意識がある間は常にアルマを犯し、犯されていた。どろどろに犯し続ける結果どっちが上でどっちが下かなんてもうほとんど意識できていない。意識出来ない。ただただ、意識が続く限りはお互いにセックスを続けていた。気持ち良さ過ぎて止まらない。これがセックスの快感なのか、或いはそれともそれが体の相性の良さから来る止まらなさなのか、それを素人として理解する事は出来ないが、ただただ、気持ちが良いという事は脳味噌が蕩ける程に理解できた。
場所は何時の間にか風呂場から拠点のベッドへと移し、そこで互いの快楽を貪り続けている。ベッドにアルマを後ろから押さえつける様に押し倒しながら、ケツを持ち上げさせるように後ろから膣に挿入した。その胸がベッドに押し付けられて形を変えながら潰れるのを眺めつつ、そのまま、後ろから押しつぶすように挿入したまま上に覆い被さった。
アルマが最初に唯一知っていた、獣の様なセックスだ。
後背位で相手を押さえつけながら一方的に犯す、レイプにも近いセックス。押さえつけて、一方的に犯すだけのセックス。体が小さく、そして一部を除けば幼く見えるその姿が一方的に犯され、そして逸物が膣の奥に突き刺さる度に漏れる歓喜と快楽のアルマの声に、姿と声から来る幼さに興奮を感じさせ、更にピストンを加速させる。
犯し、貪り、そして奥に精を放って何度目かになる、数えきれない射精を終える。体力はそれでもまだ尽きない。何時の間にか差し入れられた水と食料を貪る様に飲み込んで、腹を満たしてまたアルマを犯す。
そして偶に、快楽が強すぎて気絶する。
そうすると攻守が逆転する。
気絶から目覚めると今度はアルマが犯す側に変わっている。今度は此方が押し倒されており、逸物を一番奥で咥えながら、体を上下に弾ませて腰を揺らしている。体を動かす度にその豊満な胸が上下に弾み、押し倒されて犯されるも、下から手を伸ばして胸を掴み、それを両手で掴んで愛撫していく。
それに彼女が快楽を感じ、膣を収縮させながら絞り上げに来るのを堪えつつ、犯されるままに犯される。そして限界が近い所で、彼女が一気にスパートをかける様に腰の動きを加速させ、一気に深く、体を弾ませて深く咥え込みながら絶頂し、体を震わせながら子宮の中に精液を注ぎ込む。それで力が抜けて行くアルマの体が倒れ、それを支える。今度は彼女が気絶したので、
抜かず、そのまま倒れたまま、彼女の姿を仰向けに直して犯す。
お互いに上を眺める様にベッドに倒れたまま、後ろからアルマの両胸を手に掴みながら、体を前後に揺らす様に犯して行き、背中のすべすべとした感触が犯しながらも体の上を滑る感触を楽しんで行く。まるで全身が性感帯になったような心地よさを感じながら犯す。
犯し、前後不覚になるまで犯し続け、気を失う。
そうしたらバトンタッチし、犯され、アルマが気絶するまで犯され、交代する。
合間に運ばれてくる水や食料を軽く口の中に放り込みつつ、ひたすら時間を忘れて犯し続ける。お互いに体液でドロドロになるのを気にせず、理性の一切合切を捨てて本能と、そして人間にしか出来ない愛撫を織り交ぜたセックスで、ひたすら互いの性感帯をせめて気持ちよくなり続ける。体に触れた事のない場所を作らない様に穴という穴を犯し、お互いに蹂躙し、そして愛し続けた。
何もかも忘れ、ひたすら没頭する様に声を我慢する事もなく、愛を証明する様に犯し、犯し続け、犯して、
超怒られた。
快楽と絶頂の宴はそうやって終わりを告げられた。ミラバルカンによって強制終了。家の扉を蹴破られ、引きずり出され、風呂の中に放り込まれて汗も精液も体液も愛液も全部強制的にアイルー達の強制ウォッシングで洗い流され、セックス三昧の夢見心地から一気に現実へと引き戻された。
「別に猿の様に盛るのはいい。お前らはそれだけ頑張った。お前らのその苦労は
気が付けば五日間も交わってたらしい。時間感覚が吹っ飛んでいたとはいえ、流石にそれには恐怖を覚えた。そしてどうも、ここまでセックスできるのは普通ではないらしい。当然ながら、人にこんな長くセックスするだけの体力はない。つまり大体アルマが原因である。龍との性交はその活力を分け与えられる為、龍の方が止まらない限りは人間の方も止まらなく、
場合によっては快楽で脳味噌が焼き切れてそれで腹上死する場合が昔、あったそうだった。それに龍の肉体は龍の力によって変生する、理想とも言える肉体らしい。無意識であっても美男美女は当然、優れた肉体として顕現するらしく、肉欲で味わえる快楽は極上、それを味わって同族に戻れなくなったのもいるという話だった。それでも五日間というのは少々長いと呆れられる。
「お前は今がどういう状況か解ってるんだろうな……」
「ほんとごめん」
本当に珍しく、ぐうの音も出ない正論だった。というか体力とかが尽きるのではなく、快楽が強すぎて脳味噌が焼き切れるなんて表現は初めてだった。それまでに龍との性交はヤバいらしい。逆に言えば五日も続けられるのならこれからも、相手をしても問題はないだろうというお墨付きだが。
それはともあれ、五日の間に少しだけ変化があったので、その話を風呂から上がってさっぱりした所で教えて貰える。
まずは、全体の状況だ。
もはやこの楽園に残された敵性生物は残り三体だけとなった。そしてそれが楽園に残された、蟲毒の住人だとも言える。もはやアルマが回収されて拠点の住人となった今、拠点の外で、倒さなければいけない存在は残り三体だけとなったのだ。
つまり《刻帝》ラ・ロと《躯王》アトラル・カに《悪魔》メフィストフェレスだ。
この三体をどうにかしなくてはならない。
「まぁ、この俺がお前と一緒に肩を並べて戦うと決めた以上、お前に敗北なんて概念はあり得ないがな。俺に敗北を知らせたいのなら俺を満足させられる飯を持って来い」
「なんだこいつ安いぞ」
驚異的な攻略方法だった。逆に言えば物理的より、文化的な攻撃の方がこのマシュマロトカゲには通じるという話だった。考えてみれば、簡単な話だ。こいつらは文化を生み出す事が出来ないのだから、文化を生み出すという行為そのものに弱いのだ。だから暴力ではなく、文化で殴りつけるのが一番だった。そしてそれに乗っかったマシュマロトカゲは現状、無敵に近いテンションだった。
そういう訳で、最後の戦いへと向けた準備が始まる。
第二拠点、工房までやって来た。
そこにラズロ、先生、工房長猫、ミラバルカンと自分が揃っている―――つまりはこの拠点で活動、管理、そして知識を担当するトップの集まりだ。冬である事を含め、この工房で使っている炎のおかげで、ここが一番暖かい。長時間話し合いをするなら、ここが一番になる。
故に全員で集まり、そして状況を再確認する。
「これでこの楽園に残されたのは三体だけだ―――残された絶種二頭と、メフィストフェレスだけだ」
その言葉を口にすると、少しだけ火山から気配が此方に向けられるのを感じた。だがそれが完全に此方に来る前に遮断される。今ではメフィストフェレスに匹敵するだけの龍が此方についているのだから、当然と言えば当然のことではある。
「この楽園での始末、最後まで続けるつもりなんだな?」
「あぁ、そこは最後まで責任を取るつもりだ」
「なら全て終わらせた暁には俺が、大陸への道を開けてやろう。今更、元の世界に戻るつもりもないだろう?」
「アルマが生きている内はこっちで生きるつもりさ」
それが責任の取り方だし、同時に自分が決めた生き方でもある。どうであれ、彼女と平和な世で暮らす事が、自分に出来る一番の愛し方だと思っている。だからこの世界に残る。彼女を一人にする事は出来ない。死ぬ、その瞬間までは一緒だ。それを言外に伝えれば、ミラバルカンは頷くが、アイルー達の方はどこか、安心した様な様子だった。やっぱり、異世界から来ているのが少し不安だったのだろう。
「それにしても相棒は元の世界が恋しくないニャ?」
「そりゃあ親父も母さんもまた会えたらいいって思うさ。だけど結局のところ、育てばその内顔を見せなくなって、別々に暮らすってのが大人ってもんだろう? 何時か来る別れさ。俺の場合それが少し唐突なだけで。あと、もっと大事な家族が出来たって話だけだよ」
「それを聞いて安心したニャ……ここで全部終わらせてお別れというのも寂しいからニャ」
はんっ、と工房長猫は笑いながら腕を組んだ。
「俺の作った物が無駄にならずに済むニャ。折角猫生、最高傑作を生み出したんだニャ、それをここでだけ使って一生戦わないような世界に戻られるのは困るニャ」
いや、ここでの戦いが終わったら飯屋でも開いて平和に生活するつもりなんだけどなぁ、と苦笑しつつ、工房長猫が指をスナップさせた。それに合わせ、弟子アイルー達が《最終装備》と、呼べるものを運んで来る。
「これが今、この環境で用意出来る最終装備ニャ。防具に関してはこれで打ち止めニャ。恐らくこれよりも良い素材を用意した所で、これ以上素晴らしい物を作る事は出来ないニャ……いや、おめーに扱える防具で最高の物はこれを超える事はないと確信できるニャ」
そう言って弟子アイルーから上着を受け取る。その服装の形はどちらかと言えば、此方の見覚えのある形状だった。
長袖のパーカージャケットだった。それが上着であり、肘や肩部分に薄いプロテクターの様なアーマーが装着されており、フードが被れる様になっていた。またフード部分にはマスクが内蔵されており、被ったらそのままフードの中から横に滑らせるようにマスクを引き出し、鼻と口を保護する事が出来る様になっている。インナーはシンプルなタイトなインナー型であり、ベルトは腰布みたいなのが設置されており、右と左で別れて中央の無い形をしていた。下衣も膝部分にプロテクターが装着されている。
全体として色は蒼穹を思わせる色合いの中に、見覚えのある色が所々、文様の様に上品に飾られていた。活動的でありながら気品がある。その防具―――というよりは服装だ。所々金属らしいパーツはあっても、それは全体としてみれば、そのまま外に着て行けそうな服装の形をしていた。
持ち上げてみれば恐ろしく軽く、重量なんて感じさせない。金属の様に思えるパーツも、触れてみればそれが金属じゃないのは解る。これが竜の素材を使っている。
「こいつは……」
「持ち込まれた
そう言って少しだけ外装部分がごつめのグローブと、しっかりとした作りのバトルブーツを渡して来た。
「手袋の方はジンオウガの素材を多めに使う事で磁力みたいな作用を発生させられるニャ。上着の左袖部分と連動しているから、その仕掛けを作動させれば、右手袋の磁力で仕込んでおいたものを引き寄せられるニャ。対となる物を剣の革の下に仕込む予定ニャ」
成程、と呟く。剣が弾かれてもそれを即座に手に引き寄せるための機構だ。こういう仕掛けがあるのは正直、助かる。武器を引き寄せられれば、投げるという選択肢も加わってくるからだ。
そして次に、バトルブーツ。此方はどうやら、リオレウスの素材を使っているらしく、全体的に赤く金色の文様が走っている様に思える。やはり、不思議と自分が持つ分には重量を全く感じない。だがアイルー達はこれらの装備品を物凄く大変そうに扱っていた。使い手を選ぶタイプの装備……なのかもしれない。
「そっちは不思議な靴ニャ。炎の上にも水の上にも乗るのニャ」
「マジか!? すげぇー!」
「原理は本当に不明なのが気に入らない所だがニャ、デザインや履き心地に関してはニャーが作ったから間違いないニャ。その上でそんな不思議機能が付いたのが不思議だがニャ……まぁ、砂の上で走らせてみたら全く足が崩れる事もなかったニャ。おそらくはそのブーツそのものが足場を安定させる、固める力を持っているのかもしれないニャ」
「おぉ……ありがてぇ」
砂漠のラ・ロとの戦いでは間違いなく足場の不安定さが問題になるし、火山で戦う時は場合によってはマグマの上を歩かされるかもしれないのだ。このブーツがあれば、そのほとんどの問題を解決する事が可能となるだろう。
基本的に人間の足腰では悪路に対する耐性が竜種よりは劣っていると認めなければいけないのだから。特に砂漠の様な不安定な環境だと、普通に剣を振るおうとして、同じように振るう事が出来なくなる。足への力の入り方が変わってくるからだ。
このブーツはそれを解決してくれる。
これに加え新品のゴーグルで、新しい装備、いや、防具に関しては最終装備だった。触れて、見てしまえば解る。この服の全てには彼らの素材を使っており、その命の残り香、とでもいうべきものが備わっている。ハンターであればそこからスキルでも発動できたのかもしれないだろうが、俺にはそれが無理だった。
だけどその命の鼓動を感じられ、胸の中に魂を感じられる。
その衣を通して、命と楽園の最後の形としての、完全なる継承は完了する。
名づけるとすれば、
「《楽園の継承者》……とでも言った所か……ふ、我ながら中々良い名前が出て来たな」
皆で揃って嘘だろこいつ、みたいな視線をミラバルカンへと向ける。一番おいしい所だけを持っていかれた感じだった。その視線を受け、更にドヤ顔を浮かべるマシュマロトカゲの顔面に拳を叩き込みたくなるのを我慢しつつ、アイルー達が運んできた新武装を見た。
此方は形状がどちらかというと、
「……ライフルか?」
「メゼポルタに居た頃、ちょっと異世界人に現物を見せて貰ったのを再現させて貰ったニャ。とはいえ、弾丸が強力過ぎて打てるのは一定期間に一発だけだがニャ。だからこれは基本的にはサブアームニャ。どうしても距離が足りない時の最終手段ニャ」
受け取った一メートルと少しはある、単発式ライフルを握り、それを構える。想像していたよりも結構腕にずしり、と来る重みがある。これを振り回しながら戦闘するのは俺にはちょっと、難しい。単発式、一発のみの砲台運用というのは悪くないと思う。
「引き金を引いて届く射程は最大で15メートルが限界ニャ。放つ弾丸は一つだけ、空気の弾丸ニャ」
「ほうほう」
銃を外へと向けて、構える。それだけなら普通のボウガンでも出来そうというか、そういうエフェクトのボウガンあったような気もするのだが、
「そして15メートルから着弾で半径5メートルを呑み込む風の斬撃の爆破を起こすニャ。実験した限りはハルドメルグの水銀の盾をシュレッドするぐらいの破壊力は出たニャ」
「ほほう、それは良いモンだ」
足りなかった遠距離のパワーを、一発限定とはいえ、これで補える。
「とはいえ、俺が一緒に戦う分にはそんな玩具を使う必要はないだろうがな。お前は剣でも磨いているといい。俺が本当の暴力という物を見せてやろう」
「龍と比べられたらなんだって玩具扱いニャ」
まぁ、まぁ、とそこは工房長猫をなだめ、なんか最近はテンションの良いマシュマロトカゲを見た。
「まぁ、見ていると良い。俺が本当の死と恐怖と暴力という概念を見せてやる。何故ミラの名が龍の間では特別となっているのか、その真の意味を言葉ではなく魂で理解させてやろう。いいか、娘の婿であるお前だからこそ見せてやるのだからな。で、孫は何時だ」
「ハルドさん。ハルドさーん! このお爺ちゃん引き取ってー!」
嫌です、とかいう声が遠くから聞こえて来た。というかアルマはお前の娘じゃねぇから。だけど古龍全体で見れば、娘的なポジションであるのは確かだ。だが、重要なのはこのマシュマロトカゲと家族扱いされたくはないという事実だけだった。
「普通、龍は人の子を孕めないが、まぁそこは何とかなるだろう!」
「無責任すぎるぞこのトカゲ」
「はっはっはっは―――まぁ、見ていろ。お前はこの俺を本気にさせたのだ。その意味は理解しておけ、グラジオラス」
「おう。責任はあいつを幸せにして取るから心配するな義兄ちゃん」
兄、その言葉に胸を抑えるミラバルカンの姿に本当に大丈夫かこいつ? キャラ変わってない? 重圧から解放されたから? それとも娘ポジションが生まれた事によって父性でも芽生えた?
そんな事を考えつつも、溜息を吐いた。
失楽園の時は、もうすぐそこまで見えていた。
だが―――そこで全てが終わる訳ではないのも、見えていた。
テオから父親講座を受け、父性とは何たるかを学んだクソトカゲ。
セックス! しすぎて精神が溶けてしまったり、脳が焼き切れたり、マジで中毒して止められなくなったり、溺れて戻って来れなくなるのが肉体の黄金美を備えてしまう龍の化身体とのセックス。犯す時は心を強くしよう。
次回、紅龍という名の意味と本気。