「ああ、お風呂までついているなんて・・・」
アルバートさんにミアさん、クリスとご飯を食べてから部屋に戻った私は、幸せな気持ちでお風呂に浸かっていた
「勢いで村を飛び出して来ちゃったからなぁ・・・」
村には公衆の浴場があったがあまり入ることはできなかった。水も魔道具もただじゃないもんね・・・
「これから・・・やっていけるのかな・・・」
クリスと共に村を出たのは理由があった。
・・・私は昔から容姿で褒められることが多かった。だから村の皆にチヤホヤされながら生きてきた。だけど・・・
ある時、たまたま村の視察に来ていた領主様の息子が私に目をつけた
領主様の息子は、権力を使って女の子を囲ってはひどい仕打ちをするという噂があった。見た目も不細工だし親の権力を使って無理矢理女の子に迫るなんて最低だと思う。
そんな男に無理矢理純潔を奪われるなら死んだ方がマシだと思った。
だから冒険者に憧れていて・・・一緒に冒険者にならないかと誘ってきたクリスに付いてきたのだ
クリスも多分、私に興味があるんだと思う・・・でも
「子供っぽくて・・・嫌・・・」
今日もそうだ。折角優しく、普通なら考えられないくらいアルバートさんにお世話になったのにお礼一つまともに言えずに失礼なことばっかり・・・最初はお姉さん気分でお守りをするなんて考えていたけど・・・あんな男の子とずっと一緒には居たくない。それに比べて・・・
「アルバートさん・・・」
私達にお世話を焼いてくれた一つ年上の男の人・・・
最初見た時は何をしているんだろうって思ったけど、お顔を見てびっくりした
見たことがないくらい顔が整っていたから・・・
大人っぽくて余裕があって・・・それになんだか気品もある。ご領主様の息子なんかよりよっぽど貴族みたいな人だ
生意気なクリスと一緒に居るのに私には優しくしてくれて・・・可愛いって言ってくれた。あんな人の恋人になれたらどれほど幸せなんだろう・・・
「でも、ミアさんがいる・・・」
ミアさんは村でちやほやされてきた私でも嫉妬してしまうくらい可愛い女の人だ。年も一つしか違わないのに身長も高くて胸も大きい。私が勝っている部分何て何もない・・・
それにお二人の様子を見ていればわかる・・・きっと恋人同士なんだろう。
「アルバートさんが領主様の息子だったらよかった」
それなら側室として娶ってもらえたかも知れないのに・・・
「ミア、今夜は絶対に絶対にえっちはしないぞ」
「当たり前。疲労が抜けないと明日も辛いのはわかってる」
「だが、お前を見るとどうしても抱きたくなってしまう」
「それはわかる。アルを見ると甘えたくなる」
「つまりだ」
「ええ」
これしかないだろう
「「別々のベッドで寝る!」」
俺達は初めて一人で寝ることになった
布団に入ってミアに背を向けて目を閉じる
「ミア、おやすみ」
「おやすみ、アル」
作戦は完璧だ
・・・だったはずなのだが
「あぅ!あるぅ・・・声が抑えられないよぉ・・・」
ミアの熱く絡みついてくる中の感触を楽しみつつ腰を打ちつける
「あの二人に聞こえてしまうぞ?」
彼女の必死に声を抑える姿に興奮した俺は腰の動きを速めてミアを追い詰める
「んんんん!ある・・・だめ!そんなはげしくされたら・・・みあイっちゃうよぉ・・・声が・・・でちゃうよぉ・・・」
「バレたら恥ずかしいぞ?」
「いやぁ・・・」
何故こうなったかというと原因はお互いにあった
目を閉じてもなかなか眠気は訪れない。依頼で野営などをしている時以外はずっとミアを抱いていたのだ。俺の安眠には既にミアの体温が必須だった。
俺はミアを起さない様、暗がりの中ゆっくりと起き上がって隣のベッドへ四つん這いで向かう。だが途中で固い何かに頭がぶつかった
「いて!」
「あぅ!」
可愛い声がしたので見てみるとミアが頭を押さえて蹲っていた
「・・・何をしている」
「・・・それは私の台詞。アルは寝たんじゃないの?」
「寝ていたぞ、トイレに行きたくて起きたんだ」
自分から提案しておいて我慢できませんでしたなどと言えば俺の沽券に関わる
「ミアこそどうしたんだ?」
「私もトイレ・・・」
「嘘をつけ、ミアは寝る前にちゃんと行っていたろう」
「・・・アルも同じのはず」
何時も夜はえっちをするのでお互いベッドに入る前に済ませるのが癖になっていた。
最早ここまでか・・・
「・・・白状しよう。ミアがいないと寂しくて眠れなかったんだ」
お前のベッドに忍び込もうとしていたと素直に話した
「ごめんなさい。私も同じことをしようとしました」
お前もかよ!
二人で顔を見合わせて笑うと抱き締めあってキスをする
「馬鹿だな、俺達は」
「・・・うん」
「だが一緒に寝るだけだぞ」
「わかってる。でもアルの傍に居させて」
ミアをお姫様抱っこしてベッドへ向かう
「服を脱いでもいい?」
「いいぞ、俺もお前の体温を直接感じないと寝れなそうだ」
お互い裸になって抱き締めあう
「ん・・・温かい・・・アルの体温がないとやっぱり落ち着かない・・・」
「俺もだよ」
愛おしくなってキスをする
「ん・・・」
啄むようなキスから舌を絡めた情熱的なキスへと変わっていく
「ん・・・れろ・・・ちゅ。」
段々とお互いの息が熱くなっていく
「はむ・・・ちゅ。れろ・・・」
強く抱きしめてお互いの唇を蹂躙する
「んんん!ちゅ。・・・あるぅ・・・」
ミアが金色の瞳を濡らして切なそうに俺の名を呟く
もう我慢の限界だ!
「ミア、一回だけだぞ」
「うん・・・一回だけ」
俺達はバカだった
結局3回ほど致して満足するとミアはすやすやと眠りについた
「全く・・・」
俺も彼女の頭を撫でながらゆっくりと目を閉じた
「おやすみ、ミア」
訓練場でミアと汗を流しているとリーナがクリスを引っ張ってきた
「遅くなって申し訳ありません!」
「いいよ、リーナが起きていたのは知ってる。クリスを起していたんだろう?」
彼女の部屋の前をを通りかかった時に物音がしたからな
「アルをバカにしておいて朝も起きられない、情けない男」
ミアは非常に厳しい視線をクリスに送っている・・・寝ぼけたミアを着替えさせたのは俺だけどな
「ぐっ・・・すみませんでした」
「構わん、それより木剣を持ってこい」
「まずは二人で思った通りに素振りしてみろ」
二人は木剣を構えて上から振り下ろす・・・ふむ、ひどいもんだ
「リーナは初めてだったな。ミア、まずは剣の握り方から教えてやれ」
ミアがちゃんと教えるか少し不安だがまぁ大丈夫だろう
「クリス、そのまま俺に打ち込んで来い」
こいつにはまず実力の差をわからせる必要がある
「いいのか?・・・いいんですか?」
「敬語なんぞ使わなくていい。いいから来い」
「怪我するぜ?」
何を言ってるんだこいつは
「お前如きに怪我させられる程度なら俺は冒険者を辞めてるよ」
お前じゃカイムやアミカにすら触れることもできん
「いちいちむかつくんだよ!ちょっとばかり顔がいいからって調子に乗りやがって!」
真正面から木剣を振りかざして突っ込んでくる
「馬鹿か」
握りの甘いクリスの木剣を弾き飛ばす
「なんで自分より身長の高い相手にいきなり上段に構える」
こいつの身長は155cmくらいだろう、俺と10cmも差がある
「ぐっ!くそ!」
「悔しがる暇があったら早く木剣を拾ってこい」
その後何度打ちあってもクリスは一撃で木剣を弾かれてしまう
「なんでだよ!なんでこんな簡単にっ!くそっ!スキルさえあれば!」
クリスは喚くだけでもう立ち上がることもできないようだ
・・・ふむ、こいつの鬱屈した気持ちを吐き出させれば少しは素直になるだろうか。一芝居打ってみよう
「スキル以前の問題だ。いい加減自分の実力を認めろ、子供の遊びレベルで通じる程冒険者の世界は甘くない」
「・・・」
「何が不満だ?勝てないことか?それとも自分の剣に自信でもあったのか?」
それとも・・・
「好きな女の子に振り向いて貰えないのが悔しいか?」
「ッ!」
それか
「そりゃ女の子は誰だって格好良くて強い男のほうがいいに決まってるだろ」
「うるせぇ・・・」
「ましてや俺とお前じゃ勝負にならん」
「うるせぇ・・・うるせぇよ・・・」
ここまで悪役を演じているのだから早くやる気を出してほしいものだ
「お前がそのままなら・・・そうだな。今夜あたり、彼女を俺に部屋にでも呼ぶか」
ミアが居るから絶対にできんが
「ふざけんな!リーナは・・・リーナは!」
クリスが拳を握り締めて立ち上がる
「俺の・・・女だ!」
それでいい
「ちょっと!誰がクリスの女なのよ!気持ち悪い!ふざけないで!」
リーナの声に俺とクリスはガクッとぐらついてしまう
「アル・・・彼女を今夜部屋に呼ぶってどういうこと?」
しまった。聞かれていたのか・・・。ミア・・・違うんだ・・・
「あ、あのアルバートさん・・・私初めてだから・・・その・・・優しくお願いします・・・」
リーナは顔を真っ赤にしている
「アル?」
違うんだミア・・・俺はクリスの為にだな・・・
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
クリスは訓練場を飛び出して行った
赤くなったまま固まっているリーナと、とんでもないくらい怒っているミアを前に俺は目を閉じてその時を待つ
ミア・・・痛くしないで・・・
アルバート・ディレス 13歳 身長 165cm
スキル:刀剣術:7 火魔法:4 雷魔法:5 治癒魔法:4
装備 :上質な鋼の刀 変異リザードマンの革鎧セット
所持金:およそ金貨150枚
ミア 13歳 身長 163cm Dカップ
スキル:刀剣術:5 風魔法:6 氷魔法:5 治癒魔法:5
装備 :鋼の忍者刀×2 変異リザードマンの革鎧セット
所持金:およそ金貨150枚