※この作品はR-18です。

没落貴族の三男坊が冒険者になった訳   作:フリーデン

34 / 77
正直自分でも書いていて気に入らないので後で書き直します


アルの冒険とミアの風邪 2

カイムの腕を治療した後は特にモンスターに襲われることもなく、目的地である洞窟を目指して歩いていた。

 

今なら信じてくれるだろうということで俺は皆にスキルを明かすことにした。

 

「俺のスキルは、刀剣術6 火魔法3 雷魔法4 治癒魔法3だ」

 

「・・・」

 

「それを踏まえてカイム、これからの行動を決めてくれ。パーティリーダーはあんただ」

 

「あ、あぁ・・・ありがとよ。しかし・・・まじか?」

 

「アルは・・・本当に12歳よね?」

 

「勇者様ですか・・・?」

 

最早英雄を見るような目つきだ

 

「まじだよ。それに、そんな大したもんじゃない。小さい頃から鍛えていただけだ」

 

「いや、小さい頃から鍛えていたからってそれは・・・」

 

カイムは固まってしまっている

 

「それに今日は休んでいるが相棒のミアも俺と同じくらい強いぞ」

 

「嘘だろ・・・」

 

アミカがピクッっと反応する

 

「アルの相棒って・・・女の子?」

 

「ああ、俺と同い年のな」

 

「可愛いの?」

 

「無茶苦茶可愛いぞ」

 

「・・・恋人だったり?」

 

「そうだ、自慢の恋人だ」

 

アミカは涙目に、マリアはそんなっと呟いている

 

・・・何か悪いことを言ってしまった気がしてきた

 

「まぁ俺のことはいいんだ。それより、仲間だから明かしたんだ。言いふらしたりしないでくれよ?」

 

いらぬやっかみを買ってしまうからな

 

「当然だ。スキルってのは冒険者の飯のタネだからな、そこは信用してくれ!」

 

どんっとカイムが胸を叩いている

 

アミカもマリアも頷いているのでこれなら大丈夫だろう

 

 

「さて、そろそろ洞窟につく。今回の調査依頼って・・・モンスターの調査でいいんだよな?」

 

「ああ、何やら最近洞窟内で強力なモンスターが発見されたという噂があってな。その調査だ」

 

成程な、だからCランクの依頼なのか

 

しかしわからないことがある

 

「・・・どうして皆はこの依頼を受けたがっていたんだ?正直言うが、今の3人じゃCランク以上のモンスターが出てきたら危険だろう」

 

危険を冒してまでこの依頼を受ける目的はなんなのだろうか

 

「・・・別に討伐が目的じゃなかったからな。うまくいったら倒せるかもしれないとは考えていたが」

 

まぁそうかも知れないが

 

「ここに出るモンスターはな、"レッサーデーモン"の可能性がある」

 

なに?

 

「レッサーデーモンってBランクのか?」

 

「ああ」

 

無茶にも程がある・・・

 

「何故そんな依頼を受けたんだ!・・・エミリアは何を考えてる!」

 

胸ばっかりでかくていつも肝心な所でぽかをやらかしやがって、エミリアの提案を受けるといつもこれだ!

 

「いや、ギルドではそこまでの情報を掴んでいないはずだ。俺達がここまで旅をしてきて集めた独自の情報だからな」

 

なんだと?

 

「どういうことだ」

 

「俺達は故郷の村を出て冒険者になったって話をしたよな」

 

「ああ」

 

「俺達の村はな、俺達が冒険者になる前にモンスターの大群に襲われたんだ」

 

3人は表情を暗くしてしまっている

 

「なんとか撃退はできたが、その時の防衛戦で・・・俺達の両親は元冒険者だったんだが・・・みんな死んじまった」

 

アミカは涙目に、マリアは俯いて静かに涙を流していた

 

「もっと早く騎士団や他の冒険者が来てくれればと何度も思ったよ。だが、俺達だって何もできなかった。親が俺達を守って戦っている間、震えて隠れていることしかできなかったんだからな。だから、俺達は冒険者になったんだ」

 

そうか・・・

 

「その時にモンスターを率いていたのが」

 

「・・・レッサーデーモンか」

 

成程、復讐という訳か

 

レッサーデーモンは"魔法を使う"Bランクのモンスターだ。主に火魔法を使ってくるようだが個体によって稀に他の属性の魔法を使うものもいる。体長は2.5メートル程あり、太い腕から繰り出される攻撃も魔法と合わせて非常に危険だ。だがそれ以上に厄介なのは低級のモンスターを従えることができる点だろう。

 

稀にゴブリンやオークを従えて村や街を襲撃する個体がいるとミア先生が言っていた

 

・・・カイム達は親の仇を討ちたくて冒険者になり、情報を集めていたのだろう

 

だが

 

「無謀だ。本当にレッサーデーモンが居るなら調査どころじゃない。引き返して上位の冒険者に任せるべきだ」

 

カイムは苦虫を噛み潰したような顔をしている

 

「・・・本当ならそうだ。だが、この依頼だけは・・・俺達がやりたい」

 

「カイム!」

 

「・・・アルは降りてくれてもいい。いや、そうするべきだ。臨時とはいえパーティを組んだとお前に情報を隠していたんだ・・・これは俺達の問題だからな」

 

カイムの意思は固いようだ。アミカとマリアも真剣な眼差しで俺を見つめている

 

どうするべきか・・・

 

俺は忍者刀を引き抜くと刀身を見つめながら考える

 

俺は・・・彼らを助けたい。本当にレッサーデーモンが居るなら3人だけでは逃げることもできずに死んでしまうかもしれない・・・

 

それは許されないだろう

 

俺には力がある、少し危険を冒すことで3人を助けることができるかもしれない

 

・・・彼女には無理をするなと言われたんだけどなぁ。

 

忍者刀を背中の鞘にしまうとはっきりと答える

 

「俺も行こう」

 

「アル!・・・危険だぞ?・・・俺達はお前に黙って洞窟に連れて行こうとしていたんだ・・・怒っていないのか?」

 

「こうして洞窟に入る前に教えてくれたじゃないか。それに、情報を隠していたのは俺も同じだ」

 

スキルのことを隠していた・・・まぁ、信じてもらえないと思ったからなんだが

 

「アル・・・いいの?レッサーデーモンなんて・・・本当に居たら命の保証なんてないのよ?」

 

「そうです、私たちは自分の意思で決めたので・・・死にたくはありませんが覚悟の上です。アルさんは違うでしょう?」

 

まぁ確かにな

 

「俺は、仲間を死なせたくない。それだけだ」

 

「・・・アル!ありがとう!」

 

アミカが抱き着いてくる

 

「アルが連いてきてくれるなら心強いよ!本当にありがとう」

 

彼女の程よく大きい胸が当たって非常にまずい。

 

カイムはやれやれといった感じで、マリアは羨ましそうにこちらを見ている

 

ああ・・・ミア、違うんだ・・・

 

俺は彼女に心の中で言い訳しながも美人に抱き着かれた感触をちょっぴり楽しんでいた。姉がいたらこんな感じなのだろうか・・・

 

 

 

「俺が先頭で次にアミカ、マリア、最後にアルだ。殿を頼むぜ」

 

「わかった」

 

洞窟に着いた俺達は4人縦に並んで中を探索していた

 

洞窟の横幅は3m程、高さも3m程だ。流石に二人並んでしまうと武器が振りまわせない為この布陣になった

 

先頭のカイムは魔石を使ったランタンを持って慎重に進んでいく。今のところモンスターとは遭遇していないが不気味な雰囲気を感じる、これは本当にいるかもなぁ・・・

 

「開けた場所にでるぞ・・・」

 

かなり奥まで進んだところで広い円形状の場所にでた。天井や壁は発光する苔にでも覆われているのか不思議と視界が確保できる

 

「・・・本当に広いな」

 

半径は20mほど、高さは10mもある大きな広場だ。

 

「なんでこんな場所が洞窟の中に?」

 

アミカが考え込んでいる

 

「さぁな、それよりここにもモンスターは居ないようだ。・・・奥に道が続いているな、そこを進んでいこう」

 

そういうとカイムは広場を奥に向かって歩いていく

 

その時、奥の道から巨大な火の玉が飛び出してきた

 

「!?カイム、躱せ!」

 

俺は近くに居たアミカとマリアを押し出す様にして射線から外すとカイムにむかって叫ぶ

 

「くそ!」

 

カイムは悪態をつきながらなんとか転がる様にして火の玉を避ける

 

巨大な火の玉は俺達が入ってきた道の方へ飛んでいくと壁に当たって爆発し、壁を崩してしまった

 

「退路が!?みんな一度下がって!」

 

アミカが叫ぶと俺達は崩れた退路のほうへ走り出す

 

奥の道からは赤い体に角が生えた・・・Bランクモンスター、レッサーデーモンの姿が見えた

 

「!あの野郎、本当に居やがった」

 

崩れた退路の前に集まった俺達の中で、カイムが犬歯を剥き出しにして憤怒する

 

「落ち着けカイム!・・・いいか。退路は断たれた、今すぐ逃げ出すのは無理だ。やるしかない」

 

3人に言い聞かせるように話していく

 

「・・・ああ、すまん。こっちは4人だ、ゆっくりと奴の体力を削って・・・」

 

カイムが言いかけた時、レッサーデーモンの後ろからゴブリンが30匹程とオークが10頭程のモンスターの群れがぞろぞろと出てきた

 

「まずいな・・・」

 

カシムが冷や汗をかく

 

「どうしよう・・・レッサーデーモンだけでもやばいのに・・・」

 

アミカは剣を持って震えている

 

マリアはもう顔を真っ青にして固まってしまった

 

レッサーデーモンはゴブリンとオークの群れに指示を出すと後ろに下がる

 

モンスターの群れはゆっくりと距離を詰めるようににじり寄ってきた

 

・・・やるしかないよな

 

「カイム、アミカ。1分でいい、なんとか時間を稼いでくれ」

 

俺は話しながら既に魔力を練り始めていた

 

「どうするつもりだ?」

 

「雷魔法を使う」

 

初めて使う範囲魔法だが自信はある。雷なら3日前に喰らったばかりだ、あの強烈なイメージは今も体に焼き付いている

 

「あのモンスターの群れはなんとかする!だから頼む、俺を信じてくれ」

 

俺は頭を下げてお願いする

 

「・・・任せろ。お前にこの命、預けるぜ。・・・こんなことに巻き込んでしまって本当にすまん」

 

「アルにばかり無理をさせてごめんね。今度は、私があなたを守るわ」

 

2人はそう言うとモンスターに向かって駆けていく。その姿にひどい焦燥感と不安に駆られた。俺がお願いしたのにな・・・

 

ミアは、いつもこんな気持ちなのだろうか。

 

「私はアルさんの盾になります。あなたには絶対に指一本触れさせません!」

 

マリアは短剣を引き抜いて俺の前に立つと強く言い切る

 

・・・会ったばかりの俺を全力で信頼してくれる3人を想うと涙が出てくるが、それを拭う時間も今は惜しい

 

俺は気絶するぎりぎりまで魔力を練って広場の上空に雷の魔力を流していく

 

あの光だ。対象を焼き尽くし、その衝撃で持って相手を打ち砕く光の柱。それをモンスターの群れに落とす。俺がイメージするのは、落雷そのものだ

 

莫大な魔力を練り上げた反動で体が軋むが気にしない。

 

俺の仲間は、命を懸けて時間を稼いでくれているのだ!

 

「いいぞ、戻ってきてくれ!」

 

俺は準備を終えると2人に向かって叫ぶ

 

カイムは盾でもってゴブリンを弾き飛ばすと急いで駆け寄ってくる

 

アミカも近くのゴブリンを斬り捨てるとなんとかこちらに走ってきた

 

ここだ!

 

「"サンダーボルト"」

 

瞬間、あの日に見た、世界を覆いつくすような光と轟音が再現される

 

「うわっ!」「「きゃぁぁ!」」

 

幾本もの光の柱がモンスターの上から降り注ぎ、モンスター焼き尽くす。直撃を免れたモンスターも衝撃で吹き飛ばされ、感電したのか倒れてピクピクと痙攣していた

 

「今だ、蹴散らすぞ!」

 

俺は倒れそうになる体に喝を入れて刀を引き抜き飛び出す。遅れて剣士二人も他のモンスターへめがけて駆け出して行った

 

痺れて動けないモンスターを倒しながらレッサーデーモンの姿を探す

 

あいつにも命中したはずだ、死んでいるか動けないはずだが・・・

 

倒れ伏したモンスターの後方で奴を見つけた

 

「まだ生きてるか」

 

レッサーデーモンは全身を焼かれながらもなんとか立ち上がろうとしていた・・・タフなやつだ

 

「2人は他のモンスターを!俺はレッサーデーモンをやる!」

 

俺は奴に駆け寄ると、なんかと身をよじって避けよとするレッサーデーモンの首を撥ねようと刀を振りぬく

 

「ちっ!」

 

レッサーデーモンは右腕を犠牲に刀を受け止めて首への斬撃を防いだ。深く食い込んだ刀は抜くことができず、そのまま尋常ではない速さで振り回される腕に俺は吹き飛ばされてしまった。

 

なんとか空中で体勢を立て直すが・・・

 

「くそ、刀が!」

 

刀は奴の腕に食い込んだままだ、魔力を急激に消耗したせいで力が足りなかったのだろう

 

「アル!大丈夫!?」

 

アミカが近づいてくる

 

「大丈夫だ。しかし、奴の体は硬いな。両断するつもりで振ったんだが」

 

「ええ、あれだけの魔法に耐えたんだから・・・きっとその辺のモンスターとは比べ物にならないでしょうね」

 

恐らくアミカやカイムが剣で攻撃したとしても満足なダメージは与えられないだろう

 

「手詰まりだな・・・」

 

武器もなく決定打にかけるとなれば撤退するしかないが・・・

 

「逃げ場はないんだった・・・」

 

退路は塞がれているのだ

 

「どうしたものか」

 

「・・・一か八かで私が引き付けている間にアルの刀を取り返せないかな?」

 

「・・・だめだ。奴は弱っていても十分すぎる程強かった」

 

一度攻撃を受けてわかった、レッサーデーモンは本物の化け物だ。俺の刀で両断できないくらい硬い体にとてつもない腕力。振り回された腕をうまく捌けたのは正直、奇跡に近かった

 

「奴の攻撃は一撃でも喰らったら致命傷だ。俺でもぎりぎり避けられるかどうかって速さだしな・・・」

 

「でも・・・」

 

俺はアミカを顔を見て説得する

 

「アミカを死なせたくないんだ」

 

少しの間だが一緒に戦ってきた、俺を信頼してくれた仲間だ。それに勝手ながら姉のように思っているアミカには危険なことをしてほしくない

 

「アル・・・」

 

彼女は髪の色と同じように頬を染めながら俺の手を握ってくる

 

・・・いや、ミア違うんだ。これは浮気じゃなくてな・・・

 

・・・ミア?

 

そうだ、彼女から借りた忍者刀があったじゃないか

 

「本当にお前はいい女だよ、愛してる」

 

離れていても俺を助けてくれるんだからな

 

「アル・・・そんな・・・愛してるだなんて・・・わ、私も・・・でもアルには恋人が・・・」

 

・・・アミカが更に顔赤くしている。違うんだ、さっきのはミアに言ったことで・・・

 

後にしよう・・・まずは戦いが終わってからだ。

 

俺は忍者刀を引き抜くとレッサーデーモンを見据える

 

奴は火傷で引き攣った体を無理矢理動かしてゆっくりとこちらに向かってくる

 

「アミカ、離れていてくれ」

 

「大丈夫なの?」

 

「大丈夫だ、任せろ」

 

それだけ言うとアミカは心配そうにしながらも後ろに下がってくれた

 

レッサーデーモンは大きく咆哮するとこちらに駆け出してくる。左腕を振り下ろして俺を叩き潰そうとするが、なんとか避けて奴の後ろに回り込む。振り下ろされた腕は地面に大きな穴をあけていた。

 

なんつー馬鹿力だ

 

俺はレッサーデーモンの右腕に上から食い込んだ刀を迎えにいくように、下から忍者刀で斬り上げる

 

「よしっ!」

 

元々刀が半ばまで食い込んで千切れかけていたのだろう、今度はうまく両断することができた。レッサーデーモンが痛みで暴れている間に、腕と共に落ちていた刀を回収して一度距離をとる

 

・・・ミア、まじで助かったぞ

 

忍者刀を背中の鞘に納めて両手で刀を握る

 

レッサーデーモンの瞳には怒りが浮かんでいた

 

「人間ごときに腕を落とされたのが悔しいか?」

 

咆哮をあげる

 

「なら、俺を倒してみろ」

 

挑発だとわかったのか、右腕から血が噴き出ているにも関わらずこちらに突進してくる

 

「いくら強くてもそう真っ直ぐこられるとな・・・」

 

俺はレッサーデーモンの突進をひらりと躱し、すれ違い様に・・・今度は渾身の一刀で右足を切断する。

 

「簡単に斬れるぞ」

 

バランスが崩れて倒れこんだレッサーデーモンの背中に飛び乗り、勢いよく頭に刀を突き刺した

 

「俺達の、勝ちだ」

 

戦いは終わったのだ

 

 

「・・・なんとかなったな」

 

「ああ、今度こそダメだと思ったぜ」

 

「アル、凄かったね!」

 

「あれ程の魔法は初めて見ました!アルさんは剣士としてだけでなく魔法使いとしても凄い人です!」

 

討伐証明を集めつつ会話をしていく

 

「皆のおかげだよ。さぁ、こいつだろう?」

 

レッサーデーモンの討伐証明である右手首を持っていく

 

「ああ、アルのおかげで仇がとれたよ。つっても、こいつが俺達の村を襲った個体とは限らないんだけどな」

 

「それでも・・・こいつがここで死んだお陰で、この近くの村は少なくともこいつに襲われることはなくなったよ・・・」

 

「はい・・・」

 

3人は晴れやかな顔をしている

 

「全部アルの手柄みたいなもんだけどな」

 

「そうね、今度は私たちが倒せるようにならないと」

 

「はい。私も頑張ります」

 

皆ならいつかできるだろう

 

 

崩れた通路をなんとか通れるくらいに広げたところで、俺達は出口に向かって歩き出す

 

「しっかし、アルがいなきゃまじで死んでたな、俺達」

 

「ええ・・・本当に。アル・・・ありがとね」

 

「アルさん、本当にありがとうございました」

 

「そう思うなら二度と無茶をしないでくれよ・・・」

 

俺達四人は笑いながら歩いていくと、アミカが隣に来た

 

「ねぇアル・・・さっきの・・・ほんと?」

 

はて?何かあっただろうか?

 

「愛してるって言ったじゃない」

 

あっ・・・

 

「アルには恋人がいるんでしょ?・・・私は、2番目でもいいよ?・・・それくらい、あなたに惚れちゃった。」

 

アミカは前の二人にばれないように手を握ってくる

 

まずいぞ・・・本気でミアに殺される・・・

 

まさかアミカに言ったんじゃないとは今更言える空気でもない

 

「すまない・・・アミカのことは美人だしいい仲間だと思っている・・・。だが俺の恋人のミアは・・・多分それを認めてくれないだろう。俺も、ミアを裏切りたくないんだ」

 

俺も貴族だ。普通なら妾くらい居たって問題ない・・・はずなんだが。

 

俺自身もアミカのことは綺麗だと思うし・・・正直タイプだ。そんな女性が俺に好意を持ってくれているんだ、ミアが居なければお願いしてでも俺の女になってもらいたい。

 

だが俺は・・・ミアにお前だけだと言ってしまった。彼女を裏切ることなんて考えられない。

 

だから・・・

 

「わかった。変なことを言ってごめんね」

 

アミカは名残惜しそうに手を離す。彼女綺麗な赤色の瞳からは涙が見えた

 

うそつき・・・ そう、彼女の口から聞こえたような気がした

 

心に締め付けられるような痛みが走る

 

俺は無意識に彼女の手を掴んで唇を奪っていた

 

「ん!?・・・・・ちゅ。」

 

「すまない。俺にできることは・・・これだけだ。アミカを惑わしてしまって、本当に申し訳ない」

 

「・・・いいよ。でも私・・・ファースト・・キス・・・だったんだからね・・・」

 

なんだと?アミカ程の美人なのに経験がないというのか!

 

「村を出てからずっと冒険者として活動してたから縁がなくて・・・アル、どうしてくれるのよ・・・本気であなたのことが好きになっちゃったじゃない・・・」

 

しまった、彼女程の美人ならそれなりに経験があると思っていた。それで誤魔化そうと考えての行動だったのだが・・・

 

「今は諦めてあげる・・・でも、何時か・・・私が冒険者として強くなったら・・・あなたを、私が奪いに行ってあげる」

 

彼女はとても綺麗な、それでいて妖艶な笑みを浮かべながら宣言する

 

今度は、俺が唇を奪われた

 

 

「れ、レッサーデーモンじゃないですか!」

 

エミリアが討伐証明を見ながら驚いている

 

「そうだ、簡単な調査だと思っていたらとんでもないのが出てきたぞ」

 

俺達はあの後無事に洞窟を抜け、日が落ちる頃にはギルドに戻ってきた

 

「・・・なんでアルさんが行くところにはこんなことばかり起きるんですか?」

 

俺はエミリアの言葉にピキっとくる

 

「それはこっちの台詞だ!なんでお前の提案を受けるといつも危ない目に合うんだよ!」

 

俺達は責任を押し付けあう

 

「まぁまぁ、無事に帰ってこれたからいいじゃねーか」

 

「そうよ、生きて帰ってきて調査も討伐も終った、それでいいじゃない」

 

「結果よければすべて良しです!」

 

まぁ、俺達はほとんど何もやってねーんだけどなっとカイムが笑う

 

こ、こいつら・・・

 

「まぁ、いいや。それより報酬!弾んでくれよ?」

 

「わかってますよ!依頼の報酬と合わせてモンスター討伐の報酬も上乗せさせて頂きます!」

 

ですが・・・と言葉を続ける

 

「近隣にBランクのモンスターが出現したのは由々しき事態です。先に上層部に報告をしなくてはなりません、報酬の受け渡しは後日でいいですか?調査依頼もランクが見直されて、報酬が増えると思います」

 

成程な・・・俺は構わないが

 

「俺達も別に構わないぜ」

 

3人も問題ないそうだ

 

「ありがとうございます。それでは皆様、お疲れ様でした。調査が遅れていたら大変なことになっていました、ギルドを代表して御礼申し上げます」

 

エミリアが頭を下げる・・・真面目なエミリアは凄く頼もしいんだけどなぁ

 

「私は何時でも真面目ですよ!それよりアルさん、ミアちゃんはいいんですか?風邪を引いているんですよね?」

 

そうだった

 

「悪い、先に帰る。3人とも、今日はありがとな。いいパーティだった!」

 

「御礼を言うのはこっちだぜ、ありがとうなアル」

 

「アル、"またね"」

 

「アルさん、今日はお世話になりました!」

 

俺は彼らの声を聴きながらギルドを出る。・・・アミカが意味深なことを言っていたような気がするがきっと気のせいだろ

 

俺はしっぽ亭に向けて走り出す

 

たった一日しか離れていなかったのにミアが恋しくて堪らない

 

もう明日からは何を言われても付きっ切りで看病しようと、俺は心に決めた

 




アルバート・ディレス 12歳 身長 158cm
スキル:刀剣術:6→7 火魔法:3 雷魔法:4 治癒魔法:3
装備 :上質な鋼の刀 鋼の忍者刀(ミアのお守り) 変異リザードマンの革鎧セット
所持金:金貨5枚 銀貨78枚   

ミア 12歳 身長 157cm Cカップ 風邪でダウン中
スキル:刀剣術:4 風魔法:4 氷魔法:4 治癒魔法:4
装備 :鋼の忍者刀 変異リザードマンの革鎧セット
所持金:金貨18枚 銀貨103枚
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。