※この作品はR-18です。

刀剣たちと過ごす日々【R-18】   作:ペンギン隊長

29 / 39
R回
神なので性欲自体は多分ない 依存させたいだけ(最悪)


星降る夜に4

 

 

「お前の方からおれの元に来るとは、珍しいな」

「夜這いのときは七星剣さんの方から来るって言ってたから、僕の方から先に訪ねたら不成立になるかなって」

「そうか…」

常夜の本丸なので、時間帯は意味を成さない。そして七星剣は神域の全てを把握できるので、中にいる限り小鳥に逃げ場はない。小鳥なりに考えた結果の行動なのだろう。

「…やはり幼いな、小鳥は」

七星剣は小鳥の髪を一房手に取って口付ける。

「勝手に出歩かぬよう、籠の中にしまっておいた方がよいか?」

「ふぇ」

「逃げ回ろうとされるよりは良いかもしれぬが、あまり猶予はやれぬぞ。おれは気が短いわけではないが、手をこまねくほど怯懦なわけではない」

「ふ、ふぁい…」

 

 

 

結局、小鳥が覚悟を決めるより七星剣がしびれを切らす方が早かった。

七星剣は有無を言わさず小鳥を寝室に連れて行き、褥に降ろす。

「湯あみをしてくる故、待っていろ」

事実上、これから抱くから覚悟しておけと宣告されたようなものだった。きっちり室を閉じて出て行った七星剣を見送り、小鳥は青い顔をする。

「…そんなこと言われても、初めてだし…」

逃げたら大変なことになることだけはわかる。そもそも逃げられないようにされてそうだが。恋すらしたことのない身で性的な経験があるはずもなく、小鳥には何をどう覚悟すればいいのかすらよくわからなかった。一応知識はあるが。

ほどなくして簡素な衣で戻ってきた七星剣に、小鳥は引きつった顔で「やさしくしてください…」と言った。完全に怯えている。

「孕ませるつもりはないし、苦痛を与えぬよう心掛ける。…お前の躯と魂におれの印を刻みつけるだけだ」

「刀剣と人間で子供ってできるの」

「神が孕ませようと思えば何でも孕む」

「こわ…」

後ろ手に戸を閉め、七星剣は小鳥に歩み寄る。褥に座り込んでいる小鳥の隣に座り、手を取った。

「ややこが欲しいのか?」

「いらないですけど。というか妊娠とか無理」

「そうか」

七星剣も現在のところ孕ませたいわけではないので軽く流すことにした。その代わりに小鳥を抱き寄せて頬に口付ける。

「おれを受け容れてくれ、愛しい子」

「は、い…」

ガチガチになっている体をほぐすように撫でる。

「おれが怖いか?小鳥」

「七星剣さんがというか、こういうことしようと思ったことなかったから全然わからなくて」

小鳥はどうしていいかわからない顔をしている。

「私、そんなに人とくっついたりもしたことなかったし」

「ならば、おれに身を委ねていたらいい」

七星剣は小鳥に口付ける。キスだけはあれから何度かしていて、小鳥も鼻で息ができるようになってきた。

七星剣は息と共に己の神気を小鳥の唇に吹き込む。

「あ、ふ…」

いつもと違うそれに小鳥はびくりと肩を震わせ、七星剣の衣を掴んだ。舌を絡ませ、唾液が混ざり合う。酸欠か他の理由でか口を半開きにした小鳥の頬は朱に染まり、瞳はとろんとし始めた。口を離してもすっかり躯が弛緩して七星剣の胸にしなだれかかる。

「…お前は相当に神気の耐性がないな」

酩酊状態にも近い。意識がないわけではないが、明瞭な思考が見られない。ふにゃふにゃしている。

「ふむ。…この状態なら痛苦を感じずに済む、か?」

知識として知っているだけで、七星剣も処女を抱いた経験があるわけではない。意識の曖昧な内に奪ってしまうことの是非はわからないが、やり捨てるわけではないのでまあいいかという感じ。一回目で一人目だが、回数を重ねることはあっても人数を重ねさせるつもりはない。

「独占欲、といったか。厄介なものだな」

他刃事のように言う。そもそも祟り神が初日から自分のところまで招いて御簾越しとはいえ言葉を交わし、簡易契約まで結んで神域内を自由に過ごさせていた時点でだだ甘なので手のひら返しではない。最初から気に入られている。小鳥が気付いていたかはともかく。

帯を解いて衣をはだけさせる。柔らかな肌に触れるとくすぐったそうに身をよじった。手を拒む、嫌がって逃げるというほどではない。小振りな胸を揉むと意味の無い音のつらなりが唇からこぼれた。

「小鳥」

「し、せ…」

抱き寄せて尻を撫でる。戸惑ったような吐息がこぼれた。足を開かせて股の間に触れる。

「あ、や…」

「潤滑油は用意してある」

褥の傍に置かれた道具箱から瓶が出された。少し粘度の高い油を手に取って塗り付ける。

「ひぅ…」

「多少なりとも神気が馴染み始めたか?」

丁寧に油で解していく内に小鳥の吐息に甘い色が混ざり始めた。縋るように手は七星剣の衣を掴んでいる。浅い呼吸をしている頬に口付けて尋ねる。

「心地良いか?小鳥」

「わか、にゃ…」

自分の雄も油で濡らした上で膝の上を跨がせる。雄が割れ目をこすると小鳥は赤面した。

「いれるぞ」

「あっ」

唇を唇で塞いで、一気に突き上げる。ぎゅっと、しがみつくというよりは爪を立てられた。奥まで入ったところで、口を離す。痛みでか小鳥の瞳から生理的な涙がこぼれた。

「元まで入ったぞ」

「あ、う…」

半覚醒ぐらいの曖昧な意識で意味もなく首を振る。あやすように背を撫でた。

「しばらく休んだ方が良いか」

時間を気にする必要はない。どうせ常夜の場所である。

背を撫でたり、口付けたり、偶に躯を揺らしたりしている内に、ふっと小鳥の意識が覚醒した。

「あ、え…えっ、えっ?」

「吹き込んだ分の神気は馴染んだようだな」

「しち、せ、あっ」

「ゆっくり慣れていけば良い。ここでは時間の流れに意味はない」

奥を貫かれていることへの違和感、伝わってくる感覚で戸惑った声を漏らし、刺激に震えてしがみつく。七星剣は小鳥のうなじに噛みついて吐精した。

「ああ、あ…」

精と共に注ぎ込まれた神気で、小鳥の意識はまた酔いに沈んだ。とろんとした瞳に理性の色はなく、酩酊に惚けている。雄を抜かないまま、愛でる。そもそも孕ませたり、性欲を満たすためにしているわけではない。躯や魂に直接神気を流し込むのに一番効率の良い方法なのだ。ちなみに神気を浴びすぎると人間でなくなることになる。そこまでする気は一応ないが。

「…余所の神の印があるな」

それが酷く不快だったので、最低限それは上書きしてやろうと決めた。

 

 

 

神気を繰り返し注がれた結果、下腹部に剣紋が刻まれた。ちなみに自然にできるものではなく、付けようと思って付ける印だ。位置がまさにセックスして付けましたという感じ。

何度も注がれて多少は耐性が出来たのか、神気を注がれてもすぐには酩酊しなくなってきた。神気酔い自体はするが、それは寧ろしない方がおかしい。含ませる程度ならまだしもがっつり注いでいるので。中毒を起こさないのが不思議なレベル。まあ人の枠は外れかけているだろう。

「すっかり慣れたようだな」

「こんな、短期集中講座みたいなやり口で慣らさなくても良かったと思うの」

「善は急げというだろう」

「急いては事を仕損じるともいうんだよね」

「だが、おれに対する遠慮もなくなっただろう」

「遠慮してたら大変なことになりうるって理解したからね…」

七星剣は小鳥に遠慮がなくなったことを喜んでいる。自分の意思を押し込めるのはストレスの元なので。それに小鳥の無遠慮なんて可愛いもんである。大して我儘にもならない。

「さぁ、いれるぞ、小鳥」

「あ、んぅ…」

寝室に閉じ込められている間、ほとんど繋がったまま過ごしていたこともあり、穴に雄を咥えこんでいることに違和感を感じるどころか安心するようになってきた。激しい動きを伴った行為はほとんど行っていないのもあるかもしれない。全身でがっちり抱え込まれている感じ。勿論肌と肌のふれあいもあるが、七星剣は刀剣だからか小鳥より体温が低い。度々本気噛みされることもあって、人を相手にしている感がない。祟り神なのだが。

「なな、せっ…」

酔いが回って舌が回らなくなるとしちが言いにくくなるのか、そういう時はななと呼ぶようになった。

「おれの形は覚えたか?小鳥」

返事の代わりに小鳥は七星剣にしがみつく。足も腰に巻き付ける、いわゆるだいしゅきホールドに近い。甘い吐息は行為を快く感じていることの証に他ならない。その唇に口付けた。

「あ、ふ…」

混ざり合った唾液が口の端から零れる。それをぺろりと舐めた。

「お前の望みなら聞いてやってもいい」

「のぞ、み…?」

「お前はおれに何を望む?」

小鳥は緩く首を傾げる。

「そんなふわっとしたこと言われてもわからない」

「ふわっとしているか?」

「してる」

口を尖らせる。

「もっと具体的な話して」

「おれにしてほしいことはあるか?」

「特別にはない」

「ないのか」

「…かぞくにあいたい」

「…そうか」

その願いは叶えられない。七星剣は自分の意思で引きこもっているが、神域の内外の行き来が制限されているのは軍が制限しているからというのも大きい。神域外のことは七星剣の管轄ではないので。門(ゲート)は七星剣にどうこうできるものではない。

「わかってるから」

だから、特別に望むことはないのだ。

 

 

 

寝室には中庭に面した、換気用の窓がある。出入りには向かない丸窓だ。

窓から空を見上げる。星が多くある晴れた夜空だ。

「どうした?」

「…そういえば月が見当たらないなって」

「月を冠すのは別の刀だからな」

七星剣の七星とは北斗七星のことに他ならない。星と冠す剣の神域だから常夜の星空になっているのである。

「月が見たいのか?」

「ううん。月がないから余計時間の経過がわからないのかなーって。あでも星も動くんだっけ」

「現世ではそうかもしれんが、ここでは動いていないぞ。時間の流れがないからな」

「そういえば何で時間止まってるの?」

「さて…何故であったか」

本当に覚えていないのか、しらばっくれているだけなのかわからない。だが、何の理由もないわけではないだろうと小鳥は思った。

「時間がまた動き出すと何か大変なことが起こったりする?」

「何も起こらんということはないな。これまで停滞していた分の影響は受けるだろう」

「…七星剣も?」

「何の影響もないとはいかないだろうな」

まあ時間の経過が刀剣男士にどう影響するのかという話だが。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。