重い体を引きずって、なんとか部屋の前まで帰ってきた
「ミア、すまない。やはりもう一度だけ話を・・・」
しっぽ亭の俺達の部屋をに入るとミアが居ない
「・・・何処にいったんだ?」
ミアが居ない、それだけでとてつもなく不安な気持ちになる
部屋を見渡してみると彼女の装備がない・・・
「嘘だろ・・・?」
ふと、俺達がいつも愛し合っていたベッドの上に封筒が置いてあるのが見えた
手に取ってみるとそこには『アルバートへ』と書かれている
嫌な予感に襲われた俺は慌てて中の便箋を取り出す
『アルバートへ
この手紙を見ている時、私はもう街にはいないと思います。逃げないと嘘をついてごめんなさい。でも、アルバートから距離を取るにはこうするしかありませんでした。
実は隠していたことがあります。私にはもう、戦う力はありません。さっきは内緒にしてたけど・・・私にはもう・・・アルバートと肩を並べて戦えるほどの力は・・・ありません。
だから私はアルの前から居なくなります。だって、アミカとマリアには今までそう言ってアルバートのことを諦めさせてきたから・・・私だけが甘える訳にはいきません。
私は、死なない様に何処かで静かに生きていきたいと思います。アルバートはこれからもアミカやマリアと一緒に冒険者として活躍して下さい。冒険者が嫌になったら、屋敷に戻って再び騎士を目指すのもいいと思います。
あなたには無限の可能性があります。私はずっとそれを、あなたの一番近くで見守ってきました。もうアルバートとは一緒にいることはできないけど・・・心は、何時でもあなたの傍にいます
お嫁さんにしてくれる約束だったけど・・・逃げ出してしまってごめんなさい。全部自分で蒔いた種なのに・・・あなたにばかり辛い思いをさせてごめんなさい。
初めて会った時からずっと・・・ずっと愛していました。大好きだよ、アルバート。
あなただけの女"ミア"より』
「・・・」
便箋は所々濡れている・・・部屋の中だ、例え雨が降っていても濡れる訳がないのに・・・
違う、これは・・・ミアの涙だ。
「ミア・・・」
俺は・・・何をやっているんだ・・・
大切だなんだと言っておきながら・・・一度ミアに殺されておきながら・・・ミアのことをなにもわかっていなかった・・・
「あああああああああああああああああああ!!!」
俺はベッドを思いきり殴りつける
「バカにも程がある!!いい加減自分を殺してやりたいくらいだ!!何時もいつもそうだ!ミアを泣かせて!ミアを悲しませて!自分だけが楽をしている!ミアが俺に惚れてくれているのを良いことに!」
ふざけているにも程がある
「父に!兄に!自分に!剣に!・・・ミアに!誓ったんじゃないのか!ミアを守り抜くと!ミアを傷つけないと!こんな薄っぺらい張りぼてが俺だというのか!」
世界で一番愛しいミアが惚れてくれた俺は、こんな人間だったのか?
「違うだろうが!ミアは格好いいアルバート・ディレスに惚れてくれたんだ!あの時、ミアを絶望から救ったように!容姿や格好の話じゃない!人としての生き方だ!」
何時からだろうか・・・?自分以外の人間を見下す様になったのは・・・
「何が才能だ、何が容姿がいいだ・・・そんなんじゃ、好きな女一人守れやしない・・・」
才能が俺を狂わせたのか・・・いや、結局は自分の所為だろう。
「待ってろ、ミア。今度は俺がお前に許しを請う番だ。一緒に居て欲しいと、お前だけを愛していると示そう。お前に戦う力がないというのなら、一生をお前を守ることだけに使おう。ミアに貰った命だ。文句は言わせん」
刀を引き抜き、再度誓いを立てる
「俺はミアを守る"騎士"だ、それだけは二度と忘れるな。アルバート・ディレス」
重い体を持ち上げて部屋の外へと向かう、ミアを・・・取り戻す為に。
アルバート・ディレス 13歳(16歳相当) 身長 165cm→175cm
スキル:刀剣術:7 火魔法:4 雷魔法:5 治癒魔法:4
装備 :上質な鋼の刀 変異リザードマンの革鎧セット
所持金:およそ金貨170枚
ミア 13歳(16歳相当) 身長 163cm→168cm D→Fカップ
スキル:
装備 :鋼の忍者刀×2 変異リザードマンの革鎧セット
所持金:およそ金貨170枚