※この作品はR-18です。

Fate妄想集   作:メルヘンに気ままに

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お久しぶりです!大変お待たせいたしました!ここ1ヶ月程お仕事の都合でインターネッツに手を出せる状況に無かったのです…もちろん蒸発するつもりはないので、そこの辺りはご安心を…そして久しぶりに書くのはまさかの妄想集…腕ならしと皆様に無事を知らせたかったのです…

それはそれとして…なんか評価バー赤くないですか…?凄く嬉しいです



妄想集〜沖田さん〜

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 

「…マスター、どうかしました?顔がお硬いですよ?」

 

ふと、君は聞いてきた。言えない、言えるわけがない。

 

「…いいや、なんでもないよ、ただ疲れてるだけ……ありがとう、沖田さん。いつも助かるよ」

 

「いえいえ!マスターに喜んでいただけるなら私も嬉しいですから!」

 

君の笑顔はとても眩しく、綺麗なものだ。だからこそ言えない。その顔に血は合わない、なんて君を、君の今までを否定するようなことは、口が裂けても言えない。

 

〜〜〜

 

「…いてて」

 

「大丈夫?…うわ、結構深いよ……本当に、大丈夫?」

 

「もちろ…ん、ですとも!!」

 

元気そうに返事をする彼女の姿に俺はまた心が痛むのを感じた。嘘ではないのだろう。恐らく彼女は死ぬことを恐れていない。それ以上に戦えないことを恐れているのだろう。

 

「……気を付けてね…?」

 

「…?えぇ…気を付けます」

 

だけど、それでも少しは俺に頼ってよ。そんな風に思ってしまう俺が俺は嫌いだ。どうしようもなく女々しい俺が、嫌いだ。

 

〜〜〜

 

「うーん、やっぱ立香さんの隣は安心しますねぇ…」

 

「あははは、なにそれおばあちゃんみたいだな」

 

「…むぅ、立香さんだってさっきお茶呑んでた時のあのア゙〜ってやつおじいちゃんみたいでしたよ!」

 

なんてことのない昼下がり、俺は君と一緒にいれるだけで幸せだ。君も楽しいのだろうか。ふとそう思った時にはもう口に出ていた。

 

「沖田さん…俺さ」

 

「はいはい、なんでしょう?」

 

「…俺、沖田さんが好きだ」

 

「……ん?……ぇ、えぇ!?わ、私ですか!?!?」

 

思ったより大胆な質問になってしまったが男は度胸、震えそうになる声に無理やり力を入れその弱さを隠した。

 

「うん、俺沖田さんが好き。大好きだ」

 

「ぅ…うぅ…」

 

そのまま下を向き、唸っている沖田さん。もしかして嫌なのだろうか、そう思うとチクリと胸に針が刺さるような痛みが広がった。

 

「…嫌…かい?」

 

「…い、いえ……その……あの…私も……」

 

 

私も…立香さんのこと……好き…?…です……」

 

〜〜〜

 

暗い部屋の中いつもより小さく感じる君にベッドの中で覆いかぶさる。

 

「ん…ぁう…っ…ぁ…立香、さ…ん…」

 

「…うん……大丈夫、大丈夫だから……俺はここにいるよ…」

 

初めての夜。強く抱きしめられ、体に響くが顔には出さず耐え切る。沖田さんの顔は痛みのせいか涙に濡れていた。

 

「…立香、さん…好き、って…好きって言って……」

 

「好きだ、沖田さん好きだよ…」

 

「…抱きしめて……」

 

「うん…」

 

彼女の言う通りに抱きしめる。隣から聞こえてくる嗚咽は恐らく痛みによるものではないのだろう。それを聞き、より愛おしくなってしまって。

 

「…もう…動いて、いいですよ…立香さん…」

 

〜〜〜

 

「ダメです!!」

 

「えー!!これはいいでしょ!ただの本だよ!?」

 

付き合ってからなにも全てが上手くいったわけじゃなかった。初夜を迎えて以降、君はなんだか気の立ったカラスのように扱いが難しくなった。

 

「ダメです!!女の子が出てくるでしょう!!あ、これも、それも、あれもダメです!!」

 

「はぁぁぁ!?おい!!それは…っ!!ふざけんなよ!!」

 

「なんで怒るんですか!!私より本の方が大事なんですか!?じゃあ本と付き合ってたらどうですか!?」

 

「なんだよその言い方!!お前より本が大事な訳ないだろ!!!」

 

「…っ…そ、そうでしょう!…私も少しやりすぎたかもしれません…ごめんなさい、返します…」

 

後になってから気付いたけど不安だったんだろうな。沖田さんからしたら俺が初めての好きな人なんだから過敏になってしまうのも仕方がない。

 

〜〜〜

 

「ねぇ、立香さん」

 

「ん?なに?」

 

「私、受肉したい」

 

「あ〜、聖杯でか〜……っはぁ!?」

 

ある日突然、君はこう言ったね。正直、最初聞いた時はあまりの衝撃で耳が飛びかけたよ。

 

「……その…立香さんとの……子供が欲しいの…」

 

「……子供、か…」

 

「…ダメ?」

 

「………いや…俺も……沖田さんと一緒に生きたい」

 

そうして、君は再びこの世に人間として生を得た。

 

〜〜〜〜〜〜〜

 

「…は、はは……あと…はさ」

 

途切れ途切れの記憶にさえ口は追いつかず徐々に呼吸がくるしくなってくる。まだ、まだ話したいことがあるのに…

 

「もう喋らないで!!…ダメです……立香さん…私、まだ離れたくないよ…一緒にいたいの……」

 

「泣かないでよ…」

 

「……私…………立香、さん…が…しんじゃったら…どうす、ればいいの……?」

 

ボロボロと涙を流す君の頬に、手を触れる。あぁ、どうか

 

「…泣かないで……笑ってくれ…」

 

「…や、やだ……そ、そんな最期みたいなこと言わないで…!」

 

余計に涙を流し、俺の手を強く握る沖田さんに思わず苦笑いが出てしまう。確かに今際の際のような言葉だ。

 

「…今まで……恥ずかしくて言えなかった…けどさ………俺、沖田さんの笑顔に一目惚れ、したんだ…」

 

今でも思い出せる。初めて出会った時、凛とした表情、その後の少し困ったような表情…初めて戦闘に行った時の表情、驚いた表情、怒った表情、色々と見てきた。色んな君を俺は見てきたけど、俺は君の笑顔が…

 

「…今でも君の笑顔が脳裏に焦げついて離れないんだ……だからさ…笑ってよ……」

 

言いきるだけ言いきる。あぁ、なんか胸のつかえがとれたような気分だ。長い間恥ずかしくて言えなかったことが言えたおかげが心が軽い。

 

「………立香、さん……私も…貴方の笑った顔が大好きです…あなたが大好き…」

 

「………は、はは、は……俺も……愛してるよ…沖田…さ……」

 

あぁ、よかった、最期に君の笑顔が見れて俺はよかった。なんて幸せものなのだろうか。最期にかすかに感じた唇への感触は味わう余裕もなくどこかへ消えてしまった。

 

〜▲〜▼〜▲〜

 

「…………立香さん……ねぇ……起きて、よ……」

 

いつからだろうか、この手が刀を握らなくなったのは、代わりにこの暖かかった手を、今は冷たくなってしまったこの手を握るようになっていた。

 

「…起きて、起きて……」

 

私のような人斬りの手を握り返してくれた。彼は、最愛の人は、今では最も大切なものを無くし、肉体だけをここに残して逝ってしまった。

 

「………もう1回、笑ってよ……私にも笑ってよ……」

 

突然の病気だった。肺にガンが見つかったのだ、気が付いた時にはもう重度で全身に転移してるとのことだった。

 

もちろん、最善は尽くした。出来るだけのことはやった。だけど彼は治らなかった。お医者さんから告げられたのは余命1ヶ月だった。

 

「…………私…どうすれば………」

 

そうだ、これからだった。現世の生活にも慣れてきて、やっと、家の環境も整って、これから、これから全てが始まるところだったのに。

 

あまりにも早すぎた別れに頭が麻痺でもしているのか何も考えられない。

 

「……まだ、子供もいないよ…?」

 

「遊園地、来年も連れていってくれるって言ったのに……」

 

周りがガヤガヤとうるさくなってくる。誰かが話しかけてくるのを感じるが何を言っているのか分からない、何も聞こえない。

 

「いつか温泉に行こうって言ったのに…」

 

立香さんはまだ動かない。いつもならひとつでも言えば何かを返してくれるのに、いや、そもそも彼は約束は守ってくれる人だ。

 

「…あ」

 

誰かが立香さんに触っている。しかもその上、目を無理やり開きそこにライトを当てているのだ。寝ているだけなのに可哀想、そう思い、それをしている何者かに声をかける。

 

「…まだ、寝てるんです」

なぜだか周りはキャーキャーと悲鳴を立て逃げていく。何かおかしい事でもしたのだろうか。ただ、止めただけなのに。

 

そこら辺から拾ったハサミを捨てる。

 

「…あれ、いつの間にハサミなんて持ってたんだろ…しかもこのハサミなんか汚れてる…」

 

「まぁいいや…立香さん、私、優しいからしばらくは待っててあげます…明日は温泉行こうね、明後日は遊園地、明後日は家で落ち着いて過ごしましょう…ふふ…」

 

 

〜〜〜

 

「んぅ…」

 

『あ、やっと起きた…遅いよ、今日は温泉行くんでしょ?早く準備してよ』

 

「…あ、そうだった……」

 

『どうしたの?なんか顔やつれてるけど』

 

「……え?…あ、ううん、悲しい夢見てたの…」

 

『夢?どんな?』

 

「………言いたくないな」

 

『なんでだよ』

 

「………ねぇ、立香さん…」

 

『ん?』

 

「………私のこと、置いてかないでね?」

 

 

 

 

 

『ーーーーーーー』

 

 

 

 

 

 

 

「…………そっか……なら………いいんだ……」




はい、ということで…沖田さんのお話でした。実はとあるお方からかなり影響を受けております。絵師さんなんですけど気になったらTwitterにてぐだ沖で検索を…!結構この手の悲恋物が自分好きだったりします。もちろん普通に幸せになるやつも好きですよ?

今度はまさかの新章か看病、無人島のどれかをやります(つまり未定)お楽しみに

ー追記ー

近日中に活動報告で言いたいことがあるので気になる方はチェックの方をしておいてください。明後日までにはやると思います
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