それは爛れながらも平穏な日々 作:メキシカンX
ぱん、と布地を張りつつ洗濯したシーツを物干竿にかける。
「……うん、大丈夫そうだな」
昨晩の千冬との交合による染みの消え具合を確認し、一夏は頷いた。
朝食後、千冬は早々にIS学園へ出かけていった。
彼女のオン/オフの切り替えは本当にきっちりしている。一夏の耳元で「溜まった精液は全て私の
「お前もちゃんと切り替えられるようになれ。女性の勘は鋭いぞ」
とだけ言い残して、気が付けば居なくなっていた。
千冬の言う「女性」というのは箒たちの事だろう。整備を理由に誤魔化せるのは数日、千冬が排卵期に入るまで、僅かだが学園生活も送らなければならない。その辺りを気付かれないようになれという事だ。
「……ハァ」
思わずため息が出てしまう。正直、千冬ほど器用に振る舞える自信が一夏には無い。
とはいえ乗りかかった船──というか、既にどっぷり浸かってしまっている船──だ、出来なければまずい。
ちょっとした偶然で女子の胸に触れたりしただけで竹刀やレーザーや鉄拳を叩き込んでくる彼女らだ。「千冬と子作りする事になって、ここ数日間がっつりセックスしてた」などと知られた日には、確実に一夏は物理的に消滅するだろう。
「……あ」
ふと、一夏の手が止まった。洗濯籠から黒い下着を取り出す。
『だから……迷わず、私のおまんこに中出ししろ』
昨晩の千冬の肢体が、今朝の裸エプロン姿が脳裏に浮かぶ。
姉の洗濯物などは洗い慣れていた筈であった。しかし、身体を重ねた今となっては否応なくそういった事が思い起こされてしまう。
股間が疼くのを何とか抑えつつ、一夏は最後の黒いブラまで干し終えると息をついた。
「……さてと」
部屋に戻り、改めて机の上に置かれる何冊ものドリルを見る。
英語のドリルを手に取る。付いている付箋は「脚」。
IS基礎理論のドリルを持つ。付いている付箋は「胸」。
数学のドリルを見る。付いている付箋は「尻」
最も分厚いIS機動戦術教本には「口」と書かれた付箋が付いている。
それ以外にも何冊かあるようだ。
よくよくアメとムチが一体化したドリルだ。これが単なる自習なら適当に済ませておくところだが、手抜きで書いただけでは付箋の内容を反故にされかねない。
黒いタイツに包まれた、しなやかな脚。
スーツ姿の上からでもはっきりと盛り上がりが分かる、昨日今日でその重量感と大きさを堪能した胸。
腰のくびれと対照的なむっちりとした肉付きが堪らない尻。
クールな教員としての姿を投げ捨て、自分の肉棒を舐めしゃぶる姿を想像するだけで芯が滾る。
「………」
ドリルが千冬の肢体に見えてきて、思わず唾を呑み込む。
この量だ。千冬も全部のドリルを消化できるとは思っていないだろう。どれから始めるかが重要だ。
「……これから、やるか」
しばしの思考の後、一夏はひとつのドリルを手に取ると椅子に腰かけた。
「──そこまで。今読んでもらったように、各国の開発力の発展と学園を通した技術交流により第一世代から比べISのポテンシャルはここ数年で大幅な発展を遂げたが、それに比べて操縦者の戦術面においては未だにベーシックな体系すら作られていない。そこでお前たちに必要になってくるのが、コンマ数秒での咄嗟の判断力になる訳だが──」
チャイムの音が鳴る。お昼前で空腹を抱えていた少女達が敏感に反応するのを見て、教壇に立つ千冬は言葉を止めた。
「……今日はここまでか。午後からの実戦訓練では、この『即座の判断力』について鍛える。普段よりハードな訓練になるぞ。ちゃんと飯は食っておけ。日直」
「はい。起立、礼!」
『ありがとうございました!』
日直のセシリアの号令と共に生徒たちが一斉に礼をする。
千冬は礼を返すと足早に教壇を下りた。生徒には選手時代からの千冬のファンも多い。長居すると「一緒にお昼を!」と迫ってくる女生徒に囲まれてしまうのだ。まあ、それも千冬の態度を察してか入学当初よりはかなり数は減ったのだが。
「あ、あの、織斑先生」
そんな千冬に駆け寄る一人の生徒。金髪をショートに整えた彼女に千冬は言った。
「デュノアか。授業の質問なら、悪いが後で……」
「いいえ、その……昨日皆でクッキーを焼いたので、いち……織斑君に渡していただけないかと。彼が戻ってくるまでに痛むかもしれないので」
シャルロット・デュノアはそう言うと、可愛い包み紙にメッセージカードが付けられた小さな袋を差し出した。
「分かった、渡しておこう。感想も聞いておいてやる」
どことなく小動物を思わせるシャルの健気な様子に、千冬は微笑むとクッキーを受け取った。
「……あれ?」
すん、とシャルの鼻がひくついた。
「どうした、デュノア?」
問いかける千冬に、シャルは小首を傾げて尋ねた。
「織斑先生、今日って香水を使われていますか?」
「……ん?」
千冬の動きがほんの一瞬だが止まった。僅かの沈黙の後、普通の口調で彼女に答える。
「特に使った覚えはないが……電車の中で、誰かのが移ったかもしれないな」
「そうですか? いえ、すみませんでした。お停めして」
「気にするな……そろそろお前も急げ、食堂の座る席が無くなるぞ?」
「え? あ、はい!」
渡されたクッキーを抱えつつ、千冬はそのまま教室を退出してゆく。
「……うーん」
残されたシャルは、顎に細い指を添えつつ先程覚えた違和感を思い返した。
おそらくこのクラスで“それ”に気付く事が可能だったのは彼女、シャルロット・デュノアと、他では箒くらいしか居なかっただろう。すなわち短期間でも一夏と相部屋で寝食を共にした者だ。
一夏の体臭が特別強いなどという訳ではない。しかし、弱かろうともどんな人間にもその人固有の匂いがある。布団や服に染み付いたり、部屋に残り香として漂ったりするのがそれだ。
「(まあ、一緒に暮らしているんだから当然なんだけど……)」
同じ匂いが千冬からする。それが不思議でない事はシャルにも分かる。
しかし──それがやけに強い。
「……駄目だなあ、私」
自分の中の感情が「嫉妬」である事に気付き、シャルは呟いた。
姉とはいえ自分より一夏に近い存在である千冬に、羨望と嫉妬を感じてしまっている。
「うん、やめよう」
下衆の勘繰りになりかけていた思考を打ち切り、シャルは教室を出た。
幾ら思考を巡らせ想像力を働かせても、結局彼女らは実の姉弟なのだ。肉親として支え合う関係であったとしても、それ以上にお互いを求める事は有り得ないのだから。
「……あのクッキー、『美味しい』って言ってくれるかな」
一夏の笑顔を思い浮かべたシャルの頬に、僅かに朱が差した。
「これで……最後……っ!」
自室に籠る事数時間。
鉛筆を握る指を震わせつつ、一夏は眼前のドリルの最後の問題の回答を書き上げた。
「終わったー……」
大きく息を吐き、力尽きたように机に突っ伏す。だが、その顔を横に向けた途端に一夏は机から跳ね起きた。既に時刻は夕方を回っていた。
「ヤバい!」
昼食を取っていないどころか夕飯の支度をしていない事を思い出し、慌てて一夏はキッチンに向かうと冷蔵庫に残っている食材を確認した。
「ご飯は残ってるから、ハムステーキに冷凍のブロッコリーを茹でて、みそ汁は……今日はインスタントで我慢してもらうか」
とりあえずのメニューを考え、一夏は調理を始めた。ブロッコリー用に水を張った鍋を火にかけつつ、ハムを厚切りにする。慣れた手つきで一夏はフライパンを熱し、油を引いた。先程のハムを静かに並べる。
ぱちぱちと音を立てつつ、次第にハムが香ばしい匂いを放ち始める。
こうやって姉の帰りを待ちつつ料理をしていると、中学の頃を思い出す。
国内最初のIS適合者として多忙を極めていた千冬の助けに少しでもなろうと、一夏は当時から家事の大半を行っていた。学校から誰もいない家に戻ると、洗濯物を回収して畳んでから夕食の支度を始めるのが一夏にとっての日常だった。
思えば、千冬は自分が作った料理を「不味い」と言った事は一度もない。帰宅が遅くなり、一夏が既に寝ている時刻に帰ってきた時も「美味かったぞ」と翌朝には言ってくれた。
当時、よく友人から「美人の姉がいて羨ましい」と言われた。「そんな良い物じゃねーよ」と自分は返していたが、千冬の事を褒められているようで、少し嬉しかった。
奇妙な偶然が重なり自分自身がIS操縦者となり千冬に近い存在になった今、一夏は改めて考える。果たして自分が千冬に対して抱いているものは、姉としての親愛の情だけなのか。
こんな形で千冬と交わる事態になってしまったからこそ、その気持ちの正体が大事なように一夏には思えた。本来この件は政府主導で半強制的に行われている「計画」でしかない。家族としての姉に対する感情しか根底にないのであれば、多少ぎくしゃくしても時間と共に元の関係に戻る事もできるだろう。
(それを……俺は望んでいるんだろうか?)
冷凍ブロッコリーを鍋に放り込み、ハムをひっくり返しつつ一夏は考えた。
今は千冬も積極的に誘ってくるが、妊娠してしまえば自分は用無しだ。そうなれば、今のように自分が求めても彼女は拒絶するだろう。それは普通の姉弟ならば当然のことだ。
しかし、一夏の中にそれを不服に感じる部分がある。もっと千冬と交わりたい。もっと自分の知らない千冬の乱れる姿を見たい。自分が千冬を感じさせたい。これは単なる劣情なのだろうか。
「……ん?」
千冬の裸を想像しただけで反応する自分の股間に、一夏は思わず苦笑した。
「お前はいいよな。気楽で……」
「……お前の股間は喋るのか?」
「うわあっ!?」
突然背後から掛けられた声に、一夏は思わず悲鳴をあげた。フライパンを持ったまま振り返ると、スーツ姿の千冬が立っている。
「お、驚かさないでくれよ千冬姉!」
「『ただいま』も言ったし名前も何回も呼んだぞ。料理に集中するのは結構だが、せめて返事はしろ」
そう言うと千冬は鞄を置き、スーツのボタンを外すとワイシャツ姿でリビングのソファに横になった。仕事帰りのいつもの千冬の流れだ。
「悪かったよ。夕飯、もうちょっとで出来上がるから……」
「ああ、待たせてもらうとしよう」
そう言いつつ千冬はテレビを点けたようだ。ハムの焼ける音と共に他愛ないニュースが室内に流れる。
その間に一夏は湯切りしたブロッコリーとハムを皿に乗せ、汁椀二つを取り出すと慣れた手つきでそれぞれにポットから湯を注いでインスタントの味噌を入れた。麦茶の入ったコップを互いの皿の横に置き、準備を整える。
「はい、お待たせ」
「ああ」
「千冬姉、マスタードは付ける?」
「頼む。ケチャップはいい」
短い会話を挟み、二人は食卓の席についた。
「……いただきます」
「いただきます」
丁寧に食事前に合掌する千冬に合わせ、一夏も同様に合掌してから食事を始める。
「………」
「………」
TVのニュースだけが流れる中、二人は言葉を交わさずに食事を続けた。
普段ならば一夏も千冬に今日あった事を話すし、千冬もそれに色々と返す。
だが、今夜に関しては両者の間に微妙な空気が流れていた。口を開く事が憚られるような空気が。
千冬がどう考えているかは分からなかったが、少なくとも一夏にはそうなってしまう理由があった。
(……駄目だ)
脳内で色々とシミュレートした結果、一夏は千冬に自分から話しかける事を諦めた。
今日の学校はどうだったか、箒たちの様子はどうだったか、自分が家で何をしていたか。
どれを切り口にしても、結局千冬との子作りの事に話が行ってしまう。
自分は期待してしまっているのだ。この後の千冬がしてくれる事に。
「ご馳走様」
そうこうしている間に、早くも千冬は自分の夕食を食べ終えていた。厳しい訓練の中で短時間での食事を要求されていたのか、千冬の食事は速い。もうちょっと味わって食べてほしいというのが、彼女に対して一夏が感じる少ない不満のひとつだ。
「はい、お粗末様」
頭を下げ、一夏は自分の食事を続ける。千冬は自分の皿と茶碗を軽く濯いでから洗い場に置き、再びソファに横になった。
「………」
それを横目に、一夏も自分の食事を食べ終えた。贈り物の良いハムだった筈なのだが、まるで味が分からなかった。
「………」
「………」
「……あの、千冬姉」
「今日、デュノアからお前に預かったものがある」
沈黙に耐えかねた一夏が口を開くのに被せるように、千冬がソファから身を起こして言った。
「え?」
「そこの鞄を開けてみろ」
言われるままに千冬の鞄を開ける。中には書類と見慣れない形の化粧品めいた容器、それと可愛らしい小袋が入っている。
「これは?」
「皆でクッキーを焼いたそうだ。食ってやれ」
一夏は小袋を取り出す。よく見れば、それには小さなメッセージカードが付いていた。
『データ取り、大変だと思うけど頑張ってね。授業の内容はノートに取っておくから シャル』
デフォルメされた兎のイラストと共に、短いメッセージが書かれている。
それを見た一夏は少しだけ笑い、そして、申し訳なさそうな顔に変わった。
袋の口のリボンを解き中のクッキーを出す。ココア味とミルク味だろうか、二種のハート型のクッキーがあるようだ。形こそ不揃いだが、バニラエッセンスの甘い香りがする。一夏はそれを口に入れた。
「………」
「美味いか?」
「……ああ、美味いよ。やっぱりシャルはこういうのが上手いよな」
「そうか」
「………」
「………」
無言で一夏はクッキーを食べる。申し訳なさそうな顔のまま、二枚目、三枚目のクッキーを頬張り、麦茶でそれを胃に押し流すように食べる。
「……一夏」
「え?」
千冬はソファから起き上がり、一夏の前に立った。
ごん。
「っ!?」
一夏の頭頂部に激痛が走る。千冬の拳骨がいきなり頭に降りてきたのだ。
「いってぇ……! な、何なんだよ!?」
抗議の声をあげる一夏に、千冬は恐ろしく険しい顔で言った。
「お前が勘違いをしているようなのでな」
その視線は冷たく、鋭い。
「いいか一夏、確かに私はお前に抱かれる事に抵抗はないが……これはあくまで一時的な、私が妊娠するまでの暫定的な関係だ。その間は私はお前の“女”になるが、終われば元の姉弟に戻る」
しかし、その言葉の端々に一夏は違和感を覚えた。
「そうなればお前は普通の学生、私は一介の教師だ。一夏、お前を健気に慕う娘たちがいる事を決して忘れず、彼女らと幸せになれ」
──千冬は、本当に自分に向けて言っているだけなのか?
「あ、ああ。分かったよ」
「……全く」
一夏は一応そう答えたが、本心から言っていない事が表情に表れていたのだろう。千冬はため息をつくと腰に手をあてた。
「仕方がない。今のお前ではそのクッキーの味も分からんようだし、先に済ませるか……一夏、ドリルは?」
「え!?」
突然話題が変わり、一夏は戸惑いつつ答えた。
「え、えっと、二階の俺の部屋に……」
「そうか」
それだけ言うと、千冬はリビングを出て二階に向かっていった。今日やったドリルは一冊だけ、すぐに分かるだろう。
果たしてさほどの時間を置かず、千冬は降りてきた。
「……これか?」
言いつつ、パラパラと素早くページをめくる。手抜きが無いかを確認しているのだろう。
「どうやら……ちゃんと全部書いたようだな」
速読めいた速さで読み切ると、千冬はドリルを閉じた。付いている付箋は「胸」。
「ふふ、変態め」
口元にからかうような笑みを浮かべつつ、横目で言ってくる千冬に一夏は何も言い返せなかった。
「う……」
「二日で一冊を消化できる程度の内容の問題集だったのだがな……そんなに私の胸で射精したかったのか? 変態少年め」
「そ、それは……まあ、その通りだけど」
恥ずかしさで顔を赤らめつつ、一夏は思わず視線を逸らした。彼女の用意した餌に容易に食いついた自分の欲望を見透かされた気がした。
その反応は千冬の期待通りだったのだろう。穏やかな表情に戻った千冬は、そのまま椅子に腰かける一夏の前で腰を落とした。
「とはいえ、約束は守らねばな」
そう言いつつワイシャツの胸元のボタンを外すと、千冬はフロントホック型のブラの留め具を外した。拘束を解かれた乳房がゆさっと揺れる。
「ち、千冬姉……」
「ここからは“千冬”だ」
一夏の言葉に訂正を加えながら、傍らの鞄から先程の見慣れない容器を取り出す。中にはとろりとした液体が入っているようだ。
「それは?」
「ローションだ。お前がどれからクリアしようとするかは読めていたからな。帰りに買っておいた。まさか今晩から役立つとは思っていなかったが……」
そう言いつつ、千冬はローションの口を開けると先端を胸に向けた。粘度の高い液体が千冬の乳房が作り上げる豊かな谷間に滴り落ち、てらてらと光沢を放つ。
「う……!」
その淫らな光沢と、これから起きる事への期待で一夏の肉棒は早々に充血を始めていた。スウェットの上からでも盛り上がりが確認できる程だ。
「お前は動くな。私が全てやってやる」
囁きと共に千冬は躊躇せずに一夏のスウェットに手をかけ、その下のパンツと一緒に引き下ろした。一気に解放された肉棒は弾けるように千冬の眼前で反り返り、淫臭を放つ。
赤く震える亀頭はびくびくと震え、まだ触れられてもいないのに鈴口からは先走りが滲み始めている。
「それでは……いくぞ」
「千冬……うわっ!?」
返事をする間もなく、一夏の肉棒は千冬の双丘に挟み込まれていた。ローションのひんやりとした冷たさと千冬の肌の熱さが合わさり、不思議な快感を肉棒に与えてくる。まだ挟まれているだけなのに、びくびくと腰が震えてしまう。
「んっ……ふふ、暴れているぞ、お前のチンポが……」
「くっ……! ち、千冬……やっぱり、千冬の胸、凄い……っ!」
ワイシャツの上から千冬は自身の乳房に手を添え、両側から肉棒を挟み込みつつ身体を上下させ始めた。先程まで険しい表情で自分を叱咤していた彼女が跪き、奉仕する様子は一夏の支配欲を刺激する。
豊満な乳房によって作られた深い谷間は一夏の肉棒をすっぽりと包んでいた。跳ね返る竿を押さえ込みながらにゅるにゅると全体を刺激され、時折赤く充血した亀頭が顔を覗く。
「んはっ……ど、どうだ、一夏……!」
「ああっ! そっ、それっ、堪らない……っ!」
千冬は顔を俯かせ、舌を出すと亀頭の先端をつつくように舐めた。溢れる先走りと唾液が胸のローションと混ざり合い、頭が痺れるような匂いがリビングに満ちる。
乳房の熱が次第に増し、弾力が強くなってゆくのを一夏は感じていた。千冬も興奮してきているのだ。
「ふふ、腰が上がってきているぞ? もうイキそうなのか?」
「そ、そんな事、言ったって……千冬のおっぱい、良すぎる……!」
「構わないぞ、何時出しても……!」
そう言葉を交わす間も千冬の動きは止まらない。強弱をつけて挟みながら、今度は左右で動きを変えて竿を扱く。口調こそ平静を保っているが、千冬の吐息も熱くなってきている。
一夏の興奮を煽るように、千冬は甘く囁いた。
「思い切り射精しろ、一夏の精液で、私を汚してくれ……」
「ううっ、ちっ、千冬っ!」
一夏の腰がびくびくと震えた。射精感がこみ上げ、椅子からずり落ちそうになりながら腰を突き上げ、胸の谷間から出た亀頭を千冬の顔に突き付ける。
「だっ、駄目だっ、イクッ! 千冬っ、千冬っ!」
「いいぞ、いいぞっ! 出せ、一夏……っ!」
「あっ、あああっ!」
背を反らし、一夏は達した。噴水めいた精液が亀頭から噴き出し、千冬の整った顔を、豊かな双丘を、汗の滲むワイシャツを汚してゆく。
生臭い白濁液を火照った顔で浴びつつ、千冬は乳房に添えた手を更に動かした。射精直後で敏感になっている肉棒をぎゅっと挟みつつ、先端に残っている精液を舐めとってゆく。
「ふあっ、ま、待ってくれ千冬っ! それ、強すぎるっ!」
「ふふ、女みたいな声を上げる……可愛いぞ、一夏」
思わず悲鳴をあげる一夏に、千冬は嬉しそうに言った。精液に塗れた顔を上げ、淫蕩な笑みを浮かべる。
「弱音を吐いている時間は無いぞ? “基礎訓練”はこれからなのだからな」
──どうやら、クッキーの残りを食べるのは翌朝になりそうだ。
食卓に置かれたままのクッキーの袋を横目に見つつ、一夏はそんな事を考えた。