※この作品はR-18です。

stRing ~このすばらしき姦計に栄光を!   作:眼珠天蚕

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Part 4

 蜘蛛糸に包まれて後のダクネスは、視界もゼロならば、音も臭いもない、漆黒の世界の中に閉じこめられていた。

 味と云えば、蜘蛛糸の帳との間を顔を伝って流れてくる汗の塩辛さくらい。触感と云えば、蜘蛛糸が呈する極上の絹の滑(なめ)らかさと、シットリと吸い付くような、やたらと優しい質感ばかりである。

 その状況でダクネスの胸中を満たした感情は――不安でも恐怖でも絶望でもなく――大きな乳房がはちきれんばかりの期待、である。

 (こ…こんな所に閉じこめられて…体をギチギチに拘束されてしまうなんて…!

 これから私は、一体どんな目に遭わされてしまうと言うのだ…!)

 相手が人や人型の魔族でなく、蜘蛛であろうとも、彼女の興奮は変わらない。糸で覆われた顔は艶やかかながらもいかがわしい笑みにニヤニヤと歪んでいるし、心臓は飛び出さんばかりに大きく脈打っている。

 何より、ただでさえ森の湿気でジットリと湿っている股間が、秘裂からジュンッと溢(あふ)れ出す愛液で、更なる生温かい湿り気を帯びる。

 そんな最中、カズマの糸越し、そして糸を外しての直の乳揉みを受けて、ダクネスの心は恐ろしく弾む。

 (ああ…! 私はこの鬼畜の蟲によって、隅々まで弄ばれてしまうのだ…!

 もしかすると、卵の苗床にさえなってしまうかも知れない…!

 ああ…! この蟲は、人間の女の体の何処が柔らかくて無防備なのか、知り尽くしているのだ…!)

 もしもこの蜘蛛が真に動物的な本能しか持たず、それでいて人体に寄生して孵化するような種族であるのならば、興奮するよりも命の危険さえ覚えるのが一般的な思考と言えるのだが。以前、死に至る呪いに自ら懸かりに行っては、その境遇に興奮すると言う変態ぶりを持つ彼女には、"一般"などという言葉は通用しない。

 カズマが乳首を思い切りいじった時に至っても、ダクネスは相手が人間であるとは一切考えていなかった。

 (この蟲…! 人間の母乳を求めているのか…!

 わ、私は処女であるがゆえ、母乳など出ないが…! も、もしも、この蟲に怪しい毒を投与されたら…! 母乳を、噴水のように噴出したりして…!

 ぼ、母乳を搾り出される感覚って…ど、んな感じだろうか!? お、男は射精して快感を得ると言うが…お、女も噴乳で絶頂してしまうのだろうか…!)

 …何処までもブレずに、己の不遇から却って興奮の要素を見出すダクネスである。

 だが、さすがにパイズリを強要された時には、相手は蜘蛛でないと気付く。如何に蕩けた思考を持つダクネスとは言え、蜘蛛がこんなにも熱く、太く、長い器官を持つとは考えにくいと思い至ったのだ。

 しかし、相手がカズマであるとは露程も考えず。蜘蛛を操る魔族か何かであると確信して止まなかった。

 それ故、更に興奮する。

 (はぁんっ! 私、穢(けが)されている…! この乳を、恐らくは性器に擦りつけられている…!

 しゅ、しゅごい…! 初めてだ、男の性器に触れるのは…! こ、こんなに熱くて、太くて、堅くて、長いのか…!

 こ、こんなもの、男は何処に隠しているのだ…!? カズマも、これと同じものをブラ下げているのか…!?)

 カズマ。その名を思い浮かべて、ようやくダクネスは聖騎士らしい思考を少し取り戻す。

 (そうだ、カズマ! カズマはどうしたんだ!

 まさか、この蜘蛛に集(たか)られて、やられてしまった!? 十分有り得る、今までも彼は不憫な死を何度か遂げているのだから!)

 彼女を穢(けが)している相手がカズマだとは思わず、穢(けが)している相手の事を慮る、ダクネス。

 今は蜘蛛糸で耳を塞がれ、外界の音が全く聞こえないが。咽頭(のど)の震えで発声出来ていることは分かっている。何とか尋ねてみれば、"冥土の土産だ"とか何とか言って、耳を解放して聞かせてくれるかも知れない。

 そう思い、息を整えて質問を舌の上で転がし――いざ、発声しようとした、その時。

 

 カズマの己の精液をダクネスの股間になすりつけて、短刀で布を切り裂いて秘裂を露わにし。前戯など無く、無慈悲にビキビキにいきり立った怒張を突き立てる。

 

 (あ…)

 最初、ダクネスは頭の中が真っ白になり、小さくそんな喘ぎを漏らす。芯が堅いものの、どこか柔らかな先端がニュルリと己の胎内の入り口を潜った感覚に、こそばゆい生温かさを感じる。

 亀頭が入った瞬間であるが、視角の効かないダクネスは、何が起こったのかよく分からず、この衝撃の生み出す快楽に身を委ねるだけ。

 ――しかし直後――ズニュウウウゥゥゥッ! 一気に産道を掻き分けて逆流してくる努張に、思わず大口を開いて叫んでしまう。

 「ひぃぃぃいいいうううぅぅぅっ!」

 ダクネスの意識にまず飛び込んでくるのは、破瓜の痛みだ。ダクネスは有り余る性欲を自慰にぶつけてはいても、己の処女膜をブチ破るような行為は決して行った事はなかった。それは聖騎士である事の自覚ゆえの信条と言うよりは、こうやって暴虐の内に犯される事を期待して残していたものだ。

 何の遠慮もなく胎内へと侵入する男根がブチブチと処女膜を破く痛みは、ダクネスの脳天にも達する。並の女性ならば、この痛みに耐えかねて涙を流して苦悶に喘ぐことだろう。…確かにダクネスも、目尻から涙をツツーッと零(こぼ)してはいる。

 しかし…だらしなく舌をダラリと垂れ、涎(よだれ)の糸をネバァ…と垂らす口元だけを見ても、苦悶とは明らかに異なる感情が見て取れる。

 零れる涙は、眼を満たす雌の悦びの潤(うる)みが溢(あふ)れたものなのだ。

 ――そう、真性のドMであるダクネスは、この苦痛すら悦楽として身に受けている。

 (穢されているぅぅぅ! 私、今…ケダモノに、遠慮も慈悲もなく、穢されているぅぅぅ!)

 破瓜の痛みの後、男性を受け入れたことの無い膣の中を、グイグイと押し広げながら男根が突き抜けてゆく。膣の襞(ひだ)が血管のクッキリと浮かび上がったペニスの表面をゴシゴシと擦りつつ、ギュゥッと締め付ける。それでもペニスはグウゥゥッと膣の奥へと突き進み――やがて先端が、子宮口に辿り着く。

 「あへぇんッ!」

 ダクネスは悲鳴とも嬌声とも付かない、雌豚のようなみっともない叫びを上げる。ペニスと接触した子宮口が思い切りたわんだ感覚もまた、ダクネスに性の悦びを与える。

 (こ、こんなに痛くて、気持ちいいなんてぇッ! 想像してたよりもォッ! 凄いィッ!)

 ペニスは一気に子宮口にたどり着いたものの、中々動こうとしない。その真意はダクネスには分かりかねるが、理解出来ようと出来まいと関係ない。

 ダクネス個人としては、もっともっと、この待ちに待った快楽を貪りたい…! その貪欲なる劣情に任せ、視界も聴覚もゼロのまま、ダクネスは性感のみを求めて自ら腰を振り始める――。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 (温(あった)かい…!)

 ズニュリ、と亀頭を陰唇の奥へと滑り込ませたカズマは、先端を包み込む湿った温かさに驚きにも似た感激を覚える。

 右手では絶対に味わえない感覚。どんなに汗ばんでいても、手を温めても、この感覚は再現できまい。吸い付いてくるような快楽…!

 ペニスはビキビキと更に怒張し、浮き出る血管がカズマに訴える――もっと奥へ、この女の奥底へ、オレをブチ込めと!

 その意志に従い、カズマは何の遠慮もなく、一気にダクネスの奥へと腰を突き込む。

 ブチブチと破ける処女膜の感覚なぞ相手にせず、ただひたすらに、奥へ進む程に熱を増す女性の中心へと、先端を侵入させる。

 ズニュウウウゥゥゥッ! コツンッ! 男性器の付け根が女性器と接触し、カズマの腰の運動が停止した、その瞬間。一心不乱に前進ばかりを意識していたカズマはようやく、女の胎(はら)の感触をジンワリと実感する。

 (スゲェ…! このシットリしていながらも…! チンコをドロドロに溶かしちまうような熱さ…!

 それに…! このキツキツの締め付け…! オレの海綿体にニュルニュルに絡みついて…! そのまま、ブチンッて千切られそうな…!)

 初めて知る女性の胎内の感覚を、カズマはウットリした夢見心地で楽しむ。その顔はドMな状況に放り込まれたダクネスの蕩け顔が感染したような、上気しきって顔中の筋肉が弛緩し、そのまま溶け出しそうな笑みである。

 カズマはこの感覚をもっともっと貪りたいと願いつつも…これから一体、どのようにすれば良いのか、考えが付かない。

 (エロ漫画だと、パンパンって擬音を響かせながら、腰を振ってたようだけど…!

 この体勢だと、オレは腰の上下運動をしないといけないわけで…そうなると、膝がキツそうな予感が…)

 カズマが所作の途方に暮れていると…ズンッ! と、突然突き上げるような衝撃が股間を、そして臀部を襲う。いきなり視界が上下に激しく動いたカズマは、突如の出来事に驚愕して目を見開く。

 ズンッ…! ズンッ…! ズンッ…! 何度も繰り返される、視界の上下。まるで遊園地の暴れ馬体験マシーンにでも乗っているかのような状況。一体何が起きているのか、と疑問符が頭上に浮かぶものの…。

 「…くうぅぅっ…!」

 カズマは猫撫で声にも似た気持ちの悪い声を上げつつ、頭上の疑問符を消してしまう。

 この突き上げの連続は、カズマのイチモツを膣内で激しくストロークさせる。暖かで湿(しめ)らかな愛液に濡れたペニスは、襞が密に詰まった膣壁に何度も何度も擦られ、更なる熱と滑りと締め付け、そして何より快楽を与えられる。

 (なんだこれ…! スゲェ…、気持ち良さ過ぎ…!)

 カズマが感激している、その一方で…。

 (はぁうんっ! こ、これがぁっ! 雌の挿入されているぅっ! 感覚なのぉぉぉっ!)

 オカマのような言葉遣いがカズマの頭の中に響き渡る。ジキテリオの声だ。ダクネスと感覚を共有している彼は、ダクネスの挿入されている感覚を如実に知覚し、悦楽を覚えているようだ。

 この気持ち悪い声に、カズマはいきなり現実に引き戻される。男性器はトロトロの女肉の中で極上の快楽を受けてはいるものの、それを超過して不快感が持ち上がり、萎えさえしてしまいそうだ。

 「…おい、エロ蜘蛛。騒ぐなら、自分の心の中だけにしろ…。クッソ気持ち悪い…!」

 (す、すまなぁ…! ほぉんっ! はふぅんっ!)

 「だから、それを止めろってッ!」

 カズマはこめかみに青筋を立てて、地面を這い回っているはずのジキテリオに絶叫をブチ撒けつつ、視線を下に向ける。

 そして、ハッと、現状を把握する。

 上下しているのは、ダクネスの腰だ。彼女は自ら悦楽を求め、逞しい腹筋を脈動させ、カズマの体を持ち上げては引き下ろし、ストロークを実現しているのだ。

 カズマはチラリとダクネスの顔に視線を走らせる。すると、ダクネスが蕩けそうな顔を必死に食いしばって、上下運動に専念している様がマジマジと見て取れる。

 顔の大部分を覆う蜘蛛糸の下では、顔をこれ以上ない程に紅潮させ、必死に、真剣に、そして悦びの色を湛(たた)えた表情が広がっていることだろう。

 その表情を想像したカズマは、胸中でポツリと、こう漏らす。

 (か、可愛い…!)

 必死になった自らの快楽を追求し、そしてこちらも悦ばせてくれるダクネスの努力が、あまりにも健気で愛おしく感じて堪(たま)らない。

 ――この可愛い女を、もっと愛してやりたい。

 頭の中ではジキテリオの気持ち悪い叫びが未だに響いているが、そんなものは思考の外に放り出してやる。そしてカズマは、ダクネスと体を一つにする事にのみ、気を集中させる。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 (ダクネス…!)

 カズマは膣の動きはダクネスに任せ、自らは上体を倒し、ダクネスの体にピッタリと密着する。

 (ダクネス…!)

 眼前に迫る、いきり立った乳首を露わにした乳房に顔を埋(うず)めると、チロチロと舌を這わせ始める。

 (ダクネス…!)

 舌を伝わってくる、ダクネスの汗の味と香り。サラリとした舌触りの、程良い塩気が咽喉を下り、カズマの体内へと落ちてゆく。

 (ダクネス…! 可愛いよ…!)

 塩気を得て甘みを欲したかのように、カズマの舌と唇はナメクジのようにヌルンッ! と這って動き、ダクネスの乳首を咥え込む。そして、ジュルジュルとした舌とコリコリとした歯噛みで以(もっ)て、ダクネスの腰運動に報いてやる。

 「はあぅ……ぅううぅん…!」

 ダクネスは赤みを増した唇で嬌声を上げつつ、腰を上下させるだけでなく、少し捻りを加えながら、カズマの男性器への刺激を激しくする。膣の襞がまるでイソギンチャクのように蠢き、餌に食いつくようにペニスの表面をグニュグニュと撫で上げ、締め付け、刺激する。

 

 まぐわう男女の性器は、互いが放つ熱が相乗効果を発し、燃え上がる程に加熱する。

 加えて、絶え間なく分泌されるカウパーや愛液によって膣内の空間はトロトロに満たされている。

 この熱と粘水の相乗効果で、2人は互いの性器が蕩(とろ)けて癒合し、混じり合ってしまったように感じてしまう。

 (オレとダクネスが、1つになってる…!)

 カズマは、己のペニスの固い感覚だけはどうにか自覚している。しかし、海綿体の大部分は熱されたコラーゲンのように溶融してしまったように思える。そして、ジキテリオのようにダクネスの性感と融合し、快楽を共有しているかのように感じてならない。

 (ダクネス、オレはもっともっと、お前の事を…!)

 カズマは乳首を吸い上げながら、ダクネスの腰の動きにあわせて、熱を帯びた臀部を振るい始める。2人の大きな臀部の運動は激しく肌をぶつけ合い、パンパン、という音を鬱蒼とした森の中に響かさせる。

 (ダクネス…! オレ、もう…!)

 何十回と腰を挿し入れし、ダクネスの膣の感覚をこそぎ取っていた頃の事。蕩ける熱の中、カズマの中心にせり上がるような切なさが現れる。固い芯をグイグイと立ち上ってくるそれは、絶頂を示す精の噴出の合図だ。

 (オレ、もう…限界…!)

 カズマが唇をキュッと噛みしめ、突き刺した先端から一気に絶頂を噴出させようとした、その時。

 「んはああああぁぁぁぁんっ!」

 いきなり、ダクネスが叫ぶ。そして、ビクビクッと激しく痙攣しながら、腰を大きく持ち上げる。

 カズマよりもほんの少し早く、絶頂に達したのだ。

 四肢を拘束されているダクネスは、身を震わす快楽に暴れることなど出来ない。だから、腰の振りに全ての切なさをぶつける。そして膣もまた、切なさを受けてギュウッと万力のように筋肉を動かし、内部に咥え込んだカズマのペニスを搾り上げる。

 「…くぅッ! 射精(で)るッ!」

 たまらずカズマが叫んだ、その瞬間…! ドビュルッ! ビュルルルッ! ビュクビュクビュクッ! 先端から勢い良い白濁が一気に噴出し、ダクネスの膣内の隙間を一気に満たす。

 生温かい白濁は締まりきったはずの膣をグイグイと押し開く程の勢いの奔流となり、カズマのイチモツの表面を滑りながら、とうとう男女の交接部からブクブクと泡立ちながら流れ出す。

 子宮口を激しく叩く精の奔流に、ダクネスは更に口を大きく開いて叫ぶ。

 「あひゃあああぁぁぁあああぁぁぁんっ!」

 ――果たしてこの結果、ダクネスの子宮口の内部までカズマの子種が達したかどうかは分からない。

 何にせよ、ここで2人の男女は確かな行為の元、粘っこい絆で結ばれたのである。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 ハァ…ハァ…ハァ…!

 荒い息は、カズマとダクネスの両方のものだ。まだ絶頂の興奮の熱が冷めぬ吐息は混じり合い、森の中に湿った淫靡さを加える。

 初めて男性にイカされたダクネスは、自慰ではとても得られなかった悦楽によって気がまいってしまい、クッテリと脱力してしまう。カズマのイチモツを食いちぎる程に締め付けていた膣も、今ではダラリと緩み、内部から白濁をトロリと流す。

 カズマもまた、これまで決して味わった事の無かった悦楽の衝撃に、腰が砕けそうにな脱力感を味わっていたが…。膣の中で疲れて萎え始めていたイチモツは、なんたる事か、数分の後にグググッ…と再び堅さを帯びる。

 カズマの性感を再び刺激したのは、口元だけ覗いているダクネスの顔だ。

 火照って赤みを増し、涎でテラテラと輝く唇が、ウットリとした妖艶な微笑を湛(たた)えているのを見て取ると、カズマの胸中にムクムクと新たな欲情が芽生えたのだ。

 (ダクネスの顔に…あの蕩けた顔に…ブッ掛けてやりたい…)

 カズマの脳裏に描かれる、ダクネスの表情。窮地に陥る程に艶を増し、紅潮したあの笑みは、男の本能にツンと訴える魅力に溢(あふ)れている。

 あの美しく妖艶な表情を、自らの穢れた色で染め上げてやりたい。

 ハァ、ハァ、ハァ、と荒い呼吸を繰り返していたカズマは、ゴクン…とゆっくり固唾を飲んで呼吸を整えると。四つん這いの体勢から体を浮かし、ズルリ…とダクネスの胎内からイチモツを引き抜く。

 「んふ…」

 イチモツが膣か陰唇に当たったのか、ダクネスは再び熱を帯びた吐息を漏らす。

 ダクネスの胎内から引き抜かれたカズマのペニスは、愛液と白濁にドロドロに濡れ、いくつもの太い粘っこい糸がダクネスとの間を繋いでいる。その勃ち具合は少し萎えてはいるものの、普段の状態に比べれば、以前めぐみんが"聖剣"と形容したように剣と見なしてもおかしくない様相を示している。

 カズマは四つん這いのままダクネスを下にズリズリと這い進む。そして、ポタポタと粘液を垂らすペニスを、ダクネスの可憐な唇の真上にもってゆく。

 そして、半開きになって荒く息を付く唇の割れ目に、スルゥ…とペニスを下ろしてゆく。

 「んん…」

 ダクネスがそう声を上げたのは、滑(ぬめ)った亀頭が唇に触れた瞬間である。

 カズマの亀頭…いや、ペニスは今、様々粘液に濡れ、異様な臭気を放っている。アンモニア臭は勿論のこと、精液が放つ生臭さ、そして膣の分泌液が放つツンと来るような酸味。そして、男根の根本の辺り、モッサリと陰毛が茂(しげ)る辺りから漂う、ムワリとする汗の匂い。これらが混じり合った臭気は、悪臭と称され、忌避されて然るべき存在であろう。

 しかし、ダクネスは――そのドMな性癖ゆえか、はたまた性的に昂(たかぶ)ったゆえか――その汚臭をものともせず、それどころか子猫を愛(いと)おしむ親猫のような優しさで以て、クチュリ、と桜色の唇を開くと。自ら亀頭を唇の中に挟み込む。

 チュパ、チュパ、チュパ…まるで棒アイスキャンディーを大事に食べるような有様で、ダクネスは唇を動かし、亀頭の表面を刺激する。それだけでなく、舌を延ばして鈴口の辺りに優しく触れると、チュル、チュル、チュル…と鈴口の周辺のみならず、その内部をめくって尿道の末端すら舐め回し始める。

 「く…ッ! ダクネス、お前…ホントは経験あるんじゃないのか…!

 んくッ! う、うまいじゃないか…!」

 カズマは思わず男根をビクンと震わせながら、賞賛の声を上げる。その言葉は勿論、蜘蛛糸に覆われたダクネスの耳には届かない。それでもダクネスは誉められて得意になったかのように、更に唇と舌による愛撫を丁寧に、しかしながら大胆に、チュパチュパチュルチュルと動かす。

 折角舐め取られて綺麗になった亀頭であるが、ペニスがまたもやビキビキに勃起する一方、鈴口からはカウパーが流れ出す。それをダクネスは、溢(あふ)れる樹液を舐めとる甲虫達のように、念入りに舐めとってはゴクリゴクリと咽頭(のど)の奥へと嚥下する。

 ダクネスの健気にして妖艶淫靡な有様に、カズマは性感を刺激されるとともに、"クズマ"等と称される下卑た感情がムクムクと持ち上がってくる。

 「そんなにオレのモノが旨いンなら…! もっともっと、よく味わわせてやるぜ…!

 咽喉の奥まで、しっかりと味わいやがれ!」

 そう荒げた言葉を発しつつ、カズマは腰を深く下ろし、ダクネスの顔の上に股間を押しつける。すると当然、彼のいきり立ったイチモツは、根本なでダクネスの口腔内部へと埋もれる。

 「んむっ!」

 いきなり口の中を肉棒で満たされ、咽喉の奥にまで亀頭が達したダクネスは、嘔吐感でも覚えたように声を荒げる。

 しかし――ダクネスは吐き戻すような真似は決してせず、粘液で濡れる男根の表面を、唾液がタップリと乗った舌で舐めて流し取りながら、ゴクリゴクリと咽喉を鳴らして飲み下してゆく。

 ヌリュ…ヌリュ…クチュ…クチュ…。ダクネスの口腔から漏れる、淫猥な粘水音。その度にダクネスの力強い舌は男根に絡み付き、我が物とばかりに唾液をこすりつける。

 「くぅっ! すげ…っ!」

 フェラチオされる経験も始めてであるカズマは、柔らかな唇と舌による愛撫で、もはや男根ははちきれんばかりに固く勃起している。先端からのカウパーは留めなく溢れ出し、ダクネスの唾液と混じり合って、温かく滑(ぬめ)るプールを作り出す。その中で男根は骨抜きにされるどころか、海綿体はますます血液を集めて石のように固くなる。

 もう何度か射精している身だと言うのに、カズマの睾丸は盛んに精子の生産を始め、尿道へと白濁を送り出す。ひどく粘り気の強い濃い白濁が、グググッと尿道を押し広げながらせり上がってくる。

 (やべ…ッ! もう限界…ッ!)

 カズマは眉をしかめると、尿道の辺りにグッと力を込めて射精を押し留めながら、出来るだけ素早くダクネスの口からペニスを引き抜く。

 そのまま口内に射精したいところではあるが、それでは当初の目的である顔射を果たせない。カズマは眼前の快楽に押し流されず、目的の為に我慢を選んだのだ。

 唾液でテラテラと輝く男根を引き抜き、ダクネスの顔に亀頭の先端を向けた、その時。

 「もう…限界ッ!」

 カズマの苦しげにも聞こえるくぐもった叫びと共に…! ドピュルルルルッ! ドクドクドクッ! 押し留められていた白濁が一気に奔流となって吹き出し、ダクネスの大半が蜘蛛糸に覆われた顔面にブッ放される。

 「…はぁふぅ…」

 カズマは我慢を解いて気を緩めたと同時に、彼の膀胱までも脱力したらしい。濃く粘っこい白濁の噴出が終わった直後――ジョボジョボジョボ、と真っ黄色な尿が噴出する。

 「あひゃう!」

 ダクネスが叫んだのは、白濁と尿、どちらの勢いにも驚いてのことだろう。特にサラサラと流れて口の中に入る、強いアンモニア臭と塩気を持つ尿にビックリしたのかも知れない。

 何にせよ、顔面に盛大に振り掛かった精液は、蜘蛛糸を直ちにシュワシュワと溶解し始める。溶けた蜘蛛糸は白濁と尿が混じった、黄色味を帯びた濁った白色の大きな滴となり、ダクネスの色白の肌の上を彩る。

 速やかに露わになってゆく、ダクネスの顔。そこには、カズマが想像した通り、燃えんばかりに紅潮しきった雌の表情がある。瞳は情欲によって潤み切り、目尻には涙が輝いている。それでも決して泣いてはおらず、むしろ尿を味わった口を悦楽に歪めて、夢見心地な笑いをニヘラと浮かべている。

 彼女は荒く息を付きながら、男根丸出しでその先端を自身に向けているカズマを見やると…更に笑みを大きくする。

 「カズマ…だったのか…。私を、このような目に遭わせたのは…」

 問うと言うより、自身に向けて確認するような口振りでダクネスが語ると。カズマは何か大きな事をやり遂げた、清々しい表情を浮かべ、魔法陣の輝きに歯を煌(きら)めかせながら、自信満々に語る。

 「ああ、その通りさ。

 オレが、お前を女にしてやったんだよ」

 するとダクネスは…たらふくご馳走を腹に納めた幼子のような、満ち足りた純心な笑みを浮かべて、ゆっくりと語る。

 「やはり…私は…間違っていなかった…。

 さすがは…私の…見込んだ…男…」

 そう語り終えると…ダクネスは全身からフッと力を抜き、その場に横に倒れる。度重なるまぐわいに疲れ果てて、眠り込んでしまったらしい。

 満ち足りた顔をして、スースーと穏やかな寝息を立てて眠るダクネスを見やったカズマは、清々しい表情のままでこんな言葉を掛ける。

 「可愛かったぜ、ダクネス。

 最高の時間だったぜ」

 そして…彼もまた何度もの射精を行った事で強烈な眠気を感じ、急にフィラメントが切れた電球のように、いきなりその場にバタンと倒れ込む。

 ダクネスの上にうつ伏せに倒れるカズマ。その2人の絡みは、遊び疲れて眠り込んだ2人の幼子のようであった。

 その一方で――。

 (ハァー…ハァー…!

 こ、これが、本番行為を行っている時の、雌の感覚…!

 ハァー…ハァー!

 な、何という快感…!)

 ジキテリオは忘我の境地でダクネスと共有した快楽の余韻に浸り、荒く息を吐いていた。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 たっぷり1時間程眠った後、まず目が覚めたのはダクネスである。

 体の上にカズマの重量を感じた彼女は、ゆっくりと起き上がりながら、独りごちる。

 「あれだけ暴れれば、疲れて眠り込むのも当たり前か…」

 そして優しい手つきでカズマの体をクルリと反転させ、膝枕をしてやる。

 眠っている間に、体を拘束していた蜘蛛糸は消えていた。蜘蛛糸はジキテリオの意志によって解けたのだろう。しかし、ジキテリオの姿はその場には見えない。どこかの影に隠れて、未だに快楽の余韻に耽っているのかも知れない。

 さて、カズマの後頭部を腿の上に乗せたダクネスは、穏やかな寝顔見ながら微笑を浮かべ…直後、ふと視線をやった先に剥き出しになった男性器を見つけ、ボッと顔が赤くなる。

 彼女がカズマのイチモツを見るのは、今回が初めてではない。過去のサキュバス騒動の際にも、館の風呂場でしっかりと目撃している。

 今は眠っている分、あの時よりもよりサイズが縮んでいるが…その周りに付着し、カピカピに乾いている白濁や粘液を見つけて、体を交わし合った事を妙に冷静に自覚したのだ。

 (わ、私の始めては、カズマと…というワケか…!

 ま、まぁ、カズマはどちらかと言えば、私好みの男性だが…! しかし、こんな所で体を交わすなんて…!)

 1人で顔を燃え上がる程に真っ赤に染めていると…カズマがぼんやりと、瞼を開く。

 「お…ダクネス…おはよう…」

 「お、おはよう、カズマ」

 カズマは寝ぼけているらしく、薄目を開いた状態のまま上体を起こすと、ダクネスの方に首を回し、とんちんかんな質問をする。

 「オレ…なんで膝枕されてるんだ…? 気持ち良かったけどさ…。

 それに、なんか股間の辺りがスースーして…」

 カズマはダクネスに視線を向けたまま、己の股間に手を当てて――衣服に覆われていない、剥き出しのイチモツに触れると、ビクッと体を震わせる。

 その刺激がカズマの脳を活性化し、彼の寝ぼけた思考を叩き起こす。

 (そ、そうだよ! オレはダクネスの事、ほとんどレイプと言って良いシチュエーションで犯して…! 顔に派手にブッ掛けたんだった!

 そしてオレ、無防備にも、寝落ちしちまったんだ…!)

 慌ててダクネスに背を向けて立ち上がり、ズボンを上げてイチモツを隠すと。恐る恐るといった挙動でダクネスへと振り返る。

 (…こいつ、ドMのくせして、妙に羞恥心が働く時があるからな…!

 オレ、ここでボコボコにタコ殴りされちまうかも…!)

 しかし、カズマの視界に飛び込んで来たのは…怒りなど無く、ただただ乙女らしい恥じらいに顔を赤く染め、俯きがちにモジモジと座るダクネスの姿である。

 予測した反応とのあまりの乖離に、カズマは少々警戒しながらも、小さな安堵を胸に抱いて、ダクネスと向き合う。

 ――とりあえず、今回やらかした事については、深々と頭を下げて謝るべきかも知れない。そう考えた、行動の決心を付けたカズマであったが…。彼が何か物言う前に、ダクネスがポツリと訊いてくる。

 「…い、いつから…なんだ?」

 「え…えーと?」

 "いつから"…一体何に対しての言葉なのか。今回の計画を立てていたことか? それとも、ダクネスの体に劣情を催していた時期か? 色々と考えあぐねるカズマに対して、ダクネスが言うには。

 「その…蜘蛛の怪物と、仲間になったのは…?」

 ダクネスは今回の件、カズマが蜘蛛――ジキテリオと結託しての行動であると悟っている。しかしそれは、経緯を鑑みれば当たり前に思いつくことだろう。

 「い、いや…。仲間っていうか……同じ目的を持った同士って感じなんだけど…。

 こ、ここに来てから…だな。あの蜘蛛の方から、オレの頭に話しかけてきて…。何でも、古代帝国の偉い魔術師だったとか…なんとかで…」

 「そうなのか…。

 てっきり、今日の為に蜘蛛を調教してきたのかと思ったのだが…。その実、行き当たりばったりだったと、というワケか…」

 「ま、まぁ…そうでもないって言うか…。ここの蜘蛛の話を聞いて、利用しようと思ったのは、昨日からで…。

 蜘蛛と結託できたのは、たまたまだったって感じかな…」

 「…そ、そうか…」

 するとダクネスは、顔を真っ赤に染める。そして、モジモジと体を動かしながら、こんな事を尋ねてくる。

 「ど、どうだった…私の…体。

 き、気持ち良かった…か?」

 その尋ねる様が、あまりにも乙女的で、普段のダクネスからは想像も出来ないか弱さが漂っていて…カズマは、可愛らしさと愛おしさを同時に味わう。

 (ま、まんざらでも無かった、ってことなのか…?)

 ちょっと困惑しながらも、カズマは鼻の頭を掻きながら、

 「あ、ああ…。すごい…良かった、よ…」

 と返す。

 同時にカズマは、視線を逸(そ)らして樹冠の方へと向ける。人は絶頂に達した後、"賢者タイム"と呼ばれる妙に冷静な思考を取り戻す時期に入るが…その影響からか、カズマはセックスの余韻に浸るよりも、森の中で乱れた事の恥ずかしさを感じている。

 

 カズマの逸らした視界の中で、樹冠から零れる陽光はだいぶ赤みを増している。太陽が結構傾いたということだろう。

 そろそろ戻らないと夜に入ってしまい、アクアやめぐみんが心配して騒ぎ出すかも知れない。

 (取り敢えず…ダクネスも怒ってないみたいだし…帰るか)

 カズマは思考を切り替えると、クルリと踵を返してダクネスと正面から向き合うと。

 「そろそろ帰ろうぜ。今でも十分暗いけど、このまま夜になったら真っ暗闇になっちまう。

 立てるか? その…腰が砕けたり、してないよな…?」

 「そ、それは大丈夫だが…」

 ダクネスはモジモジとそう告げ、なかなか立ち上がろうとしない。カズマが首を傾げていると、彼女は語る。

 「…このままの状態で街に帰るのは…その…さすがの私でも、決まりが悪いのだが…」

 その台詞を添えて改めてダクネスを見やると…カズマはギクリとする。

 衣服や皮膚にこびりついた汚れは、道すがらにある泉で洗い流せばなんとかなるかも知れない。しかし、引き裂かれて露わになった胸や股間を晒して歩くのは、いくらドMなダクネスとは言えども痴女には非ず、厳しいかろう。

 ――例え痴女であっても、同行しているカズマが変な目で見られることは間違いない。

 カズマは慌てて何か策は無いかと考え巡らす。そしてとりあえず、肩に掛けていたケープを外すと、ダクネスの胸を覆うように結びつけてやる。

 (あとは、股間だが…!)

 カズマは上着を脱ぎ、下着一丁のみを身につけた上半身を露わにする。そして、上着をダクネスの腰に巻き付けて結び、腰垂れのようにしてやる。

 「こんなモンで、とりえあず大丈夫かな…。

 街の人には、モンスター退治でやられたって説明すれば、どうにかなると思うから…。

 オレが頼めたタチじゃないかも知れないけど…口裏、頼む!!」

 カズマは手をパンと鳴らして合わせ、頭を下げる。するとダクネスは、"仕方ないな"とばかりにため息を付いて苦笑すると。

 「分かった、私の方で誤魔化しておくよ。

 だから、カズマは何も気にしないでいい。

 それに…」

 カズマがヒョッコリと頭を上げると同時に、ダクネスは顔を真っ赤にして俯く。

 「私も…まんざら…では…なかったし…な…」

 そうしてモジモジするダクネスを見るカズマの胸の内に、ほんわりとした暖かな感情が芽生える。

 (か、可愛い…)

 そんな心の声が聞こえたのだろうか。ダクネスはいきなりカズマの手を握ると、グイッと引っ張って大股で森の中を歩き出す。

 「さぁ、帰ろう! もう陽も落ちてきたようだ!

 アクアやめぐみんが心配するぞ!」

 「お、おう、そうだな! あいつら、うるさいからな!」

 ――こうして2人は、以後今回の件を口にせず、多少ぎこちないものの、軽口な話題を交わしながらアクセルの街へ目指してゆく。

 その繋いだ手だけが、温かく、優しく、二人の絆を物語るのであった。

 

 …そんな二人の背中を、倒木の影から見送っていたジキテリオは。

 (また来い、肉欲卑しき男よ。

 お前の欲情は、この程度では到底満足するまいからな)

 そんな言葉をカズマの思考へと投げかけたが…カズマからの返事は、ない。

 それでもジキテリオは確信する。カズマが再び、この森を訪れることを。

 

 そしてジキテリオの確信は、現実のものとなる――。

 

 - To Be Continued -

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