「調整、開始……」
外が明るくなり始めた頃。灰色一色の無機質な調整室に、真耶の声が響く。
直立する真耶の前には、コンソールのキーボード。複数のディスプレイに映る情報に目を移しつつ、軽快な指の動作でキーを叩く。その入力によって送られた指示が、一際大きなディスプレイに映る映像に変化をもたらした。
『っ、ぁああああ!?』
堕天室と呼ばれる別室の映像。部屋の中心に立つ複数の十字架にはうら若い少女達が裸で磔にされている。そんな彼女達の体を機械の管が襲い掛かり、乳首ピアスや下腹部への淫紋を授けていた。
『いやっ、やだ、やだぁああっ!?』
『誰か助けてッ!! 誰か! お母さん……! お父さ――総帥万歳! 総帥万歳!』
『総帥万歳!』
処置の進行度合いによって様子の違う少女達。乳首にピアス穴を開けられながら痛みで泣き叫ぶ少女や、頭に被せられたヘルメットで脳を弄られて豹変した少女。下腹部に出来立てほやほやの淫紋を浮かばせ、総帥に忠誠を誓う少女。
やがて数十人への処置が終わり、少女達が堕天装置という名の十字架から解放される。枷から外れた体は床に倒れ、そのまま体を起こすと蹲踞姿やまんぐり返しなどの思い思いの格好を取り始めた。
『総帥万歳!』
『宣誓! 私達は亡国機業の構成員として、総帥のために一生を捧げることを誓います!』
部屋に響く少女達の声。誰もが、その場にいない亡国機業の総帥への忠誠心を示す。
異常な光景だった。乙女に相応しくない淫らなトレードマークを与えられた体で服従のポーズをし、狂ったように叫び続ける。
その映像を画面越しで見ていた真耶の心境は、複雑だった。
生徒達が総帥の魅力に気がついてくれた。それ自体は嬉しいはずだった。
だが、真耶は柔和な顔立ちを強張らせ、自ら調整を施した生徒達の姿を見ていた。
そう、生徒だ。たった今、体と頭を弄られた少女達は、真耶が少し前まで教師として務めていたIS学園と呼ばれる教育施設での教え子。IS学園と呼ばれる施設はつい先日にこの世界からは消失したため、元教え子と呼ぶのが正しいだろうか。
元IS学園の教師だった真耶の現在の肩書きは、亡国機業の研究員だった。
通常、研究員の役割は兵器や技術の研究、新兵器の開発などを主な業務とする傍ら、捕虜の調整業務などを行っている。だが、真耶の場合は違った。現在、捕虜の数に対して対応できる人員の数が不足しているため、滞っていた捕虜の調整を一手に引き受けているのだった。
真耶にとって、愛する総帥の役に立てることは嬉しい。
だが、何故だろうか。自らの生徒達が苦しみながら人前に立つことができない体へ変わっていくのを見ていると、胸を締め付けられる思いだった。頭の中にしっかりと調整業務に関する知識が叩き込まれているため、正確に業務を遂行できている。それなのに、致命的な失敗を犯しているような焦燥感。
これはいったい何だろう。
真耶の指が仕事を熟そうとキーを叩き、また別の生徒への堕天処理を始めた頃だった。
「どうかしら、真耶」
「先輩」
白衣を着た女が一人、調整室に入って来た。眠そうに欠伸をし、目を擦っている。真耶の上司に当たる人間だ。
「調整には慣れた?」
「はい、問題ありません」
「そう。さすがはIS学園の元教師。普通だったら、知識を与えてすぐには手が追い付かないはずなんだけど、私の見込み通り情報処理能力が高いみたいね」
「ありがとうございます」
真耶は少し前に目の前の女の手で調整を受け、調整業務の知識を与えられたばかりだった。元々こういった情報処理に慣れていたこともあってその知識を無駄なく発揮することができていた。
しかし、やはり心の中で嫌な感覚が積み重なっていく。
『痛い痛い痛いッ……!』
「っ……!?」
調整室にあるスピーカーを通じて、ディスプレイに映る堕天室の音声が耳に届く。
ただの悲鳴。それなりに豊かな胸の乳首にピアス穴を開けられ、ピアスを嵌められる少女。栄光ある亡国機業の構成員が増えていく喜ばしい瞬間。その認識でいるはずなのに、その声を耳にした真耶の心臓が早鐘を鳴らすという矛盾。
おかしい。この感覚は何だろう。真耶には、わからなかった。
「っ、ふふっ、……ど、どうか、した?」
真耶が青褪めた顔で堕天室の映像を食い入るように見つめていると、女が話しかけてきた。何故だろうか。笑いを押し殺しているかのような話し方だった。現に、手で腹を抱えるようにして体が軽く前屈みになっていた。
「いえ、なんでも、ありません」
「あはっ、そ、そうなの? へぇ、何でもないのね?」
女へと視線を向ける真耶に向かって、ニヤニヤと笑いかける女。
何かあったのだろうか、と真耶が疑問に思っていると、女は少し落ち着き始めた。
「あははっ、あー、笑える。本当、調整ってすごい技術だわ。……自分の生徒にこんな酷いことできるなんて、う、くくっ……。あぁ、お腹痛い。久しぶりに笑わせてもらったわ」
「はい、ありがとうございます?」
当たり前のことを言う女に対して、真耶は首を傾げながら告げた。
調整カプセルや堕天装置などは全て総帥が一から生み出した技術。自身も調整を受けた身である為、その当たり前のことを知識として理解していた。また、自分の生徒であろうと仕事なのだから調整を施すのは当たり前だった。生徒が嫌がっていても、正しい道へと導くのが教師の務め。亡国機業の一員となることこそ、女として生まれた意味なのだ。
「それじゃ、後はよろしくね。私は少し眠って来るから。あ、総帥が来たら仕事中断してもいいから。仕事よりも総帥の対応優先でお願い。まぁ、ぶっちゃけると総帥への奉仕が一番の仕事だからね」
「わかりました。おやすみなさい」
「えぇ。頑張ってね、あなたの生徒さん達の調整業務。ふふっ……」
最後に意地悪そうな笑みを真耶に見せつけると、女は部屋から出て行った。
その笑みにあった明確な悪感情。それを見た直後、真耶の中で変化が起きた。
「あ、あれ……?」
真耶の視界が揺れる。眩暈のようだった。その揺れに翻弄されるように体も揺れ、力を失ってコンソールに手を突く。
どうしたんだろう。真耶がずきずきと痛み始めた頭を手で押さえていると、再び部屋の扉が開いた。
先輩が忘れ物でも取りに来たのだろうか。真耶が薄れゆく視界の中でぼやけた人影を捉えていると、その人影は真耶へと接近してきた。
そして、真耶の体を支えるようにして、前から抱きしめられた。豊かな胸が相手の胸板によって潰され、熱が伝わってくる。その熱をどこか心地よく感じていると、相手が話しかけてきた。
「短時間での無茶な調整が祟ったか……。大丈夫か?」
「え、そ、総帥……!?」
女性とは違う男性の声に驚き、真耶の意識が急速に覚醒する。
この亡国機業には、わずかな男性しかいない。
一人は、
もう一人は、織斑一夏。女性にしか扱えないISを動かすことのできる、唯一の男性。こちらは利用価値があり、今も調整カプセルの中にいてその遺伝子を解析中だ。
そして、亡国機業の総帥自身。全ての頂点にして、亡国機業の全構成員が憧れる存在。彼に全てを捧げて生きることを目的としているため、構成員達からすれば神に等しい存在だった。彼の為ならば何でもできる。その認識が真耶にもあった。
そんな男が、自分に抱き着いて目の前にいた。
「え、あ、えっと……」
真耶が慌てていると、男の顔が近づいてきた。
「体調が優れないようだな。一先ず、座って休憩したほうがいい」
そう言って真耶の体を解放した男は、近くの椅子に自ら腰を下ろした。そして、自らの膝元をぽんと手で叩くと真耶に目線を寄こした。
「どうした? 早く座るといい」
「あの、総帥?」
「何だ?」
「ど、どうして、ズボンを履いていないんですか?」
真耶は顔を赤らめつつ、男の股間に目線と指先を向けた。
男の恰好は、上はラフな部屋着で、下には何も身に着けていなかった。下着すらもない。男の逞しい肉棒が反り立ってビクビクと震えている。まるで、獲物を待っているかのように臨戦態勢だ。
神に等しい男の肉棒。それは、真耶から見ても魅力的だった。この肉棒に突かれて種を注がれることこそが、女としての本懐。構成員の誰もが憧れる行為だったからだ。
息を呑む真耶を見て、男が笑う。
「これから俺とお前で結合するんだ。ズボンや下着など無粋だろう」
「け、結合……!?」
「そうだ。ほら、早く座れ」
男に手を引っ張られて、よろめいた真耶の体が男へと再び接近する。
手に触れられる異性の手。二十余年生きてきた中で、ここまで明確に肉体的接触を求められたことはなかった。真耶は外見も性格もよいために異性から告白を受けたことは何度かあったが、そのときは恋愛よりもIS優先だったためにことごとくを断ってきた。
だが今は、亡国機業という職場に身を移し、敬愛する存在に体を求められている。
これは、もしかすると物凄い機会などではないか。少し妄想しがちな真耶の脳内で、男の手によって孕む自分の姿が映っていた。自分の豊かな胸にしゃぶりつき、母乳を美味しそうに吸う男。それは、とても刺激的な光景だった。
「遠慮するな、真耶」
男が椅子の背もたれに体を預け、真耶を受け入れる態勢を整える。
ここまで誘われては逆らう理由が見当たらない。
真耶は生唾を呑みくだしつつ、白衣のボタンを外して体の前の部分を開いた。
すると、中から現れたのはたわわに実った乳房と、張りのある尻からの曲線が艶めかしい括れた腰という魅力的な女体だった。小柄ではあるが非常に男好きのするその体を、真耶は先ほどまで白衣という薄布一枚で覆い隠していたのだ。
「待て、白衣は着たままの方がいい」
「は、はいっ」
白衣を脱ごうとしていた真耶は男によって止められたため、そのまま男の方へと近づく。
「尻をこっちに突き出せ」
男の指示に従って、真耶は男へ背を向ける。そして軽く尻を突き出した。
「良いな」
男の指が、丈の短い白衣に隠れた真耶の尻をなぞる。はっきりと尻の曲線が浮かんだそれを指でなぞり、男は頬擦りした後で新たに指示を出してきた。
「白衣を摘まみ上げて、がに股になってくれ」
「わかりました!」
先ほどまでの不可思議な感覚はどこにいったのか。今は男からの欲望に染まる視線を向けられ、真耶の心は高揚していた。その気分に乗ったまま真耶は男の指示に従い、白衣の両端を指で摘まみ上げるようにして持ち上げ、健康的な尻を男の眼前に見せつけた。
そして、両足を軽く開き、腰を低く沈める。
「良い眺めだ。尻を上下左右に振ってくれ」
「はいっ!」
白衣の丈から露わになった尻をがに股で突き出しながら、上下左右に振る真耶。元教師が行うにはあまりにも淫らな姿だった。時折男の顔色を窺って楽しそうなその顔を見る度に、真耶自身も段々と楽しくなっていった。
尻を激しく振る。男の視線が尻に引っ張られるように動き回る。
すごく、気持ちがいい。ここまで嬉しい気持ちになれたのは久しぶりかもしれない、と真耶は思いながらがに股尻突き出し舞踊をしばらく男の前で披露した。
その過程で、真耶の体に熱が満ちていった。滾るような熱が全身を駆け巡り、その一部が真耶の大切な部分を温めていた。きゅんきゅんと子宮が疼くような感覚。女として、男に欲望を向けられることへの快感。
それが、妄想逞しい真耶の膣内を愛液で濡らし始めた。
「よし。そのまま座っていいぞ」
男の両手で腰を掴まれた真耶は、その言葉に心臓を強く鼓動させた。
ついに、ついに大人の女へと成長するときがきた。
男性経験ゼロ、交際すらもまともにしたことがない。その真耶が、尊敬する男と肉体的に結びつく。これを喜ばない者などこの世界のどこにも存在しないだろう。確信に近い考えを持ち、その優越感に浸る真耶。
「い、行きますね」
「あぁ。味わわせてくれ」
心から楽しそうに言う男の言葉に促され、真耶は腰を下ろした。
尻の膨らみが男の肉棒の先端に近づき、未侵略で閉じた陰裂へと亀頭が触れる。
「んっ……」
亀頭が陰裂を押し退け、ピンク色に染まる陰部にある狭い穴を捉えた。その穴に亀頭が触れ、くちゅと水音が立つ。膣口から溢れてきた愛液だ。それを潤滑油にして亀頭が膣口に呑み込まれていき、真耶の腰を下ろす動作によって膣内へと誘われた。
亀頭が小さな膣内を進行していく。ぬぷぷっと肉を押し広げ、亀頭の丸みが中へと埋まる。
「な、中に……」
その異物感に表情を曇らせる真耶。真耶はそれでも腰を下ろすのを止めない。
ず、にゅにゅ、ぐぐっ、ブチブチッ! ぶちゅんっ!
挿入後、何かが引き裂かれるような鋭い痛み。処女膜が裂けた痛みだろう。それを感じた後に膣内での抵抗感はなくなり、一気に肉棒を膣内の最奥まで誘導した真耶は、男の股間に尻を叩きつける形で座り込んだ。
「くっ、うぅっ……! ふ、ぁあっ……」
体の中心を熱く厚い肉の棒で突かれ、大切な部分に突きを放たれた。その興奮に全身が喜び、それだけで絶頂してしまいそうな快楽を真耶に与えた。表情は蕩け、口の端からは涎が垂れていた。
男の股間の上に乗る真耶の尻。男の肉棒を呑み込むその結合部からは破瓜の血が垂れ、男の股間を汚した。だというのに、それを見る男は非常に嬉しそうだった。口角を吊り上げ、尻の結合部と真耶の後頭部を交互に見つめている。
「くくくっ……。いいケツ圧だな。……これで、真耶も俺の女だぞ」
「ありがとうございます、総帥。処女を貰ってくださって」
真耶は、白衣の両端を指で摘まみ上げたまま後ろを振り向いた。
「処女だけじゃない。全部貰ってやる。お前の卵子も、子宮も俺の物だ」
男の言葉。それは、異性から言われたいランキングの上位に位置するのではないか。真耶はときめきを抑えきれずに心臓を高鳴らせる。真耶の瞳にハートマークが浮かんだ。ような気がした。
「総帥。ちょっと座り直してもいいですか?」
男の返答を待たず、真耶は尻を上げる。その動きに伴って膣内から男の肉棒が現れた。
だが、すぐにそれは再び姿を消した。ぬちゅちゅっ、と真耶の膣内が肉棒を呑み込んで再び股間に尻を叩きつけたからだった。
「ははっ、いいぞ。どうだ、座り直してみて。今の座り方で満足か?」
「いいえ」
真耶は語尾にハートが浮かぶような甘く上擦った声で言い、再び尻を持ち上げた。
「すみません、また座り直します」
「あぁ、何度でもいいぞ」
パチュンッ、パチュンッ!
尻を持ち上げ、一気に叩き落す。真耶は自分の欲望に従って尻を上下に振り、肉棒を膣内で味わう。処女だったというのに、もうその影は見る影もない。がに股で男の股間に跨り、尻を覆ってしまわないように白衣の指で摘まみ上げて何度も男の股間に座り直す真耶。これが元教師であったなどと言われても、誰も信じないだろう。
ぐっちゅっ、ぶちゅっ、ずぶんっ、ぐちゅちゅ!
「あっ、はっ、くぅっ、ん!」
真耶が艶っぽい声を上げ、尻と豊かな乳房を揺らして腰を振る。
何度座り直しても、真耶は納得のいく位置を見つけられなかった。そう座り心地は大事だ。椅子に座って体を休ませる必要があるのに、体勢が悪いようでは逆に疲れてしまう。だから、仕方ないのだ。座り直すのは、仕方がない。そのために激しく尻を上下に振ってしまうのもまた、仕方がない。
真耶は自身にそう言い訳をし、男の股間の上で上下運動。
「あっ、ひぁっ、あんっ」
子宮へと亀頭の突きを受け、真耶がよがる。快楽を得て膣内での愛液が増し、腰振りもより滑らかになっていく。再び男の顔を見てみると、先ほどよりも嬉しそうだった。それに気がついて真耶は幸福感を覚え、さらに卑猥に踊る。
パンッ、パンッ、パンッ、パンッ!
元女教師の尻叩き付け肉棒扱きが炸裂し、尻の音が室内に響き渡る。
いったい、自分はどうしてしまったのだろうか。
真耶は、今までの人生では考えられないほど淫猥な自分を客観的に見て、夢見心地の気分だった。逆にそれが現実味を失わせ、真耶の心を積極的にする。
「総帥、何度も座り直して申し訳ございません!」
「いや、問題ない」
「次こそは必ず、あっ。また、上手く座れませんでした。すみません、やり直します」
「くくくっ、いやらしい先生だ……。おぉっ、そろそろだ……」
男が呟き、気持ちよさそうに目を細める。
パンッパンッパンッパンッ!
より短い間隔で尻を叩き付け、肉棒を根元から亀頭の先まで余すことなく包み込んだ次の瞬間。
ごびゅるるっ、ぶびゅーっ、びゅぶぶぶっ、びゅーっ、どびゅっ、どぷっ!
男の精液が、子宮口に濃密なキスをする亀頭を通じて吐き出された。子宮の中を瞬く間に白く染め、真耶の中を雄で満たしていく。
「あっ、っ、んんんっ……!」
初めてのセックス。初めての種付け。それも、愛する者との行為によって、真耶は子宮に子種を撒き散らされながら絶頂した。極力声を押し殺してみたものの表情まではそうはいかず、蕩けた絶頂顔を浮かべていた。
その視線の先には、ディスプレイに映る堕天室の光景。先ほど堕天処理を行ったショートヘアの大人しそうな生徒が魅力的な裸体に淫紋を浮かべ、乳首ピアスを揺らしながら蹲踞の恰好で敬礼をしていた。
『総帥。新たに亡国機業の一員となりました。IS学園では、かなりんというあだ名で呼ばれておりました。処女ですので、いつか総帥のおチンポでブチブチッて膜を楽しく食い破ってもらえるように、少し恥ずかしいですけど、エッチなことも頑張って練習します。これからよろしくお願いします』
下腹部に移動させた手でくぱぁと左右に陰裂を開き、現れたサーモンピンクの処女マンコに指を這わせる少女。そのまま陰核を弄り、自慰を始めた。表情はどこか恥ずかしそうでもあり、嬉しそうでもあった。
その少女の姿を見ていると、なぜか真耶の目から涙が溢れ出てきた。
「あれ、な、なんで……」
ぼろぼろと零れ落ちる。生徒の立派な姿を見たせいに違いない。そう思おうとしたが、何かが違うと感じた。苦しい。辛い。これ以上は、見たくない。助けて、助けてください。そんな声が心の内側から溢れ出てくる。
でも、どうしてこんなに辛いと感じるのかはわからない。深く考えようとすると、脳内にもやが掛かったように思考がまとまらない。
「真耶。顔色が悪いぞ。ベッドで横になったほうがいい」
「……ぁ、いえ、仕事がありますし」
「あとでやればいいだろう」
そう言えば、先輩から総帥の対応優先と言われていたことを思い出した。
仕事ならば仕方がない。やるしかないのであれば、できるだけ楽しんで仕事をしようと思った。
「それでしたら、お願いします」
どぷどぷっと精液を子宮に注がれながら、真耶は首を垂れた。
調整室にある仮眠用のベッド。そこへ仰向けに寝転がった真耶と、その上に覆い被さった男。2人とも衣服を全て脱ぎ、裸同士で抱き合っていた。
男の口が真耶の口に近づき、唇同士が密着する。
「ぷちゅっ、ぬちゅ、くちゅっ」
高まる熱。すぐ傍に人がいることの安心感。大きな胸に押し付けられた硬い胸板の感触に心地良さを抱き、さらなる熱を求めて真耶の舌が男の口内に伸びた。
「れろっ、ぐちゅっ、ちゅぷっ、くちゅっ、ちゅぷっ」
真耶の舌が男の口内をさ迷い、男の舌を捉えて弄り続ける。真耶の積極的な行動に合わせて男の舌が絡み、舌同士が抱擁を交わす。生物のようにのたうち回って唾液に包まる。
「んっ、ちゅっ、はぁ、んんっ、くちゅくちゅ」
強張っていた真耶の体から次第に力が抜け、真耶は口を開いてさらに舌を動かし始めた。
「いいぞ。んちゅっ、ぐちゅっ、ぢゅるるっ、くちゅぬちゅ」
じっくりと熱を感じ合う。真耶の頬が赤く染まり、その瞳がとろんと蕩けた。
そのときを見計らってか、男の手が真耶の胸に伸びた。弾力と熱を十二分に感じられる胸。汚したい欲求に駆られたのだろうか、真耶の膣内に入ったままの男の肉棒が再び大きく膨らんでいく。
「おっぱい、好きですか?」
「あぁ、大好きだ。女の胸を嫌う男はいないだろ」
そう断言できる程度には、男は女性の胸を崇拝しているようだった。
「大きさや硬さ、形や色など様々だが、俺はその全てを愛したい。その愛が強いからこそ、乳首ピアスなどで所有した証を残したい。愛しているからこそ、自分の手や口で汚したい。それが男というものだ」
男の言葉を聞いて、真耶は頷いた。真耶にとっては目の前の男こそが自分が唯一愛せる異性。その言葉は、全世界の男性陣の総意に聞こえた。極論であっても、今の真耶にとって信用できる男の言葉なのだ。
「どうぞ、総帥。たくさん、楽しんでくださいね」
「あぁ」
慈愛に満ちた真耶の笑みを見つめ、男は乳首へと口をつけた。
母乳は出ない。だが、男の口と舌は執拗なまでに真耶の乳首を弄り倒す。恋人が今までにいなかったという真耶の情報を得ているだろう男は、初めての男としてその山脈を唾液で汚す。真耶の乳首を吸った最初で最後の男となるかのように、徹底的に。
「ちゅうっ、ぷちゅっ、ちゅうぅぅぅっ、ぢゅうぅぅぅっ」
赤子ではあり得ない卑猥に過ぎる吸いつき。その行動に伴って、男の顔も下心に満ちていく。この女は俺の物だ。この女の胸は俺の物だ。そんな内なる黒々とした欲望が、聞こえてくるかのようだった。
「よしよし」
真耶は手を伸ばし、男の短い黒髪を梳き、頭を撫でた。
その行動に興奮を覚えたのか、男は腰をガクガクと揺らして膣内を掻き回す。子宮から男の子供達が溢れ出るが、亀頭の突きで押し戻った。子宮の中でぷるんと濃厚ザーメンが震える。
「大好きですよ、総帥」
真耶が男の頭を撫でながら耳元で囁いたときだ。
「うっ……」
どびゅーっ、ごびゅーっ、どびゅっ、ぶびゅびゅっ、びゅるるるっ、びゅーっ!
男が腰を突き上げると同時に、肉棒が精を解放した。勢いよく放出された精液の塊はまたしても子宮に注がれていく。
「すーっ、ふーっ、すーっ、ふーっ」
射精をしながら真耶の胸の谷間に顔を埋め、深く呼吸を繰り返す男。胸が大好きな男は、歳下である真耶の胸に甘えている。牝特有の甘い匂いを十分に吸い込み、舌と唇で胸の分厚い乳肉を舐め回していた。
「もっと、胸を唾液でべちゃべちゃにしていいですからね」
真耶はそう言って柔らかく微笑み、男の短い黒髪を手で愛おしそうに撫でる。男は黙って頷くと、乳房の膨らみを舌で舐め上げる。もう真耶の乳房には男の唾液の味を知らない部分はなかった。ねちゃねちゃとローションのように胸の上で広がっている。
温かい。愛らしい。全てを捧げて守ってあげたい。
真耶の心はそんな感情を抱き始めた。仕事は辛いけど、愛する人のためならば頑張れる。家族を養うために毎日朝早く起きて会社へと出社し、仕事に長時間取り組むサラリーマンのように。割り切った心でこれからの調整業務を励もうと、強く誓った。