秋月の性能…特にスカートのスリットと新対空システムに惚れ込んだ私は、さっそく秋月を集中して鍛えることにした。
「秋月、これからお前に特別教練を施す! 黙って俺についてこい!」
「は、はいっ! なんだかよくわかりませんけど、秋月、やらせていただきます!」
まずはジョギングである。基礎体力の強化は必須である。
私はコーチとして長良と一緒に秋月に走り込みをさせる。河川敷を走る2人の後を自転車で追いながらメガホンでかけ声を送ってやった。
「いっちにーいっちにー! どうした秋月ー! ペースが落ちてるぞー!」
「秋月さん気をつけてね、提督ったらああやって後ろから追いかけて私達のお尻をずっと見てるの、本当にもうスケベなんだから」
「あ、だからこんな体操服を…もうっ!」
長良と何事か話して後ろを振り向いた秋月はキッと私を睨み付けてきた。ああ、ああいう表情も可愛いなあ。
そしてジョギングを終わらせて高負荷の筋トレをさせると、鎮守府の隣にある大和ホテルの食堂で早めの昼食を取らせる。
「さあさあ、食うものを食わなければ身体は成長しないぞ」
「……あ、あの今日は何か祝い事でもあったのですか…?」
「うん? これはただの特訓用のメニューだが…?」
目の前に並べられているのは色とりどりの野菜にスープ、ビフテキ、おひついっぱいのご飯。
秋月はびっくりして目を白黒とさせている。
普段の秋月は哨戒任務中に握り飯と沢庵を食べる程度だそうだ。それでは成長は望めまい。
「こ、こんなのを頂いたら胃がびっくりしちゃいそう……」
「ははは、ゆっくり食べるんだぞ。食べるのも訓練のうちだからな」
「はいっ! い、いただきますっ!」
秋月は丼飯一杯のご飯を頬張り始めた。美味しさの感動に浸っているのか両目が潤んできている。
「あら提督、今日は秋月さんと一緒にいらしたんですね」
声を掛けてきたのは大和ホテルの支配人である大和であった。
支配人の着る赤いチャイナドレスから覗く生足が艶めかしい。
大和は秋月がもりもり食べているのを横目に見ながら私に耳打ちしてきた。
「また、新しい子を連れてきたんですね…これで何隻目ですか?」
「な、何を言っているのかね大和クン……」
「この前一緒に連れてきたドイツの艦娘……なかなか可愛かったじゃないですかぁ」
今日は大和が妙に絡んでくる。最近は忙しくて彼女をかまってやれてないことを思い出して変な汗が出て来た。
このままでは大和ホテルから出られぬかもしれぬ。
「おお、おかわりお願いしますっ! 本当に美味しいご飯ですねっ! 提督っ!」
秋月はご飯を食べるのに夢中で、私と大和の妙な雰囲気に気がつかなかったようだ。
大和はそんな秋月の態度に毒気を抜かれたのか、すっとテーブルから離れていくが、食堂から出る時にメモを寄こしてきた。
”私の部屋の鍵はいつもあなたが持っています。 大和より”
私はそのメモをそっと手帳に挟むと、秋月と午後の実技訓練へと入っていった。
そして夕飯は鎮守府の隣、大和ホテルとは逆隣にある武蔵御殿で食事を取ることにする。
「待っていたぞ提督、さあ予約してる部屋はこっちだ」
和服姿で三つ指を付きながら女将の武蔵は挨拶してきた。
ツインテールではなく後ろで髪の毛を纏めている武蔵は普段とは雰囲気が違う。
私と秋月は武蔵に案内され奥の方の部屋に入る。
「わぁ……!」
秋月は思わず感嘆のため息を漏らす、テーブルに並べられたのは大和ホテルと同じように特訓用の特別メニューである。
脂肪分を徹底的に抜きながらも美味しさは損なわぬ武蔵御殿の名物フルコース料理であった。
「ああっ、い、いただきます!」
「では私は提督と少し話があるのでな……隣の部屋を使わせて貰うぞ」
秋月が夕飯に手を出したのを確認して、武蔵が隣の部屋の障子を少し開ける。
そこには薄暗い部屋に布団が一つに枕が二つ、周りにはドリンク剤が並べられた特別宿泊メニューが用意されていた。
「まてまてまて! お前、秋月が食ってる隣で何させるつもりだ!」
「うん? 特別メニューの代金は身体で支払うのではないのか?」
「そんなんで支払うかバカッ! ツケにしておいてくれ!」
「そうかそうか……提督よ、大分ツケが貯まってきたぞ。年末にはまとめて払って貰うからな……ああ、今から楽しみだ」
武蔵は獲物を狙うような目つきをしながらよだれをじゅるりと拭いた。
ああ、武蔵御殿を少し使いすぎただろうか?
いやいやそれよりもちゃんと予算を捻出しなければ……
「あー、美味しかったー……私、あんなに美味しいモノ食べててホントにいいのでしょうか?」
「何、お前が強くなって艦隊をひいては皆を守る力となるのなら安いものさ」
「あ、はいっ! 艦隊の防空ならばっちりおまかせください!」
腹ごなしのつもりで私と秋月はゆっくりと夜の散歩を楽しんでいた。
身体の半分が少し冷えるが左半分は秋月が腕を組んできたおかげで寒くはない。
「それにしてもすっごい施設でしたねー……大和ホテルと武蔵御殿」
「ああ、あれはザイバツが2人の娘のために建てたようなものでな、慰安施設なんだがここいらの観光スポットにもなってるんだ」
私は秋空に浮かぶ月を見上げながら言った。
「ところで、秋月は大和ホテルと武蔵御殿どっちがいい?」
「えっ、そ、そうですねえ……どっちかと言われれば……えーっと……」
「最後に夜戦の特訓をしないといけないからなぁ…どっちか選んでくれよ? ハハハ」
私は半ば冗談のつもりだったが、秋月はぎゅっと腕にしがみついてこう言った。
「じゃあその私は……提督の部屋がいいです……」
秋月は恥ずかしそうに顔を俯かせて……
この後滅茶苦茶セックスした。
(了)