プシュウウウウ
「××~!××~!お出口は~…」
本来降りなければならなかった駅から3駅。
乗り降りする人もほとんどいないような寂れた駅で、日和はさんざん体中を触られまくった後、引きずり下ろされるように降車させられた。
まさに地獄であった。
あれから男達の行為は段々とエスカレートしていき、日和の手を自身のズボンの中に入れて無理やりペニスを握らされたり、首筋に何度もキスをされたり、
服越しに股間を撫で触られたり、露出させたペニスを直接ふとももに擦り付けたり…
それまでふざけた態度で喋っていた男達も、段々と言葉少なになっていき、電車を降りる頃には彼らの鼻息しか聞こえてこなかった。
仲間の手を押しのけてでも自身の体に触れようとする彼らに、日和は恐怖心を抱く。
電車を降りてからは隠されるように男達に囲まれて、どこへ行くとも知らぬままに連れて行かれる。
午前11時前だけあって、あまり街に人気は無い。
が、やはり大の男7人が1人の女性を囲みながら歩いている光景は異様だ。
買い物袋をいっぱいにして引っ提げる奥様方に訝しげな視線を投げかけられる。
男達はどこへ行くつもりなのか。
日和にはさっぱり分からなかった。
ギャグボールを咥えさせられたままなので、言葉を発する事さえ許されない。
男達も先程みたいに喋る事もあまりしないのでますます不安になってくる。
しかし、その様子を見ていると、はっきりとした足取りで『手筈通り』といった雰囲気が見て取れた。
駅から歩いて5分ほど。
白昼には似合わぬとある大きな施設の前で男達は足を止めた。
「…」
大体そういう事だろうと予想はしていたが、日和はこれからこの施設の中で起こる事を想像してますます怖気づいてしまう。
普通のホテルにしては妖しげな名前。
まるで化粧をしていない時の女のように、照明の点けない昼間の姿はえらく地味に見えた。
「じゃっ、入ろっか」
歩いている最中も終始体を擦り寄せていたキモオヤジが嬉々とした様子で声を発す。
「ん゛ん゛ーーー!!ん゛ん゛ーーーーー!!!」
もうこの中に入ってしまえば助けを求める事などできない。
そう思った日和は滅茶苦茶に唸り、暴れ回る。
ラブホテルの前で男数人に囲まれながら暴れている女性を見れば、良心を持った人間ならば通報してくれるだろう。
最後の望みをかけて、抵抗するも、そこに希望はなかった。
男達はさっさともがく日和をフロントへ押し込み、手早く手続きを済ましてしまう。
エレベーターに詰め込まれ、狭いエレベーター内でぎゅうぎゅうに男達に囲まれたまま、10階まで触られ続ける。
もはや、日和にとって逃げる手段は、スマホで通報するか強引に逃げ出すかの二択しかなくなってしまった。
ラブホテルの10階、最上階。
エレベーターが開いた瞬間に、見るからに豪華そうで大きな扉が目の前に現れる。
豪奢絢爛と言うべきか趣味が悪いと言うべきか、派手な絨毯がエレベーターから扉へと続き、いかにも妖しげな雰囲気を醸し出している。
日和にはそれが地獄への門にしか見えなかった。
「ほぉら、行くよお」
後ろからキモオヤジに押されて、扉の方へ歩かされる。
見たところラブホテルの最上級の部屋、スイートルームというべき部屋だが、予め予約してあったのか。
ならば先程の手続きの手早さも納得がいく。
気持ち悪いにも程がある。
2週間前のあの日からずっとこの時のためにDQN共を手配したり、この最上級の部屋をとったり、自分の予定をチェックしたり、
あまりにも綿密な計画に日和は吐き気がした。
何故この男は身銭や余暇を切ってでも自分に執着してくるのだろう。
その執念や一方的な偏った愛情が見えて、気持ち悪くなってくる。
扉を開けると、まず天井に吊された大きなシャンデリアが目に付く。
巨大なテレビのモニターに、誰も弾きもしないオルガン、ふかふかのソファー…
ベッドは意外と質素だった。
日和の後から男達がぞろぞろと入ってきて、ギイ…と扉の軋む音が聞こえる。
バタン…
「うひひひい!どお?僕の用意した愛の楽園は?」
やっとボールギャグが外される。
開口一番、日和は身にまとう恐怖や嫌悪感を吹き飛ばすかのように言い放った。
「ふざけないで…!何のつもりなの!?」
険のある言葉尻をひらりとかわすようにキモオヤジがヘラヘラ笑う。
「何のつもりって?…うひ、うひひひい!そんなの、決まってるじゃないかあ」
言うまでもないだろうと言わんばかりにキモオヤジが日和の体を撫で触ってくる。
腰を抱いて、ふとももを内側からいやらしく撫で回す。
口だけでなく体も解放されたついでに、日和は思い切りキモオヤジの頬を引っ叩いた。
パシィッ!
「痛ぁっ」
間の抜けた声と共に、キモオヤジがどさっと音を立てて倒れる。
それを腰に両手を当てながら、日和が鋭い目つきで見下ろす。
「私のスマホ返してもらえますか?警察呼びますので」
丁寧口調が怜悧な視線をより一層冷たく見せた。
痴漢している最中、腕はずっと動けないようにしていたものの、何かの拍子に通報でもされないようスマホをポケットから盗んでおいたのだ。
キモオヤジは盗んだ日和のスマホをあえて見せつけながら、なおもヘラヘラとした笑みを絶やさない。
「うへへへ、それは無理な相談だよお…だってこれからおねーさんといっぱい楽しい事するんだから、警察なんてダメだよお」
「…分かりました。じゃあこっちから通報しますから」
もうこの変態と話していても無駄だ。
振り返って、ホテルの部屋に付いている電話機をとる日和。
受話器をガチャリと上げた瞬間に、取り巻きのDQN共が日和に襲い掛かる。
「やっ!」
強引に手から受話器を引き剥がされ、近くにあったベッドへ押し倒される日和。
間近で見る髪の毛をドレッドヘアーにまとめたDQN男のギラリとした眼に思わず生唾を飲み込む。
色黒に焼けた肌のせいで、血走った白目が余計ギラギラして見えた。
(犯される…!)
長い舌で頬を舐められ、本能的な恐怖が換気される。
キモオヤジ相手だったら反射的に出たビンタも、今は体が強張ってしまって出ない。
「こらこら、僕のマイハニーにそうがっつかないでくれよお」
猛獣を窘めるような声で、キモオヤジがDQNを制す。
『マイハニー』呼ばわりされたのが最悪だったが、DQN男が動きを止めたのに少し安心してしまう。
「ホテルに入っていきなり事に及ぼうなんて、そんな非紳士的な真似しないでおくれ」
一番非紳士的なのは誰なのか、日和は突っ込みたくなる気持ちを抑えられない。
が、そんな馬鹿げた事を考えられるだけ、心の中で余裕ができた。
ドレッドヘアーのDQNが日和を犯したい本能とキモオヤジの指示に従う事、どちらを優先させるべきか迷って逡巡している内に、勇気を振り絞る。
「うおっ!?」
下から蹴り上げられ、大きな体を仰け反らせながらベッドから倒れ落ちるDQN。
すかさず立ち上がろうとするも、他のDQNが見逃さなかった。
すぐさま取り押さえられ、またベッドへ押し倒される。
「うひひい!頑張るねぇ」
(ダメだ…こんなに数がいるんじゃどうしようも…)
逃げようとして失敗した日和をせせら笑いながら、キモオヤジが近付く。
「とりあえずラブホテルに入ったらシャワーだろぉ?」
すすす…と日和の長い脚を下から手を這わせるように撫で上げるキモオヤジ。
その手がベルトに届いた瞬間、バックルをがしりと力強く掴む。
「!?」
「さ、脱ぎ脱ぎちまちょうねえ…」
カチャカチャ…と音をたてて外されるベルト。
ズボンのホックを外され、チイイイイ…とチャックが下ろされる音が部屋に響く。
「嫌ぁあああああっ!!!」
何をされるのか悟った日和は青ざめた表情で叫びながら、もがく。
しかし、DQN共が全身を押さえつけているせいで逃げられない。
キモオヤジはベルトの外れたズボンを掴み、無理やり引き下ろした。
「「「うほぉッ!!」」」
衆目に晒されたベージュのパンツに男達は興奮を隠せない。
美脚を包む肌色のストッキングもまた男達の興奮を誘った。
「やめて…お願い見ないで!」
下着を見られて顔を赤らめる様子がいかにも少女のようで歳不相応に見えてしまう。
その様子にたまらずキモオヤジも、むしゃぶりつくように上半身へ飛びつく。
「うひひひ!ズボンの次は上だからねえ~」
強引にジャケットを引っ剥がすと、鼻血の付いたシャツを掴み上げる。
「早くブラジャーが見たいなぁ、おねーさんの特大ブラジャー…」
よだれをぼたぼたと垂らしながら、一気に日和のシャツを破り捨てる。
「やっ!」
抵抗する事さえもままならない内にパンツと同じベージュ色のブラジャーが姿を現わす。
見た事もないような大きなブラジャー、そしてそれに包まれた溢れんばかりの巨大なブラジャーに男達はゴクリと生唾を飲む。
「おぉ…すげえ」
「でっけええええ…」
「こんなでけー乳初めて見たぜ」
下品な口振りで日和の身体を品評する男達。
食い付くような視線がいくつも身体に浴びせられ、日和は羞恥に顔を真っ赤にしてしまう。
「やだ…見ないで…」
思わず本音を漏らしてしまう姿に男達は股間を硬くする。
キモオヤジ含めて、全員ズボンの股間部分が膨らんでしまっているのが丸分かりだ。
逃げられもしないのに暴れて、爆乳がぶるんぶるん揺れている様など見ようものならもう我慢できない。
「うひぃっ!たまんないねーおねーさぁぁん」
キモオヤジも辛抱ならないといった様子で勝手に服を脱ぎ出す。
上半身裸になると、情けなく弛ん腹がぼよんと揺れる。
日和の無駄な脂肪のない美しい身体とは正反対だ。
「おじさんと楽しい事する前に体洗おっか?」
ベッドに寝かせつけられている日和の腕をとって、強引にシャワールームへと連れ込もうとするキモオヤジ。
『Shower Room』とあるドアを見て、日和はこれから行われるであろう最悪な事態を想像してしまう。
腕に触れられているだけで毛虫がそこを這い回っているかのような不快感を覚えているのに、お互い裸体で体を洗いっこするなど最悪だ。
「ちょっ…!?やめて!誰がシャワーなんか…」
それまで体を押さえつけていたDQN達も日和の体をシャワールームに押し込むように手伝う。
showerとはイギリス英語の俗語で『むさくるしい無精者』という意味があるそうだが、今の日和にとってはまさに目の前の『shower room』がその意味と当てはまっていた。
最高級の部屋だけあって、シャワールームも綺麗だった。
そう大きくは無いが、二人きりならば十二分に快適に使えるスペースと設備。
日和とキモオヤジは二人で着替えていた。
…着替えていた、といっても日和の下着を全裸のキモオヤジが強引に脱がせているだけであったが。
「ほひいい!!ぱんちゅ脱ぎ脱ぎしよおねぇ~」
興奮混じりに気色悪い声を発しながら、両手でパンツに手をかけるキモオヤジ。
既に破り捨てられたブラジャーが床に転がっている。
「や、やめて…っ」
か細い手でキモオヤジの手を掴む。
そんな日和の抵抗もむなしく、いともたやすくストッキングごとパンツを下ろされてしまった。
一糸纏わぬ姿になった途端、すかさず股間と胸を両手で隠す日和。
しかし、細い腕から爆乳が零れそうになっている様が余計キモオヤジの興奮を誘ってしまう。
「ハァー…ハァー…ぶひひひい!」
キモオヤジはまるで50mを全力で走った後のように吐息を荒げている。
DQN達は日和をシャワールームへ連れていくのを手伝っただけで、後はキモオヤジの要望により外で待機させられていた。
「ハァー…ハァー…」
全裸になった日和をまじまじと見つめるキモオヤジ。
二人は全裸のまま2m程の間隔を開けて、睨み合っているような状況だった。
今までとは打って変わって、キモオヤジが触りに来ないのが却って不気味に見えた。
口元をよだれまみれにして、肉欲に小さな瞳を血走らせている。
(なんて気持ち悪い男なの…こんな男に目を付けられるなんて、最悪…)
こうして少し離れたところでキモオヤジを見るのは初めてだった。
顔は電車の中でまじまじと見つめてしまったので、その醜悪さは脳裏に焼き付いている。
が、彼が醜悪なのは顔だけに留まらなかった。
頭は禿げている癖に胸毛はびっしりと生えていて、でっぷりと肥えた体はただただ情けなく弛んでいた。
短い脚にも毛は生えていて、その姿はキモオヤジの野卑な性格を象徴しているようだ。
電車の中からここに来るまで、こんな醜い男にしがみつかれていたのかと思うと、改めて不快な思いがする。
そしてこれから、その醜い男と一緒にシャワーを浴びるなど、その不快感は想像さえもできなかった。
あってはならない事であった。
佇むキモオヤジは日和にそういう不快な感情を、自身の裸体を見せつけて擦り付けているようにさえ見える。
とにかくこの男は他人の負の感情を糧に生きる悪魔のような男なのだ。
そうでなければ今までの行為、特に日和に言葉を投げかける際の気持ち悪い口調は説明がつかない。
さらにキモオヤジがそれを裏打ちするような行為に出る。
日和の裸体を見て既に限界まで膨れ上がっていた男性器。
それをキモオヤジはピクッピクッとわざと力を入れて動かし出したのだ。
日和はあえて見ないようにしていたが、そんな事をされたのでは嫌でも気になってしまう。
かと言って、目をつむるわけにもいかない。
キモオヤジが何をしでかすか分からなくなるからだ。
陰部を見せつけるような腰を突き出すような姿勢で、キモオヤジは嬉々として男性器をピクピクと律動させている。
日和は視界が陵辱されているような思いだった。
「ぐふふふふふふ!良いねぇ、その嫌がる表情…たまんないよぉ…」
日和の不快感を隠せぬ様子にご満悦なキモオヤジ。
しかし、彼自身ももう既に絶世の美女を眼前にして我慢できなくなっていた。
「さ、一緒にシャワー浴びよっか」
「…っ!」
バチンッ!
近寄ったキモオヤジの頬に日和の平手打ちが飛ぶ。
「…痛えっ!」
日和もこのまま無抵抗で終わるわけにはいかない。
早くここを抜け出して警察に通報しなければならない。
そのためにはまず目の前にいる変態をどうにかしなければならなかった。
ただ、このシャワールームを出られたして、どうやってこの部屋を抜け出そう?
ドアの外にはDQN共が手ぐすね引いて待っているのだ。
一人の女性対複数の男性であれば、まず女性に勝ち目はない。
ならどうすればいいか。
このキモオヤジを服従させる事ができればDQN共も突破できるかもしれないが…
「ぐふふふ…痛いなぁ、おねーさぁん」
叩かれてむしろ嬉しそうな表情さえ見せるキモオヤジ。
その頬には綺麗に紅葉が色づいていた。
並の女であればこの状況に置かれれば、恐怖で半狂乱になりながら暴れる事くらいしかできないだろう。
それか足がすくんで涙目になりながらひたすらに床にへたり込んでいるか。
キモオヤジの経験上でもそうだった。
だが、今目の前にいる女性はどうか。
よっぽど理性的に振る舞い、気丈な態度でこちらへ反発してくる。
そんな凜然とした女性を辱めるのが何よりもキモオヤジは好きだった。
日和の落ち着いた様子は、却ってキモオヤジの情欲をより熱く滾らせてしまっていた。
「強気なおねーさんにはおしおきしなきゃねえ」
「なっ…!」
いきなり飛びつくとシャワールームへとなだれ込むように日和を押し込む。
キモオヤジの動きが予想以上に素早かったのと、両手を股間と胸を隠すのに使っているせいで咄嗟に対応できなかった。
抱き付かれたまま、シャワールームの壁へ押し込まれてしまう日和。
「んふふ~、それじゃ体洗いっこしよっか?」
抱きついたままキュッ、キュッと音をたててシャワーの栓を回すキモオヤジ。
シャアアアア…と温かい湯が二人の頭上から降り注ぐ。
キモオヤジはボディソープをふんだんにプッシュして手に取ると、日和の体を洗い出した。
ゴシゴシゴシゴシ…
二人の身体を泡が包む。
キモオヤジが背後から日和に抱き付くような姿勢で体を洗う。
主に胸や下半身など。
「んふふふふふぅ…生乳たまらんなぁ」
できるだけ口を日和の耳の傍に近付けてくるのが余計気持ち悪かった。
ただでさえ生で乳房を揉まれて、気持ち悪い事この上ないのに。
キモオヤジの手からも溢れ出んばかりの爆乳がその欲望のままに形を歪める。
「ハァハァ…こんなおっきいおっぱい初めてだぁ…」
歓喜の声を漏らし、魚が腐ったような生臭い吐息が日和の首筋へ吐きかけられた。
巨大な乳房に指をめり込ませ、下から上へ持ち上げるように重みを確かめる。
大きく軟らかいだけでなく、弾力もあり少しも重力に負けていない。
鷲掴みにしたかと思いきや、撫で回すように優しく撫でたりして、触り方にも緩急を付けてくる。
日和からすれば自身の身体が玩具のように弄ばれているようで、実に不快であった。
「ッ…!離してっ」
キモオヤジの腕を掴むも、泡がお互いの肌に纏わり付いているせいで上手く力が入らない。
そんな嫌がる様子が余計キモオヤジの興奮を誘ってしまう。
「ハァ…レロ…ンチュッ、チュバッ、ヂュウウウウウ…!」
「ひ、やぁっ!」
首筋にぬめりとした気持ち悪い感触を覚えて、思わず小さな悲鳴をあげてしまう。
何をされたのか分からない。
ただ、ナメクジが這ったような、全身が怖気立つ感触だけはある。
キモオヤジがシャワーの水を目の前の鏡にかけると、曇った鏡が晴れてその様子がはっきりと見えた。
ナメクジ、というよりかはヒルであった。
キモオヤジが日和の白いうなじに吸い付いているのがよく見えた。
「チュクッ…チュクッ…チロチロ、チュッ!ヂュッ」
わざと汚らしい音をたてて、日和の触覚だけでなく聴覚までも犯す。
耳の傍でその音をたてられるので気持ち悪くて気持ち悪くてしょうがない。
「い、嫌っ…やめて…気持ち悪い!」
なんとか逃げようともがくも、キモオヤジの掌にある爆乳がぷるぷると揺れるだけに過ぎない。
「こんなにおっきいと汗もよくかくでしょ?おぢさんがちゃあんと洗ってあげるからねぇ」
谷間に指を忍び込ませて、乳房を内側から揉み込んでくる。
両乳房を分かつように揉んだかと思えば、逆に寄せ上げてその圧力を楽しむ。
そして、胸を楽しむだけでなく、首筋を吸ったり舐めたりするのも忘れない。
「んふふふぅ、良い匂いだぁ」
首筋を舐めながら、キモオヤジは日和の束ねた髪に顔を埋める。
フンフンとわざと日和に聞こえるように鼻を鳴らしてくるのが不快だ。
特に香水などを付けている訳ではないが、髪に染み込んだシャンプーの香りがキモオヤジの欲望を踊り狂わせてしまう。
「おねーさんこっち向いてえ」
後ろからでは当然飽き足らなかったか。
日和の体を強引に自分の方へ向けさせると、正面から抱き付いてくる。
くびれた腰にしがみ付き、電車の中で痴漢してきた時のように顔を乳に埋めてくる。
だが、今回は電車の中とは訳が違う。
お互い服を着ていないせいでダイレクトに肌の感触が伝わってくるのだ。
日和にはキモオヤジの輪郭や鼻、荒くなった吐息が自身の胸に当たる最悪な感触。
キモオヤジには日和の爆乳が顔を覆う至福の感触。
日和がいくら非力な腕で引き剥がそうとしても、キモオヤジはがっちりと両腕を背中でクラッチして離さない。
「ぐひひっ!離さないよぉ…デカパイのおねーさん」
「くっ…!」
胸の中でキモオヤジが喋っているのが聞こえる。
日和の方が背が高いので、視界には禿げ上がった頭頂部がいっぱいに映るのがまた不快だ。
醜悪な顔がアップになるよりかはよほどマシなのかもしれないが。
「キレーな乳首…」
経産婦のものとは思えないような、乙女を思わせる桜色の乳首。
ふとキモオヤジが乳房から顔を離して、日和の乳首を至近距離で凝視する。
その光景に日和は恐怖心を露わにせずにはいられなかった。
(な、何をする気…?)
日和の乳首を眼前に、舌なめずりをするキモオヤジを見て一気に嫌悪感と恐怖がぞわりと湧き上がってくる。
今すぐこの男から離れなければならない。
そう思ったのは今に始まった事ではないのだが、いっそうそう思わせる狂気がキモオヤジの瞳には宿っていた。
「おねーさんチューチューしていーい?」
タコのようにすぼめた唇から漏れ出る生温かい吐息が乳首を撫ぜる。
その度に日和は、36年間今まで生きてきて感じた事の無いような嫌悪感を身に覚えた。
何がしたいのかはもう誰がどう見ても分かる。
生まれたばかりの赤子ですら『そうする』のだから。
キモオヤジもそんな日和の反応を楽しむかのように、唇を近付けたまま接触させない。
まるで、銃口を突きつけて獲物が怯える様を楽しむ狩人のようだ。
しかし、この上ない絶好の獲物を前に我慢していられるほどキモオヤジは理性的ではない。
突き出した唇を日和の乳首に被せた瞬間、一気に吸い上げる。
「ブチュウウウウウウウウウウッ!!!」
「んはぁあっ!!」
思わず背筋を反らして叫んでしまう日和。
予想以上にキモオヤジの吸引力が強かったせいだ。
その反応に気をよくしたか、さらに強い力で日和の腰を抱きすくめ乳首を吸い上げる。
「いやっ!やめて!気持ち悪っ…い、いやぁぁああああっ!!!」
本当にタコのように顔を真っ赤にしながら日和の乳首を吸いたてるキモオヤジ。
青筋をたてて吸い付くその姿から溢れ出る執着心が薄ら寒い。
頭の禿げ上がった50代の男が赤子のように自分の乳首を吸ってくるのが気持ち悪くて仕方が無い。
「んん~、おいちいおっぱいでちゅねぇ~、ハァハァ…たまりませんぞぉ」
相変わらず気色悪い口調で喋りながら息継ぎをするキモオヤジ。
すぐさま日和の乳首に吸い付き、凄まじい勢いで吸引する。
「ん、んうっ…!」
声を出さないように唇を引き結ぶ日和。
しかし、あまりにも強い力で吸ってくるので全身の力が抜けそうになってしまう。
何より気持ち悪いのだ。
別に感じてる訳ではないのだが、とにかく目の前にいる年上の醜い男に乳首を吸われるというのが気持ち悪くて気持ち悪くて、思わず悲鳴が出てしまう。
日和にとって『乳首を吸われる』という行為で想起されるのは母親として娘に授乳していた頃の事。
あとは愛する夫とのベッドの中での思い出が少し…いずれにしろ思い浮かぶのは甘くて優しくて、愛情に満ちた光景ばかりだ。
そんな慈愛に満ちた、温かい思い出を踏みにじるようにキモオヤジは乳首を吸ってくる。
同じ行為でも娘や夫を相手にするのとは180度訳が違う。
たわわな胸の奥にある心臓までもが吸い出されるのではないかと言わんばかりの乳吸い。
逃げようともがこうにも上半身が壁に押し付けられる不格好な姿勢で、下半身の踏ん張りが無くなれば今すぐにでも倒れてしまいそうだ。
限界にまで膨れ上がった男性器が日和の股間に当たっているのが最悪だ。
下手したら挿入されかねないという恐怖が日和の肝を冷やす。
「ん~、ヂュウウウウウウッッ…チュルッ!チュパッ!レロレロ…」
「んんぅっ!」
それまで吸うだけだったキモオヤジも徐々に"工夫"を覚えてくる。
例えば吸い上げた乳首を口の中で舌で刺激したり、甘噛みしたり…
ありとあらゆる手段で日和の身体を玩具のように弄んでくる。
特に舌のざらついた部分で乳首を下から撫でるように刺激してくるのが嫌だった。
「ねえ~…おねーさぁん、おっぱい出してよお」
口を開け舌を出したまま、情けない表情で日和を見上げるキモオヤジ。
彼が言う『おっぱい』とは何の事なのか、日和は薄々と分かってしまった。
歳不相応な赤子のような口調や仕草に、娘に授乳していた頃の事を思い重ねて…思わず吐きそうになる。
「おねーさんのミルク飲みたいなぁ…おねーさんの濃厚特濃おっぱい」
すぼめた唇からヂュウウウと汚らしい音をたてながら、日和に『おっぱい』をねだるキモオヤジ。
もしかして、母乳が出るとでも本気で思っているのだろうか。
そう思わせるくらいキモオヤジは乳首に執着していた。
母乳が出ようが出なかろうが日和にとって気持ち悪い事には変わりない。
「乳搾りの時間だぁ…」
はあぁぁぁ、と生温かい吐息を日和の乳房に吐きながら嬉しそうに独り言を吐く。
温水のシャワーを浴びて、二人でずっとくっついているのだから暖かいはずなのに、日和の体の芯は冷えていた。
想像を絶する気持ち悪さに吐き気さえする。
あまり苛烈な事は思いたくないが、キモオヤジの存在そのものが病原菌、そう思わせられるほど日和の心は毒されていた。
それからしばらく乳弄りの時間が続く。
キモオヤジは乳首をしゃぶった状態で顔を上下左右に振り日和の乳房が重たげにぶるんぶるん揺れるのを楽しんだり、硬くしこった乳首を舌で細かく刺激して悶える日和を楽しんだりしていた。
母乳に関しては流石に諦めたのか、痕が残るほど強く吸ってくるような真似はもうしてこなかった。
代わりに舌の先端で乳首をつついてきたり乳輪に円を描くように舐めたりと、日和の反応を楽しむようになってきていた。
「んんっ!ひゃっ…!」
「ハァハァ…おねーさん、おぢさんの乳責めで感じちゃってるの?嬉しいなぁぁぁ、こんなしがないオヤジの舌で感じてくれてるなんて」
乳首をぞろりと舐められると反射的に変な声が出てしまう。
くすぐったさと歯痒さが混ざったような、こそばゆい感覚。
背筋にびくりと寒気が走り、下半身に力が入らなくなる。
「えへへ…唾液まみれになっちゃったねえ…、おぢさんも顎疲れちゃったしちょっと休憩しようかなあ?」
満足したような表情で唾液まみれになった日和の乳房を揉みしだくようにボディソープで洗う。
その手つきもまた、悪意と劣情に満ちていて洗うどころか日和の心を汚す。
「バインバインのボインボインだねえ」
弾力を確かめるように強く揉んだかと思えば、すぐに離してブルンブルンと揺れる乳房を楽しむ。
「最低…」「気持ち悪いんですけど」などと日和も辛辣な言葉を言うも、それさえも楽しんでいるかのようにキモオヤジはニタニタ笑いながら日和の体を洗い続ける。
「大事な所も洗わなきゃね…」
「あンっ…!?」
思わず艶っぽい声を出してしまう日和。
いきなり股間を触られたのだ。
「んひひぃ、エッチな声だぁ…」
日和の反応に喜びを見せながらなおも股間を洗うという名目で触ってくるキモオヤジ。
そこまで強く触ってきた訳ではないものの、擦るような感触に表情を歪めてしまう。
下劣な欲をそのままぶつけるような、繊細さの欠片もない愛撫。
指をなすりつけるような下手糞なキモオヤジの責めにも、日和は頬が上気してしまっているのを感じてしまう。
「ちゃんと洗わなきゃね…これからおぢさんの大事な物がここに入るんだからぁ…」
「っ…!」
分かってはいたものの、いざ口に出されるとぎょっとしてしまう。
最終的なキモオヤジの目的が自分とのセックスにある事は電車の中から分かっていた。
あれだけ執拗に勃起した股間を自身の股間に擦り付けられれば当然とも言えた。
それにしても、こんなに歳の離れた見た目も中身も汚れた男に抱かれるなどあって良い事ではない。
(何が何でも逃げなきゃ…)
絶望的状況の中でも日和は考えを巡らせる。
「ねえ、おねーさん、おぢさんの体も洗ってよお…」
股間を擦る手を止めて、キモオヤジがいかにも物欲しそうな表情で日和に喋りかける。
一瞬でも目が合ってしまったのが気持ち悪かった。
ふいに手をとられ、キモオヤジの体のある部分に押し当てられる。
「例えばココとか」
手の中でびくりびくりと脈打つ。
硬くいきり立った棒状の形。
生温かく時折ぬめりとした感触、そうこれはーーー
「きゃっ!?」
その不気味な感触に、それが何か悟る前に手を離していた。
生理的な嫌悪感。
別に男性器そのものに対してではない、キモオヤジの男性器を触らされる事が最悪なのだ。
「ハァハァ…手で触るのは嫌?じゃあ、こうしよっか…」
「なっ!?あっ…」
急に両脚を抱えられ、シャワールームのマットレスに押し倒される。
歳が離れているとはいえ、膂力では流石に敵わない。
為す術もなく床へ押し倒され、のし掛かられてしまう。
「な、何!?何をするつもりなの!?」
キモオヤジのでっぷりとした腹の下で、焦る日和。
無理も無い。
目の前に限界までいきり立った男性器があって、組み敷かれたのなら、どうしても『それ』をされる事を覚悟するだろう。
こんなキモオヤジとセックスなんて冗談じゃない。
「お、重っ…、苦しいから、離れてっ…」
100kg以上体重のあるキモオヤジにのし掛かられて、声を出すのもやっとだ。
内蔵が潰れそうな思いに耐えながら、長い脚をばたつかせて抵抗する。
「ぐへへ!そう焦らないでよ、もっと興奮してきちゃうからさ…」
もがく日和を抑え付けながら、その反応を楽しむキモオヤジ。
限界まで膨れ上がった男性器がさらに大きくなろうとびくびくと脈動する。
「おぢさんだっていきなりブチ込もうなんてそんな野暮な真似はしないよぉ、ただ…」
腹の上に乗っていたキモオヤジが腰を浮かせる。
自然とキモオヤジの男性器が目の前に迫った。
「コイツをちょっと洗って欲しくてね」
「やっ…」
ピクピクと巨大な男性器が小刻みに震える。
(な、なにこれ…!?こんな大きいの…見た事ない…)
夫のそれとは比較にならないくらい大きく太く、禍々しいその姿に、日和は同じ物なのかと一瞬目を疑う。
「でも手で触れるのはイヤなんでしょ?だったら…」
おもむろに両乳を掴むキモオヤジ。
「痛っ!」
一体何をするつもりなのだろうか。
掴んだ両乳の間に男性器をゆっくりと近付ける。
その仕草で日和は今から何をさせられるのか悟った。
「くっ…!」
「おっとぉ!逃がさないよお…ちゃあんとおぢさんのおち○ちん洗ってもらうからねっ」
腰を浮かせた隙に逃げようともがくも、すぐに腕の力で抑え付けられてしまう。
自分はなんて非力な女なのだろう。
そんな事を思っても何にもならない。
何にもならない事は分かっているのに、思わざるをえない。
思案を巡らせる事しかできない自分に、日和は一人情けない思いをしていた。
ぬぷ、ぬりゅ…っ
泡立った両乳房の間に、大蛇のようなそれがうねるように入っていく。
いわゆるパイズリという行為。
旦那にもさせられた事があったが、日和はあまり好きではなかった。
何より、キモオヤジにそれをさせられる事が不快だった。
学生時代から磨き上げてきたこの体をこんな下賤な男の愉悦のために好き放題されるなんて。
「お、お゛…っっ!!」
根元まで男性器が乳房に入り込むと、キモオヤジは全身をびくりと硬くしながら呻いた。
20cm近い巨根ですら覆い尽くすほどの巨乳。
かろうじて亀頭が日和の顔側に顔を出す程度。
今まで出会った事のないほどの巨乳に、キモオヤジは歓喜と悦楽で視界が真っ白になっていた。
身体の中でも感覚の鋭敏な男性器に、軟らかい乳房が吸い付いてくるような感覚。
初めて電車で遭った時からこうしてやりたいと思い続けてきたのだ。
だがその感触は想像以上であった。
夢にまで見たあの感触、それ以上の快感を今キモオヤジは覚えていた。
思わず達してしまいそうになるのを堪えて、ゆっくりと腰を動かす。
「お゛ーーーー…っ」
快感に耐えかねて、喉の奥を鳴らすような呻きを上げるキモオヤジ。
泡立っているのが潤滑剤になったというのもあった。
みっちりと食い付いて、こちらの動きに肉がついてくるような感覚。
纏わり付いた乳房がくわえ込んだ男性器を離さんと密着してくる感覚に、キモオヤジは思わず背筋を反らしてその快感を体いっぱいに表現する。
「もう我慢できないっ!一発出しちゃうからね!」
それまでゆっくりと動いていたキモオヤジが急に動きを早める。
両腕で日和の大きな乳房を抱え込むように固定して、その中で小刻みに腰を振りまくる。
キモオヤジからすれば初めて日和と出会った二週間前からこうする事を夢見てきたのだ。
日和の素性から日程を調べて、DQN共を手配して、日和を手込めにした時の事を妄想しながらも射精するのを我慢して、この瞬間を待ち焦がれてきたのだ。
ここまで来て勿体つける理由はもう無かった。
日和相手なら一発出した程度で萎える訳がないと踏んでいたのもある。
愉悦に身を任せて、キモオヤジは腰を振りたくる。
(まずい…このままだと)
自らの谷間から顔を覗かせたり隠れたりする亀頭を前に、日和は今から何が起こるのか予想がついた。
悪夢そのもののような結末がすぐ傍まで迫っている事にも気付いていた。
日和だって精一杯抵抗しているつもりなのだ。
しかし、100kgを超す巨体の前には何の意味もなさない。
だからといって、抵抗を止める訳にはいかない。
だって、そんな…名前も知らないような気持ち悪い中年男の精子が顔面にぶっかけられるなどあって良い事ではないから。
「あああああっ!出ちゃうよおおおおお!!!」
極上の快感にものの数十秒で達してしまったようだ。
悲鳴とも歓声ともつかない情けない奇声を上げながら、その時が告げられる。
キモオヤジは男性器を乳に挟んだまま、全身を硬直させて腰を突き出した。
「お゛お゛お゛お゛っ…!!!お゛っ、お゛っ…」
「ん゛ーーーーーーっ!!」
ドピュウウウウウウウウッッッ!!!ドピュピュピュピュピュピュ!!
深い呻きとともに、キモオヤジが大量の汚濁を日和の顔面に吐き出す。
信じられないくらいの射精量であった。
黄ばんだ精子が日和の端整な顔面を塗り潰すように汚していく。
(最低…っ)
降り注ぐ生温かくてぬめぬめした感触に、日和は歯を食いしばりながら悲鳴を上げる。
男性器のサイズもさながら、夫にされた時とは精子の量が桁違いであった。
顔中精子まみれにされただけでなく、髪の毛にまでそれはへばり付いて汚してくる。
漂ってくる濃厚な雄の臭いに日和は思わずむせそうになる。
数分経って、やっと射精が落ち着く。
どろどろになった男性器を乳房から引き抜くと、日和の顔を汚す精子と糸を引いた。
(綺麗だなあ…)
自身の『色』に染められた日和の顔を見て、キモオヤジはふとそんな感想を思い浮かべる。
顔中精子まみれにされて目も口も開けられないまま悶えてる日和の表情も、また素晴らしかった。
ただかけるだけじゃなく、飲ませるのも良い。
別の場所にかけてやるのも良い、デカパイにぶちまけたり髪にぶちまけたり、色んな所に精子をぶちまけてやりたい。
そして何より、日和の一番大切な所…赤ちゃんの部屋に己の精子を注入してやりたい…
まだまだキモオヤジの欲望は絶える事を知らない。
ああしてやりたいこうしてやりたい、と色んな事を妄想している内に、一度射精を終えた男性器がすぐに怒張を取り戻す。
射精の快感に酔いしれている時間はなかった。
精子まみれの日和の顔に温水をかけながら、囁きかける。
「汚れちゃったね…っ、また洗ってあげるよお」
日和は悪意と下心の階段を一歩上ったに過ぎない。