※この作品はR-18です。

没落貴族の三男坊が冒険者になった訳   作:フリーデン

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色々とやらかしてしまいました。

一応予定はしていました。ほんとですよ?


裏切りの代償

アミカと共にアルが訓練場を出ていく

 

「アル・・・」

 

もう木剣を握る力も、流れる涙を拭う力もなかった。

 

 

私はいつの間にかアルと泊っているしっぽ亭の部屋に居た

 

 

「私は・・・間違っているの?」

 

胸が締め付けられて苦しい。息がうまくできない

 

「うぅぅぅぅ・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!」

 

泣きたくないのに涙が止まらない

 

「やだぁ!やだぁ!・・・アルが・・・私だけのアルバートが・・・うわぁぁぁぁぁぁぁん!」

 

わかっていたはずだ。苦しいことくらい

 

「だって・・・私は!」

 

アルのことが大好きだ

 

「ずっと私だけを見て欲しかった!私だけを愛してほしかった!」

 

彼のことが好きだから・・・

 

「痛いよ!痛いよアルぅ!」

 

胸を押さえて倒れ込む

 

「嫌!私とアル以外の人間が世界から消えればいいのに!」

 

そうすれば二人だけ・・・私とアルしかいなければ

 

「こんな思いを・・・しなくて済んだのに!」

 

彼はずっと私だけを見てくれていた・・・だけど

 

「あの二人は・・・!約束を守った!・・・だから・・・」

 

出会った時からは考えられない・・・彼女達があそこまで頑張り続けるなんて思わなかった

 

「私は・・・あの二人のことも好き・・・アルのことをわかってくれてる・・・」

 

私のことを尊重してくれた。決してアルを本気で自分から誘ったりはしなかった・・・

 

「私なら・・・絶対に耐えられない・・・」

 

好きな男の子が絶対に・・・自分を一番には考えてくれないのに・・・それでも想い続けるなんて・・・

 

「私は・・・あの二人の想いの深さに負けた・・・」

 

アルを愛する気持ちで負けたつもりはない。

 

「でも、私は胸を打たれた」

 

彼女達のひた向きさに・・・

 

「だからいいと思った」

 

アルの女として、一緒にアルを守っていきたいと思った

 

「それでも・・・」

 

でも・・・それでも・・・

 

「アルバートを、独り占めしたかった・・・」

 

私は、力なくベッドに横たわった。

 

 

「・・・」

 

ミアの慟哭を、部屋の前で聞いてしまった。

 

アミカを抱くにも・・・避妊薬が必要だと思ったから取りにきたのだが・・・

 

強く拳を握り締める

 

「何を・・・やっているんだ俺は!!」

 

行き場の怒りを床に思いきり叩きつける

 

「ミアが・・・一番大切じゃなかったのか!!」

 

彼女は泣いているじゃないか!苦しんでいるじゃないか!

 

「何を浮かれているんだ!!ふざけるな!」

 

先程まで、アミカという美人をこれから抱けると思ったら興奮が止まらなかった

 

「ミア・・・すまない・・・馬鹿な俺を・・・許してくれ・・・」

 

部屋の前で崩れ落ちる

 

「どうして・・・こうなったんだ・・・」

 

俺はミアだけが傍に居ればよかったのに・・・

 

「だが・・・」

 

今は・・・アミカとマリアも愛してしまった・・・彼女達の想いが嬉しくて仕方がなかった

 

「なんで・・・なんでミアを苦しめるんだ・・・俺は・・・」

 

ミアの言う通りだ。俺とお前しか世界に居なければ・・・

 

「こんな思いを・・・ミアにさせずに済んだのに・・・」

 

だが、俺はミア以外の女の子を受け入れると決めてしまった

 

「それを、今更取り消すなんてできない」

 

アミカは今でも宿で待っているはずだ

 

「それでも、もう一度・・・ミアと話す時間をくれ。・・・すまない。アミカ・・・」

 

ここにいない彼女に許しを請い、俺は意を決して部屋の扉を開けた

 

 

「アル!?なんでここに・・・?」

 

ミアはベッドで蹲っていたがこちらを見て跳び起きる

 

「ミア・・・」

 

俺は彼女に近寄り・・・優しく抱き締めた

 

「・・・あるぅ・・・あるぅ!なんできたの!あみかがまってる!はやく・・・いかなくちゃ・・・」

 

ミアは泣きながら・・・力なく俺を突き離そうとする。胸が張り裂けそうなほど痛い

 

「ミア・・・少しだけでいい。話を・・・しよう」

 

「・・・うん」

 

 

「俺とお前が出会って・・・6年以上経ったな。もうすぐ7年だ」

 

「うん・・・」

 

「ずっと、お前のことだけを考えて生きてきた」

 

「・・・」

 

「こんなことになって・・・申し訳ないと思う」

 

「・・・いいの」

 

「俺は・・・ミア、お前を愛してる」

 

「・・・わかってる」

 

「だが、アミカとマリアのことも好きになってしまった」

 

これは偽ることのできない俺の気持ちだ

 

「ふぇ・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」

 

ミア・・・

 

「すまない・・・だが、俺はお前を・・・苦しめるつもりなんてなかったんだ・・・」

 

こんなのただの自己満足だろう

 

「ミア・・・ミア・・・!あぁ、どうしてなんだ!なんで俺はお前を泣かせなくちゃいけないんだ!」

 

最早自分でも何を言っているのかわからない

 

「苦しいんだ。お前が泣くと・・・俺は胸が張り裂けそうな程痛くなる・・・」

 

なのに・・・

 

「泣かないでくれよ・・・俺は・・・お前を愛してるんだ・・・」

 

よくこんなひどいことが言えるもんだ

 

「わかってるの!アルは悪くない!私も間違ってない!アミカやマリアだって悪いはずがない!」

 

あぁ・・・

 

「それでも!駄目なの・・・涙が止まらなくて・・・どうしたらいいのかわからないの・・・」

 

ミア・・・

 

「大好きなの、アルバート!ずっとずっと!初めて会った時から・・・ずっと好きだった!アルバートに愛してもらえて・・・・アルバートが私を一番に考えてくれて・・・嬉しいの・・・」

 

「お前を一番に考えるのなんて当たり前だろう!」

 

耐えきれなくなって唇を奪う

 

「ん!?・・・・・・あぁぁぁぁぁぁ・・・あああああああああ!もういや!なんでこんな思いをしなくちゃいけないの!私はアルバートの傍に居られればそれだけよかったのに!」

 

ミアは頭を掻きむしって慟哭する

 

「すま・・・ない・・・」

 

俺も泣きながら・・・更にミアを強く抱きしめる

 

「どうして!?どうしてこんなに愛してしまったの・・・こんなにも愛してしまった所為で・・・こんなにも苦しい・・・」

 

俺も・・・お前を愛しすぎてしまった・・・

 

「いかないで!アルバート!私だけを見てよ!私だけを抱いてよ!嫌だよ!アルバートが他の女の子を抱くなんて!絶対に許せない!・・・殺してやる!私達以外の人間を一人残らず全員殺してやる!だから・・・だから私だけを・・・愛してよ・・・」

 

ミアの目には既に狂気が浮かんでいた

 

「お前が望むなら・・・俺が殺そう。・・・全員だ。父や母も・・・アミカやマリアも・・・俺達が出会ってきたすべての人間を殺そう。これから出会う全ての人間を殺そう」

 

お前がそれを望むのなら・・・

 

「ミアの望みは全て叶えてやる。俺には・・・俺達にはその力がある」

 

だけどそれは違う・・・ミアの想いじゃない

 

「だが・・・お前は・・・そうじゃないはずだ・・・。俺が好きになった女の子は・・・そんなことは絶対に望まないはずだ・・・」

 

「わかったようなことを言わないで!!私を散々犯した癖に!私を散々弄んだ癖に!私はこれだけアルバートを愛してるのに!他の女を抱くんでしょ!!ふざけないで!お前も殺してやる!私が一番にお前を殺してやる!!」

 

ミアは飛び退くと忍者刀を引き抜いて俺を見据える

 

「刀を抜け!私と戦え!他の女を愛するなら私を殺せ!!アルバート!!」

 

彼女は本気だ

 

「そうか・・・これがお前の本心か」

 

「そう!これが私!アルバートが私を捨てるなら!アルバートが手に入らないのなら殺してでも私だけのものにしたい!これが私の本心!」

 

ミアは今にも飛び掛かってきそうだ

 

「大好きだよ!アルバート!だから死んでよ!」

 

「そうか」

 

俺は刀を引き抜く

 

「こい。お前の気持ちを受け止めてやる」

 

「ッ!・・・本当に私を殺すんだ・・・あんなに愛しているって言った癖に・・・私だけを見ると約束したのに!・・・嘘つき・・・嘘つき嘘つき嘘つき!!」

 

ミアは凄い勢いで迫ってくる

 

「大嫌い!お前になんか会わなければよかった!!そうすればこんな思いはしなくてすんだのに!!」

 

俺は刀を上段に振りかぶる

 

「ミア・・・愛している」

 

「ッ!ふざけるな!」

 

ミアは真っ直ぐ忍者刀を心臓目掛けて突き出してくる

 

俺は刀を振り下ろし・・・途中で柄を離した

 

「え・・・?」

 

瞬間、俺達が毎晩愛を囁き合った部屋に鮮血が飛び散る

 

ミアの忍者刀は柄が食い込むくらいに俺の体を貫いた

 

「ミア・・・すまなかった・・・お前を・・・苦しめてしまった・・・」

 

力を振り絞ってミアを抱きしめる

 

「愛してるよ・・・ミア・・・」

 

ミアは震えている

 

「なんでっ!なんで刀を離したの!バカ!アルバートならこれくらい受け流せたのに!」

 

「お前に・・・殺されるのなら・・・本望だ・・・」

 

意識が少しずつ薄れていく。あまりの激痛と出血で最早自分の命が幾ばくも無いことを理解した

 

「嘘だ・・・嘘だ!嘘だ!嘘だ!・・・そんなっ・・・アルバートが死んじゃう・・・私が・・・殺した・・・」

 

ミアは忍者刀を引き抜くと力なく崩れ落ちる

 

「なんで・・・私は・・・アルバートに・・・殺されたかったのに・・・」

 

俺も床へ崩れ落ちた

 

「俺が・・・お前を・・・殺せる・・・わけ・・が・・ない」

 

出会った時から愛していた。ずっと俺の傍にいてくれた・・・生きる目的をくれた・・・人を愛する喜びを教えてくれた・・・

 

「だいすき・・・だ・・・みあ・・・」

 

「いやぁ!いやぁぁぁぁぁぁぁ!死なないでよアルバートぉ!今治すから!私の傍にいてよぉ!」

 

ミアが俺に治癒魔法を使う

 

「お願い!死なないで!アルバート、目を閉じちゃダメ!しっかりして!」

 

治癒魔法が発動するが俺の出血は止まらない

 

「なんで!なんで治らないの!いやぁ!血が止まらない!アルバートが死んじゃう!なんで!なんでよぉ!」

 

流石に傷が深すぎたようだ

 

「みあ・・・いいんだ・・・これは・・・とうぜんの・・・ことだ・・・」

 

世界で一番大切なお前を傷つけてしまった。これは・・・その報いだ

 

「いやだ!!死なせない!!アルバートは私と一緒に居るんだ!ずっとずっと!私と一緒に・・・」

 

それは少し無理そうだな・・・

 

「みあ・・・しぬなよ・・・おまえを・・・もう・・まもることは・・・できないが・・・おれは・・・いつでも・・・おまえの・・・そばにいる」

 

「嫌だ!守って!私が死ぬまで傍に居てよ!ずっと守ってくれるって約束したのに!」

 

ミアは魔力が枯渇してきたのかふらふらとし始める

 

「み・・・あ・・・もう・・・いい。やめ・・・ろ・・・おまえ・・・が」

 

血を吐き出し、おびただしい程の血がミアにも降りかかる

 

「やだ!やだやだやだ!」

 

もう死は避けられそうにない

 

「さいご・・・に・・・わらっ・・・て・・・キスを・・・してくれ・・・ないか・・・おまえを・・・かんじ・・・たいんだ・・・」

 

お前の笑顔が大好きなんだ

 

「最期なんてやめて!いっぱいする!これからもいっぱいするから!だから・・・生きてよぉ・・・」

 

そう言いながらもミアは必死に笑顔を作って俺にキスをしてくれた

 

これが最期のキスか・・・血の味以外なにもわからない。だが、霞んだ視界でもわかる・・・愛しい少女がそこに居る・・・それだけで幸せだ

 

「あり・・・がとう・・・み・・あ・・・あい・・・して・・いる。お・・ま・・・え・・・にであ・・・えて・・・よか・・・た」

 

「わっわたしも・・・・あるばーとにであえてよかった・・・あいしてる・・・あいしてるのあるばーと・・・だから・・・いきて・・・」

 

ミアを残して死んでしまうのは悔いが残る

 

彼女を泣かせてばかりだった。幸せにしてやりたかった・・・

 

「すま・・・な・・いな・・・いつ・・・も・・・なか・・・せて・・・」

 

これが最期の言葉か、なんとも締まらないな

 

俺はゆっくりと目を閉じる

 

意識が闇に包まれていく中、愛しい少女の声だけははっきりと聞こえた

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!あるばーとぉ!!」

 

 




アルバート・ディレス 13歳 身長 165cm
スキル:刀剣術:7 火魔法:4 雷魔法:5 治癒魔法:4
装備 :上質な鋼の刀 変異リザードマンの革鎧セット
所持金:およそ金貨170枚

ミア 13歳 身長 163cm Dカップ
スキル:刀剣術:5 風魔法:6 氷魔法:5 治癒魔法:5
装備 :鋼の忍者刀×2 変異リザードマンの革鎧セット
所持金:およそ金貨170枚
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