「おぐ……ぁ…」
呻き声を上げながら、未来の体には毎分毎秒刺激が通っていた。それは、痛みか快楽か。
どちらにせよ、強すぎた刺激を受けて彼女の意識は未だ戻ってくることは無かった。
「んぐっ!!」
膨らんだ腹が、今の未来の異常性を物語る。今の彼女の子宮には、大量のジーンノイズのコアがある。貯まれば溢れるように落ちていき、完全に中身を取り出されたらまた孕まされる。
女性にとっては、地獄とも思える時間を与えるノイズである。
「う、ぁ……」
好意を抱いた相手がいるだろう。しかし、その相手に捧げる処女はとっくの昔に無くしており、人間どころかまともな生物なのかも怪しい生物に捧げてしまっているのだから。
「……」
「な、何か…気に食わない、事でも?」
「……こんなことをしている事、それを私に見せていること……全てだ。」
そして、それらの光景をマリアは拘束されながら見せられていた。今は、彼女と音女の二人きりである。
「ほ、他の子には…今は手を出していない。何も、約束を違反していない。」
「……それで許されると、本当に思ってるのか?」
睨みつけるマリア。音女は、一瞬その視線で怯えるがすぐにいつもの調子へと戻る。
「ゆ、許されるも何も…わ、私がしようとしたわけじゃ……ない。あ、貴方の家族の1人に……選んでもらった、だけ。」
「私の、家族……?」
彼女の頭の中で3人の人物が思い描かれた。1人は彼女が尊敬している人物、ナスターシャ教授……マリアや切歌達は『マム』と呼んでいる女性。
しかし、彼女は既に亡くなっておりまずありえない線である。次に切歌だが、当の本人である切歌はここに来るまで錬金術師達に捕まっていたので、また別である。
つまり、1人しか残っていない。
「まさか、調……!?調に、調にやらせたのか!?」
「そ、そう……と、とりあえず興奮しないで……ね?」
拘束具を揺らしながら、マリアは怒る。音女は窘めようとしているが、彼女自身も無駄な行動であることはわかっている。
「あの子に、優しいのに……お前は……!お前には━━━」
「人の心が無いのか?……って?」
「っ……!」
すっ……と。音女の目の色が変わる。その目はマリアの目の中を見つめているようだった。
『お前がそんなことを言えるのか?』『人の心を語れるほど偉いのか?』と糾弾する目。かつてマリア達は、世界に対してテロを起こした。彼女達が関わったことで、出た死人は少なからずいるのだ。
その事が、未だマリアの心に重荷を背負わせていた。
「……あ、貴方には分からない…例え、フリであっても強くあれた…貴方には。フリであっても…強くあることを否定された、人達の気持ちは……」
「……確かに、私には人の心を解くほど偉くもなんともないのかもしれない。貴方の言ったように、フリでしか強くあれないのよ。マリア・カデンツァヴナ・イブは。」
怒りが冷めたのか、冷静になるマリア。しかし、その目は未だ音女を睨んだままだった。
「……調ちゃんに、やらせたくないのなら…貴方がする?汚れ仕事。」
「…あの子の手が、これ以上汚れないのなら喜んでこの手は血に染める…けど、貴方にメリットはあるの?」
「ない……そ、そもそも……私が、装者を必要として、るのは…シンフォギアが、必要だから……それ以外、重要な理由は……ない。
た、ただ……調ちゃんの代わりをしても、あの子を助ける術は、ないけど。」
未来の方に、再びマリアは視線を向ける。未来は未だジーンノイズに犯されており、再び出産をしていた。
今こうやって話し合いを行なっている間に、一体どれほどのジーンノイズを彼女は生み出したのか。
「っ……」
「あ、貴方が……あの子の代わりになるか、調ちゃんの代わりになるか…ど、どっちも汚れ仕事……だよ?」
「……もう、巻き込んでしまったけれど……あの子に罪は、無い。」
「な、なら……汚れ仕事……お願い、ね。」
ねっとりと、音女は欲望を叶えた笑みを浮かべる。ジーンノイズに犯されている未来。それの代わりに…マリアが犯されることになったのだった。
「……ど、どうだった?」
音女は後ろにある鏡に、視線を向ける。その鏡は、一見何の変哲もない鏡のように見えるが、その鏡が押しのけられて後ろから少女が……服を着ていない暁切歌が現れる。
「……何で、今のを見せたんデスか。」
「た、ただ……見せただけじゃないのは分かる……よね?」
「……だからって、あたしにはどうすることも出来ないデスよ。」
何かを諦めたかのような表情、切歌は既に錬金術師達に開発されたことが心の傷となっていた。
「……ほ、本当に?」
「…調は、あたしの身代わりデス。あたしがドジ踏んだから、調は汚れ仕事をやって…マリアは嫌なことをされて……クリス先輩も、未来先輩も……」
「……ね、ねぇ?なら……あなたにだけ出来ること…教えてあげよう、か?」
「……あたしにしか、出来ないこと……デスか?」
音女を見上げる切歌。普段しないような笑みを浮かべて、音女は切歌の目を見返す。
最早切歌に、それが善悪のどちらか……と言ったものを判断するほどの冷静さは残っていない。
性的な心の傷と、自身が行ったことの結果である今の状況で大分参っていたからだ。
「そう……あ、貴方にしか出来ないこと……」
「そ、それって……なんデスか…?」
「……する事を、だ…誰にも……言わないって約束する、なら……」
「い、言わないデス…!」
「そう、なら━━━」
「……切、ちゃん?」
「調!!」
音女のいる基地に帰ってくる調。用意された部屋に戻ってくるなり、切歌が調に抱きついた。
「な、なんで……?」
「か、解放してくれたデスよ……『仕事は終えたから、返してあげる』って言われたデス……」
「……他に、何か言われた?」
「ま、また仕事を頼むかもしれないから……その時はよろしく、とか何とか……」
「……そう。」
ため息を吐きながら、調はベッドに倒れ込む。あまりにも、あまりにも怒涛すぎる1日だったのだ。
色んなことが起こりすぎたが故に、彼女の精神も疲弊しきっていた。
「……調、一緒に寝るデス。」
「……うん、ギュッてして……?」
弱った目、強く掴めば折れてしまいそうな細い手足、そして今だ幼さの残る顔つき……この姿を見た者は2通りに別れる。嗜虐心をそそられるものか、はたまた保護欲を駆られるか。
「……切ちゃん?」
「調は、あたしが守るデス。」
切歌は、後者であった。調を守りたい、このまま何も起こらない平和な世界で過ごしたい、過ごさせたい。
そういう欲求を、彼女に対して抱いていた。
「……キス、して?」
「デデデデェス!?な、何を言ってるデスか調!?」
突然言われた一言に、顔を真っ赤にして焦る切歌。しかし、調は有無を言わさず切歌を押し倒す。
「あのね、切ちゃんの可愛いところが見たいの……全部見せて、お願い。」
「……し、調がそう言うのなら……う、受け入れる……デスよ……」
切歌がそう答えたのと、ほぼ同時に調の唇が切歌の唇を奪う。
愛しているもの同士の熱烈なもの……と言えば聞こえはいいが、実際は調が本能的に湧き出ている情欲を、発散させようとしているだけである。
「んむ……ちゅる、れろ……んぶ、ぢゅる…!」
「ん、んん……調、激し……!」
激しいディープキス。舌と舌を絡ませ、唾液が零れるほどに粘着的に、しつこくねちっこく。
調が上になっているので、必然的に下になっている切歌が調の唾液を飲む形になっているが、それを咎めることも抵抗することさえもしない。
「んん……はむ、れろ、んちゅっ……」
手と手を繋いで、まるで恋人同士が愛を確認しているかのような錯覚に陥るほどの熱烈さ。
恋人繋ぎで繋いだその両手は、固く結ばれていた。調は、絶対にこの手を離さないと言わんばかりに強く握っていた。
逆に切歌はその手を優しく握っていた。
「ん、んん……!」
「ぷはっ…切ちゃん……脱がして、いい?」
「……嫌、って答えても今の調は止まりそうに無いデス。」
苦笑しながら、切歌はそう答える。『否定していない』という事が今の調にとっては甘言も同然の事だった。
「うん……じゃあ、脱がせるよ……?」
そう言いながら、既に切歌の服に手を伸ばしている調。少し躊躇した後に、覚悟を決めてその手に切歌の服の裾を握りしめる。
「ん……!」
切歌は目を瞑って覚悟を決める。調はそのまま切歌の服を脱がしていく、その度に切歌の白い肌が段々と見えてくる。
恥ずかしそうに切歌は紅潮しているが、調にはそれは嗜虐心を煽っているだけになってしまっていた。
「切ちゃんの、裸……んむっ……」
「ひゃう!?し、調…擽ったいデスよ…!」
顕になったへそを舐め出す調。その後、胸の谷間、乳房、乳首……戻って横腹、などと切歌の隅々を味わおうとしているのか、ひたすらに舐めていく。
その感覚が、切歌には少しくすぐったかった。しかし、錬金術師達を相手にしてるより、こちらの方が心地いいのは間違いなかった。
「そんな、ところばっかり…!」
「ごめんね……もっと、もっと綺麗にしてあげないと……あんな、あんな奴らの手に触れちゃってるんだから……」
「し、調……?ひゃうっ!」
「もっと、もっと……」
舐めるだけでなく、調は切歌の体を満遍なく触っていく。胸を揉み、尻を撫でて、秘裂に指を添わせる。
吸って、舐めて、撫でて、揉んで……切歌の体を余すところなく調は愛撫をしていく。
「ねぇ切ちゃん……舐めあいっこ……」
「い、いいデスよ?」
調は、情欲に支配された頭で、そのまま自身の服も脱ぎ捨てていく。お互いに、生まれたままの姿を晒す。
そして、足を絡ませて秘裂同士を合わせていく。
「調の、びしょ濡れになってて……足に、垂れてきてるデス……」
「切ちゃんと同じだよ……切ちゃんの声を聞いて…興奮しちゃってる……一緒に……」
「は、はいデス……」
そして、そのまま2人は腰をお互いに動かし始める。秘裂同士が水音を鳴らしながら、2人の体に官能的な刺激を与えていく。
「切ちゃん、切ちゃん……!」
「調、調ェ……!」
性を貪り合う2人。今この間だけは、辛いことは何もかもを忘れることが出来た。
白い肌は、官能的に火照っていき……そして、頭の中には自分の欲求を満たす事だけが広がっていく。
「なんか、来るッ……!」
「あたしも、頭の中が真っ白……でぇ!」
「ひ、ぁ……!」
「んぁ……!」
ぎゅっと強く手をお互いに握る2人。刺激を与えられていった体が、絶頂という形でそれを吐き出したのだ。
余韻で、ボーッとしながらも、2人は惹かれ合うようにキスを繰り返し始める。
「ん、ちゅ……」
「調……んん……」
「ん……ちゅ、れろ……ん、む……」
「……調?寝ちゃったデスか?」
カクン、と倒れる調。軽く背中を叩いて、寝ているかの確認を取る切歌だったが、それでも起きる気配はなさそうで……
「……丁度、良かったかもしれないデス…」
ゆっくりと、なるべく起こさないように切歌は調をベッドに寝かせる。その後、服を着て調の部屋から出ていく。
廊下に出て、音女に貰った階層の地図を使ってとある部屋の前まで移動する。
「……大丈夫、これはみんなのためなんデス……クリス先輩と、未来先輩を守るためなんデス……」
そのまま、ノックすることなく部屋の扉の前に立つ切歌。すると、勝手に扉は開いて、中の部屋の様子が伺える様になる。
「……クリス、先輩?」
「……お前か…なんだよ。あたしに……文句でも言いに来たってか……そうだよな、あたしが悪かったもんな……」
部屋の隅、セットされたベッドに横たわって毛布を頭から被っているクリス。
切歌、何も言わないままクリスに近づいて……馬乗りになる。そして、毛布を引っ剥がして、その顔を顕にさせる。
「なんだよ……1発入れる気か?」
「……クリス先輩。」
「……なんだよ。あたしに、もう先輩って呼ばれる資格は……」
「
切歌の言ったことに、反応せずにぼーっとした顔で切歌を見上げるクリス。だが、すぐにその顔には笑みが浮かぶ。いつものような明るい笑顔でなく、やけになった人間のそれだが。
「は……慰めてくれるってわけか?傷を得た者同士?丁度いい……なら、あたしの鬱憤……晴らしてくれよ……!」
そのまま、クリスは逆に切歌を押し倒す。しかし、先ほどのように笑みは浮かべていない。怒っていた。
同じような目にあったであろう年下に慰められるのが嫌だった、同情なんてされたくなかった、ひたすら罵倒されて、文句を言われたかった。
「なんでだよ……!なんで、なんでだ……!」
「クリス先輩……」
涙を浮かべるクリス。その様子を見て、切歌の頭の中に音女に言われたことが浮かぶ。
今やっている『仕事』の事だった。
『━━━そう、なら……ほ、他の子達に…体を使って慰めて、来て?』
『っ!?』
『あ、や、やったかどうかは分かるから、ね?部屋に監視カメラ、ついてるから。』
『……分かった、デス。』
『な、なら最初はボーナス……調ちゃんの部屋に、待機してて、ね?そ、それと……調ちゃんには、バレないように……バレたら、貴方『達』の仕事が、ノイズを産むことになる、から。』
『それも、分かったデス。』
体を調以外の人物に売ること……それが切歌が音女に課せられた条件だった。
補足
・暁切歌
体を売る仕事を始めた。主にクリス、未来、調の3人が相手である。
・月読調
ちょっぴり病み始めてる。体力的な疲れと精神の疲れが合わさっている。
・マリア・カデンツァヴナ・イブ
未来の代わりに苗床ルート。