※この作品はR-18です。

Monster Survivor   作:てんぞー

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2年目 春季 Ⅱ

「ふぅ、まぁ、装備はこんな感じか……」

 

 冬の間にランポスの素材を集める事で、ランポス製の防具を作成する事に成功したのだ。と言っても、今までの様にポンチョの様な形が限界なのだが。そうであっても、防具を作れるようになっただけ、進歩していると思いたい。一番欲しかった、丈夫であろうランポスの皮は入手不可能なので、ランポスの鱗を使ったスケイルポンチョ、とでも呼ぶべき恰好になる。というのも、作り方はそう難しくはない。

 

 材料はケルビの皮、ランポスの鱗、そしてセッチャクロアリになる。最後のセッチャクロアリに関しては、蟻塚を見れば一瞬であっ、となるレベルで段違いなので、見つけるのは難しくなかった。それを水浸しにして捕獲した後、潰して体液を採取、それを接着剤の様に使うのだ。ランポスの鱗をケルビの皮に付けて行けば、それで完成する。割と簡単だが、失敗を繰り返した結果、数か月単位で時間がかかった。というかセッチャクロアリの扱いが一番難しかったのだ。粘液を吐かせたり、集めたりとか。

 

 まぁ、そんな苦労があったおかげで、ランポスポンチョみたいな物体は完成した。軽いし、動きを阻害しないし、ゲームで見たような防御力は発揮しないし、特殊なスキルが発生する訳ではない。少しだけ、設定を考えて、それで自分にもそういうスキルが宿ってくれれば……なんて考えたが、

 

 どうやら、地球人はスキルの対象外だったらしい。まぁ、元から期待なんてしてなかったが。そういう訳で、出来る事は全部自分でやる。

 

 奇跡も覚醒も助けもご都合主義も信じない。

 

 信じられるのはコツコツと積み上げた事実だけだ。

 

 自分自身を過信してはならない―――確実に、リターンのある方法を利用して進めて行く。

 

なのでギリースーツを作った。此方も作成の方は難しくはない。葉っぱを大量に用意し、そして上から被る為の衣を用意するだけだ。もしくはツタをメインに作ったネットに葉っぱを絡めるだけでもいい。それで人間相手には難しいだろうが、知性の低い相手であれば十分通じるギリースーツモドキが完成する。これを被る事でまず防具は完了する。次はランゴスタ対策になる。色々と試した結果、丘の方で採取出来たレモンベリーと呼んでいる果実、アレをランゴスタが明確に嫌がるという事を発見できた。

 

 なのでギリースーツにレモンベリーの果汁をぶちまけるだけぶちまけて、徹底してその匂いを擦りつけた。柑橘系特有の匂いが人間にさえ解るレベルでくっつき、これでならランゴスタも近寄ろうとは思わないだろう、という防具のセットが完成した。後は採取用の黒曜石のナイフ、視界確保する為のここら辺で発見した、妙な灯りを放つ知識にない昆虫をランプの中に入れ、武器として竜骨の槍を数本装着し、竜骨の弓と矢を用意する。これが偵察用スタイルセットだった。

 

 まずは最初に、ランゴスタの巣がどこにあるのか、それを突き止める必要があった。その為に花子たちにしっかり留守番しているんだぞ、追ってくるんじゃないぞ? とついて来そうになるエルペを何度も追い返しながら、

 

 森林西エリアへと突入する。

 

 既に何度も侵入した事のあるこの西エリアは、薄暗く、そして木々が他の森林エリアよりも遥かに多い、樹海とも表現できるエリアになっている。キノコと昆虫の多さが特徴的で、

 

 今回も入った入り口付近で、ヘラクレスオオカブトに似た大きめの昆虫を発見する事が出来た。

 

「お前が噂のドスヘラクレスなのか?」

 

 返事はない。当然の話だが。

 

「お前、公式で最強の昆虫って呼ばれてるんだよな……」

 

「……」

 

「アトラルカより強いのか……お前……?」

 

「……」

 

 答えはない。ただドスヘラクレスっぽいヘラクレスは飛んで、どこかへと消えてしまった。アイツ、最強の昆虫だったらそのまま鈍器として使ったらワンパンでクイーンランゴスタとか蒸発しないだろうか。まぁ、流石にそんなアホな事はないよな、と思いながら西の樹海に突入する。

 

 薄暗いこのエリアは、日光を苦手とする生物たちの姿が多く、それを餌にするモスが比較的に良く見られる。最初の頃はキノコを食おうとして、腹を下していたのが懐かしい。食べられる果物を見つけられなければそのまま脱水症状でお陀仏だったな、と冷静に初期の頃の地獄を思い出す。あの頃と比べ、今の生活は大分マシになった。あくまでもマシだ。

 

 根本的にサバイバルという状況が改善されている訳ではない。それを変えるためにもまずは、ランゴスタを駆除しなければならない。クイーンランゴスタを放置してればぽんぽんとランゴスタを増やされてしまう。冬を乗り越え、そして繁殖の春と夏が来るのだ、ここでしっかりと始末しておかないと後がヤバくなるのは目に見えている事だった。だからまずはランゴスタの巣探し。

 

 ……と言っても、やる事は地味だ。

 

 しばらく隠れながら、樹海の中のランゴスタの動きをひたすら観察し追いかける。これだけだ。流石に眠り玉なんて道具を作る事は出来ない為、眠り玉でも作成して眠らせたランゴスタにマーキング、追いかける……という事はできないのだ。

 

 だから樹海の中で隠れて、通りすぎるランゴスタの動き、その流れを観察する程度の事しかできない。一日で終わる作業でもないので、数日に分けてランゴスタの観察作業を行う。どの方角から出現し、どの方角へと戻って行くか。ランゴスタの動きの統計を取りながら、その向かう方向をストーキングし、その巣の方角と場所を割り出すのだ。少なくとも、ストーキングを意識するような知能がランゴスタには無いとはいえ、気付かれれば襲い掛かってくる。故にしっかりと隠れている事にだけは気を付けて、ランゴスタを追いかける。

 

 数日、バレない様に気を使いながら繰り返せば、やがてランゴスタ達がどこを拠点として活動しているのかが見えて来る。

 

 つまり、そこがランゴスタの巣になる。

 

 そうやって見つけ出したランゴスタの巣は、予想よりも遥かに大きかった。古い巨木の中身がなくなっており、どうやらそれがランゴスタの巣となっていたらしい。ただその巨木は巨木と呼ぶには少々大きすぎて―――幹だけで直径、100メートルを超えるだけの大きさを持っていた。地上から10メートル程離れた場所には幹に穴が開いており、ランゴスタ達はそこから出入りしているのが見えた。どうやら、そこが入り口だったらしい。大木自体は枯れており、そして乾燥している様に見える。燃やすのなら良く燃えてくれるだろうと思う。だが燃やしただけではクイーンランゴスタの死滅を確認できるわけではない。アレはちょっと、登るには難しい高さだった。少なくとも木としては死んでいるからか、絡みつくヤドリギやツタの姿が見えない……登るのに捕まる事の出来るものがないのだ。

 

「となると燻り出すぐらいしか思いつかねぇな……」

 

 ランゴスタの巣を木陰に隠れる様に身を伏せつつ、観察する。ランゴスタ達が忙しそうに出入りして行く中で、新しい、まだ小さいランゴスタが巣を出て行くのが見えた。ちょっと、気持ち悪い……だがちゃんと、生物としての生態も存在するんだなぁ、と妙に感心してしまった。まぁ、それでも殺すのだが。

 

「確かランゴスタをたくさん殺せばクイーンの方はでてくるんだよなぁ、群れを守るために」

 

 それがランゴスタの面白い習性だった。しばらくシリーズの方で出現する事はなくなったのだが、それでもクイーンランゴスタは子供を産み続ける事が仕事であり、豊富な栄養を他のランゴスタからもらう事で体を維持し、そしてそれで大きく成長する。そしてランゴスタは普段女王を守るのだ。だけどこの女王も、群れの数が一気に減ると原因を排除するために動き出すという性質を兼ね備えている。

 

 だから中に入れないのなら、クイーンランゴスタを外におびき出すというのが一番だろう。

 

「……となると態々樹海の中で戦う必要はないな?」

 

 どちらかというと花畑や森林の方がまだ戦いやすい。樹海は障害物が多すぎるが、花畑は開けているから弓が使える。森林の方は木々の間隔が樹海に比べて薄い上にツタが多いので、それを使って登りながらランゴスタと同じ高さまで跳躍する事が出来る。ちょっと、パルクールの様な技術が必要になってくるから、そこは鍛える必要があるが。ただ、

 

 この巨木に関してはネタ抜きで焼却必須だろう。

 

 見える隙間から覗き込んだ感じ、おぞましいレベルでランゴスタの卵が壁に植え付けられている。見える範囲でも数十個の卵が見える。それが壁にぎっしりとくっついているのだ。流石にあれは燃やさない限りは処理がどうしようもないと思う。幸い、ここら辺は水の気が強い。あの大木は枯れていて乾燥しているから良く燃えるだろうが、その炎が周辺にまで広がる様な事はないだろう。

 

「……偵察はこれでいいだろ」

 

 ランゴスタの巣と、そこから一切出てこないクイーンランゴスタをしばらく観察してから動き出す。情報収集と巣の場所を覚えたので、対策をする為に一旦、拠点にまで帰還するのだ。

 

 来た道に軽く目印を残しつつ、拠点に帰還する。

 

 そしてランゴスタ退治、クイーンランゴスタ狩猟の方法を考える。間違いなくクイーンランゴスタは強敵だ。今まで戦ってきた存在の中で、一番強いと断言できる。ただのランゴスタ、と侮ってはならない。相手は麻痺針を持つランゴスタが大群で、そしてクイーンランゴスタに至ってはその体はドスランポスよりも大きい。虫だから余裕なんて考えをしていると、痛い目に合う。

 

 だからしっかりと準備をした上で狩猟に挑まなくてはならない。

 

 ハンターの様に体力が尽きた所で助けてくれるネコタクがある訳でもないのだ。システム的な保護もない。実験してみたが鬼人化も溜め斬りなんてことも一つも出来なかった。つまり、システム的な要素、ハンターの能力は何一つとして、自分には効果がなかった。回復薬を飲んだ所で、直ぐに回復する訳じゃないし、生命の粉塵を使って貰っても影響はない。絶望的なほどに劣っている。

 

 だからこそ、一切の容赦もなくとれる手段を全て講じて殺しに行く必要がある。

 

 だから殺す為の道具を、改めて用意する。

 

 まずはキリングフィールドの選択だったが―――最終的に、花畑にする事にした。ここが恐らく一番警戒しやすく、そしてランゴスタを集めやすい場所だからだ。だから少しずつ、数日という時間をかけて、ランゴスタを嵌める為の準備を施す。その為にも遺跡から持ち込んだ武器を一部、花畑へと移しておく。

 

 それを目印の様に花畑へと打ち込み、立たせる。場合によってはこれで討伐する必要が出て来るからだ。また同時に、巨大な大剣や槍、斧はそれ自体が遮蔽物として使える。ランゴスタの様に力のない存在が相手であれば、これを盾にするだけで時間が稼げる。

 

 そしてその場合、自分が直接それを手に持つ必要はないのだ。

 

 しかも木と違って、完全に向こう側が見えなくなるレベルではない。遮蔽物としても優秀なのだ。なのでそれを花畑へと事前に打ち込んで用意する。またそれと同時に、レモンベリーの匂いを染み込ませた毛皮を幾つか、花畑の中に設置しておく。これを使ってランゴスタが近寄りたくない空間を作るのだ。ここが待機する場所、対ランゴスタの安全地帯だと言っても良い。そういう場所を意図的に生み出す。

 

 その後でランゴスタ対策の武器選定。

 

 クイーンランゴスタをおびき寄せる為に、ランゴスタを効率的に殺せる武器は何か? というのを考える。それに対して、人類の英知を利用する事にした。

 

 蝿叩きを作る事にしたのだ。

 

 ぶっちゃけた話、ランゴスタを正確に狙って攻撃する、というのはちょっと神経を使う。小さい上に素早いので、軽く集中しながらではないと、正確にその体を穿つ事が難しいのだ。だから槍や弓の様に範囲の狭い武器を使って戦う事は、余り現実的ではないと判断している。これがハンターなら話は違うんだろうなぁ、アタリハンテイ力学凄いなぁ、と思いつつ、

 

 自分はハンターを真似出来ないので、自分だけの武器で戦うしかないのだ。

 

 だから原作にはない武器や道具をガンガン作って、対策するしかない。

 

 そういう事で思いついたのが蝿叩きだった。

 

 竜骨をベースにそれを作る。まず持ち手をそれなりに長くして、叩きの部分はツタの葉とクモの巣を使ったネットを設置するのだが、ここにランポスの巣から採取する事に成功したランポスの爪と牙を大量に使い、またランゴスタが好む花の蜜、そして花そのものをネットに絡めるのだ。

 

 そうする事で完成する蝿叩きは、ちょっとした残虐兵器になる。ランゴスタを軽く誘引するような匂いを放つ武器は叩きつけながら引く事で、ランポスの爪や牙でがりがりと引き裂いて殺す為の武器だ。蝿叩きというよりは蜂割きとでも命名するべき性能の武器の完成だ。

 

 普通の生物が相手であれば、体にひっかき傷が出来る程度の殺傷力しかないが、これがランゴスタ相手となると話が別になる。体自体が小さいランゴスタであれば、どこが引っかかろうが、全てが致命傷に繋がる。効率的にランゴスタだけを殺す為の武器だ。ネット部分も広く作ってある為、ランゴスタの小さい体を捕まえやすい様にしてある。

 

 一回実験し、二回実験し、そして合計で五回程、ツリーハウスの方まで出て来たランゴスタを相手に実験を繰り返して性能実験を終わらせた所で、これが十分にランゴスタだけを殺す為の殺意で満たされている武器である事を把握し、満足する。これなら効率的にランゴスタを狩れるだろう。

 

 これでランゴスタを二桁程殺戮すれば、ゲーム通りの習性であれば……クイーンランゴスタが出現するだろう。

 

 なら今度は、クイーンランゴスタ対策をする必要がある。

 

 クイーンランゴスタは、ランゴスタを産む為に大量の栄養を摂取した結果、大きく育ったランゴスタの女王とでもいうべき存在だ。つまり、ランゴスタコミュニティの中の女王蜂だ。モンスターハンターでも、ハンターが何度も何度も斬りつける事で漸く討伐する事の出来る、生命力の高い存在だ。

 

 だけどここはリアルで、ゲームではない。急所に攻撃をぶち込んで生存しているという事はないだろう。少なくともアプトノスをはじめとした草食竜や、ランゴスタも急所に一撃を叩き込んでみれば、ちゃんと即死してくれた。つまりこの世界で即死するような一撃で殺すという事は、全然ありなやり方なのだ。

 

 となると、クイーンランゴスタ程大きな相手に、長期戦を挑むのは馬鹿だろう。

 

 いや、そもそもハンターたちの様な無尽蔵の体力がある訳ではない。ゲームみたいな長期戦を挑むなら、間違いなく此方が死ぬ。根本的に理解しなくてはならない、自分には()()()()()()()()()()()()()()()という事実に。走り回って追いかけたり、少しずつ傷を増やして刻んで行くような戦い方は、自分には不可能だ。なるべく早く、一撃で始末しない限りは体力が先に尽きてしまう。

 

 だからクイーンランゴスタとの戦いも、出現したら即座に殺せるように動かなくてはならない。

 

 その為に必要な事は足止め、確実に攻撃を当てる事、そして必殺するだけの威力。この三つになるだろうと思う。対ランゴスタ用の蜂殺しネットはアレはランゴスタサイズを想定している為の道具であり、クイーンランゴスタでは大きすぎて話にはならないだろう。そもそも、クイーンランゴスタの事だから、ランゴスタより硬い可能性がある。そうなるとまずは、確実にクイーンランゴスタの動きを封じる必要がある。

 

 つまりは、その羽を封じる手段だ。ランゴスタは飛行する虫だ。その羽を奪えばカンタロス以下の存在になるだろう。だからまずは、クイーンランゴスタの動きを封じる為の小道具を作り出す事を決めた。

 

 ゲームであればネムリ玉があればかなり楽だった。だがあんな風に煙を出す事が出来る様な調合の仕方は、まるで解らない。燃やすだけではあんな風にはならないのだ。そこは実験が必要だが、そこまで実験していると春が終わって夏が来てしまう。

 

 なので、さっくりと持っている道具と組み合わせる。

 

 使うのははじけクラッカーと名付けたかんしゃく玉だった。《はじけクルミ》と《ネンチャク草》に《ニトロダケ》を利用したこのかんしゃく玉に、今度はレシピを入れ替えて《レモンベリー》を磨り潰して液状にしたものを混ぜ込むのだ。そうすると弾けるのと同時に、レモンベリーの液体が一気に散布されるカラーボールモドキが完成するのだ。これを実験にランゴスタへと向かって使ってみれば、余程この匂いを嫌がっているのか、一気にふらふらしてから大地へとまっ逆さまに落ちて気絶するのが見えた。

 

 流石閃光玉で気絶する存在。こういう事への耐性が低いのかもしれない。

 

 ただ、これは好都合だった。このレモンベリーの爆弾を使えば、ランゴスタを空から叩き落す事も可能であると判断したので、材料を用意し、量産する。ランゴスタ駆除の最中に動きが面倒なランゴスタに対して使うのと、同時にクイーンランゴスタに対して使う物と、とりあえず量産したかったのだ。そしてそれが終われば、今度はネンチャク草を大量に使った、ネンチャクボールを作る。

 

 投げてぶつかったら炸裂しながらべとべとになる、というだけの無害な道具だ。無害の様に思えて、これがクイーンランゴスタの翅にぶつかる様であれば、高く売れるというその翅を一瞬で無力化する事に追い込めるだろう。

 

 気絶から翅の無力化。このコンボがちゃんと成功してくれれば、空を飛ぶ事も反応も出来ないクイーンランゴスタが完成する。後はこれを確実に殺す様に、範囲外から弓と槍を何本も射つつ、滅多刺しにして確実に死亡を確認するだけだ。

 

 これが、クイーンランゴスタの討伐における自分の準備とプランだった。

 

 最終的なその準備、練習に費やす時間は1カ月だった。日に日に増える大量のランゴスタの存在を見ていると、早めに駆除しないとこの森林がランゴスタで溢れてしまう、と危機感を感じさせるレベルだった。だがこうやって慎重に、偵察と想定を繰り返しながら確認し、実験しながら準備を進めた中で、漸くランゴスタの群れと、クイーンランゴスタの相手をする準備が整った。

 

 これで、おそらくは始まる。

 

 最初の狩猟が。

 

 本当に狩猟と呼べる行い。

 

 大自然に住まう、捕食者との戦いが―――漸く、始まる。




 という言訳でメタ読みに偵察を重ね、確実に殺せるだけの準備をした上で、その後で処理する事を考えつつ確実に殺しに行くスタイル。

 慣れて来たのでも、調子に乗った訳でもない。苦しむことが日常的になっているせいで苦しむ事がデフォルト状態になっているだけなのじゃ。なので苦しみながら普通に活動出来ているだけなのだ、こやつ。
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