着ていたコートとマフラーを外すと、家の中だというのに背中が冷える。
私はいそいそと服を部屋着に変えて上からちゃんちゃんこを羽織った。
「さやせんぱ~い♡ゲームしましょ~?」
こたつむりと言える程、ぐでっとした音奈を見るとつくづくコタツは対人最終兵器だなぁと考えてしまう。
外行きのパンツよりも幾らか薄い部屋着は気温の低いこの部屋には弱く、ふくらはぎが冷えてきた。
私は早く暖まりたくてコタツへと足を入れる。
「ほぇぇ……」
むあっとした熱は冷えていた私の脚を包み込み、体の芯から温めてくれた。
私はコタツの優しさに包まれながらコタツの天板に頭を乗せてくつろぐ。
ああ、もう、このままでもいいかなぁ…コタツがあれば世界は平和だよぉ…。
中東も朝鮮も中南米も、皆コタツに入れば戦争は起きないんだよぉ…。
コタツ、万歳。
「先輩?ゲームしましょうってば。あとそんなに足伸ばさないで下さい」
頬を膨らまして、青いコントローラを私の前に突き出す音奈。
テレビにはピンクとオレンジの愛らしい二人のキャラクターが映っていて更に和む。
「え~…、今帰ってきたばっかだし、もう少し、このままで…」
「それは私とのゲームに言っているんですか!?それとも伸ばしている脚のことを言っているんですか!?」
今日の音奈はツッコミがキレッキレだなぁ。
「先輩がやる気ないなら仕方ありませんね…」
音奈はあきらめたように私と同じ天板に顎を乗せた体勢になった。
まあ、少し待ってくれるみたいだしぃ?もうちょっとだけぐでぇ、っとしてよ~。
「かまってくれない先輩が悪いんですからね?」
「…ほぇ…?…!?…ッ♡♡♡…んんっ♡♡♡」
音奈はコタツの中で伸び伸びしていた私の脚の足首を掴むと、股間に音奈の足裏を押し付けてきたのだ。
リーチの差とも言うべきか、私から音奈になにもすることは出来ずひたすらグリグリと股を痛めつけられた。
「んんっ♡♡…ああっ♡♡…ああっ♡」
腰を捻って脱出を試みたが、股に沿うように当てられた足を私の股自身がホールドしている為逃げることは出来なかった。いわゆる自縄自縛と言うやつだ。
それでも固定したから、必要以上に踏みつけられる事もなくしばらく持つだろうと思う。
足を引かれながら股間を踏まれているので正直、雀の涙程度の防衛力だが、それでも私が音奈の足首を掴んでずらす位の時間は生まれた。
「ふっ…んっ♡…ふぉんぇ!?…ぉ、ぉぉぉ…♡♡♡♡」
あと少しでずれるというとき、音奈の足は小刻みに震え始めたのだ。
それまで押し付けられる刺激に耐えていた私は予想していなかった刺激に対応出来ず、腰を中心に力が抜けていく。
音奈の足首を掴んでいた両手は、天板に強く押し付けようとしていた顔を守るため天板を押し返して完全な脱力を防いでいた。
「はぁぁぁ♡♡♡♡んんんんん♡♡♡♡」
コタツから手を出した為、自由になった音奈の足首は更に振動の力も速度も強めていく。
―――ビクッ!!!
一瞬、視界の半分が消えた。
乳首の先に意識が集まるのが分かる。
尾骨がキュンキュンとむず痒く感じられた。
遂に来てしまった。そう、私はもうじきイク。
イってしまったら、私はいつものように音奈のおもちゃだ。
鼓動が早まる。
怖いのなんかではなく、むしろ期待してしまっている私が居る。
この1年にも満たない期間。事あるごとに音奈にセクハラされ、絶頂させられ、気持ち良くさせてもらった。
もう分かっているんだ。
私は、音奈の事が好きなんだって。惚れてるんだって。
また気持ち良くしてもらえるなんて、って考えてしまっている辺り恋しているのだと思う。
だから怖くは、無い。それどころか嬉しい。
音奈も私がイきそうなのに気付いたらしい。一気に振動させるペースが上がっている。
「~~~~ッッ♡♡♡くるよっ♡♡ああああッッ♡♡―――…」
―――ピタッ。
「……ッッッッッ!?!?!?」
突如止められた足は、半分イっていた私を残して股間から離れていく。
解放しようとしていたエネルギーは逃げ場を失い、私の背骨の中を神経を叩きながら分散していった。
「…ッッかはっ!!」
骨抜きのような感覚に陥った私は力無くテーブルの上に崩れた。
息が整わない。
胸が圧迫されるような苦しさを感じる。
「これ以上して欲しかったら、ここ、来て下さい」
音奈は私に見えるように自分の体を指差す。
焦らしだ…。
この目の前の人は私が好きなことを利用して、私を支配下に置く。
それがいつもの音奈の戦法だ。
ちゅぷちゅぷと足を動かすだけで音が出るアソコは準備も万端だ。
だけど…。
「お、おとな…、私、今、動けないの…。好きにして、良いから、気持ち良くして…」
脱力してしまった体はいうことを聞かない。聞かないだけではなく、最後まで気持ち良くして欲しいと訴える。
ここは音奈に任せるしかないのだ。
「はぁ…。先輩はほんと、先輩ですね…」
音奈が溜息をすると同時に、私の体はぐんっとコタツの中へと吸い込まれていった。
コタツの赤い光は思ったより熱くて、Hな匂いはムンムンと私を殴るように匂ったのだった。
「先輩、これ知ってます?」
コタツから引きずり出した私を股の上に座らせた音奈は、柔らかそうな質感の8の字の物を取り出した。
8の字の穴は指が通る程の大きさで、片方の穴にはすっぽりと嵌まった球体があり、片方の穴にはなにも嵌まっていなかった。
「…?」
「やっぱり知らないですよね。これは、なんでもバイブに出来ちゃうマシンです」
なにを言っているか分からなかった。
音奈も、私の曖昧な反応を見て理解出来てない事が分かると追加でアイテムを取り出した。
「ここに魚肉ソーセージがあります。…食べます?」
魚肉ソーセージが好物の私は脊髄反射で頷いていた。
すると、音奈は楽しげに先ほどのアイテムに魚肉ソーセージを真ん中あたりまで差し込んだ。まさか…。
「はい、あーんして下さい。噛んじゃダメですよ?」
音奈に言われた通り口を開けて、魚肉ソーセージを咥える。
魚の匂いが口中に広がって…。
―――ブゥゥゥンン…
「んんっ!!…んっ…んっ…」
スイッチを入れると魚肉ソーセージは低音で震え始めた。
急に震えてびっくりした私を見て音奈はケラケラ笑い、ゆっくりと魚肉ソーセージを上へ上へと持ち上げていく。
もっと味わっていたい私は咥えたまま首を伸ばして追いかけるも首の長さに限界を迎え、口から離れてしまった。
「音奈…食べたいよ…食べさせて…?」
私の反応を見て楽しむ音奈に2度目のチャンスを求める。
音奈は本当に楽しそうに笑うと、にこやかに口を開いた。
「今からやるゲームをクリアしたら良いよ」
音奈の目は見世物を見るような幼稚で邪悪ないやらしい目つきに変わっていた。