※この作品はR-18です。

もう二度と剣を持てないモードレッドとの優しい隠匿生活   作:オリスケ

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以降はおまけ(本編)のえっちしーんです。

お好きな人だけどうぞ。


9 ~その日の夜~

 家に帰り着くまで、モードレッドは僕の背中に寄りかかったまま、静かに寝息を立てていた。

 二人の間に交わされる言葉はなく、けれども居心地の悪さはない。僕らは森に漂う穏やかな空気に溶けるように家路を進み、日が暮れきる前にたどり着くことができた。

 

「モードレッド」

「ん……おお、着いたのか」

「しっかり乗ってね。先に馬を繋げてしまおう」

「了解……いってて」

 

 頷き、モードレッドは僕に乗っかっていた両手を、辛そうに持ち上げる。

 家の玄関の隣で馬を下り、ロープを馬の首に回して、玄関の梁の一つに繋げる。バケツに水を満たして置いてやると、馬は口を浸しておいしそうに飲み始めた。

 

「ちゃんと部屋も用意してあげないとな。後でリンゴでも持ってきてあげよう」

 

 馬の腹をポンポンと軽く叩くと、尻尾がフリフリと揺れた。

 モードレッドは馬に跨がったまま、僕を見つめていた。表情は硬く、どことなく沈んで見える。

 

「放っておいてごめんね」

「いいよ。咎めたりしねえから」

 

 僕はモードレッドの腰に手を回すと、彼女を馬から降ろして抱きかかえた。モードレッドは驚くほど素直に僕の腕に収まり、どこか明後日を眺めている。

 

「大変な一日だったね」

「……悪い」

「皮肉じゃないよ。本当、大変だったね。君にとっても」

 

 モードレッドは相変わらず、らしくない口数の少なさだ。けれど表情には活力があり、体温も高い。体は泥まみれで怪我もしているが、見た感じ調子はもう良さそうだ。

 黙っているのは、きっと恥ずかしさからだろう。

 現にモードレッドは、僕に抱えられながら、こちらの様子をチラチラと伺っている。何かを言おうとして、決心が付かない様子だ。見た目以上には元気そうで、安心する。

 僕はモードレッドを抱えたまま、家に入ろうとする。彼女もそれに対して抵抗を見せない。固くつながった信頼が見えるようで、どことなく誇らしい。

 

 

 

「あ、そうだ。シャワー浴びようか」

「……はぁ!?」

「モードレッド、凄く汚れているし、体も冷えているだろう? 温かいお湯を浴びれば、心も体もすっきりするよ」

「ちょっと待てマスター! それって要は……」

「勿論、僕も一緒だよ? 服を脱いで、体も洗わなきゃいけないしね。うん、そうだそうしよう」

「待て! 何一人で納得してんだアホ! オイ!?」

 

 モードレッドは僕の腕の中でもがくも、抵抗は子犬みたいなものだ。

 もぞもぞと動くモードレッドを抱えたまま、僕は家に入り、シャワー室へ直行する。

 

「暴れないってことは、意外とまんざらでもないんでしょ?」

「ううううるっせえよ! ドッ変態が!」

 

 

 

 結局、あれよあれよとモードレッドの服は脱がされ、あっという間に裸になって、シャワー室に立っていた。

 モードレッドの顔は既にカンカンに茹であがっていて真っ赤だ。瞳はうろうろと所在なさげに動いて、怒りの顔も羞恥で歪みきっている。

 

「はっはっは、窮鼠、窮鼠」

「バカ! バカマスター! おま、お前何考えてんだ!? さっきの帰り際、滅茶苦茶真面目に言っていたじゃないか! オレ、結構真剣に響いたんだけど!?」

「そうだね。けど今は、君の体の事しか考えていない」

「ホントに同一人物かてめえ!? っつーか、前! ちゃんとタオルで隠せバカ!」

 

 力の入らない腕を必死に動かして、恥部を必死に隠している。動揺して揺れ動く瞳は僕の目を睨みつけ、変な動きがないか必死に警戒している。

 このままじゃ埒があかない。僕はモードレッドの目の前に、令呪が一画残った左手を突きつける。

 

「モードレッド。君は汚れているし、体を洗わなければいけない。そして僕は君の体を洗いたい。いいかい、これは絶対必須の要件だ。必要ならば最後の令呪を行使することも厭わない」

「オレ、たまにお前が分からなくなるよ」

「それに、君の腕が治らない限り、シャワーを浴びるときはいつもこれだよ? 早いうちに慣れた方がいいと思うなあ」

「っ、ぅ……!」

 

 モードレッドは悔しげに歯噛みするも、やがて観念したように、怒らせていた肩を降ろした。

 

「はぁ。分かった。分かったよ。好きにしろ」

 

 くるりと振り向いて、壁際に佇む。胸と秘所を隠していた手を、だらりと両脇に垂らす。

 

「ただし! 前見たら蹴り殺すからな。いいな!」

「はいはい……あ、シャワー取るから失礼するよ?」

「ぎゃあ! 言った二秒後に前にくんな!」

「見ないから見ないから」

「うぅ、くそぉ……!」

 

 モードレッドは羞恥心で俯き、プルプルと震えている。雪のように白い背中には肩胛骨が浮いている。

 

「はい、失礼するよ」

「ひゃ……ふぅ」

 

 適温になったシャワーを背中に当てると、モードレッドは一瞬体を震わせ、心地よさげに吐息を漏らした。

 シャワーを動かして、肩から全身を温めるようにお湯を流す。冷えていたモードレッドの体はすぐに桜色に色づき、張りつめていた肩が降りる。

 シャワーをかけ流されながら、モードレッドは独り言のように呟いた。

 

「英霊なんだから、本当は風呂とか必要ねえんだけどな」

「霊体化は痛むから嫌なんだろ? 君の嫌がる事はしないよ」

「風呂には無理矢理入ってくるくせに、今更何言ってやがる」

「それなら訂正だ。僕は、君が本当に嫌がる事はしない」

「……ずりいぞ、そんな言い方」

 

 モードレッドはちょっとだけこちらを振り返ると、すぐに正面へと向き直る。

 温かな湯気が浴室を包む。シャワーの穏やかな音が鼓膜を揺らす。モードレッドの艶やかな背中が、僕の目と鼻の先にある。

 

「モードレッド、気持ちいい?」

「ああ……うん」

 

 体の前面を温められるように、シャワーを前に持って行く。上体を傾けると、モードレッドの横顔が近づく。

 温かな湯は、心も緩ませたか。表情の見えない彼女の、口元が動いた。

 

「世話になるな、マスター」

「そんなの今更だよ。君の為なら何でもしてあげる。あーんもするし、こうしてシャワーもかけてあげるし、必要ならトイレも手伝う」

「ん、うん。そうだな、トイレか……それもあったな」

「大体、僕はすっごく喜んでやっているよ? 大概は君が恥ずかしがっているだけじゃないか」

「……そういや、そうだな。お前はド変態だもんな」

 

 その納得の仕方は釈然としないけど……実際嬉々としてやっているもんな。困った、ぜんぜん否定できない。

 それはともかく。

 

「それこそ王様みたいに振る舞えばいいんだよ。玉座にふんぞり返っているくらいが、君らしくて好きだ。アーサー王だって、沐浴の時は従者に体を洗ってもらっていた筈さ。男か女かは知らないけど」

「うーん、あの父上がそんな事するかな……まあ、でも、オレが王なら、きっとそんなこともするな。へへっ」

 

 モードレッドは、ようやく、屈託のない笑い声を挙げた。憑き物が落ちたように、強ばっていた体が柔くなる。

 

「っし、それじゃあ我が臣下よ。オレの体に触れることを許可してやる。光栄に思えよ」

「え、いいの? 胸? お尻?」

「揉んでいいとは言ってねえよ! 洗えっつってんだバカ!」

「はいはい、分かってるって」

 

 ウブな反応を楽しみながら、僕はボディーソープを数回押す。十分に泡だったら、モードレットの肩胛骨に沿うように両手を滑らせた。

 珠のように艶やかな素肌は、手のひらに吸い付くような柔らかさをしていた。僕はしばらく無言で、彼女の背中を洗う。

 

「……意外と無難な所いったな」

「どこだと思ってた?」

「クソバカマスター」

 

 つっけんどんな言葉を返して、モードレッドは正面に視線を固定させる。

 へぇ、もっといやらしい所を触られると思っていたのか。そして、それを想像していて、何の警戒もしなかったのか。

 背中に置いた手があらん方向に滑りそうになって、僕はしっかりと気を持ち直す。危ない。のらりくらりを気取っているけど、僕の理性も試されている。

 

(こうして触ると、小柄だな。本当に、ふつうの女の子みたいだ)

 

 モードレッドの背中はとても綺麗で、滑らかな肌触りをしていた。剣を掲げ、幾つもの敵を屠ってきたとはとうてい思えない、華奢で小柄な背中。けれど少し力を込めると、その女の子の体の中に、ひたむきに鍛えられた力を堅さとして感じられる。

 仄かに火照る白磁の肌。この小さな体に、彼女の一度目の人生が詰まっている。

 

「……ありがとう、モードレッド」

「急に何だよ。礼を言うんなら、オレの方が――」

「僕を恨まないでいてくれた」

 

 遮るように言葉を紡ぎ、モードレッドの口を止める。

 

「君は僕を咎めなかった。無能と罵らなかった。君の耐え難いやるせなさは、僕に向けられる事はなかった。今もこうして、僕を側に置いてくれている」

 

 モードレッドが負った傷は、僕の罪でもある。

 僕がモードレッドを好いてしまったから。彼女と過ごす日々に浮かれてしまったから。

 聖杯戦争の目的さえ失念してしまうような僕の間抜けさが、この結果だ。

 あの場で、彼女自身によって殺されて然るべきだった。泣きながら罵倒されれば、僕は自分の首を絞めたことだろう。

 けれど、そうはならなかった。

 それは、

 

「礼はいらねえって……お前はオレのマスターだ。マスターがお前だった。だから、いいんだよ。お前なら許せる。こうなったことも、今こうしていることも」

 

 顔を見せてくれない不器用な彼女の、気高さ故に他ならない。

 たまらない感情が胸を満たした。浴室に広がる温かな湯気が、言葉にならない思いを蕩かせ、愛情に変えた。

 半端に背中を洗っていた両手を、モードレッドの肩に添える。

 

「腕、洗っても大丈夫?」

「ああ……痛くするなよ?」

 

 了承を得て、僕は両手を、モードレッドの肩から先へと滑らせる。

 力があり、けれども女の子の柔らかさのある二の腕を握り、肘へ。太い血管の脈を感じながら腕を通り……黒く潰れた傷跡に、そっと触れる。

 

「いぎ!」

「ッごめん、モードレッド!」

 

 指先が触れただけで、モードレッドは苦悶の声を上げた。慌てて手を離す。

 傷の深さを忘れた訳じゃない。だけどモードレッドが余りに普通にしていたから、軽んじてしまった。

 モードレッドは痛みに堪えるように俯いて震えている。

 

「っこの、バカマスター……痛くすんなって言ってんのに」

 

 モードレッドが顔を上げ、首を回して後ろを振り返る。

 その、僅かに涙が滲んだ目が、予想外に扇状的で、僕は謝罪の言葉を忘れ、息を飲んだ。

 薄紅色の唇から、はぁという吐息が漏れる。浴室の湿気のせいではない、塗れた息。

 

「触るなら……ちゃんと、やることがあるだろうが」

 

 期待と不安に揺れる目で、モードレッドは僕に言う。

 その目が求めている事は分かる。程度はあれ、僕に対しての思いも知っていた。

 でも、意外だ。それは、もっとずっと先の事だと思っていたから。

 現実味を失ったまま、僕の体は誘われるままに動く。

 ゆっくりと顔を近づける。モードレッドは接近する僕の顔から目を逸らさず、やがてそっと目を伏せる。

 

「ん……ちゅ」

 

 微かな声と一緒に、唇が重なる。

 長い、染み渡るような深いキスだった。モードレッドの呼気が微睡むような甘さで僕の口へ流れてくる。

 魔力の経路を唇に感じる。その繋がりを感じる為に、僕たちは数秒間、微動だにせずに呼気を交わらせた。

 

「ぷ、はぁ……んっ」

 

 矢継ぎ早に、今度はモードレッドの方から求める。互いにスイッチは灯り、止めるために必要なタガは湯気が溶かしていた。モードレッドは唇を動かし、互いの唇を濡らす。

 

「はむ、ぷ、ちゅ……ん、んぅっ」

 

 行き場を失った僕の手が、モードレッドのわき腹に当てられた。モードレッドは微かに呻くも、抵抗をすることはない。

 モードレッドの体にボディソープを塗り、彼女の柔肌を堪能する。わき腹から上に手を滑らせると、コツコツした肋骨の存在を感じられた。脇を通して腕に回り、二の腕。

 先ほどと同じように、先端に向かい腕を滑らせる。

 

「ん……ふぅ、ふぅー、ふぅー……」

 

 重ねた唇から、興奮と不安の息が漏れる。唇は一度も離れない。微かな息苦しささえ、快感に変わる。

 指先が、微かに盛り上がる傷口に触れた。口中に響く「ひゅっ」という微かな高い声。ようやく唇を離すと、密着していた柔肌がいやらしい水音を立てた。

 

「痛く、ない?」

「痛えよ。クソ痛え。でも、さっきよりマシだ。今は……もっと、触ってほしい」

 

 返事の代わりに、今度は僕からキスをする。

 指の腹を使い、傷跡を慎重に、そっと、優しくなぞる。

 

「ん、ふっ、ふぅ、う……!」

 

 甘い吐息の中に、痛みに耐えるような声が混ざる。うっとりと潤んでいた目が刺激に揺れる。指を滑らせる度に、電気が走ったように彼女の体が震える。

 

「んくっ……! 不思議だ。痛いけど、っう……妙に落ち着く気持ちもあって、あっ……嫌な感情を包んでくれる」

「気分はいい?」

「分かん、っね。キスのたびに、血が昇って、頭がぽーっとして……でも、きっと嬉しいんだろうな。この傷ごと、優しくしてもらえてさ」

「っモードレッド」

 

 僕の中に、耐え難い愛おしさが募った。はにかむモードレッドの唇に僕の口を吸い付ける。

 重ねた唇に、舌を割り込ませた。モードレッドは最初驚いたようだったが、すぐに受け入れ、自分からも舌を絡めてくれた。

 

「ちゅる、ちゅぷ、ぅ、るぅ……える、ちゅ、く」

 

 舌の動きには思い切りがあった。ぬるりとした感触は、僕の理性をかき乱すに十分すぎた。

 傷をなぞっていた指が先へと進み、モードレッドの指先と絡まる。力の入らない、人形のようにか弱いモードレッドの指に、僕の指を滑り込ませ、優しくきゅっと握り込む。彼女の指が痙攣し、か細く握り返して、僕の指を受け入れる。

 静かに両の指先を絡ませる。舌だけが獰猛な荒々しさで、互いの存在を確かめ合う。

 長い時間を経て、名残惜しさを覗かせながら舌が離れる。モードレッドの表情はすっかりと蕩けて、緩んだ口元から涎が一筋伝っている。

 

「はぁ……この、ばかマスター。童貞みてえにねちっこいキスしやがって」

 

 艶めいた声で、モードレッドは苦し紛れの強がりを漏らす。それすら、響きはガムシロップのように甘い。

 

「こんなになったオレを、夢中に求めやがって……どう断りゃいいんだよ。どうやって抵抗しろっていうんだよ。こんなの……ん、ちゅぅ」

 

 返事の代わりにキスをした。モードレッドも、最早それを待ちわびていた。

 

「れる……おら、バカ臣下。命令を忘れんな。ちゃんと、洗えよ」

 

 絡ませていたモードレッドの腕が動く。僕の両腕は、彼女の前面に誘われた。彼女の肉付きのいい太股に、ボディソープでぬるぬるになった両腕が乗せられる。

 

「ちゅう、ちゅ……そうだね。前も、しっかり洗わないと、ね」

 

 そんな言い訳と一緒に、僕はモードレッドの華奢な体を抱きしめた。

 ボディソープを塗りたくるようにして、彼女の胴を腹から上にかけて滑らせる。控えめな胸の膨らみの上には固くなった突起があって、僕の腕をくすぐった。

 右腕がそのまま、左の乳房に覆い被さる。滑る指を柔肌に食い込ませて、親指で敏感な乳頭をいじる。あえぎ声は全部重ねた唇で飲み込んだ。甘い嬌声が、僕の口内で蕩けるような振動に変わる。

 

「ふ、ふぅっ。ふ、う、うぅ、んーっ」

 

 控えめな膨らみをなぞり、先端を指で往復させて乳首を弾き、力一杯握り柔らかさを堪能する。その度に、キスで塞いだ唇越しに快感の声がこぼれる。

 その嬌声が、ますます僕のボルテージを跳ね上げる。泡まみれの華奢な体を更に強く抱きしめて、柔らかな唇を貪る。

 空いた左手は、当然のように彼女の陰部にあてがわれ、最も女性らしい部分を無遠慮に浸食していた。僅かに生えた金色の陰毛を泡まみれにし、ぷにぷにの陰唇に指を這わせる。

 モードレッドの呼気が浅く早い。目線はじっと、僕の指がなぞる陰部へ向けられている。なすがまま、これから起こる快感を想像し、興奮している。

 

「……内側の方、触ってもいい?」

「っいちいち聞くな! このっ……んぃ、んうぅ!?」

 

 陰部に這わせていた指を蠢かせ、クレバスを割って侵入する。モードレッドは途端に声を張り上げ、体がびくんと痙攣する。

 一度目の人生で侵される事のなかった場所。女扱いを嫌う彼女の、最も魅力的な部位。柔らかい感触の中には、禁忌を破る高揚も混ざっていた。

 彼女の両足は子鹿のように震え、すでに自分で立つことは叶わなくなっていた。僕に体を支えられ、為すすべもなく体をいじられている。

 

「モードレッド、やっぱりすごくかわいい」

「っこの……ひんっ、女扱いすんなって、言ってんのにぃ、あ、やっ」

 

 優しく、けれど容赦なく、モードレッドの理性をかき乱す。モードレッドの表情はすっかり崩れ、目尻は垂れ下がり、夢を見ているようにとろんとしている。

 

「ん、やっ……誰にも、触られたことないんだぞ。女扱いするやつは、全員ぶちのめしてきたんだ。んふ、ふぅぅ……なのに、あっ、なのにぃ」

 

 入り口の陰唇に指を引っかけ、二本の指で割れ目を押し広げ、内側に並ぶひだひだを一つ一つ撫でていく。ぷにぷにの柔肉が指に吸い着き、あるいは穴全体をすぼませて、くわえ込んでくる。

 

「あっ、あっ、ああっ……だめ、だめだこれ、あっ、はぁ、あ、力、抜ける。立って、らんね……はぁぁ」

 

 理性を失っていくモードレッドの表情は、僕の心をも強烈にかき乱した。心臓がこれ以上ないくらいに拍動し、血液が煮えたぎる。

 モードレッドとキスをしている。動物のように、欲望の赴くまま。胸を揉みしだき、ヴァキナへ指を這わせている。

 頭がどうにかなってしまいそうだ。我慢なんてできるものか。こんなの、ただ挿れてないだけでセックスと同じじゃないか。

 血流が頭と、股間に注がれていく。指は次第に気遣いを失っていく。乳首を抓りあげると、モードレッドの体が一際大きく跳ね上がった。

 

「んひっ!? く、ぅ……マスター、てめっ、強すぎ……くふ、ん!」

「そんな甘い声で言われても、説得力ないよ」

「初めてなんだぞ。もっと労って……ふひゃああっ」

 

 モードレッドの文句を封殺して、僕は股間に差し込んでいた指を深くくわえ込ませ、奥の方のヒダを擦った。

 甲高い声を上げて、モードレッドの体がくの字に折れる。胸を掴んだままの腕で、その体を引き起こす。

 モードレッドの目は虚ろな半開きで、口からはだらしなく涎が垂れている。僕は蜜壷から抜いた指を、彼女の眼前に見せびらかした。

 

「ほら、指先がねっとりして、糸引いてる。これ、ボディソープじゃないよね」

「あ、やぁ……」

「気持ちいいんだよね。嬉しいよモードレッド、大好きだ」

 

 有無を言わさず、僕はキスを再開させた。ふやけた唇に吸い着き、とろとろに溶けた口内を舌で堪能する。愛液で塗れた指は再び蜜壷に侵入し、今度は本当に容赦なく、指の届く範囲を犯す。

 

「んちゅ、ちゅぷぅ、んふっ、あ、あ、あ、ます、マスタっ。待、ストップ。一旦止まれ……んひゃ、あぁ」

「無理だよ。こんなの、止まれる訳ない」

「ダメだって。刺激がっ、すごくて。体があちこち弾けて……頭、追っ付かない、から……んひ、ぃ!?」

 

 舌を絡めて口内をまさぐり、ぐちゅぐちゅという水音を上げて股間を蹂躙する。

 手首まで使って、指の動きを早くしていく。愛液は止めどなく溢れ、太股を伝って泡を落としていく。ミルクに似た淫靡な匂いが充満する。ボディソープと愛液の混ざった泡で、ヴァキナはもうぐちゃぐちゃだ。

 乳頭のポッチはますます固く勃起していて、僕はそれをもみくちゃにする。キスを続ける唇が、溢れる涎でしっとりと塗れる。

 体が溶けてなくなってしまうような、途方もない快楽だった。気持ちの良くない部分が一つもなくなるように、彼女の細い体を抱き寄せ、大事なところ全てを犯し尽くす。

 モードレッドの体は快感に耐えかねがくがくと震えている。脳は既に、初めて経験する感覚でオーバーヒートを起こしていた。朦朧とした意識は言葉も曖昧にさせ、キスで塞いだ口から「ふー、う゛ぅー」という甘いうめき声がする。

 

「んぶ、ぷ、ちゅう、ず、ちゅ……ぷ、はぁーー、はぁ゛ーー……止め、止めて、マスター。頭、おかしくなるから、バカになる、からぁ」

「僕も、どうにかなりそうだ。だからいいよ。おかしくなろうよ」

「ふざけ、ん、なぁっ……あ、あ、ダメだ。くるっ、なんか来る、ぅぅぅぅ……!」

 

 モードレッドの声に焦燥が混じる。内側からこみ上げてくるもので体が打ち震える。

 僕の指にも兆候は感じられた。体が緊張して固くなり、陰部はヒクヒクと痙攣を強めている。

 初めての絶頂を迎えようとしている。モードレッドが、僕の愛撫で。

 僕はだめ押しで、蜜壷を容赦なくかき乱し、勃起した乳首を抓りあげた。モードレッドの視界に火花が弾ける。それを最後に、彼女の理性は無くなった。

 

「んぃぃ! あ、ああ、はぁぁぁ、来る、来る、あああ、い、あ、イッ――ッ」

 

 最後にモードレッドは、声にならない嬌声を上げ、体を大きく仰け反らせた。

 体がピンと硬直し、下半身ががくがくと痙攣する。

 陰蕾から抜いた手首から先が温かくなる。解き放たれた愛液がぷしゃあ、と飛び出して、僕の手と浴室の床を濡らした。

 

「あ、はぁー……ん、ぃ……」

 

 僕はモードレッドの体を抱き寄せて支える。初めての絶頂を迎えた彼女は、しばらく体を張りつめさせた後、糸が切れたように全身を弛緩させた。

 

「はぁ、はぁ、はぁーー……この、バカマスター。止めろって、言ったのに」

「でも、気持ち良かったでしょ? イってるモードレッド、すごくかわいかったよ」

「っい、いくとか言うなっ。くそ……まだ、体に力入らねえ」

 

 顔を火照らせたモードレッドが、気まずげに顔を逸らす。

 絶頂の余韻のせいか、体は小刻みに震えている。眉は垂れ、表情は非常に淑やかだ。

 愛らしいモードレッドの様子に、冷めようとしていた興奮が再び熱を持ち、戻ってきた理性がぐらつく。

 相変わらず、僕の股間の熱は冷めやらない。そそり立った怒張はモードレッドの腰にあてがわれ、彼女の艶のある肌を反応している。

 モードレッドも、そのことに気づいていた。うっとりと潤んだ瞳で僕を見上げ、後に続く言葉を待っている。

 

「……それで、モードレッ――おおっ?」

「うおおおっ!?」

 

 気を抜いた一瞬、足がずるりと滑った。

 ボディソープで愛撫しまくっていたのだ。当然といえば当然……視界がぐわっと上を向いて、抱き寄せていたモードレッドも巻き添えに転倒する。

 結局、受け身もなしに、タイルに尻餅をついてしまった。大した痛みではない。僕にとっては。

 モードレッドにとっては深刻だ。体が勢いよく仰向けに倒れ、脱力しきった両腕が強烈にタイルを打った。

 

「んぎゃ!」

「あああ、ごめんモードレッド!」

「ぎゅ、ううう……くっそ、忘れていた分、痛みがクるな……っ!」

 

 僕に抱き寄せられたまま、モードレッドは痛みに悶絶する。

 体の血が一気に引いてしまった。心臓が違う方向でバクバク言っている。

 

「モードレッド、大丈夫」

「んなわけあるかっ……ホラ」

「え?」

「分かれよド変態。顔寄せろ……ん、ちゅ」

 

 モードレッドは顔を近づけ、僕にキスをした。魔力供給を以て、痛みを緩和する。けれど舌はモードレッドの方から入れてきた。倒れ込んだまま、ねっとりとした優しいキスをする。

 

「れるぅ……ははっ、謝っておきながら、全然萎えてねえんだな」

 

 露わになった怒張を目の当たりにして、モードレッドは若干ひきつった笑みを浮かべる。

 

「……勿論、このまま終わらねえんだろ?」

 

 うっとりとした目で、僕を見上げてくる。完全に発情していた。僕も含め。

 僕はもう一度キスをして、止まっていたシャワーからお湯を吐き出させる。

 

「とりあえず、体を流してしまおう。ここだと危ないし……続きは、ベッドでね」

 

 

 

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