生きていくしないのだろうか。
私に自分を律する強固な信念などありはしない。
何もかも未熟な私の中に存在するのは、口に出すのもおぞましい汚れた欲望だけだった。
◇最悪の出会い
古神優馬と初めて出会ったときのことを、美聖は今でもよく覚えている。
「今日からこの学校に転入することになりました、古神優馬といいます。皆さんと遊んだり勉強したりするのを楽しみにしてました。この学校のことはまだよく分からないので、親切に教えてくれると嬉しいです。一日も早くクラスに馴染めるよう頑張ります、よろしくおねがいします」
彼の第一印象は、物腰の丁寧な可愛い女の子が入ってきた、というものだった。クラスを見渡しても、彼以上に容姿の整った女子は見当たらない。更には大変不服ではあるが、下手したら自分よりも可愛いかもしれない。自身に絶対の自信を持つ彼女にとって、自分の存在に並び立つ者が現れたことは、自己の価値観を揺るがしかねない大事件であった。
そしてさらなる衝撃は、どこからどう見ても美少女にしか見えない転入生は、驚くことに男の子であるという事実だった。なぜ男子なのに女子用制服をさも当たり前のように着ているのか。なぜ先生はそれを許可しているのか。清楚そうな態度の割りに、中身は変態なのだろうか。様々な疑問が脳内で渦巻いたが、そんなこと気にならないくらい彼は似合っていたのだ。最初は美聖同様に困惑していたクラスメイトたちだったが、彼と話していくうちに誰もがすぐに打ち解けていく。それこそが、古神優馬の最も恐るべき特徴だった。
転校初日。普通の生徒なら右も左も分からない状況の中、緊張で縮こまっていたかもしれない。だが悪魔の心臓を持つ彼が大人しくしているはずはない。優馬は最初から積極的に話しかけ、生徒たちと交流を深めていく。転入したその日にクラスメイト全員の顔と名前を覚え、皆の趣味や交友関係を把握し、生徒の大半と仲良くなっているほどだった。社交的とか人徳があるとかでは説明がつくない、恐ろしいまでの人心掌握術である。
前日までは教室にいなかった人物が、翌日にはクラスの中心人物になっているのだ。それまで傍若無人な振る舞いでクラスを支配していた美聖にとって、優馬の登場はまさに悪夢と呼ぶべき出来事だった。目立ちたがり屋で自分が話題の中心にいないと気が済まない彼女にしてみれば、転入生の存在は未曾有の脅威に他ならない。ちょっと可愛いと思っていた初見での好印象は、その日の終わりには最悪の印象に変わっていた。どうにかして彼を教室から排除しなければならない。生まれて十年にも満たない幼い彼女は、あの悪魔に対してそんな無謀なことを意気込んでしまう。このときもっと冷静になっておけば、あそこまでの屈辱を味わわずにすんだのに。
彼女はその強権でクラスメイトを意のままに操ることができる。彼らを使えば、転入生を村八分にすることなど造作もないと思っていた。浅はかなことに、美聖は自分にまだ求心力があると勘違いしていたのだ。昨日今日転校してきたばかりの新参者に、今まで地盤を固めてきた自分が負けるわけない。ちょっと顔が良くて愛想が良いからといって、クラスの人気者になれると思ったら大間違いだ。彼女はいつものように気に入らない生徒を制裁しようとして、逆に悪魔の罠にハマってしまうことになる。
古神優馬は転入してたった一日でクラスに馴染んでしまった。だがその表現は正確には誤りだ。正しくは、クラスメイトたちの心を鷲掴みしてしまったのだ。優馬は巧みに人の心に入り込み、その並外れた話術で彼らを魅了する。大人でさえ彼の洗脳には勝てないのだ。それが精神の幼い小学生相手では効果てきめんだろう。あっという間に生徒の支配権は彼が握り、美聖では手に負えない領域に至っていた。
彼女が仲間内に指示して優馬を疎外しようとしても、彼らはすでに悪魔の手先になっているのだ。当然、美聖の言うことを真に受ける者はいない。それどころか、優馬への反抗は彼へ筒抜けになるのだから、彼女には手の打ちようがなかった。真綿で首を絞められるように状況は悪化の一途をたどり、ついには召使いのように扱ってきた星見昴もなし崩し的に解放されるまでになってしまった。
この時点で大勢は完全に決しており、美聖ではどう足掻いても覆しようのない状態に陥っていた。これが普通の学校ならば、お山から引きずり降ろされた大将は不登校になるか逆にイジメられたりするのだろうが、優馬はそのような低俗な真似はしなかった。敗北者である美聖も快く自分の陣営に引き入れ、ようやくクラスに平穏が戻ったのだ。
ところが、女鶴美聖は優馬と仲良くなるつもりはまったくなかった。この身に受けた屈辱を晴らすために、彼のことをライバルと認め何かにつけて勝負を挑むようになったのだ。勝敗の結果は火を見るよりも明らかで、一度たりとも彼に勝つことはできていなかったが、それでも彼女は諦めない。
いつか古神優馬を屈服させるその日まで、彼女の挑戦は終わらない……はずだった。
美聖の運命は、その日を境に大きく変わる。
まだまだ青い少女にとって、それは良くも悪くも大人の階段を登る一歩となるのだった。
◇心の変化
「おはよう、女鶴さん。今日も相変わらず可愛いね」
「あっ……」
ある日の朝、美聖が下駄箱で靴を履き替えていると、登校してきた優馬とバッタリ会ってしまった。同じ学校に通っているのだ、別に珍しい光景ではない。彼は誰に対しても愛想がいいので、この挨拶自体も別段おかしなことはない。
普段と違うところがあるとすれば、それは美聖の方である。いつもなら優馬の挨拶を適当に流している彼女だったが、今日に限っては気まずそうに黙ってしまった。心なしか頬が紅潮しており、表情を見られないようにそっぽを向いている。
彼女の変化から何かを察したのか、優馬は心配を装って美聖に話しかける。
「女鶴さん、どうしたの? 顔が赤いよ、体調でも悪いのかな?」
「べっ、別にっ……私は今日も元気ですけどっ……!?」
優馬に顔を覗かれ、美聖の声が裏返る。少年の綺麗な顔が間近まで迫ってきたのだ、驚くのも無理はないだろう。慌てた美聖は後方に飛び退き、優馬から距離を取る。
まだ五月も半ばだというのに、少女の額にはうっすらと汗が浮かんでいた。軽くジョギングでもしてきたかのように呼吸が荒く、傍から見ても彼女の様子は明らかにおかしい。しかし優馬は美聖の異変については触れずに、知らん顔で話を続ける。
「うんうん、元気そうで安心したよ。女鶴さんに元気がないと、僕としても張り合いがないからね。女鶴さんはクラスの中で唯一の好敵手だから、毎日の授業が余計に楽しく感じるんだ。ライバルとして今日もお互い頑張ろうね」
「ふん、そんなこと言われなくても分かっているわよ。次のテストでは、絶対私が勝ってみせるからね!」
優馬に励まされ、お嬢様の調子がいくらか戻ってきたようだ。ライバルに認められて嬉しいのだろう。美聖は腰に手を当て精一杯胸を張る。彼女は基本的にお調子者なので、機嫌を治すのはそう難しいことではない。
とは言え、今日の美聖はいささか情緒不安定気味だった。元々感情の起伏が激しい娘ではあるが、この日はさながらジェットコースターのような乱高下を繰り返している。何か心境の変化でもあったのか、乙女心とはかくも複雑なものである。思春期真っ只中の少女の心を察するのは難しい。優馬は果たして美聖のことをどれだけ理解しているのか。少年の穏やかな表情からは何も読み取ることはできない。
「それじゃあ教室に行こうか。もうすぐ朝の会が始まっちゃうしね」
「あっ……」
下駄箱で靴を履き替えた優馬は、美聖に手を振ってその場を後にしようとする。少女の前から、少年の背中が次第に遠ざかっていく。同じ教室なのだから一緒に付いていけばいいものを、彼女は歩きだすことができなかった。美聖は地面に足を縫い付けられているかのようにその場から一歩も動けず、ただ情けない声をだすことしかできなかった。
「女鶴さん、どうしたの? 教室に行かないの?」
不審に思った優馬が振り返る。美聖は依然として下駄箱から動いていない。このまま突っ立っているわけにもいかないのは少女も理解していた。さりとて、身体が言うことを聞かないのだ。彼女はなんとかして心を奮い立たせ、どうにかこうにか声を振り絞る。
「私もすぐ行くから、先に行ってて」
「うん、それじゃあ先に行くから、女鶴さんも早く来てね。校内にいるのに遅刻するなんてことのないようにね」
優馬もそれ以上は追求しようとしなかった。彼女と笑顔で別れると、軽い足取りで教室へと向かう。
美聖がその場から動けるようになったのは、優馬の姿が完全に見えなくなった後だった。
なぜだろう。少女は自分の感情に整理がつかなかった。朝から心のもやもやが取れず、気分が晴れないのだ。こんな気持ちは生まれて初めてで、自分でも理解不能だった。病気なのだろうかと不安にもなったが、身体は至って普通なのだ。
まだまだ子供の彼女は、心の中に芽生えた感情の意味を知らない。無論、言葉の意味は知っているつもりだった。友達から貸してもらった少女漫画で読んだこともある。だが現実の出来事として、自分の身に起きるとは夢にも思っていなかったのだ。それを体験するのはまだ遠い先の話で、異性になんて興味が無いと思いこんでいた。結果として、その思いこみは誤りだった。
その日の美聖は心ここにあらずな状態で、授業に全くと言っていいほど身が入らなかった。授業中も上の空で先生も黒板も目に入らず、ついつい彼の姿を目で追ってしまう。こんなことではダメだ。せっかく彼のライバルとして認めてもらったのに、こんな不甲斐ない姿を見せたら失望されてしまう。そう頭では分かっているのに、どうしても心がついてこないのだ。やはり病気なのだろうか、風邪でも引いているのだろうか。一時は本気で保健室に行こうかとも思ったが、ちょっと気分が優れないだけで授業をサボるのは不服なので行かなかった。
そんなこんなで四時間目が終わり、給食の時間。なんとか気力をもたせて授業をやり過ごし、束の間の休憩タイムである。皮肉なことに頭が働かないような日でもお腹はちゃんと減るもので、美聖は心を空虚にしたまま習慣化された動作で配膳の列に並んでいた。
程なくトレイに給食を盛り終わり、自分の席に戻るために踵を返したその時、
「あぁっ!?」
美聖は不覚にも手前にいた生徒にぶつかってしまう。その拍子にお椀に盛ったスープが溢れ、彼女の手へ盛大にかかる。
「あっ……ついぃっ!?」
「美聖ちゃん、大丈夫!?」
悲鳴をあげる彼女の元へ、生徒たちが駆け寄る。高温の油や熱湯ではないとはいえ、熱々のスープがかかったのだ。彼女の手はすでに赤くなり見るからに痛々しい。美聖は火傷の痛みで辛そうに表情を歪ませる。
この出来事にクラスがにわかに騒がしくなり、事態を察した門間教諭も慌てて駆け寄ってくる。癒やしと安らぎの給食の時間が一種のパニック状態に陥る中、言葉を失い棒立ちになっている美聖の前に歩み出る者がいた。
「女鶴さん、大丈夫? ……これは保健室に行ったほうがいいかな。先生、彼女を保健室に連れていきますね」
優馬は担任教師に退室の許可を取ると、美聖の腕を取り保健室に向かおうとする。
「ちょっ、ちょっと待ちなさい!」
急に腕を掴まれた美聖は抵抗するものの、そのまま優馬に連れられ教室を後にした。
「先生によると軽度の火傷らしいから、治るのに時間はかからないらしいよ。良かったね、女鶴さん」
保健室には運良く昼休憩前の保健の先生がいたので、美聖はすぐに火傷の手当てをしてもらえた。事前に応急処置として患部を流水で冷やしていたのを褒められたが、それは優馬の指示だったので彼女は柄にもなく大人しくしていた。
「この程度の火傷なんか、放っておいてもすぐに治るのに……」
治療自体は数分で終わり、先生は用事で離席したため保健室には二人しかいない。左手に仰々しく巻かれた包帯を見やり、美聖は気恥ずかしそうに文句を言った。
「女鶴さんは女の子なんだから、自分の身体は大切にしなきゃダメだよ。小さな火傷が原因で大事故に繋がるかもしれないし、何より痛々しい女鶴さんは見ていられないよ」
彼はなぜそんなことを平然と言えるのだろう。彼は誰に対しても優しく、いとも容易く人の心に入り込んでくるのだ。今もこうして、突然の怪我で弱っている自分に寄り添い励ましてくれている。そんな慈愛に満ちた表情で迫られたら、簡単に気を許してしまいそうになるではないか。
「それじゃあ教室に戻ろうか。早く帰らないと給食の時間が終わっちゃうよ」
そう言って、優馬は右手を引いて彼女を立ち上がらせる。男子に触れられるのを基本的に好まない美聖だが、彼ならあまり嫌な気分にはならなかった。それは彼が少女のような容姿をしているからか、それとも優馬に気があるとでもいうのだろうか。
優馬への感情を認めたくないという気持ちと、抑えきれない行き場のない衝動が心の中でグチャグチャに混ざり少女は混乱していた。ただここで何も言わないというのは気が引ける。それは彼女が目指す理想の女性像とはかけ離れたものだからだ。
美聖はできる限りの勇気を総動員して、彼にお礼の言葉を告げる。それは耳を澄まさねば聞こえない弱々しい声量だったかもしれないが、少女にとってはこれが精一杯の努力であった。
「……ありがとう」
「別にお礼を言われるようなことはしてないよ。怪我をした女性を助けるのは当たり前のことだからね」
「今回のことだけじゃなくて、この前のこともよ。私が星見くんの体操着を盗んだ犯人じゃないかと疑われていた時、貴方だけはかばってくれたじゃない。あの時はお礼を言い忘れたけど、私とても嬉しかったの。だから、その……ありがとう」
最後の方は俯いてしまってまともに言えなかった。それでも、美聖の想いはちゃんと彼に伝わったようだった。
「どういたしまして」
彼は短くそう告げると、美聖を連れて教室へ戻ることに。その間、二人は会話をすることがなかった。美聖は優馬の顔をまともに見ることができずに、彼の足元を見て歩いていた。
◇目撃
その日の放課後、美聖はひとり誰もいない教室にいた。友達から一緒に帰ろうと誘われたが、なんとなくその気になれなかったのだ。彼女は何をするでもなく、古神優馬の席の前で物思いに耽っていた。
美聖はふと左手を見る。火傷の痛みはあるものの、彼に触れられたと思うと痛みも自然と引いていくように感じるのだ。病は気からとはよく言うが、これもそれに当たるのだろうか。彼女は愛おしそうに包帯の上から傷を撫でる。クラスメイトに見られたら気味悪がられるだろうが、教室には自分しかいないので問題はないだろう。
「古神優馬……」
気がつくと、右手が勝手に彼の机に触れていた。別にそれ自体は何も悪いことではないのだが、なぜか心臓が早鐘のように鳴っているのだ。この姿を誰かに見られたらどうしよう。もしかしたら、彼に悪さを働こうとしていると思われるかもしれない。それは絶対に嫌だ。彼に迷惑をかけたくないし、その結果彼に嫌われるのだけは避けねばならない。
そう頭では分かっていても、優馬への気持ちを抑えられそうになかった。このままでは、彼の私物を衝動的に盗んでしまいかねない。それくらい今の彼女は感情の行き場を失っていたのだ。頭の中は優馬への想いでいっぱいになり、他のことなど考えられない。
事ここに至ってようやく、美聖は古神優馬に好意を抱いていることを自覚する。それもただの好意ではない。これは紛れもない恋慕という名の感情だ。少女漫画の中でしか見たことのない、自分はまだ体験しないだろうと思っていた未知の存在。この時初めて、彼女は恋というものを実感したのだ。
どうしよう、どうしよう。私はどうすればいいのだろう。ライバルだと思っていた相手への想いを思い知り、少女はどうしようもなく混乱する。明日から彼とどうやって会話をすればいいのか。話をするどころか、気恥ずかしくて顔すら見れないのではないのか。
「……くんは……だなぁ。……なんて……だって……」
彼女がそんな心配をしていると、何やら教室の外から声が聞こえてきた。どうやら誰かが接近してきたようだ。万が一教室に入ってこられたら、赤面し慌てふためいている自分を見られてしまう。プライドの高い彼女は、これ以上他人に弱みを握られるのが我慢ならなかった。
咄嗟のことで動揺した美聖は、慌てて掃除用具が入ったロッカーの中へと身を隠す。とても人が入るような場所ではないが、小柄な彼女はなんとか入ることができた。お嬢様がロッカーに逃げ込むなどはしたないにも程があるものの、今は緊急事態なのでやむを得ない。美聖は荒い呼吸を整え、教室に来る人物をじっと待つ。
「……おや、誰もいないようだね。丁度いい、ここでヤろうよ」
「えー……本当にここでするの?」
教室に入ってきたのは、よりにもよって優馬と昴だった。彼らはとっくに下校したはずではないのか。なぜこんな時間に教室へ戻ってきたのか。様々な疑問が脳内を駆け巡るが、今は余計なことを考えている余裕はない。美聖は彼らに見つからないために息を殺し、物音ひとつ立てないように細心の注意を払う。扉の隙間から二人を窺い、どうなることかと先程とは別の意味で心臓をバクバクと鳴らしながら状況を見定めていた。
美聖が固唾を飲んで見守る中、事態は少女の思いもよらぬ方向へと転がっていく。
「昴くんだってエッチしたいって言ってたじゃない。都合のいいことに教室には僕たちしかいないから、ここで始めちゃおうよ」
「えぇ、でも人が来るかもしれないし、ここじゃ恥ずかしいよ……」
「ふふ、そう言ってエッチな気分になってるでしょ。興奮してアソコが大きくなってるよ。おちんちんが痛いくらいに勃起して、我慢ができなくなってるんじゃない?」
優馬は昴の下腹部を卑猥な手付きで撫で回す。そして、彼はあろうことか友人のズボンを下ろして性器を露出させたのだ。
(なっ……!?)
男同士で何をヤッているのだろう。ウブな少女は訳も分からずパニックになるしかない。父親とお風呂に入ったことのない彼女は、男性器を実際に目にしたことはなかった。それがどういうものなのかは知識として理解しているものの、同世代のそれも勃起している男根など少女にとって衝撃的に過ぎる代物である。大声を出しそうになるのを必死にこらえ、顔を真っ赤にしながら眼前の出来事に視線が釘付けになっていた。
そして少女の想像を絶する状況はこれで終わらない。美聖の価値観をぶち壊すさらなる衝撃が幼い彼女を襲う。
「ほら、僕の準備はできてるから、いつでもきてイイよ」
「うっ、うんわかった。それじゃあ挿れるね……」
昴は硬くなったペニスを優馬の肛門に密着させると、そのまま腰を突き出し穴の中へと挿入したのだ。これは紛れもなく性行為というやつであろう。性知識に詳しくない彼女だが、少女漫画で濡れ場を見たことは多少なりともあった。だからセックスに対してまったくの無知ではないのだが、なぜ彼らは男同士でエッチなことをしているのか。その手の知識に明るくない少女にとって、二人の行動は理解不能なものだった。
理解の範疇を超えた展開に少女が混乱している間も、二人の情事は続く。アナルの締め付けを初めて味わう昴は、快感のあまり扇情的な声で喘いでしまう。
「あぁっ、んんっ、んあぁっ……優馬くんすごいよぉ……優馬くんのお尻の中、とっても気持ちいいっ……んあぁっ、んうぅっ……!」
「昴くん、童貞卒業おめでとう。アナル挿入初体験で不安だったけど、気持ちよさそうで何よりだよ。そのまま君の好きなように動いて、アナルセックスを楽しんでね」
優馬の指示に従うまま、昴は懸命に腰を振りピストン運動を始める。初体験らしい初々しさに満ちた拙い腰振りだったが、それがまた悪魔の情欲を掻き立てた。優馬は初心者相手にも容赦せずにアナルをきつく締め付ける。少年ペニスを食いちぎらんばかりの強烈な腸圧だったが、昴も精一杯腰を振って友人の尻穴を攻めていく。
「んあっ、あぁっ、ひゃあぁっ……優馬くん、いいっ、気持ちいいよぉっ……おちんちんが気持ちよすぎて止まらないよぉ……んぐっ、はぁっ、んあぁっ……!」
「んんっ、あはっ……いいよ、昴くん上手だよっ……お尻の中でおちんちんが動いてっ……僕も段々気持ちよくなってきたぁっ……んふぅっ、あくぅっ……!」
少女の目の前で、少年同士が激しく交わっている。本物の性行為とは、こんなにも刺激的なものなのか。生々しいまでの獣のような交尾を目の当たりにし、少女の価値観が大きく揺らぐ。フィクションでしか性交を知らなかった彼女は、セックスをどこか神秘的なものとして捉えていた。いつかは体験することになるのだろうけど、子供の自分にはまだまだ縁遠いものだと思っていたのだ。それが現実の行為として繰り広げられているのをまざまざと見せつけられ、少女の常識を大幅に塗り替える結果となった。
それも美聖のよく知る、ひとりは恋情まで抱く二人の情事なのだ。否が応でも興味を唆られずにはいられないだろう。愛しの彼は女の子より男の子のほうが好きなのだろうか。彼が普段女装をしているのは、やはりそういう趣味なのだろうか。そんな妄想までしてしまうほど、少女は大人の世界へと足を踏み入れてしまっている。一度気になってしまったら、もう後戻りなどできやしない。美聖は彼とのエッチを想像し、胸が熱く苦しくなっていた。
(……あれ、なんで私……)
気がつくと、少女の股間はじっとりと湿っていた。まさかこの年になってお漏らしでもしたのだろうかと一瞬焦るものの、どうやら違うようだ。性に疎い彼女には、アソコが濡れた理由が分からない。ただなんとなく、胸にこみ上げてくる感情があったのだ。これがエッチな気分なのだろうかと美聖は思案する。そして友人から吹き込まれた朧気な知識を総動員して、股間の辺りを指で弄りはじめた。
(古神くん……好きっ……優馬くん好きっ……!)
なぜだろう。おしっこが出るところの付近を指で擦ると、彼への想いが溢れて止まらないのだ。こんなにも辛く切ない感情が恋だとでもいうのだろうか。少女は少年へ伝えられない気持ちを股間にぶつけ鬱憤を晴らしていた。こんなことをしても意味はないとは分かっていても、心から湧き上がってくる衝動を止められなかった。少女は初恋の味を噛み締めながら、初めての自慰に没頭していた。
美聖がロッカーに隠れてオナニーをしている一方で、二人の情事はクライマックスを迎えていた。
「んんっ、ふあぁっ……優馬くんっ、僕……イキそうだよぉっ……あくっ、んんぅっ……!」
「あはっ、あぁんっ……いいよっ、このままっ……お尻の中に中出ししてぇっ……!」
昴は残る力を振り絞って一生懸命腰を振る。少年のピストンと連動しているかのように、美聖の指の動きも自然と早くなる。絶頂というものを知らなくても、精神の高ぶりでこの先何が待っているのかなんとなく察することができた。少女は少年たちと共に快楽の高みへと昇っていく。
「あぁっ、んあぁっ……ひゃあぁっ、んぐぅっ……イクっ、いっくうぅぅっ……!」
(やあぁっ、だめっ、私も何か来ちゃうぅっ……!)
少女が初めての絶頂を体験している間近で、少年が初めての中出し射精をきめていた。昴のドロドロ濃厚ザーメンが優馬の尻穴に注がれていく。友人の精液を腹の中で受け止め、優馬は満足そうに笑っていた。
「んあっ、あひっ、あふぅ……んあぁ、すごいぃっ……お尻の中にしゃせいするの、すっごく気持ちいいよぉ……!」
「んふぅっ、んくぅっ……昴くんの精子を感じるよっ………僕のお尻でいっぱい感じてくれたんだねっ……!」
友人をイカせて楽しんでいる優馬は妙に色っぽかった。元々嫉妬してしまうくらい可愛い外見をしているが、今の彼は一際艶っぽく見えるのだ。これは少女が性的に興奮しているからか、それとも少年の魔性的な素顔によるものだろうか。
美聖が事後の優馬に見惚れていると、余韻に浸っている彼と目線があった。
(えっ……!?)
最初は偶然か勘違いだと思ったが、優馬の視線はしっかりと美聖のことを捉えている。まさか自分の存在がバレていたのだろうか。そして、少女の不安はすぐに現実のものとなる。
「……女鶴さん。いつまでも見ていないで、こっちにきて一緒に遊ぼうよ」
「えっ、女鶴さん……!?」
優馬に名を呼ばれ、美聖は驚愕で身体が硬直する。気づいてなかった昴も羞恥心で赤面する中、少年は不気味な笑みを浮かべながら少女の方へ近づいてくる。そして、ロッカーの扉を開けて絶望的な表情を浮かべている美聖と対面する。
「そんなところに隠れてないで、こっちにおいでよ」
「あっ、いやっ……!」
優馬は動揺で身動きが取れない美聖の手を引いて立ち上がらせた。盗み見していた二人の前に強制登場し、少女はパニック状態に陥る。想い人の痴態を隠れて見ていたのがバレたのだ、無理もないだろう。穴があったら入りたいくらいの二重の羞恥心で死んでしまいそうだった。今すぐにでも逃げ出したい衝動に襲われるものの、足が震えて動いてくれなかった。それ以前に、何の釈明もせずに逃げ出しては優馬に誤解されてしまう。彼に嫌われることだけは避けたい美聖は、口を開いてどうにか言葉を絞り出そうとする。
「あっ、やっ、そのっ……これは、そのっ……」
ところが、混乱しすぎて口が回らず弁明の言葉すらろくに出てこなかった。なぜ自分はこんなにも狼狽しているのか。いつもなら面と向かって話せるのに、今日に限って彼の顔すら見ることができない。思い通りにいかない不甲斐なさで、瞳に涙が溜まってきた。男子の前で泣くなんて絶対にしたくなった。それも優馬の前で泣くなんて、今日は人生で一番最悪な日だ。
目に涙を浮かべて何も言えずに立ち尽くしている美聖に、優馬は優しい声で語りかける。
「女鶴さんはどうして泣きそうになってるのかな。君は悪いことなんて何もしてないじゃないか。むしろ、公共の場で行為に及んだ僕たちのほうが悪いものね。だから、女鶴さんが気に病む必要はどこにもないんだ。そうだ、これは不幸な事故だったんだよ。女鶴さんは何も悪くない。それよりも、君も一緒に僕らの遊びに参加しないかな? ただ眺めているだけは退屈だったろう?」
「えっ……」
彼と一緒に遊ぶ。それはつまり、優馬とエッチなことをするということだろうか。美聖は直前の情事を思い出し、限界まで顔を赤くする。彼との行為を想像するだけで、心臓が破裂してしまいそうだった。
「そっそんなことっ、まだ早いわっ……!? 男の人とエッチなことをする時は、結婚前提のお付き合いをしてお互いの合意の上でしないとっ……!」
「これくらい平気だよ。今どきの子は小学生で初体験を済ませるのも珍しくないって言うし、何事も経験だよ」
「それに学校でするだなんて……誰かに見られたら大変だし、こういうのは家のベッドで……」
「大丈夫、この時間は人が来ないし、長時間ヤるわけじゃないから。なんなら昴くんに見張っててもらうから、万が一誰か来ても問題ないよ」
優馬は少しずつ美聖の退路を塞いでいく。もし彼女が冷静だったなら、ここまで一方的に攻められることはなかっただろう。性行為を初めて目にしたという羞恥と興奮が思考を麻痺させ、正常な判断をできなくしていたのだ。
今の美聖を落とすのは、赤子の手を捻るようなものだ。優馬お得意の話術を用いずとも、彼女の欲求は簡単に引き出せる。背徳的な悪魔の誘惑を前にして、少女の感情が激しく揺れ動いていた。後少し、後ひと押しで女鶴美聖は魅惑の快楽に屈服する。少年は吐息がかかる距離まで顔を近づけ、渾身の蠱惑的な表情で落としにかかる。
「女鶴さんは、僕とエッチするのイヤかな……?」
「うぅっ、それは……」
優馬の申し出を、美聖は拒絶することができなかった。少年が持つ怪しい魅力に惹きつけられ、ヒトとしての理性が完全に機能停止してしまったのだ。こうなってしまっては、後は悪魔の意のままに動く操り人形も同然である。少女は差し出された手を振り払うことができずに、そのまま禁断の戯れへと身を委ねることになるのだった。
「あらら、女鶴さんのアソコがぐっしょりと濡れてるよ。僕たちのエッチを見て興奮したのかな? お漏らしでもしたみたいに下着がびしょびしょじゃないか」
美聖は優馬の指示で机に手を置き、小ぶりなお尻を少年の方へ突き出していた。彼にスカートを捲られ濡れた股間を指摘され、少女は顔から火が出るほど恥ずかしかった。
「やめてぇ、言わないでぇ……」
口から出てきた声は、自分でも信じられないほど弱々しいものだった。少年の手玉に取られ屈辱的なのもあるが、それ以上に身を焼く羞恥心のせいが大きいだろう。二人のセックスを見て欲情したという言い逃れのできない事実を突きつけられ、少女の態度は普段の威勢と比べて見る影もないほど小さくなっていた。
「ふふ、僕に見られて発情しているんだね。何もしていないのに、中からどんどんエッチなお汁が垂れてきてるよ。そうだ、挿入のために中を解しておかないといけないね」
「えっ、何をっ……ひゃあっ!?」
少女の濡れそぼった膣口に優馬の舌が触れる。少年はぴったりと閉じた割れ目をこじ開けると、何人も侵入したことのない未開の地へと足を踏み入れる。処女膜を傷つけないよう丁寧に入口部分を刺激すると、膣内から追加の愛液が流れ出してきた。優馬は綺麗な桃色の陰裂に口をつけると、卑猥な音を立てながら新鮮なラブジュースを飲んでいく。生まれて初めての愛撫で今まで感じたことのない刺激が直撃し、少女の脳髄が激しく揺さぶられる。
「あぁっ、ひあっ、汚いから舐めないでぇっ……んんっ、はあぁっ、んああぁっ……!?」
「んじゅっ、ちゅちゅっ、んちゅうぅっ……何を言ってるんだ、女鶴さんに汚いところなんてないよ。それよりも、もう十分なくらいにアソコが柔らかくなってるね。これなら僕のおちんちんくらいなら入りそうだ。それじゃあ、そろそろ開通式といこうか」
いよいよ処女を卒業する時がやってきた。優馬は勃起したペニスを取り出すと、少女の汁だく女陰とキスさせる。亀頭や竿に愛液を塗りたくり、これで準備は整った。美聖の処女を散らすべく、男根がゆっくりと膣の中へと挿入っていく。
「んあぁっ、あがぁっ、んはあぁあぁっ……!?」
メリメリと肉を引き裂く感覚とともに、男性器が裂け目の中に埋没する。亀頭部分が膣内に入っただけでも、全身を貫く激痛が少女を襲う。大人になるというのは、こんなにも痛みを伴うものなのか。半ばなし崩し的に行為に及んだ少女は、処女喪失への覚悟を何もしていなかったのだから仕方ないだろう。予想を遥かに超える挿入の痛みで、美聖は痛々しい悲鳴を上げていた。
「あぐぅっ、んんん、むぐっ……だめっ、いっ、痛いからぁっ……んぐぐ、あっんあぁっ!?」
「女鶴さん、落ち着いて。まだ処女膜を破ってすらいないから、身体の力を抜いてゆっくりと息を吐くんだ。これからもう一度激痛が来るかもしれないけど、下手に我慢しようとせず痛みを受け入れるんだ。そうすれば、君は立派な大人の女性になれるよ」
そう言って、優馬は腰に力を入れてゆっくりと膣内を突き進む。亀頭に純潔の証たる処女膜がぶつかるが、それでも男根の前進は止まらない。そのまま処女膜を突き破り、無垢なる少女を大人の世界へと導いていく。
「んぐぐ、んああぁっ……ああぁっ、んんっ、んぐぅっ……!!」
少女の叫声が教室中に響き渡り、結合部から破瓜の血が涙のように流れていた。優馬は彼女の膣道を無事開通させたのを確認すると、朗らかな笑顔で美聖を讃える。
「おめでとう、女鶴さん。これで君も大人の女性の仲間入りだ。まだ破瓜の痛みで辛いだろうけど、痛みは直に引くから安心して。まずはゆっくり動くから、ピストン運動に慣れてみよう」
処女喪失の激痛が落ち着くまで待つと、優馬はゆったりとしたペースで腰を前後に動かしていく。膣内は愛液で濡れきっているため、ピストン自体は難しくない。だが少女特有の狭い膣道と強烈な締め付けで、ペニスへの圧迫感が凄まじい。大人サイズの陰茎ならば、動くことすらままならなかっただろう。初体験の相手として、少年の男根は最適に違いない。優馬は幼膣の締まりに負けないように、彼女の腰をガッチリと掴んで力強く腰を振る。
「んあっ、んんっ、ふぅんっ……あがっ、んあぁっ、あぅっ……んひゃあぁっ……!」
「んあぁっ……女鶴さんの膣内、とっても気持ちいいよっ……! そういえば僕はまだ童貞だったから、これで二人仲良く大人になれたね。今は感じる余裕はないだろうけど、すぐに気持ちよくしてあげるからね」
優馬は巧みに腰を動かし、美聖の性感帯を探っていく。亀頭でGスポットを刺激すると、彼女の身体がわずかに痙攣する。未成熟な青い果実だった少女の肉体は、段々と大人の肉体へと開発されていく。最初は辛そうに顔を歪ませていた美聖も、しばらくピストンを続けていく内に表情が次第に蕩けていった。
「あっ、くっ、んんっ、ひあぁっ……あっあっ、んあぁっ……古神くんっ、なんだかアソコがおかしいのぉっ……お股がビリビリしてぇっ、変な感じなのぉっ……!」
「ふふっ、どうやら女鶴さんも感じてきたようだね。それとも痛みで感覚が麻痺しているのかな。どちらにしても、君の身体は子供の殻を捨てて大きく変化しようとしている。不安や恐怖はあるだろうけど、今この瞬間を大いに楽しみなよ。なんせ初体験は一生で一度の経験なんだからさ」
少女の心は痛みと快感の狭間で揺れていた。破瓜の痛みはまだ膣内に残っている。肉の快楽というのも幼い彼女にはよく分からない。ただ、胸の奥でざわめく感情があったのだ。それは恋する相手と結ばれた幸福感からか、それとも急な展開による戸惑いか。様々な感情や苦痛が脳内で入り乱れ、多量の脳内麻薬が分泌されていた。それがセックス初体験の彼女に幻想の快感を抱かせていたのだ。
今やすっかり子供から雌の顔となった美聖は、少女らしからぬ艶めかしい声で嬌声を上げる。腰を引く度に結合部から溢れ出す愛液は、色を知った肉の悦びに他ならなかった。
「んっ、あっ、ふぅっ、んんっ、はあぁんっ……! 古神くぅんっ……あぁっ、んあぁっ……あぁっ、だめぇっ……アソコの奥からぁっ、変なのが来ちゃいそうなのぉっ……!」
「女鶴さんイキそうなんだね。僕もそろそろ射精しそうだから、一緒にいこうか」
ラストスパートに入った優馬は、リズミカルに腰を動かし少女の膣奥を突いていく。じゅぷじゅぷと淫らな水音と彼女の喘ぎ声が扇情的な旋律となって情事を盛り上げていた。美聖も性交の終わりを悟っているのだろう。お嬢様はかつてないテンションで優馬との戯れを楽しんでいた。
「あぁっ、やぁっ、あぁんっ……だめっ、だめだめっ、いやぁっ、変なの来ちゃうぅぅっ……!」
「くぅっ、イクよっ……!」
優馬は最後に勢いよく腰を打ち付け、少女の蜜壺にたっぷりと精子をぶち撒けた。活きのいい少年の子種は元気に腟内を泳ぎ回り、瞬く間に狭い膣道を占拠する。これで彼女は自分のものだとでも主張するように肉壷を白濁に染め上げ、彼は全身に走る快感と極度の達成感で微笑んでいた。
一方美聖は、初の絶頂で意識が夢の世界へと飛んでいた。精神がふわふわと宙を舞っており、まるで雲の中を漂っている気分だった。これがセックス、これが生命の根幹をなす男女の営みなのだと思い知る。少女漫画の世界では上辺だけしか知ることができない情事を肉体に直接刻み込まれ、少女の常識が大きく変わろうとしていた。
「んあっ、あふ、んくぅっ……古神くん、しゅごいぃ……エッチしゅごいのぉ……」
「……ふぅ、女鶴さんのおまんこ気持ちよかったよ。女鶴さんもセックスを気に入ってくれたようで何よりだよ」
中出し射精を終えると、優馬は半勃ちになったペニスを膣から抜く。男根が引き抜かれた膣口はパクパクと名残惜しそうに口を開け、ドロドロの白濁液を吐き出している。体内に肉棒が入っている感覚が残っているのか、美聖は机に身体を預けつつも四肢をビクビクと痙攣させていた。
恍惚とした夢現の表情で事後の余韻に浸っている美聖の耳元で、悪魔は聖母のような慈愛に満ちた声音で語りかける。
「よく頑張ったね、女鶴さん。初体験はとても痛くて辛かっただろうけど、これで君は大人の仲間入りだ。おめでとう、そしてこれからもよろしくね。これから僕が大人の遊びをたくさん教えてあげるから、より一層仲良くしてくれると嬉しいな」
優馬の蕩けるような甘い声は、彼女の脳に染み渡り深部を侵していく。無垢だった少女はこれから悪魔の教育を受けてどのように成長していくのだろうか。至福の快楽の中で気を失う美聖の傍らで、少年は何を思っているのか意味深な表情で笑っていた。