「……全部灰に還っちゃってる。」
音女は1人、自分の生み出したジーンノイズ達の戦いの跡地に来ていた。跡地とは言っても、所謂灰まみれになっているところを訪れているだけなのだが。
「……アダムも、ちゃんと取り込まれたみたい。」
アダムの帽子を拾う音女。一つだけ生み出していなかった、自分から出てきたコアを孵化させてその帽子を吸収させる音女。
そのジーンノイズには、その場で立っていくことだけを指示して、音女はその場を離れる。
ありとあらゆる攻撃に対しては、無類の耐性を発揮する音女ジーンノイズ。自分から生まれたジーンノイズをそう名付けていた。
「……やっぱりダサいかな。でもマイナスジーンノイズだと微妙にわかりづらいような……」
云々と唸る音女。最早、彼女には心配することは何も残っていなかった。後は、自分好みに捉えた装者と錬金術達を調教するだけが目的だった。
「うーん……とは言っても、翼ちゃんはクリスちゃんにメロメロだし……あ、そうだ。」
響を調教するために、他の装者達を自分の言うことを聞かせるつもりだった音女。しかし、翼は今は正気を失ってクリスにメロメロなのである。
「切歌ちゃんは……文句を言うけど、本心は全くそんな事考えてないみたいだし……」
『調は自分のことを愛してくれている』と言っていた切歌。しかし、調の名前を出したら、簡単に従うあたり、変に自分に従順になってしまっているような気がしていた。
「マリアも脅せばいいし……クリスちゃんと調ちゃんだけだなぁ、素直に従うの……」
少しだけ遠い目をしてから、音女は呟く。しかし、そうはしていられないということで、早速思いついたことを実行することにしたのであった。
「う……ここは……?」
「や、やぁ……翼ちゃん……お、起き抜けで悪いけど……犯させて、ね?」
「貴様は……雪音、雪音は……!?」
「く、クリスちゃんは何事もなく、過ごして、るよ……」
既に服を着ていない体を隠そうとはせずに、翼は不安そうに周囲を見渡していた。よほど、依存度が高いようである。
そして、今回音女が翼にしようとしていることは……簡単に言えば、クリスから翼を寝とるのだ。
快楽に対しては、既に翼はかなり抵抗が少なくなっているだろう。ならばということで、このまま一気に犯して快楽堕ちさせるのが手っ取り早い……というのが音女の考えだった。
「っ……雪音以外に、体を触られる、なんて……」
「……ま、まずはその言葉から、かな。」
「ひぐっ!?」
音女は指の1本を触手に変えて、一気に翼の秘所を貫く。勢いよく子宮まで達したせいなのか、翼はそれだけで達してしまっていた。
「び、敏感に調教されてる、ね……」
自分の体をどう動かせば、どう意識すればいいのかは大体理解出来ていた。故に、音女はそこから更に触手の大きさを変えることにした。それも、ただ変えるだけでなく翼の膣の形にあったものに変えていく。
「あ、ぎぃ……!?なん、でこんなに……!」
「も、もっと言葉を柔らかくしてみよっ、か……」
「やめ、ろ……うぐぅ!?」
「ち、違う……でしょ?ほ、ほらもっと……女の子、みたいな言葉を……ね?」
音女は、翼に年相応のような喋り方を期待していた。したことがない、ハズもないのだ。
あくまでも音女の妄想でしかないが、気丈に振る舞うタイプは根っこの部分がいとも簡単に折れるものだ、という事を知っている。
そして、その分喋り方もまるで少女のような喋り方になるのだ。
「あ、ぐぁ…!」
「き、聞こえてようが……聞こえてなかろう、が……しゃ、喋るまで続ける、からね……」
「うぐううう!」
音女は翼の膣を激しく犯しながら、ニタリと笑みを浮かべる。翼の膣に1番適した形の触手、それを使われてその上激しくピストンされているせいか、翼は連続で達していた。
「び、敏感すぎる、ね……ま、まぁその方が楽でいいん、だけど……」
そう呟きながら、淡々と音女は翼を犯す。触手の感覚は、ちゃんと音女に届いているのだが、どうにもそれが快楽に変換されている訳では無いようだった。
指だからなのか、それともまた別の理由があるのかと、音女は模索していく。やはりノイズの体というのは、いまいち慣れないことが多かった。それでも、ノイズの体になれたのは音女は内心喜んでいるのだが。
「ひ、が、ぁ……!」
「ふ、ふふ……お汁、が……いっぱい。」
ゴリゴリと、削るように動く音女の触手。恐らく、どの玩具よりも翼に適した形と大きさを保っていると言えるだろう。
現に、既に開発済みとはいえ音女の愛撫だけで、何度も達しているからだ。
「あ、ひ……」
上の口からも下の口からも、ヨダレを垂らしている翼。ふくよかとは言えないその胸にある乳首は、痛いくらいに勃起していることで、彼女の性的興奮の証拠となっていた。
「お、おっぱいも……吸ってあげ、る。」
「ひぐうぅ!?」
「み、3つ同時に使われて……ど、どんな気分?し、潮をふいちゃってる、けど……」
音女は別の指を2本動かして、乳首を1つずつに取り付ける。そして、乳首をそのまま掃除機のように吸い上げる。
その吸い込みが激痛だったのか、はたまた強力な快楽だったのかは音女にはわからなかったが、少なくともどちらであっても翼にとっては潮をふく程の感覚だったのは間違いがないようだった。
「ひは、ひぃ……やめ、へぇ……」
「も、もっと可愛らしい言葉言えない、の?」
「ひっ……や、やめへくら、はい……」
「ふ、ふふ……そ、そうそう……その調子…」
案外、簡単に出来るものだと音女は淡々と考えていた。だが、既に心が折れている、という下地があったから短時間で済んだとも言えるのだ。
「じゃ、じゃあ次は……そ、それを継続して言える……ようにする、だね。」
「っ!?」
音女は、翼の顔を持ち上げてその宣言を行う。1度心が折れた人間の心を再び折ることは、とても簡単なことなのだ。
骨や筋肉とは違い、壊れれば壊れるほど壊れやすくなる……それが心なのだ。
「ま、待っ━━━」
「待つ訳、ない。」
それを最後に、翼の口には触手がねじ込まれた。この時の音女は気がついていなかったが、自分が通常のジーンノイズと同じように、コアを作り出す液体を生み出せると思っていたのだ。
実は、彼女はあとから気づいたのだが、その液体は出せないのだ。理由を音女は色々と考えたが、1番有力だと彼女が思ったのは、今の自分が『人間の雌の性質を持ったジーンノイズ』だから、ということであった。
それに気がついたのは、翼をそのままヒートアップしていきながら犯し続けて丸一日が経過した後であった。
「え、ひ……」
「やっぱり……出ない。自分限定だから、気づくのが遅れちゃったよ。ごめんね翼ちゃん……って聞こえてないか。」
既に太陽が上り始めている時間帯、翼は白目を向いて痙攣していた。余りにも絶頂を味わいすぎて、戻ってこれなくなってしまっているのである。
「……試してみよ。」
丸一日犯して、色々『教育』を施してきた音女。ある意味途中経過とも言えるので、今のほぼ無意識の翼がちゃんと事を起こせるのか確認しようとした。
とりあえず試しに、口の近くに触手を近づける。軽く触れさせて、無意識でも咥えれば教育は成功しているということである。
「ほら、あーん。」
「ぅ……」
音女の向けた触手に、翼はゆっくりとそれを口の中に入れ始める。しかし、目が覚めた様子はない。どうやら、本能レベルでの刷り込みは成功したようだった。
「ふ、ふふ……可愛いよ。そうやって体をドロドロにさせてる方が……よく似合ってる。」
「……」
翼は何も返さない。アイドルとして働いていた彼女は、既に見る影もなかった。
最早、これを見た者は彼女をアイドルだと思うことはないだろう。せいぜい、大量の男に股を開く異質の中の異質の娼婦といった意見を持つだろう。
それほど、彼女の体はドロドロになっていた。
「……あとは、目が覚めたあとがとっても楽しみだよ……」
「お姉様、いいですか?」
「し、調ちゃん……?ど、どうしたの?」
「例の、国民にジーンノイズを発表するとか言ってた件ですけど……」
「あ、あれ冗談のつもり……だったんだけど、なぁ……」
音女は頭をかく。音女が考えていた計画のひとつ。ジーンノイズの普及である。
物品としての普及以上に、認知としての普及が主であった。所謂『お前らが手を出さなければ、ジーンノイズに殺されなくて済むぞ』という脅しのための認知だった。勿論、そんなことをすれば雑に扱う者がいるので音女は冗談で言ってたつもりだったのだが。
「けれど……知られていなくても、案外知っているものですよ。ネットでも噂になってますし……『ノイズが街にいる』『ノイズが飛んでいた』って」
「……ま、まぁ、その辺は……好きにしていい、よ。わ、私の名前を出さなかったら……いいだけ、だから。」
「……お姉様がそう言うなら。」
調は純粋な善意で、そう言うことを言っていた。音女が人気になるのを嫌うのは知っているが、しかしジーンノイズが表向きにでも自分たちを守っている強力な兵器だと知らしめることが出来れば、一気に国民を味方に引き込むことが出来る。
そうなれば、音女は文字通り好き放題することが出来るのだ。
「……それで、次は誰を標的にするんですか?」
「何、が?」
「だって……例の錬金術師達にはあまり手を出してないから、犯さないのかと。」
「う、うーん……ま、まぁ気が向けば私自身がやる……のかなぁ……」
音女は錬金術師の3人のことを思い出しながら頭をかいていた。サンジェルマンは、アダムが引き取りに来るまでずっと苗床であり、カリオストロとプレラーティも同じであった。
手を出さない、出したくない、のどちらでもなくてただ気がついたら手を出すのを忘れていた……と言うのが音女の中の結論であった。
「だったら……あのプレラーティとか、どうです?」
「へ?な、なんで?」
「いえ……ただ、『私はいつでも余裕を持っているぞ』って態度が気に食わないというか……」
「そ、それに関しては……他2人も持ってると思う、けど…?」
「サンジェルマンは今の今まで犯されていた訳ですし……カリオストロに関しては、煽れば冷静なフリして簡単に乗っかるタイプだと思いますよ。」
調の放った言葉に、音女は少し引いていた。何か気に入らないことでもされていたのだろうか、はたまたただ本気でそう言っているだけなのか。
どちらであったとしても、今の調にその事を質問するのは悪手であることだけが理解出来た。
「……ま、まぁ…調ちゃんがそういう、なら……プレラーティをやろっかな……」
「はい……ところで、どこにいるか覚えてますよね?」
「……どこ、だっけ。か、カリオストロとか…サンジェルマンとは別の場所に、移したと思っていたん、だけど……」
「そうですよ、それであってます。忘れたのなら、私が案内しますね。」
調は、我先にと音女の手を引っ張って案内しようとする。もしかして、自分が忘れていることを見越していて、案内をさせるように誘導したのではないだろうか?と音女は一瞬疑ってしまったが、別にそれで不利益を被るわけではないので、そのままプレラーティの元へと案内されていくのであった。
補足
・風鳴翼
音女に寝取られたのか、細かいことはわからない。しかし1度だけならば完全に堕ちていた。
・錬金術師
音女は存在をほぼ完全に忘れていた。