それは爛れながらも平穏な日々 作:メキシカンX
「えっと……じゃあ篠ノ之さんのだし巻きと、ボクのカニクリームコロッケとで交換ね」
「ねえ、誰かアタシの八宝菜と交換しない?」
「それでは、わたくしのテリーヌとでは……」
「それは止めておくわ」
IS学園の校舎屋上。篠ノ之箒を始めとする4人の少女がそれぞれ弁当を広げつつおかず交換を行っていた。
弁当箱の形や用意されたおかずは様々だが、全体的にどの少女の弁当も大盛り気味である。
ご飯を掬おうとしていた箸を止め、箒がそわそわと周囲を見た。
「……一夏は、まだ織斑先生に呼ばれているのだろうか?」
「ちょっと呼ばれたって感じではなかったよね。ひょっとしたら、お昼いっぱいかかる用事なのかも」
シャルはそう答え、箒と交換しただし巻きを口に入れる。
「篠ノ之さん、やっぱり卵焼きが上手いねー。今度、コツを教えてくれないかな?」
「あ、ああ……」
「……分かるよ。一夏に沢山食べさせたかったのは、ボクも同じだから」
どこか気もそぞろな箒の反応に、シャルは苦笑しつつ言った。同意するようにセシリアが頷く。
「全くですわ! 折角わたくしが精魂込めてお作りしたお弁当を食べていただきたかったのに……」
「……その、黒い塊を?」
フォークで弁当箱に入っている謎の黒く焦げた物質をつつくセシリアに、鈴がツッコミを入れる。
「これこそ英国伝統式のローストビーフですわ! 表面が焼けこげる程にじっくり焼くのがポイントですの!」
「それ、肉の鮮度が悪かった時代の料理法をそのまま“伝統”って言ってるだけでしょ!」
そう言う鈴の弁当は本格的な中華だ。色鮮やかな具材が踊っている。一夏に食べさせたいと思って、頑張って作ったのだろう。
そんな賑やかな光景を眺めつつ、シャルはふと何かに気付いたように言った。
「あれ……そういえば、ラウラは?」
「織斑先生に何か聞きたい事があったんだそうだ。一夏の用事の終わり待ちでもしていると思うが……」
「……そう」
シャルの脳裏に数日前のシャワー室での出来事が思い浮かんだ。「千冬が以前と雰囲気が変わった」と言うラウラの、思い悩む様子も。
「……大丈夫だよね」
未だ持ち方を練習中の箸を宙に遊ばせつつ、シャルは小さく呟いた。
もし千冬に何かあったとしても、それが自分たちや学園、あるいは一夏に大きく影響を与えるものではないだろう。仮に万一そういった事態だったのなら、千冬は必ず自分たちに話をしてくれる。その信頼があった。
──シャルロット・デュノア。彼女の千冬への信頼が大きく揺るがされるのは、この半日後である。
「ンッ……ん、んふっ……はあっ……」
「うあっ! ち、千冬姉っ! それ、強いっ!」
校舎からIS訓練用アリーナへ向かう途中にある職員用シャワールーム。中は清潔感ある更衣室と、タイルが光沢を放つシャワー室に分かれている。
幾つかの板に仕切られたシャワー室の広くはないスペースの中、黒の下着を脱ぎ終え一糸纏わぬ姿になった織斑千冬は一夏の裸の腰に手を回し、喉奥まで彼の肉棒を呑み込んでいた。喉奥に亀頭があたり、全体を滑らかに包む口腔内の暖かさと竿に絡む千冬の舌の刺激に一夏は背を反らして声をあげた。
「っぱ……構わん。このまま私の口に一度出せ」
「い、いや、そんな軽い感じで」
「昼休みが終わるまであと30分と少し……早く出しておかないと、口で終わるぞ」
「!」
含みある千冬の言葉に、一夏は喉を鳴らした。自分の頑張り次第では二発は──三発は流石に難しいだろう──してくれるという事だ。
その一夏の反応は千冬の期待するところだったのだろう。艶めかしく微笑むと、千冬は再度一夏の肉棒を咥えこんだ。
「いいぞ、一夏。遠慮するな……あむっ……ンッ、ンンッ……」
「くうっ……!」
一夏の手が無意識に千冬の頭に触れる。学校内で実姉に肉棒を舐めしゃぶられるという倒錯的な状況が、一夏の体の奥から更なる快感を湧き上がらせる。
やがて千冬の動きが変わった。唇で一夏の肉棒の竿を締め付けるようにしたまま頭を前後させ、口腔内全体で射精を促してくる。
千冬の口の端から唾液が泡立ち、先走りと合わさった粘液が一夏の足の甲に落ちる。
既に十分に仕上がっていた事もあり、急激な射精感がこみ上げてきた。
「や、ヤバい、千冬姉っ! 出る、出るっ!」
「ふっ、あふっ、ふぅっ……!」
一夏の訴えに、千冬は更に頭の動きを激しくしてゆく。艶やかな黒髪が汗で頬に貼りつき、じゅぽじゅぽという淫らな音がシャワー室に響く。
「うっ、うあぁっ!」
「……っ!」
一夏は思わず千冬の頭を押さえたまま、腰を突き出し絶頂に達した。どくどくと精液が溢れ出る感覚。千冬は弱冠息苦しそうにしつつも一夏に抵抗する事なく、吐き出される精液を受け止めた。
「あっ……ああっ……!」
堪らない射精感と心地よい脱力感が一夏を包む。びくびくと数回に渡り精液を放った後、硬度を弱めた肉棒は千冬の口から抜け落ちた。千冬の形良い唇と一夏の亀頭の間に精液の残渣が粘っこい橋をかける。
千冬は少しの間口をもごつかせた後に一夏の精液を嚥下すると、小さくせき込んだ。
「コホッ、コホッ……全く、二度目だというのに随分と濃いのを出してくれる。こちらも飲むのに一苦労だ」
「ご、ごめん、千冬姉」
「謝るな、馬鹿者」
皮肉交じりの言葉に、一夏は素直に頭を下げた。
千冬はシャワーのバルブを少し開け、降りかかってきたお湯を手で受け止めるとそれで口を漱いだ。
「……ふぅ。それで、どうする?」
「え?」
「まだ、授業中に勃起してしまいそうか?」
そう言いつつ、切れ長の瞳を唾液と精液に塗れた一夏の肉棒に向けてくる。
「これ以上の意地悪はやめておこう」と言っておきながら千冬はこちらをからかってくる。どうやら今回は一貫して主導権を握りたいらしい。
一夏はそこにちょっとの怒りを覚えながらも、目を閉じて股間に意識を集中させた。半勃ち状態になっていた肉棒が固さを取り戻し、一夏の臍に当たりそうな程に反り返る。
「……見ての通りだよ」
「ふむ、そうか」
事務的な返答。しかし彼女の目が潤んでいる事に一夏は気付いていた。体が疼いているのは千冬も同じなのだ。
そのまま千冬は壁に手を置くと尻を向け、背中越しに一夏を見た。
「なら……今度こそ全部出しておけ。私の
「………」
ごくり、と一夏は唾を呑んだ。この数日間の内に慣れる程に身体を重ねてきたが、それでなお千冬の引き締まった、それでいて豊満さを備えた身体は魅力的だ。
無意識にだろうか、千冬の腰はゆるやかにくねり、陰毛に彩られた秘所は濡れている。それはシャワーに依るものだけではないだろう。
後ろから抱き着くように体を密着させつつ、一夏は言った。
「なあ、千冬姉」
「何だ?」
「余裕ぶってるけど……千冬姉だって、欲しかったんじゃないのか?」
耳元に口を寄せ、囁くように問いかける。
こっちだけが興奮しているかのような態度に一夏の中の男のプライドを刺激されての言葉だったが、千冬は意外にも素直に頷いた。
「……ああ。欲しい」
「え?」
「私も身体が疼いているんだ……時間はないが、一夏、お前を感じたい」
「……!」
「だから……思い切り動いて、思い切り射精しろ」
そう言うと千冬は微笑んだ。
「(……そういうの、反則だって)」
一夏の内心の呟きと共に肉棒が大きく跳ねた。片手を竿に添え、豊かな尻の谷間から覗く女陰に位置を定める。
残り時間は30分を切っている。授業前には女生徒もアリーナに向かってくるだろうし、何事もなかったように装う時間を考えると千冬と交わう事ができるのは20分程度か。
「いくよ、“千冬”……くうっ!」
「ああ、来て……あっ、ああっ!」
十分に熱く潤った千冬の膣内が一夏の肉棒を受け入れてゆく。
一夏は他の女性を知らないが、千冬の締め付けが標準的な女性のそれより遥かに強く、気持ちよいものである事を察する程度はできた。
無数の襞が、押し入ってくる一夏の肉棒を撫で、擦り、更に奥まで誘い込もうとする。一夏は身体を震わせつつも千冬の腰に手をやり、根元まで肉棒を突き込んだ。火照った肌を千冬の背に密着させ、一夏は腰を一旦引くと再び突き出した。肉棒を包む快感も勿論だが、その行為によって千冬が嬌声をあげる姿が一夏に堪らない支配感を与えた。
「このまま一気に、いく、から……っ!」
「ああっ! う、動いて、くれ、一夏ぁ……!」
その時、更衣室の方からロックの認証音と共に扉の開く音が聞こえた。
「!?」
挿入したまま、一夏は身体を凍らせた。千冬も咄嗟に口を押さえ、予想外の入室者の存在を警戒する。
入って来た人物はシャワー室で服を脱いでいるようだった。シャワー室から抜け出そうとすれば、更衣室の人物に正面から出くわすことになる。職員の誰かは知らないが、彼女がシャワーを終えて出てゆくのを待つしかない。
やがて脱ぎ終わったのか、シャワー室との仕切り戸を開けて鼻歌混じりでその人物は入ってきた。
「あの……織斑先生? 先生も来られていたんですね」
「(山田先生!?)」
声をかけてきたのは誰あろう山田真耶だった。一夏のクラスの副担任である彼女もこの後の授業に出る予定ではあったが、授業前にシャワーを浴びに来たのだろうか。
「……っ!」
「(うっ!?)」
千冬の表情に僅かだが焦りが浮かぶ。その瞬間、まだ彼女の膣に挿入したままだった一夏の肉棒はきゅっと締め付けられた。うっかり声が出そうになるのを何とか抑える。
「(ち、千冬姉っ、締めないでくれよ。声が……)」
「(馬鹿者! これは勝手に……!)」
「……織斑先生?」
小声で千冬に言うも、どうやら彼女にとっても身体が緊張で勝手に反応したものらしい。一方、真耶はこちらの反応が返ってこないのを不思議に思ったのだろうか。声をかけつつこちらに歩いてくる。
まずい。シャワー室の各スペースは両横こそ板で仕切られて見えないが、正面は何も遮蔽物がない。事情を知っている真耶だけに口外する事こそないだろうが、だからといってシャワー室でセックスしている姿を見られていいという事にはならないだろう。男女関係に免疫のない彼女である。ひょっとすると気絶するかもしれない。
そこまで一夏が思考を巡らせた時、千冬が動いた。シャワーのバルブを開け、水音と共に真耶に言う。
「真耶か。珍しいな。、お前が授業前に浴びにくるのは」
「え? ええ、ちょっと今日は暑いせいか午前から結構汗ばんでしまって」
つい数十秒前まで嬌声をあげていたとは思えない程の落ち着きのある声。その返答で真耶はシャワー室にいるのが千冬だと分かったのだろう。足音が止まり、ふたつ横のスペースに入ったようだ。程なくして向こうからもシャワー音が聞こえてくる。
千冬のメリハリある豊満な身体に対し、真耶の身体は柔らかさを残した豊満さだ。特に千冬以上の大きさであろう両の乳房には、一夏も男性としてつい意識を向けてしまう(事故とはいえ、実際に揉んだ事もある)。
その豊かなプロポーションがシャワーを浴びている姿が一夏の脳裏に一瞬浮かび、慌ててそれを振り払う。
「……あの、織斑先生?」
「何だ?」
シャワーの水音が響く中、真耶が千冬に声をかけてきた。いつも通りを装いつつ千冬は答える。
「(残念だけど、ここまでだな。こりゃ)」
この状況でなお締め付けてくる千冬の秘所の快感を味わいつつ、一夏は思った。このまま何とか真耶がシャワーを浴び終えて出るまで待ち、それから脱出。
非常に寸止めの状態にはなってしまったが、それでも二回射精した事で随分と発散はできた。授業中にいきなり勃起する事は無いだろう。
そう判断して一夏が千冬から肉棒を抜いた時、真耶の声が届いた。
「その……織斑君とは、セックスを続けているんですか?」
「(!?)」
一夏は動きを止めて千冬を見た。
千冬は一瞬だけ表情をこわばらせ、背後の一夏を見て、視線を逸らし、少しの沈黙の後に答えた。
「……ああ、続けている」
千冬が反応に困っているのが一夏にも伝わってきた。
その理由が一夏にも分かってきた。今、真耶はシャワー室に千冬しかいないと思っている。つまり彼女は日頃の教師としての姿でなく、プライベートの距離感で千冬に話しかけているのだ。
一方の千冬は自分がいる時に話しにくいような内容に対して答えたくはないが、『ここには千冬しかいない』と真耶に思わせるためには普段の──彼女と二人だけで、踏み込んだ話をしている時の態度で返さなければならない。
「……そうですか」
そう言う真耶の声には、安堵と落胆の両方が感じられた。
「あの日も、あの後は織斑君と?」
彼女の言う“あの日”とは、千冬が泥酔して帰ってきた日の事だろう。酔いながらも一夏を求めてくる千冬に、目覚めても覚えていられるよう快感を身体に刻み付けたあの夜の事は一夏も鮮明に思い出せる。
千冬はやはり少しだけ一夏を見た後に言った。
「それが、あの日は本当に記憶を無くす程に飲んでしまったようで何も覚えていなくてな……一夏に後から聞いたが、お前にもかなり迷惑をかけてしまったようだな」
「いえ、そんな事は……それじゃ、あの後は寝ただけだったんですね」
長身の千冬を駅近くの商店街から自宅まで送るのは、小柄な真耶にとっては大仕事だったろうに気にする風でもなく真耶は言う。
おまけ程度についてきていた何気ない問いかけに、千冬は答えた。
「……いや、逆だ」
「逆?」
「あいつが腰を痛める程に、何度もやったよ」
「!?」
おそらく、仕切りの向こうの真耶と一夏が息を呑んだのは全く同じタイミングだったろう。
「ええと……で、でも、泥酔して何も覚えていないって……?」
「あの馬鹿め、本気で私を嫁にしたいらしい。していた最中の事は確かに思い出せないが、酔いから覚めたら、あいつのキスひとつで感じるくらいに身体を変えられていた」
どくん、と一夏の鼓動が鳴った。
一方の真耶は、話の中の一夏の態度に不安を抱いたのだろう。困惑しつつも問いかける。
「織斑君は、その……その意味を分かっているんでしょうか?」
「あの馬鹿の事だ。分かってはいないだろう」
「だったら……」
「だが、嬉しかった」
そう答える千冬の声に、迷いや戸惑いはなかった。
「織斑先生……」
「『後悔するぞ』と言った私にあいつは言ったよ。『千冬姉と一緒なら、幾らでも』だそうだ。正直、泣きそうだった」
「………」
「だから私も……んくっ!」
千冬の言葉が途中で途切れる。再び勃起した一夏の肉棒が、千冬の膣内に突き込まれたためだ。
「(ば、馬鹿者! 早く抜け!)」
一夏の方を見て唇だけを動かす。それに対し、一夏は熱っぽい吐息を千冬の首筋に吐きかけつつ呟いた。
「“千冬”……そんな可愛い事言われたら、我慢できないって」
「い、一夏……ンンッ!」
反り返った肉棒が膣内を蹂躙する感覚に、千冬は押さえ切れない喘ぎを漏らした。向こう側の真耶が尋ねてくる。
「どうしましたか、織斑先生?」
「い、いや、シャワーのノズルを足に落としてしまった、だけ……っ!」
シャワーの水量を増やして少しでも音を大きくしようとした後、千冬は指を咥えて声を殺そうとした。しかしそれでも一夏の荒々しい腰使いに、今にも声を漏らしそうだ。
目に涙を浮かべて一夏に抗議の視線を向ける千冬だったが、彼女の秘所はその行為を待ち侘びていたように更に愛液を分泌させ、逃すまいと肉棒を締め付けてくる。
痺れるような快感を覚えつつ、シャワーを浴びつつ一夏は更に腰を振った。
「千冬……千冬っ……!」
「………っ!」
その間に、真耶はシャワーを終えたようだった。こちらの行為に気付いていないのだろう。普段通りの声を千冬にかけてくる。
「それじゃ織斑先生、先に行ってますね」
「あ、ああ……私も、すぐに、いく、から……っ!」
激しい水音と共に千冬が答える。既に喘ぎを隠せていない。
その声に真耶は若干の違和感を感じたようだが、先ほどの話のショックもあるのだろう。そのまま更衣室へと向かってゆく。
「あ、あの、織斑先生」
「なっ、何だ……ああっ!」
「その……私には、何が正しいのか分かりません。でも……」
「………」
「負けないでください。何があっても、私は先生と織斑君の味方ですから」
「ああ……ありがとう、真耶……っ!」
仕切り戸が開き、閉じる。
まだ更衣室には声が届く。一夏は声を殺しつつ千冬の腰に手をあて、突き入れる度に角度を変えつつ千冬の女陰を堪能した。
「ふっ、ふぅっ……!」
指を咥えて声を懸命に抑える千冬の鼻息が荒い。シャワーと快感によって肌は火照り、肉棒を包む襞も熱さを増してゆく。
やがて、シャワー室のドアがスライドする音がかすかに届き、そして、閉まった。
「はあっ! ば、馬鹿者っ……! 真耶に気付かれたら、どうする……!」
涙目の千冬を素直に可愛いと思いつつ、一夏は言った。
「だったら、抵抗すればよかっただろ? 千冬……ううっ!」
「ふあっ! こ、このっ、馬鹿者がっ……あっ、ああっ!」
身体能力で一夏を上回る千冬なら、例えこの状況だろうと音も立てず一夏を引きはがせたはずだ。しかし彼女はそれをしなかった。それが意味するところは──
「千冬のおまんこ、山田先生が来てから、凄い敏感になってる……!」
「あ、当たり前っ、だっ! 中途半端なところで、止められっ、ふあぁっ!」
「このまま一気にいくよ、千冬……っ!」
「ふあっ! ンッ、ンアッ!」
千冬の身体がびくびくと痙攣している。絶頂の近い合図だ。一夏は腰の動きを速めてスパートをかけた。結合部が泡立つ程の激しいピストンに、千冬は背を反らし悶える。
「ふぁぁっ! 一夏っ、一夏っ! も、もう……っ!」
「千冬っ! だい、大丈夫っ! この後でも、たっぷり、してっ、やるからっ!」
一度寸止めされたからだろうか、今まで以上に強い射精感がこみ上げてくる。一夏はとどめとばかりに千冬の一番奥まで突き入れると、同時に激しく射精した。
「千冬っ、千冬っ!」
「イッ、イクッ! 一夏ぁっ!」
どくどくと大量の精液を子宮に受け、千冬は身体を震わせて恍惚とした表情と共に絶頂を迎えた。
それから数分後の更衣室。
「……気配はないな」
廊下の気配を探りつつ、千冬はロックを解除した。ドアがスライドした瞬間に素早く左右に視線を巡らせ、人影がいない事を確認する。
「行くぞ、もう授業が始まる」
「千冬姉がおねだりしなかったら、もうちょっと余裕が……痛っ!」
「調子に乗るな、行くぞ」
先ほどまでの乱れっぷりが嘘のようなスーツ姿の千冬の後に続き、一夏は廊下に出た。そのまま足早にアリーナへと向かってゆく。
「……?」
ふと、一夏は何かの気配を感じて振り返った。薄暗い廊下に人影はない。
「どうした?」
「……いや、何も」
おそらく気のせいだろう。一夏は千冬の方に向き直り、小走りで彼女の跡を追った。
───確かに、廊下に人影は無かった。
しかし、200m以上先の渡り廊下に立つ人物にまで警戒せよというのは、急いでいた一夏らにとって無理な話であったろう。
「……どういう、事だ?」
幾人もの女生徒が行きかう渡り廊下。
アリーナ方面を望む窓の前で、ラウラ・ボーデヴィッヒは呆然と呟いた。