Cross Ballade(クロス・バラード) 特別編2『憧憬』(けいおん!×School Daysシリーズ) 作:SPIRIT
ちなみにこの2人、誕生日が同じ7月(ムギが7月2日、七海が7月20日)
Cross Ballade 特別篇2『憧憬』
窓から見る景色の左側には5階建ての黒いビルがあり、4階あたりには『TOKYU HANDS』という文字が緑色の光を、2階の窓のすぐ上には『鹿児島中央駅』というフォントが白い光を放っている。その右隣のビルは5階建てで白く横長だが、窓の数が多い分、左隣のビルよりも明るく見え、また屋上には観覧車が色を変えて、七色のイルミネーションを放つ。
それを7階のホテルホールの席で見ながら、ムギこと琴吹紬は、家族や執事たちと一緒に、パーティーを楽しんでいた。ウェービングのかかった金髪が、ふさふさして腰までかかる。
今日は特別な日。
ムギのためにサプライズゲストが来るという。
服は白い肩と背が露出するワインレッドでベアトップのドレス。鹿児島産の黒牛のステーキを口にしていた。臭みはまったくなく、ウェルダンでも肉質はやわらかい。
サプライズゲストに対して、恥ずかしくない態度を見せなくては。
2人がけのテーブルすべてには、汚れひとつない白いバラ模様のテーブルクロスがしかれている。彼女の背後の壁には造花と、飛び飛びに描かれたぶどう等の果物の木。一種の趣深さを出している。結婚式場として使うにも申し分ない。
重役たちは食前のワインを飲んで、ほんのりと顔を赤らめていた。
「お姉ちゃん、サプライズゲスト、来たよ!」
ムギの妹分(琴吹家の執事の娘)、齋藤菫が声をかける。ストレートの腰までかかる金髪、青い目はつぶらである。水色のシックなノンスリーブのワンピースに、白い真珠のネックレスをした姿が鮮やかだ。
「菫……。とうとう来たのね。私がいつも会うのを楽しみにしてる人なんでしょ? 誰なの?」
「それはこれからの秘密。私とも知り合いというのがヒント」
菫とも知り合い? 誰かしら?
ムギは期待を寄せた。菫は脇により、ゲストの顔を見せた。
サプライズゲストの顔を見た瞬間――
ムギの一声は、
「ああっ!!??」
かつて自分が恋心を抱いていた、榊野学園の女バス特待生、甘露寺七海である。
「か、甘露寺さん!?」
「あはは、来てしまいました」
七海は頭に手を当てて、やや硬い笑みを浮かべた。
長身で男を思わせるざんばら髪の青い短髪。服は白いYシャツの上に黒いパンツスーツという姿だが、お椀型の胸や腰の柔らかいカーブが妙に目立っている。『胸のついたイケメン』っぷりは相変わらずである。
伊藤さんもかなりかっこいいけど、甘露寺さんがわずかに勝ってるかな。ムギは思った。
「どうして!?」
「貴女の両親に『ムギさんの憧れだから』ということで誘いを受けたんです。齋藤さんからもお誘いを受けて……それにしても、こんな豪華なパーティー、私には初めてです」
ぎこちない笑みをそのままに、七海は菫にも頭を下げた。
「……それにしても、菫と甘露寺さんが知り合いだったなんて……」
「妹の八重が、斎藤さんのお世話になっていて……斉藤さん、八重と心ちゃん、うまくいってますか?」
「ええ」菫はとある子供クラブで、八重とその友人の世話をしていた。「心ちゃん、八重ちゃんと一緒にいて楽しそうですよ」
「何もかも、斎藤さんのおかげです。ありがとうございます」
七海は再び、今度は深々と頭を下げた。
ムギは信じられなかった。
榊野学祭で自分を脅して無理やり彼女の派閥に引き込んだこの人が、こんな深く頭を下げられるなんて。
同時に――
七海は、ムギにとってずっと片思いの人だということも再確認できた。
まだ彼女に、恋してる。
心から。
彼女の本当の姿は、どちらなのか。
菫の誘導で、ムギと七海は白いテーブルを挟んで、窓際の同じ席に座る。傍から見て無言だと怪しまれてしまうから、いつの間にやら話をしていた。
「ムギさんって一人っ子ですよね。斎藤さんとは、どんな関係なんですか?」
「私の家の執事の娘なんですけど、同じ家で姉妹のように育ってきました。ということは、妹とあまり変わりないかも」
「うちの八重は聞かん坊なんですけどね、本当に世話がやけます」七海は苦笑いしながら、「心ちゃんと友達になってから、だいぶ落ち着いた気にはなってるけどね。妹がいると、否が応でも面倒見なくちゃいけないからなあ」
するとムギは、妙におかしさがこみあげて吹き出してしまった。
「ムギさん?」
「いえ……唯ちゃんの例もあるから。妹の憂ちゃんに世話になりっぱなしで」
「……そういえば伊藤も、妹の面倒見がいいと世界から聞いたなあ。本当に好きな人には、あいつも一途なんだろうな」
とりとめのない話が続く。世間話をするうえで、甘露寺さんと話す分にはしこりがない。
おそらく、あのことを持ち出しさえしなければ……。
そのことはいずれ話さなければならないだろうが、まだこうして、気兼ねなく話せることが、ムギにはうれしく感じられた。
「すみません、ちょっとアイスティー、取りに行ってきます」七海はそっと立ち上がり、ドリンクバーのところへ向かう。「えっと、こういうパーティーってなれないからなあ……」
呟きながら彼女は、スーツ姿の男やドレス姿の女をかき分け、ドリンクバーにたどりついた。レバーを引っ張り、グラスに飲み物を入れる。
あっ、それは!
ムギが立ち上がるより早く、七海はグラスに浸かった、クリアな茶色い液体を口につける。
「うっ……お酒……?」
間違えたようである。
「ちょ……甘露寺さん、大丈夫ですか?」
ムギは思わず、ドレスの裾をまくり上げながら七海に駆け寄った。
アルコールに弱いのか、ムギに向き合った七海の目は、とろんとなっている。頬も真っ赤になってしまっていた。
前にふらりと倒れてきた七海の肩を、ムギは両手で受け止め、彼女の右腕を首にまわして、脇を抱える姿勢になる。七海の頭は完全に力が抜け、前にうなだれていた。
「あ……ありがとう、ムギさん……すみません……アイスティーとブランデー間違っちゃった……」
七海は、力ない声で言う。
他のお客もどうしたどうしたと、2人を注目する。とはいっても皆々お酒が入ってしまっており、特に心配する気配はないようだが。
「お姉ちゃん? 甘露寺さん?」
その中で菫がすべてを察知したらしく、心配げに2人の前に出てきた。
「あ……大丈夫です……斎藤さん……」七海は手を振りながら、「アイスティーとブランデーを間違えて、ちょっと酔っちゃっただけなので……少し休めば回復すると思います」
「甘露寺さん……」
ムギは七海をおんぶする。ムギより背の高い七海をよく担げるものだと、皆感心の声。傍から見てバランスが悪いが。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「平気よ菫。私が甘露寺さんを部屋に連れて行くわ」
「本当に、大丈夫?」
「大丈夫。それに、2人きりでいろいろ話したいことがあるから」
ムギは七海と共にホテルのエレベーターに乗り、手配された部屋に連れて行く。
そこは20平方メートルぐらいの、コンパクトなシングルルームだが、11階である為なかなか見晴らしがよく、鹿児島中央駅の2つの駅ビルと、手ごろな観覧車から放たれる虹色の光が向こうにはっきりと見えていた。窓の手前にある黒いレザーカバーのついたテーブルと椅子も、勉強や仕事をする上で最適な大きさである。その右隣にはフカフカそうなベージュ色の肘掛け椅子が。
さらに左前には薄型の漆黒のテレビが取り付けられ、真ん中にシックな灰色のフローリング、右側に真っ白なベッドが置かれている。そのすぐ隣には、黒色で布製のキャリーバッグがあった。七海のだ。
ふらふらの七海をベッドの掛け布団の上に座らせる。彼女は少しぐったりとしているが、さすがに上体を起こすことはできるようだ。
「ありがとう、ムギさん……」
ムギにとっても、このシチュエーションになってほしかった。ようやく2人きりだ。
ムギの表情が消え、両手が腰のあたりまで落ちていた。
言いたかったことは、ただ1つ。
気がつくと、低い声で切り出してしまっていた。
「ずっと2人きりになりたかった……心の奥底で、ずっと願っていた……このことを話したかった……切り出したかったんです」
「え……?」
七海は眼を見開く。
「甘露寺さんにも、私にも、思い出したくないことではあるんでしょうけど……」ムギの両拳に力が入り、切り出した。「りっちゃんから聞いたんです。甘露寺さん、榊野学祭後にひどい目にあったと……自分の痴態を皆に見られたと……」
「あ……世界か……」
いつにもまして、ムギは握りしめた拳に力が入っていた。
「貴女の不幸を喜ぶつもりはない……でもこれで、虐げられる人間の気持ち、痛み、分かったはずでしょう……。
私も……私の中の理想の貴女の像が、崩れてほしくはなかった……」
「ムギさん……」
俯いていたムギの顔が上がろうとするが、どうしても七海の顔が凝視できなかった。
その綺麗な顔立ちを見てしまえば、自分の意志が揺らいでしまうような気がしたから……。
「なんで……なんであんなことをしたんですか……?
私を脅して貴女の派閥に無理やり引き入れて、桂さんだけではなく、澪ちゃんにまで危害を加えて……」
七海は何も言わなかった。言わなかったのではなく、言えなかった。ムギは絞るような声でつづけた。
「私は、ずっと貴女のことが好きだったんです……なのに、なのに、なのに……なんで、なんで、なんで……あんなことをしたんですか……?
私……本当に……甘露寺さんのことが……好きだったのに……!!」
いつの間にやら、ムギの声が細く高く、震えるものになった。
しばらくの間、沈黙が流れた。
窓から見える鹿児島中央駅前の駅ビルは、夜が深まって繁華街の風を催し、明るくにぎやかなのだが、そこからの音は全く聞こえない。
一刻ほどたって、七海が口を開く。
「弁解する余地もないです。そのことはずっと、私も気にしてましたから」
「……」
「あの後、ずっとムギさんの声が、私の頭の中で響いていたんです。
『なんであんなことをしたの?』って。
世界を守るためって、自分に言い訳し続けてきたけど、本当はただ、自分にとって気に入らない人間を徹底的に追い詰めたかっただけじゃなかったかって」
「え……」
「どうしてもここまでの地位を得るためには、他者を排するしかなかった。
気がつけば、メンバーのけがにも内心は喜ぶようになってしまっていたんですよね。『これで私がレギュラーだ』って……。
まして、女子みんなから嫌われていた、桂が相手となっては……。
もともとあいつは空気の読めない発言が多くて、みんなから嫌われてた。
『みんなもそうだしな』という思いと、あいつのとびぬけたプロポーションへの嫉妬もあったのかも」
「……」
「私達の校風は、本当に殺伐としている。自分の目的のためなら他者を平気で蹴落とす。そういうところに、いつの間にやら私も染まっていた」
「そんな……」険しい表情でムギは俯いたまま、「そんなの、理由になりません……」
「そう……でしょうね」
どんな理由があろうと、その行為を許せないのは分かっていた。でも、しぼんでいる七海は、非常にしおらしかった。
「榊野学祭のビデオ上映会で失脚した後、ようやく気づいたんです。私は仲間と同時に敵を多く作ってたんだって。
本当に人を惹きつけられてはいなかったってことに」
「……」
「バスケの特待生で、有頂天になってたこともあったかもしれない。自分がみんなを引っ張っていくんだって。その思い上がりが、榊野学祭であんなことをさせるに至った。貴女が私のことに興味を持っていて、大人しくも見えたから、引き込むにはいいと思ったんだ……」
七海はふらふら立ち上がり、ムギに向き合うと、黒いカーペットの上で深々と土下座をした。
「貴女のことも、秋山さんのことも考えてなかった。申し訳ない……」
「……」
うつぶせの七海の表情はよく見えなかった。でも、その下の顔がどうなっているのか。見たかった。
「……気持ちはわかりました。顔を上げてください」
ムギは、声をかけた。
七海は、顔を上げた。
その目は潤んでおり――。顔は面長で、非常に整っていて、目元が涼しく――。
ムギは、ごくりとつばを飲み込んだ。
確実に、落ちてしまう。
「……甘露寺さん……」
でも……。
これでいいのかもしれない。
「私……ムギさんのことが、好きになりました」
「え……」
ムギは目を見開いた。『自分を脅迫した人間』と片付けられない自分にも気付いた。
初めて七海を知ったときから、ムギもまた、彼女を好きだったんだ。
もちろん普通でないことは分かっている。でもなぜかムギは、生まれた時から女子にしか興味を持てなかった。
「恭一とは、いずれ別れるつもりでいます」
「え……? 確か花山院さんって、甘露寺さんとつきあってるんじゃ――」
ここまで言って、ムギは寄ってきた七海に片手で口をふさがれた。
「こんなときに、やめてください」七海の顔が赤くなる。「ごめんなさい。私が本当に愛している人は、ムギさんだったんですよ。恥ずかしながら今になって、私自身も気づきました」
「嘘……」
この言葉を、自分は望んでいた。本当に。
七海もムギと同族だということが、それに加えてうれしかった。ムギの目も潤んだ。
でも――
やっぱり許せなかった。
「でも……でも私……」
「わかってます……でも……ムギさん……」
七海はムギを、前からきつく抱きしめた。七海の弾力性のある腕と、体の温もりが背からつたわってくる。スーツのざらざら感は感じられない。
それと同時にムギの体が、芯から熱くなる。
じゅうっという音が、ムギの腹の奥で聞こえたような気がした。
たまらなかった。
「ム――」
ムギは背伸びをして、七海のうなじにぶら下がるかのように両腕を回すと、彼女の唇を思わずふさいだ。
その感触を思いっきり味わいたくて、舌を思わず突き出す。七海もそれに呼応するかのように、舌をからませ始めた。
リップクリームの付いた、柔らかなサクランボ色の唇。滑らかな舌。ムギの腹の奥がさらに熱くなり、じゅうっという音が再び聞こえた。
「んっ……。ん……はあっ……。ん……。」
絶え絶えの吐息が、お互いの耳から聞こえる。やがて七海のほうが口を離した。
「甘露寺さん?」
「すいません。急なことで……息苦しくなっちゃって……」
「甘露寺さん……」
今度は七海のほうからキスをしかけてきた。露なムギの背に手と腕をまわして。七海の大きな手のひらと細長い指は、温もりがあり、心地よかった。
舌の唇へのなめまわし方が、彼女らしく攻撃的で素早い。ムギの赤いリップがすべてなめとられてしまうと思えるぐらいに激しかった。
「はあっ……んっ……」
「んっ……ん……」
一番恥ずかしい部分どころか、全身が溶けそうな気がする。でも、たとえこのまま自分自身が溶けても、この瞬間を大事にしたい。ムギは思った。
急に、妙なしびれを感じた。胸とお尻に。
「っ……」
「あ……痛かった?」
思わず体を離すムギに、七海は声をかけた。いつの間にやら、彼女の呼吸使いが荒い。
ムギは熱くなった顔のまま、ぶんぶんと一生懸命首を振る。
「大丈夫……。お願いです、続けてください……。でないと、私……」
ムギは七海に体を預けていく。
「ずっと私自身が、恭一に与えられてたことなんだけど……。ムギさんにもしたくて……」
七海は再び、左手でムギの胸を、右手でムギの臀部を、円を描くように愛撫し始めた。
「あっ……ん……」
ドレス越しの刺激だが、心地よいもの。ムギの頭が七海の腕の中でのけぞる。体がぞくぞくと震えた。
「んっ……! ああっ……!!」
続いてムギの絹のような白い肌に、七海の口が吸いついた。舌を絡め、七海はムギの柔らかなうなじにマーキングするかのように唇を這わして行く。耳たぶに七海の長い手がすりつき、気がつくと七海の首に回していたムギの両腕に思いっきり力が入った。折れないだろうか。
「ひうっ……うんっ……」
頭がエビのようにのけぞり、うっとりしたままムギはその感覚に酔いしれた。
七海の頭がムギの首から右鎖骨に移動したとき、
ピリリリリッ!!
急にムギのかばんから、大きな着信音が流れてくる。
七海ははっと我に返ると、ムギから体を離す。目は前髪でよく見えない。
ムギはどうしていいのか分からなかった。このまま、ずっと七海が自分を求め続けてほしかったのに。
スマホのディスプレイを見ると、父からの電話である。
「あ、もしもし……お父さん?」
甘露寺さんはどうした? と聞いてくる父。
「大丈夫。お酒を間違って飲んでちょっと酔ってるけど、だいぶ落ち着いたから。え? ……パーティーに戻ってほしい?」
その声を聞いて、七海にも理性が戻った。
そうだな、ムギさん忙しいしな……。
少し肩を落として、がっかりしていた。七海のジェットのような黒い瞳が、わずかに光を失う。
…………
このままで、いいのだろうか。
一方のムギは、そんな風な気がしてならなかった。
許せない、けど……。
許したい、許せない、けど……。
今の甘露寺さんは、自分を求めてくれている。
そして何より、先ほどの感触が忘れられなかった。もっと味わいたかった。
決めた。
「ごめんなさい、お父さん……。私、甘露寺さんの部屋で泊まってくるから」
え?
七海は一瞬、耳を疑った。
「今夜は、今夜だけは、ずっと甘露寺さん……いえ、七海さんと一緒にいたいの……ごめんなさい……」
父も戸惑っているようだったが、ムギは半ば強引に切ってしまった。
「ムギさん? ……それに、『七海さん』って……」
七海の戸惑いの声。
何も言わずに、ムギはふらふらと端にある白いチェーンをつかみ、窓の茶色いロールスクリーンを閉めた。
芯からの体のほてりを、どうすることもできなかった。服がもどかしく、すぐに脱ぎたかった。しかし、両手がぶるぶる震えて、ドレスの裾を掴むのに苦労した。
服を優雅に脱ぐのだけは忘れなかった。脱いだ後はすぐに綺麗に畳むことも、両親にしつこくしつけられてきた。
がたがた震える手で、白いガーターベルト、赤いワンピースを四つ折りにきれいにたたんでいき、七海に向き合った。白いふくよかな胸を、両腕で必死に覆い隠す。
一糸まとわぬ自分の体は、胸はある程度大きいものの、色はなまっ白くて、大根足である。七海が気に入ってくれるのかどうか……と思ったところ、七海は目を見開き、頬を赤らめてドキドキしながら、
「ム……ギさん……本当に……綺麗ですね」
「七海さん……」
長い足がもつれそうなほど急いで近づき、七海はムギを強く抱きしめた。
ムギも七海の黒い背広に腕を回す。思わずお互い、体を愛撫していた。七海はさりげなく、ムギの三日月のような金色の太い眉に舌を這わす。
「? ……七海さん?」
「ムギさんの眉って、たくあんではないかといううわさをちょっと聞いたんです。嘘だとはわかってたんですけど、つい……」
もちろんたくあんではないので、味はない。ムギは顔を真っ赤にして、
「な、なに言ってるんですか。眉が食べ物なわけが――」
言いかけて、敏感な首筋に湿りっ気と柔らかな感触、神経をくすぐるような息を感じ、ムギは再びのけぞった。
七海がまた、ムギのうなじに口を這わしてきたのだ。
「あ……っ……や……。首……感じ……」
続いて耳の甲に、七海の細くて長い指が重なる。くすぐったい。
「ひぅ……あ……」
七海と違って、ムギは異性との経験が全くないが、女性にされてもこんなにも感じることができるなんて、自分では信じられなかった。
「んっ……あ……っ」
再び未知の感触を覚え、ムギの体が一瞬硬くなった後、その感覚に身をゆだねる。目は据わり、涙がにじんでいた。
ムギの臀部に七海の左手が、右胸に右手がいつの間にやら忍び寄り、愛撫を繰り返していた。胸が七海の長い指に合わせて形を変えていく。
「や……あ……ふああ」
一番敏感な突起には触れないようだが。
「あ、あれ……触ってくれないんですか……?」
「あ、いや……」七海は動きを止めて、「そういうの、『金庫くりくり』っていうんですけど、あんまりよくないから……。少なくとも恭一はそれがへたくそ」
思わずムギは、ぷっと吹き出してしまった。七海はそれをごまかすつもりなのか、先ほどより力強く、ムギの敏感な部分を愛撫していく。
「ああっ……や……ぁ……!」
気付くと抱きかかえられるように連れていかれ、彼女は七海とともにベッドのそばに来ていた。ビジネスホテルにはよくありそうな、1人用の硬めのベッドであるが、汚れ一つない白いシーツが敷かれ、いいベッドメーキングがされている。横幅も、2人一緒になって寝られるぐらいに広い。
七海の黒いスーツが、ムギの白い肌にじかに触れ、ゴワゴワして違和感を感じる。
しばらく七海は、むしゃぶりつくかのようにムギの敏感な部分を撫で回した後、そのまま抱き倒すかのように、2人一緒にベッドの上に、どさりと倒れこんだ。
「うっ」
「あ……すみませんムギさん、つい……痛かった?」
「大丈夫」
横倒れになったムギの体には、もう力が入らない。七海が立膝で立ち上がるのを見守ることしかできなかった。七海の額にも、甘酸っぱそうな汗がにじんでいることに気づく。
「ムギさん……私も……もう……」
七海はもどかしげにいうと、黒い上着の2ボタンを外した。
やはりあれだけのことをやった『女番長』だからなのだろう。七海は下着のホックをはずすのももどかしげに手荒に衣服を脱いでいく。Yシャツのボタンが弾けそうだった。
畳みもしない、一見男物の黒いスーツとYシャツ、それに緑色の下着が、黒いカーペットの床にひしゃげた。
露になった七海の体を見て、ムギの顔と体が、風邪でも引いたかのようにさらに熱くなった。
片腕で隠している七海の胸は、お椀型で自分のより大きく、ハリがあって血色もよかった。バスケをやってただけあるのだろう、比較的筋肉質な体ではあるが、ほっそりしていて無駄な脂肪もついていない。
「本当は私……恭一にも体を見せるのが不安だったんだ……筋肉質な女性って、嫌いだろうって……」
「あ、その……実は私も……不安だったんです……筋肉……ついてるらしいから……」
実をいうとムギは、ほかの放課後ティータイムの人々よりBMIが高い。ブヨブヨというわけではなく、やはり筋肉による体重増加なのであるが、それが自身にとって一抹の不安になっていた。
女性にとって筋肉って何なんだろうな。このとき初めて、2人は思った。
「七海さん……」
背の白い掛布団が肌に心地よいなかで、寝返りを打ったムギは七海に向かって両手を差し伸べる。
仰向けのムギに対し、大兵の七海が覆いかぶさった。両者の一糸まとわない白い体を、枕の傍らの電灯が照らす。
「ん……」
お互いの唇と舌が重なる。2人の弾力があり、ハリのある胸がぶつかってひしゃげる。ムギはまた、七海の首に両手をまわす。七海のシャンプーの香りは、ミントのようだ。
七海の舌の動きは早く、まるで相手を征服するかのごとし。
唇の柔らかさと舌に心を奪われていると、急にその感覚がなくなる。と思った瞬間、うなじ、腋下、胸の先端と、敏感な部分に先ほどの感覚が走り抜ける。
「や……ああ……そこぉ……だめぇ……」
再び七海は、獲物に食らいつくかのように、夢中になってムギの胸のふくらみを吸った。いつも彼氏にされていることを、ムギにもさせてあげたかった。その快感を、ムギにも味わわせてあげたかった。
ムギは震えながらも、されるがままになっていた。頭が舌の湿り気と柔らかさを感じるたびにぐるぐる回る。
気がつくと七海の舌が、胸から上腹、臍へと行き、続いてムギの一番恥ずかしい部分へと進んでいった。
思わず両脚を閉じようとするムギだが、七海は両手でそれを押さえ、股間のピンク色の芯の部分を嘗め回していく。
「あっ!……やああっ……」
ムギの頭が大きくのけぞった。思わず七海の頭を両手でぎゅっとつかむ。蛙のようなポーズ。
「やああ……七海さん……それ……だめぇ……私……だめに……なっちゃいますぅ……」
「ムギさんの……これ……おいしい……甘いです」
七海もムギに強く髪を引っ張られ、痛いはずなのだが、動じることもなくムギの敏感な部分をぺろぺろと嘗め回していく。
「あっ……やあっ……きちゃう……気持ちいいのきちゃうぅ……」ムギの頭がぐるぐるとうごめいていく。「ひああっ……くるうっ……いくうっ……!!」
肩を張りあがらせ、体は硬直し、頭をのけぞらしながら、ムギは頂点に達した。
「はあ、はあ、はあ……」
汗と涎でドロドロになったムギの顔を、枕元にあったティッシュで優しく七海がふき取ってあげる。ムギはしばらく、全身が脱力した状態になっていた。
「ムギさんの声を聞いてたら、私も気持ちよくなってきちゃって」七海は自分の下半身をムギの下半身に近づけながら、「一緒に気持ちよく、なりませんか……」
「はい……」ムギは、今まで隠れていた自分の気持ちに気付く。「そうだった……。私、ずっとそうしたかった……」
すると、七海がようやく心の底からほほ笑んでくれた。
「いつも私が恭一との触れ合いの中で、ずっと思っていたことですが、まさかムギさんに言われるなんて……」
ムギはくすくす笑う。
「あ、その前に……」ムギは七海の胸を凝視する。自分のより大きいが、柔らかそう。「ちょっと七海さん、胸……触らせてもらっていいですか……?」
「え!?」
七海は思わず、自分の肉まんのような胸を両手で隠した。
「……。だめですか……?」
「え、あ……」七海はムギのねだる声に、両腕の力を緩め、「いいですよ……」
ムギは七海の左胸を右手でぎゅっとつかむと、まるで赤子のように、敏感で硬い赤い突起にぺろぺろとむしゃぶりついていく。
「んあっ……あ……ぁ……ムギさん……」
頭が前に思いっきり倒れる七海を気にもかけずに、夢中でムギは七海の胸をもみほぐし、より硬直化した薄桃色の突起を吸っていく。
ふいとムギは、妙な記憶がよぎった。赤子で物心もつかない頃、母親の温もりに守られて抱かれていた時の安堵感――
夢中になって、母から出る栄養を吸っていた、あの時――
もう忘れているはずなのだが、なんでこの時によみがえったのか信じられなかった。誰しも胸は母性の象徴であり、永遠の憧れなのだろうか。そんなことを考えながら、自分の指に合わせて形を変える七海の大きな胸と、すすり泣くような声に全感覚をゆだねるムギ。
「んっ……ん……」
「あっ……んっ……」
思わず七海の涎が、ムギの金色の頭の上に落ちる。ムギも濡れた感触で我に返った。
「あっ、汚し……」
「ごめんなさい……つい夢中になってしまって……」ムギは七海の身体から頭を離し、「七海さんの声を聞いてたら、私も気持ちよくなってきちゃいました」
すると、七海はぷーっと吹き出し、思わずけらけら笑ってしまった。
「それ、さっき私が言った言葉です」
「そうですね」ムギもくすくす笑いながら、「七海さん、私と一つになってくれませんか?」
「はい」
引き続き上体を起こしたまま、白いベッドの上でお互いに体を近づける。
「あ、あれ……」
ムギのやや太いが、引き締まった脚を開いた七海は、動きを止めてつぶやく。
「七海さん?」
「あの……一緒に気持ちよくなるための体形が分からなくて……」
それを聞いてムギは、ぷーっと吹き出してしまった。
「ムギさん?」
「そんなの……恥ずかしくて私には言えないかも……」
すると、七海の顔も紅潮し、
「あ、私は経験豊富だから、ついつい言ってしまって」
ムギは上体を起こし、後ろ手で這いながら七海に少しずつ近づいた。
互いの脚と脚が絡み合い、何やらつぶれたX字のようになる。一番恥ずかしく敏感な部分が、お互いにぶつかると、痛みとくすぐったさのような感覚がお互いを支配した。
ふとムギは、右太腿に妙にくすぐったい感触を感じた。七海の左手が、ムギの脚を愛撫している。
「な……七海さん……」
「いや……ムギさんの肌って、白くてすべすべでいいなあって思って……」
「そんな……筋肉がついて、大根足で、本当は七海さんには見せにくかったんです」
「金髪といい、白い肌といい、ムギさんって、本当は外国人なんですか?」
「それが、私にもわからないんですよね……。親は世界をまたにかける企業の社長なんだけれど……ルーツはわからないと言っていました」
「そうでしたか……、でも、とってもきれいですよ……」
「ありがとうございます」
ムギは涙ぐんでいた。思わず下半身を七海のに押し付けるように動かす。
クチュリと音がした。
「んんっ……」
思わずムギの顔が、快感にゆがむ。もっと味わいたくなった。円状に下半身を動かしながら七海のに押し付ける。
「ん……」
「あ……」
鼻から思わず声が出てしまう。七海もムギのに押し付けながら、無軌道に下半身を動かす。
「あっ……」
「んんっ」
何も考えられなかった。秘所を互いに押し付けて、ぎこちなく、でたらめに腰を動かした。七海はともかくムギのほうは優雅に動きたかったのだが、お互いの感触と体温を共有したいという思いと、恥ずかしいところから湧き上がる快感をどうすることもできなかった。
くちゅくちゅと激しい音が沸き上がる。
「ひぁっ」
ムギは上体を強く七海に抱き寄せられ、ヴァンパイアに吸血されるかのように首筋を吸われていく。さらに快感が高まったが、天井を破ることへの恐怖も感じるようになった。
「あっ……あっ……七海さんっ……七海さんっ……」
「ムギさんっ……ムギさん……いいっ……」
「七海さん……私……ずっと……こうなりたかった……」
「はあ……はあ……ムギさん……ムギさんっ……私も……こうしたかった……我慢……しないで……ください……」
2人はこすり合わせている敏感な部分をさらに激しく動かしながら、その部分を見つめる。白いベッドがぎしぎしと音を鳴らした。
気が付くと七海の頭が沈み、ムギの胸がむしゃぶりつかれるように吸われていた。七海の両腕はムギの背に回り、再びムギは七海の首にしがみつく。
「ふあああっ……」
もう訳が分からなかった。
「ああっ……もっと……お願いします……!!」
「ほんと……きれいですよ……ムギさん……ううっ……」
「私……七海さんと……ひとつに……ひとつにっ……なりたかったっ……んっ……すきっ……七海さん……」
「私も……ムギさんと……一緒に……いきたい……ん……」
お互いに目をつむっているため、激しく感じる皮膚感覚と、接触している部分のグチャグチャいう音以外は何も感じられなくなっていた。
「ムギさん……ムギさんっ……私……もう……」
「私もっ……七海さん……あっ……んっ……七海さん……一緒に……一緒にぃっ……」
「もう少し……ムギさんっ……我慢してください……い……いくっ……!!」
クチュクチュという音の中で、限界はきた。
お互いの声は大きく、お互いに聞こえたはずだが、2人の頭に残らなかった。
我に返ると2人は、白いベッドの上で、折り重なって倒れこんでいた。ムギの白い体と、七海の血色の良い体が絡み合い、全身から汗が出ていた。
暖房は弱いが、寒いどころか体中がほてっている。いったん2人とも立ち上がると、白い布団をまくり上げて中に入り込み、再び体を寄せ合う。
「やっぱり、私……」
「え……」
「私、七海さんのことが好き……。
でも、榊野学祭のことを許すことはできません」
「……ですよね……ムギさん……」
再び七海は曇った顔で、横になったまま俯いた。
が、再び顔を上げると、ムギの瞳をまっすぐ見つめ、彼女の左頬に触れた。温もりが顔から伝わる。
「……それでも、いいです」
「え……?」
「私が、貴女や放課後ティータイムと一緒にいられれば、それでいいんです。
いつか、一緒にお茶をしながら、こうして笑いあえればなって」
「七海さん……いつか桂さんにも、同じことを言ってくれませんか?」
七海の表情が再び曇る。やはりだめなのか。
「……だめですか……」
ムギも俯いた。そんな彼女の左頬に重なったままの七海の右手。顔を上げると、七海がにっこりと笑っていた。
「約束はできませんが……いつかそうなるようにしたいと思っています」
「ほんと……なんですね……」ムギの心が温まる。「そうなったらようやく、私の七海さんが『理想の七海さん』になる気がするんです……」
「はい」
ムギと七海は、お互いににっこりと笑いあった。
ムギの目じりには涙が浮かんでいる。
と、急に気の遠くなるような睡魔が、ムギを襲い、彼女は意識を失った。
目が開いた。
そこには、白いシャンデリアとピンクのレース。西洋の王宮を思わせるロココ。
「お姉ちゃーん」
妹分の菫の声が、耳に響く。
「あれ、菫……」
なんとなくな気がしたが、横に七海の姿はない。自分も例によって、胸元に青リボンが付いた白いネグリジェを着ている。
夢、だったんだ……。
ムギは素直に受け入れようとしたが、どうしてもできなかった。夢の中の七海の愁いを帯びた顔、恍惚状態の目の据わった顔、そして間近に見た微笑が、どうしても忘れられなかった。
あんなことをされても、私……。甘露寺さんのこと、忘れられないんだ……。
改めてムギは、自分の心の奥底の気持ちを理解した。
「律さんと西園寺さん、迎えに来てるわよ。今日はみんなで榊野ヒルズに行くんでしょ、お姉ちゃん」
「あ、うん。今行くわ、菫」
「おいーす! ムギ!」
「おはよう、ムギさん」
ムギの目の前で、田井中律が手を振り、その横で西園寺世界が軽く頭を下げた。
「りっちゃん、西園寺さん、おはようございます」
ムギは2人の前に駆け寄りながら、ふと思った。かつてりっちゃんの隣には、幼馴染の澪ちゃんがいつもいて、互いにどつきあったりしたものだが、今は彼女の代わりに、西園寺さんがいる。
どうやら世界の紹介で、律は榊野男子生徒と付き合い始めたらしい。あれだけ彼氏をほしがっていた律故、致し方ない気もするが、どこかに違和感を感じた。
「ムギさん?」
勘の鋭い世界が、何やら感づいたかのように言う。
「いえ……甘露寺さん、どうしてるかな、って思って」
世界は少し、何かを探ろうとする目をしてから、
「七海も来ますよ。まだ、かつての元気は取り戻せてないようですけど……」
不安と安心が半々のような口調で言う。
「ま、人の不幸を喜ぶつもりはねえけど、あいつも少しは懲りたんじゃねえのかあ」
律はあっけらかんと言った。
「そうですか……」
ムギは俯き加減に返す。
(許してくれなくてもいい、一緒にいていいですか?)
夢の中のこと、夢の中の七海の声が、ムギの中で響いた気がした。
甘露寺さんは……いつになったら、『私の理想の甘露寺さん』になるのだろうか……。
ムギはそう思いながら、木枯らしの吹く空を見上げた。
青い空に、白い筋雲。
1人ムギの屋敷に取り残された菫は、昨日見た夢を思い出し、呆然としていた。
自分が姉と慕う人が、甘露寺七海さんと一糸まとわぬ裸形で抱き合い――
お互い据わった眼のまま、下半身の一番敏感な部分をこすり合わせ、甘酸っぱそうな汗を全身から流して――
抱き合って、お互いの名前を呼びあって、鼻にかかった甘えるような声を出して――
「お姉ちゃん……」
1人呟いた。
終わり
あとがき
まさかCross BalladeシリーズでまたR-18、しかも琴吹紬×甘露寺七海の百合物を描くことになるとは思ってもみませんでした。
この2人、誕生月が同じ7月なのです。(ムギは7月2日、七海は7月20日)
場所が鹿児島というのも、僕が泊まったホテルをモデルに描きやすさを考えて設定。(モデルはソラリアホテル鹿児島。ちなみに前作で平沢唯×伊藤誠が泊まった旅館のモデルは、伊勢外宮参道伊勢神泉)
本当はディズニーランド界隈のホテルを舞台に『山中さわ子×澤永泰介』でいきたかったのですが、この小説を描き始めたころ僕自身がホテルをとれなかったのでカット。いつか描きたいところです。
似ているところ、正反対のところを強調して描いたつもりです。
ムギは力持ち、七海もスポーツをたしなんでいるということで、共に比較的筋肉質ではないかということと、お嬢様育ちゆえにムギは優雅に、女番長ゆえに七海は荒々しく動作を描写したつもりですが……どうでしょう?
本当は『思い出のマーニー』のように2人にフォークダンスを踊らせたかったのですが(マーニーよろしくムギが男役)、泊まったホテルのホールには踊れそうなスペースがなかったのでカット。
余談ですが、最近初代プリキュアの雪城ほのかと美墨なぎさを見るとこの2人を思い出します。
もともとムギは、百合好きというところが原作でもあったんですけど、もしかして本当に女の子にしか興味がないんじゃないかというイメージがありました。(LGBT? 僕の知り合いにもいるけど)
ムギはフェミニンかつガーリーだし、七海のような『胸のついたイケメン』には一目ぼれしかねないんじゃないかと。
榊野学祭以来、ムギは七海を完全に嫌っているかというと、そうではなくて、愛する感情も残っているんですね。憎んでいたら完全に無視なんだけど、愛しているからそれもできないと。
劇中の行為は、そんなムギの思いが夢の中で具現化したものです。(前回の平沢唯とダブるなあ。)
七海のほうも、ムギを完全に嫌っているわけではないという設定です。2nd movで2人が和解できるかどうか……それは秘密。ちなみに本編に向けて伏線がところどころばら撒かれてたりして。
この組み合わせ、琴吹紬×甘露寺七海ができたおかげで、レパートリーがぐっと増えた感じ。
8組16名、すべて行けそうです。
このR-18特別編は、話によって主人公が異なるオムニバス形式になります。
これから先ほど述べた
山中さわ子×澤永泰介
を筆頭、
中野梓×清浦刹那
真鍋和×加藤乙女
鈴木純×黒田光
を中継ぎ、
田井中律×西園寺世界
秋山澪×桂言葉
をラストに、と考えているのですが、恐ろしいほど遅筆なのでいつになるやら。