※この作品はR-18です。

Naked Desire〜姫君たちの野望   作:右野向左衛門

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後編

もちろん、民衆が自分たちの願いを叶えるためには、彼らが思っていた以上の代償を支払わなければならなかった。

ある者は、家族を失った。

ある者は、友だちを失った。

戦いに身を投じた結果、取り返しのつかない障害を負った人間もいる。

かくいう私も、「竹馬の友」と言われる人たちを何人も失った。

ある友人は、敵勢力に命を奪われた。

ある友人は、敵勢力に寝返った。

寝返った友人の中には、ずっと私たちのそばにいた人間もいたから、精神的なショックは大きかった。

逆に中立サイドにいたり、敵側から私たちの勢力に寝返った人間も多数いた。

皮肉なことに、この対立に決着をつけたのは彼らのおかげだった。

全てが終わってわかったことは、戦争は憎しみしか遺さないと言うことだ。

平和が欲しければ、どんなに時間がかかっても対話を続けるしかないのだ。

そのために、私たちはなんと無駄な時間を過ごし、多大な犠牲を払ったのか!

人間とは、なんと愚かな生き物なのだろうか!

 

新しい時代がやってきて、新しい皇族が皇帝として即位した。

戴冠式で新皇帝は、問題解決のために武力行使をしないことを宣言した。

新皇帝の宣言に、懐疑的な意見を持つ国民はまだまだ多い。先日までムダな血を流していたのにまだわからないのか。私は彼らの意見を聞くたびに呆れてしまう。武力を用いることは、新たな憎しみの種を生むだけだというのに。

それに、新しい体制はまだはじまったばかりだ。

彼らは魔法使いではない。今までとは違う人間が皇帝やこの国の政権についたところで、そう簡単に今までの悪習や恨み憎しみが一掃されるとは思えない。

考えてみて欲しい。今までの体制が、いったいどのくらい続いてきたのかを。数年というレベルではない。数十年、数百年というレベルなのだ。それほど長期間にわたり、社会のあちこちにしみこんできた腐臭が、たった数年で一掃できると本気で思っているとしたら、本当におめでたい。だから我慢して欲しい。自分たちの望む世界を作り出したいのなら。新政権がちょっとしくじったからといって、不満の声を上げないで欲しい。

少なくても、今の政権はこれまでの政権とは違って、本気で社会を変えたいという人たちの集まりだ。結果を残すにはかなり時間がかかる。

私は、彼らの試みを最後まで見届けることができるのだろうか・・・。

 

私がそんなことを考えながら窓辺で佇んでいると、いつの間にか私の隣に、愛しい人が立っている。彼は私の名前を囁くと、私の身体を抱き寄せた。そしてワタシの唇を奪うやいなや、私が羽織るガウンのひもをほどくと、それを素早く脱がせた。同時に彼も、自分の腰に巻いているバスタオルを外した。

私たちは、あっという間に素っ裸になった。

再び情熱的なキスをして抱き合い、お互いの身体を愛撫する。

快感が身体を貫く。身体が火照り、汗ばむのがわかる。息づかいが荒くなる。

もう限界だ・・・彼もそう思ったのだろう。逞しい腕で私を抱き上げると、私をベッドまで運ぶ。そしてワタシを寝かせると、そのまま私の上にのしかかり、キスの雨を降らせはじめる。彼のキスが終わった後、今度は私が彼の上にのしかかり、先ほど彼にされたことを、彼にしてあげる。それを繰り返しているうちに、二人の欲望の炎は限界点に達する。

「・・・ねえ・・・お願い・・・来て・・・」

私が彼の耳元でそう囁くと、彼は静かにうなずいた。そして固く、逞しくなった彼自身が私の中に入り、その中を激しくえぐる。

ワタシの口から出る喘ぎ声、言葉にならない言葉、吐息、そして叫び声が、深夜の私の部屋にこだまする。ワタシの口から声が出るたびに、彼は愛情をこめて、私の中をかき回す。

私も彼に置いていかれたくない一心で、必死に指先で、彼の腰を掴んだ。強く力を入れたから、爪の跡がついたかも知れない。

あの歓びがやってくるかも・・もう限界だ・・・そう思った瞬間、とてつもない快感が、私の身体を貫いた。

「あなた・・・もうだめ・・・」

私が彼の耳元で囁くと、彼は最後の強烈な一突きを、私の中にお見舞いする。

私は目を大きく見開き、身体をエビ反りにすると

「あ、あ、あぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

と絶叫する。

同時に火山のように熱い彼の情熱が、私の中に注ぎ込まれるのを感じた。

そして、私の意識は次第に遠のいていった・・・。

 

皆さま、はじめまして。

私の名前はこの物語の語り部の一人である神聖プレアガーツ=ユーベル連邦帝国の皇女

エルヴィラ・ジャンヌ・マリナ・カーリン・フォン・ゾンネンアウフガング=ユーベル。

よしなに、お見知りおき願います。

これから私が語る物語は、今から数年前からはじまるのです。

 

そして、この物語は

平和を望みつつ、無念の思いを残して死んでいった人たちに捧げたいと思います。

 

 

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