※この作品はR-18です。

HUNTER×HUNTER 世界を渡る転生者   作:上平 英

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第2話 最初の試練 ☆

 ハンター試験、第287期を受けるため、俺はザバン市に行くための船に乗ったんだけど、ただいま最大のピンチです!

 

 外は大荒れ、船は大揺れ、なんてのは関係ないよ。

 

 それより、乗っている乗客が問題なんだ!

 

「私はポンズと言います。ハンター試験を受ける理由は――」

 

 そう! この子! ポンズちゃん!

 

 個性的な丸い大きめの帽子を被ってて、ほのかにハチミツのような甘い香りがする、肩口より少し伸ばした青と緑の混じった独特な色のくせっ毛の女の子! 可愛らしくもクールにも見える整った顔立ち! しかも、スタイルよし! 胸はCカップ以上はあってくびれた腰に、ほどよい太ももと、整った健康的なスタイル! それになにより俺の見立てじゃまだ男を知らない! いや、処女じゃなくてもいいな! 男を知っている分、自分色に染め上げるのも楽しそうだし! 

 

「おい、おめえの番だぞ」

 

 ポンズちゃんに気づかれないように観察していると、船の船長がいつの間にか目の前に着ていた。

 

 っと、危ない危ない。この船長も一応の試験管だから、問いに正直に答えないとハンター試験に落ちるんだよな~。

 

 まあ、すでにポンズちゃんと俺以外の受験生は大荒れの航海に耐え切れずに、小船で引き返しているから、あんまり関係ないけど。

 

「ああ、俺は――」

 

「まあ、おめえは常連だからいい」

 

「おい! なんだよそりゃ!? 俺にも紹介させろよ!」

 

 主にポンズちゃんに!

 

「わあった、わあった。じゃあ、ほれ」

 

「おう。俺の名前はリョウ。ハンター試験を受ける理由は、流星街出身で身分証明書がないからだ」

 

「――っ!」

 

 ポンズちゃんが驚いたような顔で俺を見た。

 

「……流星街」

 

 口のなかで静かに漏らした。流星街出身っていい印象どころかマイナスに見られるからな~。

 

 明らかにこちらを警戒しだしたポンズちゃんに、俺はあえて手を差し出して握手を求める。

 

「まあ、流星街出身だけど、そんなこと関係無しによろしく頼むよ」

 

「……え、ええ」

 

 戸惑いながらも握手を受けるポンズちゃん! いい子だな~。

 

「へっ、……また落ちんぞ?」

 

 船長うるさい! あ、いや、ありがとう! また落ちるところだった!

 

 とりあえず試験中はヤバイから、今は我慢我慢……。

 

「おい、嬢ちゃん。そいつには気をつけろよ」

 

「――え?」

 

 ちょっ!? 船長!?

 

「そいつは試験の常連で、毎回女のケツ追っかけて落ちるバカだからよ」

 

「そ、そうなんですか?」

 

 ポンズちゃんが先ほどとは別の視線が注がれる~! ここは誤魔化すところだとは思うけど――っ!

 

「……う、うん、そうだよ」

 

 頷いちまう……。いや、うん。美少女や美女には嘘つけないよね……。

 

「…………」

 

 ポンズちゃんから軽蔑などのマイナスの視線が~! 興奮しちゃう……じゃなかった! 心が痛む~……!

 

 いやそれより船長、ほんと勘弁して下さいよ!

 

「まっ、色々残念なんだが、おそらく今回もこいつの実力は受験生1だろうから、敵対はしない方がいいぜ。あと警戒は怠んなよ? 喰われちまうぜ」

 

「船長、酷い!」

 

「わかりました」

 

 ってポンズちゃん!? なんで体を腕で抱きしめて守りのポーズをとってんの!? 軽く1mぐらい離れたよね今!

 

 クソゥ……。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 さてさて、最終的に船に残った受験生の俺とポンズちゃんが、船長の前で自己紹介を行なってからすぐ、客室に戻った俺はポンズちゃんにつきまとっていました。

 

 いや、もう……諦めた。

 

 御逃げ出す前の大勢の受験生がいた時ならいざ知らず、2人きりで客室にいるのに、じっとしているなんて俺には無理だ。

 

 壁を背に床に座っているポンズちゃんのすぐ隣に腰を下ろして、談笑という名の口説いてます。

 

「え!? あなたって40歳を超えてたんですか!?」

 

「うん、実はそうなんだよね~。よく10代後半か20代前半に見られちゃうんだけどね~」

 

「いや、やっぱり見えないですよ。40歳超えてるなんて……」

 

 実際には46歳なんだよね~。

 

「まあ、若さを保つコツなんかあるからね~。俺とポンズちゃんが試験受かったら教えてあげようか?」

 

 念を覚えれば常人よりも若さを保てるからね。俺は念を覚えるのが早かったし、膨大なオーラを有しているから、現在の俺って実際15歳ぐらいに見えるんだよな~。

 

 まっ、念がなくても俺は毎回かるく300歳突破する長寿なんだけどさ。

 

「え、あ……」

 

 それにしても、まともに話してくれるようにはなったけど、少しでも距離を縮めようとしたら警戒される……。恨むぜ船長……。

 

「あ、そういえば!」

 

「ん?」

 

 身を強張らせた所為で、若干気まずくなった雰囲気を出しちゃったポンズちゃんは、その雰囲気をかき消すように両手をポンっと合わせて、話題を変えてきた。

 

「そういえば、リョウさんってハンター試験の常連なんですよね?」

 

「うん。そうだよ~。かれこれ12回受けてるね」

 

「12回!?」

 

 驚きの声を上げるポンズちゃん。

 

「船長があなたは、ハンター試験の受験者の中で1番の実力者って断言してたのになぜ……?」

 

「ああ、それは――えっと……言わなきゃダメ?」

 

「い、いえ……単に気になっただけですから別に……」

 

 ん~……気になっているのはバレバレだね~。

 

 どうしようかな~? ここで正直に話しておいた方がいいかな~?

 

 ん~……気になってますって顔、可愛いな~。

 

 ついつい話したくなっちゃう。

 

「仕方ないな~。2人だけの秘密だよ?」

 

「えっ? あ、は、はい。わかりました」

 

「最初の試験ではね~」

 

 と俺は12年間の12回試験の試験でなぜ落ちてしまったかを、ポンズちゃんに話したんですが……。

 

「……最低ですね」

 

「……そうだね」

 

 ポンズちゃんに絶対零度の視線を向けられています……。

 

 明らかに軽蔑などといったマイナスな視線……なけなしの好感度最悪みたいだね。

 

 まあ、ハンター試験に落ちた理由が理由だからな~。

 

「まともにハンターになる気はあるんですか?」

 

 くうっ! ドMでもあるからこの視線もご褒美です!

 

「もちろんあるさ」

 

「だったらなんで、そんなに」

 

「いやあ、美女と美少女の誘惑には勝てなくてさ……」

 

「…………」

 

 明らかに呆れちゃってるポンズちゃん。もう話す気はないですって、ため息吐いて目を瞑っちゃったよ……。

 

 つーんってしてるポンズちゃんも可愛いな~。

 

「絶」を使って自分の存在を極限まで消して、すぐ隣に座って体を寄せる。

 

「――っ!?」

 

 驚いてばっと飛びのくポンズちゃん。「絶」を使って存在感を消していたから、目を瞑っていたポンズちゃんからはいきなり隣に現れたみたいに思ったんだろうな~。

 

「なんのつもり?」

 

 戦闘態勢に入るポンズちゃん。敬語も止めてるし本気で警戒してるね。え~と、構え的に徒手格闘? いや、帽子の中に小さな生命エネルギーをいくつも感じるな? 蜂蜜の香りといい蜂でも飼ってんのかな~?

 

 っと、それよりも。

 

「単なる悪戯だから警戒しないでいいよ~」

 

「悪戯?」

 

「うん。ポンズちゃんが可愛すぎて思わず、ね」

 

「そ、そう……」

 

 ゆっくりと構えを解くも、警戒を緩めないポンズちゃん。スゲー可愛いんだけど!

 

 どうするよ!? かなりの上玉ですよ!? このまま手放すのは惜しい! ツバだけでもつけときたいな!

 

 でも、ハンター試験があるからな~。

 

 このままじっくり口説くのは難しい。同じ受験生でライバルだから彼女に警戒されるのは必須だし、今回はなんとしても受かりたいし!

 

 どうしようかな~。

 

 見た感じ、ポンズちゃんはハンター試験に合格できる実力は備わっているようだし……。

 

「ん~……」

 

「どうしたんですか?」

 

 考えていると、ポンズちゃんが怪しんだ視線を送ってきていた。

 

「いや~、どうやってツバをつけとこうかな~って」

 

「――っ、ほんと最低……」

 

 おうっ! 女王さまの視線っ! もう、癖になっちゃうじゃん! 

 

 っと、さっきから邪魔だった嵐の収まってきたし、もうすぐザバン市に着くな。

 

 あ~……、このまま一人旅なんて寂しいし、寂しすぎてそこらへんで女の子引っ掛けてホテルとか行っちゃうかもしれないからな~。

 

「ね、ポンズちゃん。一緒にハンター試験の会場まで行かない?」

 

「え?」

 

「何回も受けてるからハンター試験の内容とか行き方も知ってるし、船長も言っていた通りかなりの実力者だよ、俺」

 

「…………つまり護衛してくれるって事?」

 

「ああ! ポンズちゃんが望むならおはようからおやすみまで、お風呂もトイレも、ベッドのなかも、ポンズちゃんを確実に守ってみせますぜ」

 

「…………」

 

 ううっ、ポンズちゃん完全警戒! 体を腕で隠して部屋の隅に逃げちゃった。

 

 でも俺は関係無しにポンズちゃんに近づく!

 

 片膝をついてポンズちゃんに頭を下げる。

 

「どうでしょう? 俺、確実に役に立つよ? ハンター試験も楽になるよ?」

 

「…………なにが、目的?」

 

「そりゃ、もちろん。ポンズちゃんが目的です!」

 

「…………」

 

 正直に即答したのに、無言ですよ。それどころかレイプ目ですよ……。

 

「…………」

 

「…………」

 

 長い沈黙が続きます。

 

 ポンズちゃんかなり悩んでいるみたい。

 

 まっ、俺の実力は仮にもハンター試験の監督さんお墨付きだからな。12回落ちたことを含めて試験内容を熟知しているだろうから、手に入れておくのも1つの手。

 

 どうするポンズちゃん。

 

「………………」

 

 ん~、悩んでる姿も可愛いな~。

 

「……ねえ」

 

「ん? 決まった?」

 

「あなたの目的は――」

 

「ポンズちゃん」

 

「…………」

 

 頭痛そうに、頭に手を当てるポンズちゃん。しばらくそのままだったけど、意を決したように今度はこちらを見つめてきた。

 

「どするか決まった? あ、もし拒絶しても何もしないから大丈夫だよ。それに護衛の話を受けた場合でも、すぐにエッチさせろって言っている訳でもないからね!」

 

「…………本当に?」

 

「もっちろん!」

 

「…………もし、……もしも私がハンター試験に受かったら、その……1回ぐらいは……してあげてもいいわ」

 

「商談成立だね!」

 

「でっ、でも、あなたが役に立たなかったらダメだからねっ! それにあ、アレは……き、きちんと付けなさいよ!」

 

「了解です!」

 

「さっきも言ったけど、あなたがちゃんと役に立たなかったら絶対にしないわよ!」

 

「OK、OK! ちゃんと役に立ってみせますとも!」

 

「ほんとに大丈夫なのかしら……」

 

「ふふふふっ! これで美少女ポンズちゃんと旅が出来るし、ゴム付きで1回だけだけど、2人とも試験に受かれば、エッチさせてもらえるんだから、全力で守るさ!」

 

「はあ……どうしよう……。私はやっちゃったかも……」

 

 困った顔のポンズちゃんも好きだよ! 愛してる~!

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

「さっ、行こうかポンズちゃん」

 

「わかったから、そのポンズちゃんってのは止めて」

 

「了解、ポンズ」

 

「はあ……」

 

 愛を込めて呼んだのに、ため息吐かないでよお~。

 

 ザバン市に到着したようなので、お互い荷物を背中に背負って船から下りる。

 

 船から下りてく俺達に船長が再び声をかけてきた。

 

「おう、嬢ちゃん。気いつけろっていたのに、聞いてなかったのか?」

 

「いえ、それは……」

 

 船長の言葉にバツの悪そうな表情になるポンズ。

 

 その様子を見て船長は諦めたようにため息を吐いた。

 

「まっ、おめえが決めたことならいいさ。前みたいにイチャツキ過ぎてハンター試験忘れて落ちるみてえなことにならねえよう気をつけな」

 

「……はい」

 

 あからさまに肩を落として頷くポンズ。大丈夫だって! 今回は我慢するからさ!

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 簡単に船長に別れを告げた俺達は現在、港町のホテルに二人で泊まっていた。部屋数はもちろん2部屋だよ。

 

「えっと、ハンター試験に行くにはバスに乗らないで、一本杉を目指して歩くのね。そして、二択で沈黙。認めてもらえば、ナビゲーターがいる民家の場所を教えてもらえるのね?」

 

「その通り!」

 

「ふう……とりあえず、少しは役に立つみたいね」

 

「もう、酷いな~」

 

 いつの間にか敬語も止めて距離が近づいた? 遠のいた? まあ、とりあえず知り合いレベルまでは確実に上がったポンズと現在ハンター試験恒例の試験内容や、試験会場まで行くための情報などや、お互いの情報を明かせるところまで交換していた。

 

「試験会場までの道のりとか、試験内容とかかなり役立つ情報だったけど、あなたって私の護衛もしてくれるのよね?」

 

 お、怪しんでる? まあ、俺ってやや高めの身長にあまり筋肉がついていないようにみえて、あんまり強そうに見えないからね~。不安にさせないように自信を持って答える!

 

「もちろん! しっかり護衛するさ! この命に代えても誰であろうと退けて見せましょう」

 

 ポンズの両手を取って宣言する!

 

「え、あ……ありがとう?」

 

 ポンズはほんの少しだけ頬を染めた。男に口説かれなれてないのかな?

 

「あ、でもハンター試験の内容で一緒にいられないとか、一対一の状況になったら、ポンズに頑張ってもらわないといけないけどね」

 

「そ、それぐらいは私がやるわよ。最初から最後まであんたに頼りきるのも嫌だし……」

 

 ポンズは俺の手を払って、両膝に置きなおし、ツンとそっぽを向いた。

 

 ツンな状態でも可愛いんだから、デレたらどれだけ可愛くなるんだろ~?

 

「さてと、明日は早いんだからそろそろ休みましょ」

 

「そうだね」

 

 夕食もお風呂も済ませているから、電気を消して、ベッドイン!

 

「ちょっ!? なんで電気消すのよ!? 出て行きなさいよ! 自分の部屋があるでしょ!」

 

「まあ、まあ、まあ」

 

「本気で怒るわよ!? 攻撃させてもらうわよ!?」

 

 すごく混乱してるな~。

 

「ほら、帽子も脱いで~」

 

「ちょっ、まっ、帽子はっ!」

 

 帽子に手をかけた瞬間、ポンズは尋常じゃないぐらい戸惑い両手で防いだ。あ、俺のこと心配してるの?

 

「大丈夫大丈夫、ほら、てってれってれ~、催眠スプレー~!」

 

「――っ!?」

 

 驚くポンズを無視して帽子に催眠スプレーをふりかける。よし、帽子のなかの蜂の活動が完全に止まった。

 

 そのまま帽子を脱がせて机に置く。

 

 この部屋にソファーがなくてよかった~。ベッドに隣同士で座っていたから全てが順調に進んだよ。

 

「くっ……!」

 

「じゃあ、寝ようか~」

 

 布団のなかに入り、ポンズも引きずり込んで抱きしめる。

 

「離しなさい!」

 

「ヤダ~。ん~いい匂い~」

 

「ヒィっ……!」

 

 ん~、最高に可愛いね~!

 

 よしよしと胸に抱きしめて頭を撫でる。

 

「だから、離しなさいって!」

 

「まあまあ、休まないと明日に響くよ?」

 

「だったら離しなさいよ!」

 

「無理」

 

「もう! なんなのよ! 合格するまでしないんじゃないの!?」

 

「ん? しないよ?」

 

「…………え?」

 

 ポンズは意外そうに呟いて動きを停めた。

 

「約束だからね。エッチはしないさ。これは単なる添い寝だよ」

 

「添い寝って……」

 

「だから安心して寝ていいよ~」

 

「安心、できないわよ!」

 

「あははは……よしよし」

 

「頭を撫でるな~! もう、本当になんなのよ~!」

 

 それからしばらくポンズはもがき続けていたが、今は完全に諦めたようだ。

 

「はぁはぁ……あんた、ほんとに何者なのよ? 全力で抵抗してもビクともしないなんてどうかしてるわ……」

 

「そりゃあ、情欲と性欲の愛戦士――」

 

「はぁ……、もういいわ」

 

 会話を断ち切らないで! 俺まだ最後まで言えてないんだから!

 

「いい? 添い寝されるはもう諦めてあげるけど、もしも襲ったら殺すから。覚悟しときなさいよ」

 

「了解です!」

 

 まあ、君がどう逆立ちしても殺されないだろうけどね。

 

 それよりも、この感触的にもうすぐDになるんじゃね!? 腰のくびれも緩やかな美しいライン描いてるし、なにより尻がいい! 安産型で形もいい! これはツッコンだらものすごく気持ちよさそうだな!

 

「はぁ……ほんとうにはやまっちゃったたみたい……」

 

 そんなにため息吐かないでよ~。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

「はぁ……はぁ……はぁぁぁ……」

 

「もう、そんなに何度もため息吐くといい事ないよ?」

 

「ため息の原因が言わないでくれる?」

 

「なに? 俺の事想って物思いにため息吐いてたの!?」

 

「そんなわけないでしょ……」

 

 はぁ……、初のハンター試験だし、熟練者に同行してもらった方が有利に進むだろうと思ったけど、間違いだったみたいだわ……。

 

 ああ……、船長さん……。あなたの言葉を聞いていれば……。

 

 ハンター試験の会場近くの港へ向う船で偶然同じになった熟練の受験者、リョウ。

 

 船長さん曰く、毎回ハンター試験に落ちるけど、受験者のなかで1番の実力者だと聞いていたから警戒を怠らずに距離を取っていたはずなのに、いつの間にか会話するようになったんだよね。

 

 今思えばあれがリョウの手だったかもしれない……。

 

 リョウがなぜ試験に落ちたか聞いていたはずなのに、何で同行を許可したか分からないわ。しかも、ハンター試験に2人とも受かったら、1回だけだけど、そのエッチな事させるって約束までしちゃったし……。

 

 まったく、どうかしていたとしか言えないわ。

 

 いえ、確かにハンター試験の会場までの道のりは楽に見つけられたし、船長お墨付きの実力者に護衛までしてもらえるんだけどさあ……。

 

「ほら、ポンズ、この下着はどうだい?」

 

 部屋に押し入ってきて、わざわざ私の近くに座り、考え事をしているのに、街で買ったエッチな下着を拡げて私に勧めてくる男。

 

「うるさいわよ! いまちょっと考え事してるんだから黙ってて!」

 

 早くつきすぎて試験まで数日の猶予ができ、試験会場近くホテルに、試験開始の少し前まで泊まる事になったんだけど、相変わらず2部屋取るくせに堂々と私の部屋に入って色々ちょっかい出してくるこの変態が問題なのよ!

 

 実は40代らしいけど、10代後半から20代前半ぐらいまでしか見えないし、リョウはやや高めの身長と、服の上からじゃ分かりにくいけど、絞り込まれた筋肉に、ややワイルドな顔立ちで上の中、いえ、肉体もそろって上の上の外見なんだけど、内面が野獣、獣過ぎて困る……。

 

 もう、がっつきすぎなのよ!

 

 別行動しようものならその間は十中八九ナンパや風俗店に向かい。お風呂も覗くぐらいなら可愛いものだけど、彼は一緒にシャワーを浴びようとしてくるし、警戒を怠ると私を抱き枕にして抱きしめながら寝るし、ほんとに獣よ……。

 

 ハンター試験に合格したらっていう約束がなかったら、おそらく食べられちゃっていたわ(性的に)。

 

 実際に別行動した時に興味本位で彼を尾行したら、ナンパしてて……、ガードが堅そうな相手も、明らかに年上でも年下でも声をかけて成功率8割とか……。

 

 ナンパのやり方も惚れ惚れするぐらい素早く丁寧に優しく、時には強引に誘って即ホテルまで行っちゃうし……。

 

 はあ……、もしもハンター試験じゃなくて、街で彼に本気でナンパされてたら、ついて行ったかもしれないわ。私そういう経験ないし、私みたいな女の子を引っ掛けているところ見せられたら、嫌でも思うわよ……。

 

「もうどうしたの~」

 

「――っ!?」

 

 突然後ろから優しく抱きしめられる。

 

 くっ、またいきなり後ろに……!

 

 どういう理屈でやっているか分からないけど、彼は私が少しでも気を抜いたりしていると、背後に回って抱きしめてきたり、いきなり頬っぺたにキスされたりと、私の認識できない速度で動いたり、突然現れたりするから心臓に悪い……。

 

 まったくどうやってやっているのよ! あまりにも登場の仕方が不自然だわ。

 

「離しなさい」

 

「え~」

 

 子供みたいに拒否するな! っていうか、なに胸揉んでるのよ!

 

「ん~、やっぱり極上の感触だね~」

 

「んんっ、あぅ……っ」

 

 片手から手を増やして両手で胸を揉んでくる。もうっ、なんで私は気持ちいいって感じてるのよ!?

 

「この気持ちよさそうに目を細めながら、頬を赤らめてるところなんて特に可愛いな~」

 

「もういい加減に……あぅんっ」

 

「ふふっ、ポンズって乳首がほんと弱いね」

 

「こ、こらぁ……」

 

 うぅんっ、服の上から巧みにブラジャーをずり下ろされて、ち、乳首を親指と人差し指で挟まれながら、扱かれたり、指先でくりくりと捏ねられる。

 

 や、やめてぇ……。

 

「いい匂い……気持ちいい?」

 

「そ、それは……」

 

 正直不甲斐ないけど、気持ちいいと思っちゃってる……。

 

 スルッ……。

 

「――っん」

 

 ず、ズボンのなかに手が――。

 

 スリスリとショーツ越しに触られるっ。

 

 前はここまでしなかったのに……!

 

「ふふ、しっかり濡れてるな」

 

「……いやぁ、どこ触ってるのよぉぉ……」

 

 感じちゃう自分が情けない。なんでこんな数日前に知り合った男に触られて感じちゃってるの? なんで抵抗できないの……?

 

 いつの間にかリョウに背中を預けて、股を開いて快楽を感じてしまっていることに情けなくなるけど、私の体はいう事を利いてくれない。

 

「あああ……」

 

 リョウはショーツをずらして直接私のヴァギナを触り始めた。触れるか触れないような優しい手つきで触りながら、擦ってくる。

 

「ほら、聞いてごらん。厭らしい音が鳴ってるよ」

 

「いやぁ」

 

 リョウの手つきが大胆なものに変わり、ヴァギナから溢れる愛液を手でぐちゅぐちゅと厭らしい音を鳴らさせて、私の羞恥心を煽る。

 

 どんどん追い込まれていく私……。昨夜まではやっても胸を軽く触るぐらいだったのにぃぃ……。

 

「今後のために、少しは慣らしておかないといけなかったな」

 

「あああああ……っ!」

 

 ゆ、指が……! リョウの指が私のなかに……!

 

「う~ん……ここまでしか入らないか~。まっ、仕方ないか」

 

「お、お願い……ぬ、抜いて……!」

 

 そこまで入っていなかったけど、他人の指が自分のなかに入っている事が私の恐怖心を刺激し、さらにそれに比例するように興奮してしまっていた。

 

 顔の筋肉が下がる。表情が作れない。

 

 彼の指が動くたびに体が反応してしまう……。

 

「どう? 気持ちいい?」

 

「ん、ああっ……やぁ……」

 

 問いに答えられないどころか、私の体は勝手に開いていってしまう……。

 

 気づけばだらしなく股を開いて彼にすがるように抱きついていた。

 

 止めてと目で伝えようとしてリョウを見上げるが、リョウは待ってましたと私の唇を奪った。

 

「んんっ、あ……あっ」

 

「唇も最高だね」

 

 何度も唇を合わせられ、とうとう唇を割ってリョウの舌が侵入してきた。

 

「んはっ、あ、うく……」

 

 リョウの舌が口内をかき回してくるのに、気持ち悪いとは思えない……。

 

 なんで?

 

 なんでなの?

 

 なんで自由にされてるの?

 

 なんで攻撃スイッチが入らないの?

 

 正面から見つめてくるリョウから逃げるように目線を横にずらしたところで私は理解した……。

 

 ホテルに備え付けられている鏡を見て、私は気づかされた。

 

 鏡に映った私。

 

 ああ……これじゃあ、攻撃スイッチが入らないのも納得よね……。

 

 だって……、だって私……。嬉しそうに、気持ちよさそうに、リョウを受け入れちゃってるんだから。

 

 もうダメ……。気持ちよすぎて何も考えられなくなる……。

 

 それから急に意識が混濁し始め、私が私じゃないみたいに、外から見ているみたいに、ゆっくりと時間が流れていく。

 

 キスから解放され、ズボンのなかからも手をどけられてるのに、私は動く気が起きず、私の攻撃や防衛の要である蜂を住ませている帽子をとられ、上着を脱がされ、ズボンを脱がされ、下着まで脱がされていくのに、まったく抵抗する気になれなかった。

 

 裸にされた私はベッドに寝かされた。

 

 手で体を隠すこともしないで、全てをリョウに晒し、リョウが体中を触ったり、胸を舐めたり、股の間に顔を埋めてヴァギナを舐めるのを許すどころか、逆に快楽を求めてしまった……。

 

 それから何度も絶頂……イクという事を体に覚えさせられ、次に気づい時には――。

 

 お互い裸同士でベッドで眠っていた……。しかも、抱き合って……。

 

 …………まったく、最悪の気分だわ……。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 ハンター試験開始まで数時間と迫った頃。俺は試験会場近くのホテルで目を覚ました。

 

 目を覚ますと目の前には裸のポンズちゃん!

 

 あははは、昨晩、悪戯で胸を触ったんだけど、途中から興奮しちゃって流れのまま、ポンズを押し倒して愛撫を楽しんじゃったね~。

 

 チンポは入れなかったけど、入れなかっただけで色々したからね。起きたら、怒っちゃうかな~?

 

 でも起こさないとハンター試験の開始まで間に合わないし、起こすか。

 

 色々弄りたくなるけど、我慢して起こす。

 

 声をかけるとポンズはすぐに目覚めた。目を開けてこちらを凝視すると、とたんに大きくて重たいため息を吐いた。

 

「おはよう、ポンズ」

 

 爽やかな笑顔であいさつをする。

 

「…………おはようございます、リョウさん」

 

 ポンズは何かを諦めたように、あいさつを返してきた。

 

 そして完全に起き上がると、シーツで体を隠すこともせずに、そのままお風呂場へと消えていった。

 

 とりあえず、俺も裸だったし、覗きたいっていうか一緒に入りに行きます。

 

「ポンズ~」

 

 お風呂場のドアを開けて侵入する。

 

「――っ!?」

 

 侵入して俺が見たものは、ホテルの狭いお風呂場で、処女膜があるかどうかを確認するために両指で大きくマンスジを広げているポンズちゃんだった。

 

 おおっ! 丁度鏡にポンズちゃんのオマンコが映ってる!

 

 昨晩も見たけど、やっぱりポンズちゃんってロリマンだね~。ビラも出てないし、珍しいお子様マンコ!

 

 すげぇ~興奮する!

 

 もうチンコがビンビンだよ!

 

「キャっ!」

 

 おっと、さっきまで固まってたけど、気がつきましたか! 俺の成長を遂げた股間のビッグマグナムを見て、ポンズが小さな悲鳴が漏らした。

 

 悲鳴を漏らすと帽子のなかで飼っている蜂がポンズを守りにくるはずだけど、ここはお風呂場で、帽子はお風呂場からかなり離れた机の上。声は漏れずに蜂も来ません!

 

「油断大敵だったね! 前はお風呂に入っていても、すぐ近くに帽子を置いていたから防げて――はいなかった。というか、俺の方から引いてあげていたけど、今回はポンズの注意不足だからしょうがない。諦めて一緒にお風呂に入ろう」

 

「くっ……」

 

 両腕で体を隠して後ずさるポンズだけど、俺からは逃げられない! 高速で背後を取る!

 

「――っ!?」

 

 背後を取ったことにまだ気づいておらず、周りを見ているポンズが、背後に回った事に気づく前に、少しかがんで、むっちり太ももで股の間に出来た小さな美しい三角形の穴にペニスを挿し込む!

 

「――っ! いつの間に!? っていうか何するのよ!」

 

「ん~、何って、そりゃあ、素股?」

 

「そんなことじゃなくて……」

 

 怒りの顔から途端に呆れ顔になるポンズ。まあ、関係なしにむっちり太ももと、ロリマンスジ、それにむっちりお尻の感触を味わう。

 

「あぅっ、あ、熱っ……うぅんっ……」

 

 頬を染めて両手で股を擦っているチンコを押しのけようとしてくるけど、逆に気持ちい!

 

「あ、あんたは……し、試験、あぅっ、試験が終わるまで何もしなかったんじゃない、の?」

 

「ん~、何もしないとは言ってないよ~。――あ、あと、エッチしたか気になっていたみたいだけど、大丈夫。愛撫ぐらいまでしかやってないからね」

 

「そう……、なの?」

 

 意外そうなポンズ。

 

「なに? して欲しかったの?」

 

 抱きついて耳元で囁いてみる。

 

「そ、そんなわけないじゃないっ!」

 

 ふふっ、真っ赤になって可愛い~。それにどんどん濡れてきたね~。虐めるたびに、襲うたびに反応が良くなる。ポンズってドMなのかな?

 

「まあまあ、そんなに怒らないで」

 

「もうっ……!」

 

 調子に乗って両手で腰を抱いて背中や首筋にキスしてみるけど、あまり抵抗してこない。

 

 昨晩で少し耐性できちゃった? お風呂場の鏡に映っている自分の姿を見ながら気持ちよさそうに感じてるようだし。

 

「っと、そろそろ準備しないとヤバイね」

 

「ん……んんっ……」

 

「ポンズ?」

 

「あふぅ……どう、して……やめるの……?」

 

「もうそろそろハンター試験の会場まで行かないと遅れるよ? このままエッチしてもいいけど、ハンター試験はいいの?」

 

「――はっ!」

 

 ふふっ、ハンター試験を忘れちゃうぐらいエッチなことに夢中になっちゃって、完璧に気に入っちゃったな~。

 

「と、とりあえずここから出て!」

 

「はいはい。オナニーしないで急いで用意してね~」

 

「何言ってるのよ! いいから早く出て行って!」

 

 顔を真っ赤にしたポンズにお風呂場から追い出された。

 

 ハンター試験締め切りまであと5時間を切った頃のことです。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 色々あったけど無事にホテルから出て、ポンズとすぐ近くにある定食屋に入りました。

 

 いや、ご飯が食べたいわけじゃないです。

 

 ここがハンター試験会場までの入り口なんです。

 

 決して定食屋の隣に建っている立派な建物ではありません。

 

「いらっしぇーい! 御注文は?」

 

「ステーキ定食」」

 

 そう答えた瞬間、亭主の目元がピクッと反応した。

 

「焼き方は?」

 

 この問いで、ナビゲーターから教えてもらった合言葉を言う。

 

「弱火でじっくり」

 

「あいよー」

 

 亭主が頷いてすぐに、店員のお姉さんが話しかけてきた。

 

「お客さん、奥の部屋へどうぞー」

 

 そう。この奥の部屋こそハンター試験会場までの入り口なのだ。

 

 1歩後ろに下がっていたポンズも引き連れて奥の部屋に進む。以前2人でナビゲーター引き連れて店の下見に着ていたし、数年前にもハンター試験会場に向う道だったからね。店の亭主とも顔見知りだし、店員のお姉さんは数年前にザバン市の飲み屋の合コンでお持ち帰りしたこともあるからね。

 

 奥の部屋に入るとテーブルの上に、ステーキ定食が用意されていた。

 

「さてと、食事しながら待とうか」

 

「……そうね」

 

 ゆっくりと部屋自体が下降し始め、ステーキ定食を食べ終えたところでポンズが話しかけてきた。

 

「ねえ、リョウ」

 

「なんだい?」

 

「船で出会って、今まで一緒にいた数日の間で、ずっと気になっている事があるんだけど……?」

 

「ん? 気になっている事?」

 

 なんだろ? っていうか今日のポンズは少しおかしいな。まあ、昨晩と今朝に過激な愛撫しちゃったからしょうがないかもしれないけど。

 

「まあ、聞く内容が他の誰にも聞かれたくない事なら、早めに聞いたほうがいいよ」

 

「え?」

 

「ほら、俺達が入ってきたのと別の入り口の上にある掲示板に出てる数字が100になったら到着で、ここを出たら他の受験生もたくさんいるだろうし」

 

「あと、30もないわね……。じゃあ、いいわ。あとで2人になったら聞くから」

 

「今聞かなくてもいいの?」

 

「ええ……、あまり試験に関係ないことかもしれないから……」

 

 思いつめたようなポンズ。どうしたのかな?

 

 チンッ!

 

 掲示板が100になり、入り口がゆっくりと開いた。

 

 薄暗い地下道みたいな通路にすでに到着して開始を待っていた受験生達がたむろっていた。

 

 そしてエレベーターのドアが開いた瞬間に受験生達はこちらへ向って、観察するような視線を飛ばしてきた。

 

 えっと、ざっと400人近くだな。

 

 うん。今回も少ないな~。

 

 試験会場にたどり着けるのは1万人に1人と聞いていたポンズも、受験生の多さに驚いているようだけど、俺がハンター試験を受け始める少し前や、受け始めた頃なんかは1000人近くの受験者が集まってて、しかも、半数以上が女で念能力者で、合格者も数百人でたりしてたんだよな。

 

 ……そうです。俺の流派の女の子達です。

 

 俺が10回目を落ちた3年前から、女の子達が気を使ってハンター試験を受けなくなって、受験者がかなり減って、しかも、他の一般の女の受験者も急激に減った女性受験者に何かを感じ取ってハンター試験を受けなくなったんだよな。

 

 だから、最近のハンター試験で女性受験者は貴重。今回は好みの女はポンズぐらいか。80番のサングラスの彼女は美人は美人なんだけど、今はポンズにロックオンしてるから、声はかけない。

 

 ほんと、最初にポンズを発見しといてよかったなあ。

 

 ――っていうか、俺って運良すぎじゃね!? ポンズとの出会い! これは運命だったのか!?

 

 ああっ、女神様! 出会いをありがとう!

 

「なに悶えてるの、さっさといくわよ」

 

「イェッサー」

 

 俺に対して下手な気を使わなくなってきたのは嬉しいんですが、時々ゴミを見ているような視線を向けるのは止めてぇ……。

 

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