四時間サンド 淫乱狐的なの
「ぬしさまぁ、私、ぬしさまに熱い精を注ぎ込まれたくてうずうずしておりますぅ」
「狐や、主に無理を言うでない。主は女子だぞ?」
「ああ、そうでした。ぬしさまに注ぎ込まれるのではなく、私がぬしさまに注ぎ込むのですよね。…はあ、私の太刀がぬしさまの躯を貫くのですね。私、何だか想像しただけで躯が火照ってまいりました」
小鳥は目を伏せる。既に三日月に何度か抱かれ、行為そのものには慣れ始めていた。けれど、小鳥には肉欲がない。抱かれると、決まって酷く頭が痛み、何かが抜け落ちていくような気がしていた。小鳥にとって。その行為は苦痛ばかりが多いものである。男の身であればそうではなかったのだろうかと、益体のないことを思う。彼らはそれを悦楽をもたらすものとして扱っているから。
「ぬしさま」
小狐丸が小鳥の首筋に鼻先を摺り寄せる。三日月がついばむように小鳥に口付ける。二人同時にやるつもりなのだろうかとぼんやり思う。
前から後ろから、二本の太刀に貫かれ、小鳥は苦しさに喘ぐ。助けを求めるように藻掻く腕を三日月が捕らえ、自分の腕を掴ませる。小狐丸の腕は小鳥の尻から足にかけてをがっちりと捕らえている。三人の吐息が混ざり合う。三日月は時々小狐丸にも口付けてその行為をコントロールしていた。小鳥にとっては文字通り二人に抱かれている状態だが、二人にとっても二人同時に抱いているような心地がしていた。
「ぬしさまぁvV」
「これ狐、あまり急くな」
そう制しながらも、三日月もあまり余裕が有る状態というわけではない。三人でやるということ自体は初めてではないが、男三人と女を一人挟むのとでは勝手が変わってくる。しかもそれが主であるので尚更だ。刀剣にとってそれだけ主とは、人間とは、重要な存在なのである。
小狐丸は自分がタチに回るのならバックと騎乗位が好きだ。ネコの時は思いっきりしがみついてだいしゅきホールドしたがるくせに、相手にしがみつかせるのは嫌らしい。しかし、相手が主であれば話は別であるようだ。
「ふふ、ふ。ぬしさま、ぬしさまの躯はどこもちいそうございますね。私の太刀はぬしさまのナカの奥の奥まで届いておりますか?ぬしさまのナカを私が満たして注ぎ込む精の場所がなくなって溢れるまで沢山沢山満たしてしまってもよろしいですよね、ぬしさまは私のぬしさまでございますもの」
最初の内は四つん這いになった小鳥を後ろから抱え込むようにしてバックの体勢で抱いていた小狐丸だったが、次第に興奮してきたのか、抱き上げて対面座位に近い状態に移行している。
小鳥は既に意識が危ういのか、目からハイライトが消えかかっているが、小狐丸は興奮状態にあるためか気づいていない。気付いたとして、途中でやめられるかは疑問だが。
「ぬしさま、ぬしさま、お慕い申し上げております」
見えない鎖で雁字搦めにされているようだと小鳥は思う。
それは、彼らに抱かれる度に、よりキツく締め上げてくる。逃れられない。その手を振り払って逃げようとして逃げられなかったのは
実際に、その身を縛める縄や鎖などを付けられているわけではない。寧ろ、いっそわかりやすく繋いでくれれば良いと思う。この、彼らが愛と称す見えない鎖よりも、その冷たさの方がわかりやすいだろう。大切にされているのか、虐げられているのかが。
小鳥は彼らを拒めない。拒んではならないと思う。何故か?小鳥が彼らの"主"だからだ。彼らを現世に留める楔であるべき小鳥が、彼らを拒んではならない。どんな形であっても。
彼らに抱かれる度に己が喪っているものが何なのか、小鳥は薄々気が付いている。それは、記憶だ。既に小鳥は何故、どういう経緯でこの場に居るのかが危うい。己がどのような使命を帯びて此処に来たのかが思い出せない。ただ、彼らを受け入れなければならないのだということを覚えている。wantではなく、have toやmust。
そもそも、小鳥に強い
本当に、世界に己一人になったら、きっと寂しくて死んでしまうけれど。
孤独であることと一人であることは違う。小鳥は、孤独は