とりあえず、一通り唇を吸い尽くしてとろけさせてから、提督がふむ、と腕組みした。流石に漏らしたものがある場所では汚れてしまうので、場所をちょっとずらすことにする。羽黒の腕を掴んで立たせると、微妙な傾斜になっている木陰の高い方へと誘った。慌てたように提督に歩調を合わせたせいか、淫液と小水で濡れた股ぐらを風が通ったらしく、羽黒がんっと声を上げて赤くなった。
「あ、あの、あれ、その」
「……指示語が多すぎるな?」
「……意地悪っ」
まぁ、あのとあれとそのだけでわかる提督も提督だったが、双方まったく気づいていないからこれで良いのであった。代わりに、羽黒が涙目でぼそぼそと口を動かす。
「その、お、おしっこ、水たまりに、なってるから、あの、拭かなきゃ」
「良いだろう、外だし。そのうち乾くさ」提督がニヤつきながら朗々と言った。
「でも、誰かに、見られ」
「羽黒が白を切ればいいだけさ」
提督が断じた。ニヤつきを抑えきれていない顔と、全身が茹だっている羽黒を見れば、切り通せの可能性はまずありえなさそうである。
「それよりも」提督が腰を突き出した。ぁ、と羽黒の喉が鳴った。「そっちの準備は万端のようだし、こちらをしてくれないかな」
羽黒がこくんと頷いた。慣れた手つきで提督のベルトを外すと、パンツごとズボンをずり下げる。飛び出したものに驚くでもなく、恐る恐る、けれども確実に肉棒に顔を近づけた。提督の先端に、肌触りの良い白い肌の感覚が生じた。焼けるように熱いが、もちろん提督は腰を引いたりしない。
「すん、すん……すごい匂い」羽黒が陶然と提督を見つめた。
「それなりに暑かったからな。許してくれ」
「良いんです。私、司令官さんの匂い、好きですから」羽黒が照れくさそうに笑った。そこに羞恥心がないのを見て取って、提督に何かがこみ上げた。頬に手をやり、口元に鈴口を近づける。
「あ、ん……ちゅ」
羽黒がそこに口付けた。そのまま、ちろちろと舐め始める。唇、舌、吐息と羽黒のすべてを感じられるようで、提督はそれが好きなのだった。羽黒が上目に提督の顔を見やり、嬉しげに笑った。
「れる、ん、じゅ、ちゅっ……あむ」
気を良くしたらしい羽黒が亀頭を咥えた。そのまま、舌で入念にねぶられていく。羽黒のざらついた舌で汚れが落とされていくようで心地が良い。裏筋を舐められ、思わず体を震わせてしまうと羽黒がふふと笑った。極めて母性的な笑みで、提督の頬に朱が走った。こういうとき、すぐに反撃に移るのが提督の悪い癖である。
「すごいな」提督の言葉に、んぅと羽黒が視線を向けてきた。努めて皮肉げな笑みを浮かべてやる。「外でそんな格好して男のを咥えるっていうのは。すごくそそるよ」
羽黒の顔にいきなり羞恥心が戻ってきたようであった。弁明したげに舌が動いているが、すべて提督に快感を与える以外の役に立っていなかった。客観的に見れば、提督の努力が歪む顔で木っ端微塵にされているので羽黒が競り勝った気もするが、羽黒本人にしてみれば自分が淫乱であると証明されたと感じてしまったらしくとてもそうは思えていないらしい。いきなり、肉棒を吸うのが激しくなった。羞恥心の紛らわせかたとしてはどうなんだ、と提督が本人は余裕ぶっているつもりで思った。
「んっ、じゅ、んむっ」
いつの間にか、羽黒が顔を大きく前後させ始めていた。口腔と舌を器用に用い、提督が仕込んだとおりに筒のような形にして、口内全体で提督を包みにかかっている。なんやかんやで先程から我慢しっぱなしの提督には心地よく、そしてキツい刺激だ。
「羽黒」相変わらず声だけは冷静そうに提督が言った。「そろそろ」
羽黒がこくこくと首を縦に振った。それだけでもアクセントになって提督を震わせるが、それよりも必死になって首を前後に動かす様の方がそそるものがある。手持ち無沙汰になっていた右手で、羽黒の耳たぶをくにくにと弄ぶと、んっ、という鼻にかかった声とともにやっと羽黒の瞼が開かれた。大きくきれいな瞳が、涙で潤みながら非難がましく提督を見つめている。限界であった。
「羽黒、出すぞっ」
「ん、んぐ、んんっ!?」
宣言と行動は同時であった。余裕がなかったとも言える。ともかく、白濁を羽黒に注ぎ込むと、羽黒が目を細めて受けてめた。提督が何も言わなくとも、んくんく、と嚥下する音が腰伝いに聞こえてきた。
「飲み散らかしたままなのは感心できないな」提督が頬を撫でながらうそぶいた。
「んむ、ちゅ、れろ、ぺろ」
再び肉棒がねぶられ、声が出そうになるのを必死でこらえた。お陰様で、提督がきれいになる頃には、元気の方もすっかり戻ってきてしまった。
「うぅ、またおっきく……」羽黒が呆れ顔で言った。頬の朱が日陰でも映えている。
「そら、羽黒の淫乱さを見せつけられちゃ、な」
「お、お外でなんて、恥ずかしいだけ、ですっ」羽黒が頬を膨らませた。
「さっきまでしてたこと、もう一度教えてやろうか?」提督がその頬に指を沈ませた。指先がかぁっと熱くなる。
「そうなるなら言わなきゃ良いのに」提督が割と本心から口に出した。
「あれはっ。司令官さんが、するから」羽黒が真っ赤になりながら口先を尖らせた。
「するから、なんだ?」提督の口元がにやけた。面白い玩具を見つけた悪童のような笑みだった。「今の地面みたいになっちゃった?」
羽黒が一瞬ぽかんとした。提督が視線で羽黒の膝先を示す。つられて視線が下がり――真っ赤なまま硬直した。なぜだか知らないが、アスファルトの地面が湿っていたのである。
「おかしいな。小便を漏らしたところからは動いたはずなんだが」
提督が囁いたが、羽黒に届いたかどうかは怪しかった。あぅ、とかひゃぅ、とか口から漏れ出たまま固まっている。羞恥心でオーバーフローを起こしているらしい。可愛い奴め、と提督が笑った。
「待ちきれないようだし」提督が羽黒を立ち上がらせた。羽黒の様を見て既に復活しきった肉槍をぴたりと付ける。「そろそろしてやろうか?」
羽黒がぶんぶんと頭を左右に振った。往生際が悪い、というのは意地の悪い感想か、或いは妥当な判断か。何れにせよ、提督にからかうネタを与えたことだけは確かである。
「そうか」
提督が笑った。腰を引く。あっ、と羽黒が声を上げ、顔から離れていてもわかるくらいの熱を発した。
「ほしければ、脚を広げてくれ。少し入れづらい」提督が太もも撫でた。んっ、と羽黒が跳ねた。
なおも逡巡した羽黒であったが、白い太ももを撫でさせられる間隔にようやく観念したようである。腰を少し落とし、股ぐらを広げた。そよ風が心地よい空気を運んできたのはそんな良いタイミングで、羽黒が嬌声を挙げた。羽黒の真っ赤な顔が泣きそうに提督を見つめていた。
「わかった、わかったから」小さな唸り声に提督が笑いながら謝った。「ほら、よ、っと」
「んひぅっ」
提督がいよいよ腰を進めると、羽黒が堪りかねたように顔を歪めた。じっくりと快感を楽しむような喘ぎ声が漏れ出し、再びいやいやと首が横に振られる。や、到底厭とは思えない声だったぞ、と提督が思わずこぼすと、ぎゅうとしがみつかれてしまった。肩に口を当て、必死に顔を見られまいとしている羽黒の、無防備になった耳元を吸う。ちょっとした喘ぎ声と、提督を誘うかのように荒くなった呼気の音が、やけに明瞭に提督の耳へと入ってきた。思わず、腰を前後させてしまう。
「あぅ、ひゃ、ふぅーっ、ずっ、んんっ!」
どうも、声を抑えようとして失敗しているらしい。おまけに鼻を啜る音まで聞こえてきたあたり、恥ずかしさで少し泣いているらしかった。あふぅ、と喘ぎ声と吐息が混ざって提督の頬から耳朶の当たりを熱した。
「あっ、あぃっ、ぅ、おし、りはぁっ!」
「感じすぎて息がしにくくなるからダメ?」
「うぅっ! うぅ~っ!」
手持ち無沙汰になった手で尻をもみこむと、羽黒がグリグリと頭を押し付けてきた。どうも抗議を表現しているらしかったが、提督からしてみれば別の催促にしか感じられない。何れにせよ、提督を元気にするだけなのは明らかである。
「はっ、く、ふぅっ」
「羽黒、苦しいなら声出してもいいぞ」
とは言え、そろそろ喘ぎが激しくなりすぎて、羽黒が息継ぎに失敗し始めているのはいただけない。もちろん、もう声なんてダダ漏れなわけだが、羽黒としては最大限努力したいらしく、無駄な努力で余計に苦しくなるという悪循環である。必死に悶える姿はそそるが、提督としては苦しめるのは嫌いなのである。が、羽黒はと言えば首を横に振るだけだ。それほど恥ずかしいらしい。
さてどうしたものか、と腰は動かしながら提督が思案する。もちろん、下半身から伝わってくる心地よさと顔の真横で繰り広げられるいじらしさで思考回路なんかとっくの昔に破壊されていたから、提督の発想はおかしな方向にひん曲げられている。あ、そうだと提督が頭の中で膝を打った。口を抑えられないようにすれば良いんだ。
「よっと」
「ふぇ」
提督の軍服を握りしめ、必死に快感に耐えていた羽黒から肉棒を引き抜き、180度回頭させる。肌触りの良い尻たぶの感触を惜しみつつ、濡れたくられた秘部へ再び剛直を突き入れた。
「ぇ、や、やぁっ!」羽黒が大声をあげ、口に抑えがなくなったことに漸く気づいてまた悲鳴をあげた。
「羽黒の体、柔らかいなぁ」羽黒を腕ごと抱きしめながら提督がうっとりとした。羽黒を楽しみたかったのは事実なんだからしょうがない。例え、腕を封じて口を抑えられないようにする目的があるのだとしても。
「あ、あの、しれいかんさっ、これ、見え、見られ、まる、丸見えに」
あ、と提督が声をあげた。泣きそうな顔が、若干の恐怖を含んで提督を見つめていた。恐ろしいことに、この状況で背面立位になる意味を提督は完全に忘れていた。数秒だけ停止し、まぁいっかと結論づけた。どうせ誰にも見つからんだろうし、見つかっても提督的には問題ないのだ。と、言うわけで。
「ひぁっ! んっ、ふぁっ! 突いちゃ、やぁぁっ!?」
気にせず腰を進めると、羽黒が腕の中で暴れた。が、快感に気を取られているのか、提督を突き飛ばすまでには至らない。或いは、その発想がないのか――と考え、提督のスピードが上がった。
「声、声がっ! こえぇっ!」
羽黒が悲鳴をあげた。提督の腕の中で、ついに体温は暖房器具以上のものに成り果てている。案外、体力というか羽黒の精神のほうが持たないかもしれないな、と提督が思った。幸い、先程までの我慢と、さっきの刺激で提督は無茶が効きそうである。早めに終わらせてやるか。
「あ、らめ、だめぇっ! クリさん、一緒にいじっちゃだめぇっ!」
クリトリスをこね回すと、羽黒の口が決壊した。抵抗なのか、脚を閉じようとしているが、膣内からの快感に崩されまともに力が入っていない。おまけに、提督の毒牙が胸まで伸びてきたのだからなおさらだ。
「いつもながら、柔らかくてもみ甲斐がある胸だな。よく見えるぞ」
「ひやぁっ! あっ、胸、そんな、優しく揉んじゃ――さき、ぽはぁっ! もっと、ダメ、なのぉっ!」
突起を責めるのは提督が大好きであったし、羽黒も大好きであったから、出来上がるのはすぐであった。腰を深く突き進め、ぐりぐりと奥を突いてやる。大きな嬌声というより、ため息のような悦楽の鳴き声が漏れ出した。欲棒の根本で羽黒の尻肉を堪能しながら、今度は胸をやわやわともみ擦ると、肢体がびくびくと震える。膣がきゅう、と肉棒全体を締め付けた。
「羽黒、このままだとイキそうなんだが」提督が真っ赤な耳元で囁いた。
「知りませんっ」
「へぇ、この体勢のまま逝っても良いんだ」
提督の問いかけに、羽黒が言葉に詰まった。頬が膨らむ。思わずそこめがけて提督も頬を近づけ、頬ずりする。んー、と不満げな声が聞こえてきた。
「司令官さんの」不貞腐れたように羽黒が言った。「いじわるっ」
提督の口は閉じたままである。開ける必要性がないのであった。まずもって、平素は礼儀正しいと言うか、控えめな羽黒がそんなふうに駄々をこねては、男を暴走させるだけというのを教えなければならなかったし、そろそろ提督に返事を聞くまで待つという芸当はあまりに高度で文明的な話であった。ここに居るのは獣の一文字でしか表せられない男だけなのだから。
「ふぅっ! ぁあっ! ひゃんっ!」
ぐりぐりと膣壁に押し付けるように腰を前後させる。羽黒が、自分からでてくる声を聞いて、不安げに提督を見つめてきた。
「口、塞ごうか?」
羽黒がジト目で睨んできたが、腰の一突きですぐに瓦解した。頬も膨らませられず、んんーと不満そうな鳴き声ばかり大きくしながら目を閉じる。分かりづらいが、承諾されたらしい。夢中で吸い付いた。
「んじゅ、んふ、ぅっ! んんっ、ぁんっ! ふぅっ!」
気づけば、やりづらそうにしながらも、羽黒も腰を動かし始めていた。提督の腰がそれに合わせるようにリズムを整え、羽黒がんんと鼻にかかった嬌声をあげた。
「羽黒、そろそろ」
提督が一瞬口を離した。一瞬だけなのは、すぐに羽黒に吸い付かれたからである。相変わらず口内を吸って声を抑えつつ、こくこくと首が大きく縦に振られた。それを合図に、提督が亀頭が出る限界まで腰を引く。そのまま、万が一にも膣外に出ないよう吸い付いてくる膣肉を掻き分け、奥の奥まで一突きした。
「んぅううううううううっ!?」
羽黒の体と腟内が震える。いつの間にか提督の腕を掴んでいた白い手が、ぎゅっと握りしめてきた。提督が白濁を吐き出す。羽黒の体が満足げにびくり、びくりと震える。言い訳ではないが、クリトリスと乳首を強く握ったのは、意図したわけではなくそんな心地よさの帰結であった。
「んぁ、はぁっ、ああっ、だめ、しげき、だめぇっ!?」
これは予期していなかったらしい羽黒が、突然大声を出した。体の痙攣が先程よりも大きくなる。足が急に内股になり、水音が――あっ。
「ダメ、また、出てる、だめ、やぁ、見ないでぇ……」
黄金色の液体が、提督の眼下で弧を描いていた。アスファルトに叩きつけられたそれは、幸い傾斜のおかげで水たまりとなって提督や羽黒の足を汚すことはなかった。代わりに恥ずかしい小川となって、ちょろちょろと流れていったが。
「やぅ……」
「おっと」
逝ったと言うよりもまた漏らした衝撃の方が大きかったようで、羽黒の全体重が提督にのしかかった。慌てて提督が支える。
「……眼福?」
「……えっち」
ぷい、と羽黒の顔が明後日を向いた。ぶっ、と提督が吹き出すと、戻ってくる。頬が膨れ上がっていた。
「ごめんごめん」
「謝罪に誠意が感じられませんっ」
「もとはと言えば、羽黒がオナっていたせいだし?」
「そ、それは、そのぅ」羽黒が言いよどんでから、はたと気づいたように再び膨らんだ。「って、大元は司令官さんがこんなところでし始めようとしたからじゃないですかっ」
「バレたか」
提督が舌を出した。羽黒がむーと唸り声をあげ――はぁ、と諦めたように破顔した。提督に近づいてくる。そのまま、その舌に唇をつけた。
「また、俺のほうが襲いかかるぞ?」提督が肩をすくめた。
「良いですよ」羽黒が真っ赤な顔ではにかんだ。「司令官さんなら、私――」
「羽黒? 何か大きな声がしてましたが、何かあったんですか――」
ぴちゃり、と水音がした。んん、と提督が羽黒に向けていた笑顔のままそちらを向く。なにゆえなのか、真顔で提督と羽黒を見つめる妙高と目があった。
「――ナニかあったようですね」
「みょ、妙高さん、ちょっと、発音が、ちょっと」
「可愛い妹にナニしてらしたんでしょうか」
「いや、これは、俺も悪いが双方合意の上でな。ほ、ほら、羽黒、おい羽黒?」
羽黒は何もしゃべらない。どころか、身じろぎ一つせず固まり、ある一点を眺めていた。つられて提督の視線が動く。小水を、妙高が思いっきり踏んじゃってた。
「……ぁぅ…………」
「羽黒? 羽黒っ! おい、顔が、顔が真っ赤でやばいくらい熱が出てるからっ!」
「へぇ、狼藉を働いた挙げ句、体調までおかしくさせたんですね?」
「ま、待て! 不可抗力だ! 流石にこれは俺のせいでは」
「問答無用です」
その後、粗相の後始末を泣きながらする羽黒を尻目に、提督を追いかけ回す妙高の姿には鬼気迫るものが有った、って初風が震えながら言ってた。
とっぴんぱらりのぷぅ
それにしてもこの鎮守府、警備がガバガバである