「あの、ここは御三家の1つではないですか?」
遠坂邸の玄関。
バゼットは腰を痛めたギルを背負っていた。
ちゃっかり胸を揉まれているが、散々体を重ねあった後なので、バゼットは気にしていない。
「4次では遠坂時臣、今回の5次に参加するマスターの父親のサーヴァントだったんだ」
「なるほど。ですが、今回も参加するのでしたら、マスターの私がここにいては不味いのでは?」
「もう令呪もないのに?」
「む……」
バゼットは他のマスターから令呪を奪わない限りサーヴァントと契約できない。
1人でも上手く立ち回る自信はあったが、ギルが遠坂陣営となると最悪魔術師1人、サーヴァント2体を同時に相手取らなくてはならない。
いくら切り札があるといっても、勝利するのは厳しいと言わざるをえない。
「バゼットは聖杯戦争続けたいの?」
「それは……もちろん。私はそのために魔術協会から派遣されたのですから」
「ふーん。バゼットが僕のものになるなら……令呪を上げてもいいよ?」
「えっ」
令呪を、くれる?
一体何を言っているのだろう。
理解できない事態にバゼットはうまく考えがまとまらない。
「まぁ、答えはあとでいいよ。先に令呪をあげるね。急がないと、そろそろ召喚の儀式を“みんな”で始める頃だし」
「みんな……」
御三家の1つ、間桐もいるということだろうか。
遠坂、間桐。
この2つが組むならばかなりの強敵になる。
ますます厳しい戦いになってきた、とバゼットが気を重くしていると、ガチャ、と玄関のドアが開いた。
紫色の髪をした、小学生低学年くらいの女の子が顔を覗かせている。
「パパ、おかえりなさい」
「ただいまキララ。この人はバゼット。新しいお姉ちゃんだよ」
「はじめまして。空の雲に母と書いて雲母(きらら)といいます。よろしくね、バゼットさん」
ちょこんとお辞儀するキララ。
「パパ。バゼットさんはエッチ友達?」
「ぶっ」
「あはは。側室さんだよ。正室争い……はバゼットさんのやる気次第かなぁ」
「ギル、あなたこんな幼い子に何を言っているんですか?!」
赤くなりながら怒るバゼット。
「まぁまぁ。それより行こうか。みんなに紹介しなきゃ」
キララについて行くと地下へ下り、やや広い部屋に3つの魔法陣とたくさんの女性達が立っていた。
「おっそいわよギル……って、また新しい女引っ掛けてきたのね?」
ジト目でそう言うのはなかなかの巨乳さんに育った遠坂凜。
「まぁまぁ姉さん。今さらじゃないですか。それに正室になるならお妾さんの10や20で揺るがないようでないと」
おっとりとたしなめるのは既に娘を1人ギルとの間にもうけている桜。
「スタートは遅れたけど、私がいることを忘れないでねサクラ。正妻の座は譲らないんだから」
フフフ、と小悪魔チックに笑うイリヤ。
「ま、まさか、アインツベルン?」
「あら。私のことをご存知なの。ふーん。大方さっそく脱落したマスターってところ?」
「う……」
「まぁ、そんなところ。まだ本格的に始まったわけじゃないからさ、バゼットも入れてあげてよ」
子供達に一緒に遊んであげてよ、と言うみたいな軽さでギルは頼む。
バゼットの前に1人の女性……メディアが近寄ってくる。
「3人が召喚した後になるけど、文句はないわね」
「ええ。令呪をもらえると聞きましたが、本当なのですか?」
「本当よ。それじゃあ、右手を出して」
「……」
バゼットは半信半疑ながらも、右腕を差し出した。
ピリ、と熱い感触がしたかと思うと、右手の甲に3画の令呪が現れていた。
「なっ」
「敗者復活おめでとう。それじゃあ、そろそろ始めましょうか」
「フフフ。どんなサーヴァントが出るのかしらね」
「セイバーよこい! セイバー!」
「バーサーカー以外なら……」
イリヤ、凜、桜は召喚を開始した。
部屋の中を光が照らし、3体のサーヴァントが出現する。
「問おう」
「君が」
「私のマスターですか?」
凜の前に現れたのは、赤い弓兵、アーチャー。
桜の前に現れたのは、巨乳のボディコンお姉さん、ライダー。
イリヤの前に現れたのは、ギリシャ神話の女神のような服を着たロリ2人、キャスター。
「ひぃぃ!? 上姉様、下姉様がなんでここに?!」
「私(エウシュアレ)と私(ステンノ)は2人で1人。こんな辺境の儀式で会えるなんて、まさに奇跡ね」
「うふふ。また一緒に遊べて嬉しいわ……ね、メデューサ?」
「ひぃぃぃ!」
逃げるライダーと、それを追いかけるロリ2人。
「あんたどっかで見た顔ねぇ」
「君の勘違いだろう。それともサーヴァント如きに惚れたか?」
「ああん?」
「姉さん。衛宮先輩を日焼けさせて、髪の毛を上げればこんな感じになりそうじゃないですか?」
「あー。たしかに。何、あんた衛宮君のご先祖?」
「う、うん? いや、まぁ、なんだ。その衛宮という者は知らん。君達の勘違いじゃないか?」
「あ、そ。まぁいいわ。あんたの真名はなんなの?」
「……これだけ他のマスター達がいるのに、よくそんなことが聞ける。協力態勢なのかもしれないが、それを信じて疑わない君はよほどの馬鹿か、お人よしだな」
「こ、い、つ~~!」
「まぁ、まぁ、抑えて姉さん」
なんだろうこの空気は。
バゼットは自分が想像していた聖杯戦争とは180度違う展開に唖然としてしまう。
「あ、バゼット。空いたから召喚しちゃいなよ」
「え? あ、そ、そうですね」
ギルに促されてバゼットは真ん中の魔法陣の傍に立つ。
触媒は無い。
クー・フーリンの時は触媒の縁に頼ることができたが、今回はどんなサーヴァントが出てくるか分からない。
期待と不安を胸に抱きながら詠唱を始めると、全員が静かになってバゼットを見守り始めた。
「み、満たせ、満たせ……」
バゼットは赤くなる。
皆に見られながらの詠唱は、この年になるとちょっと恥ずかしい。
2回ほど噛み、3回目でようやく魔法陣から現れたのは、着物を着た伊達男、アサシンだった。
「拙者、佐々木小次郎と申す。そなたには私と近いものを感じ、はせ参じた。よろしく頼む」
「は、はい……」
似ているところとは何だろうかと疑問に思いながら、バゼットは差し出された手を握り返す。
さらっと真名を暴露されたのは痛かったが、令呪、サーヴァントを与えてくれた見返りだと思うことにする。
「ちょとアンタ! 真名言ってないのアンタだけよ? 私だけ教えないなんてズルいじゃない。観念して言いなさい!」
「何度言われようと無理なものは無理……」
「言いなさい!」
カッ。
凜の令呪が光った。
「衛宮士郎です」
あー、とかやっぱり、などの声があちこちから上がった。
葵とアイリ、メディアが井戸端会議を始める。
「やっぱりねぇ。衛宮さんちの息子さんに似てると思ったのよね」
「舞弥さんが女手1つで育ててるけど、グレたらこんな風になっちゃうのかしら。あんな可愛い子が……変われば変わるものねぇ」
ねー。
3人は仲良くおしゃべりを続ける。
ふと、葵が何かに気づいたような顔をした。
「ほらほら3人とも、午後から学校があるんでしょ。遅刻しちゃうわよ?」
「あ、いっけなーい。行くわよ桜、イリヤ」
「はい、姉さん。ギルさん。行ってきますね」
「行ってくるわね、ギル」
「いってらっしゃーい」
凜、桜、イリヤは地下室を出て行った。
ギルの隣にセイバーが近寄ってくる。
もじもじあっちを見たり、後ろに手を組んで揺れたり。
ようやく決心がついたセイバーは、顔を真っ赤にして呟いた。
「ギ、ギル……お腹が空きました」
バゼットはなんで恥ずかしがっているのか分からなかったが、よく見るとセイバーは目を潤ませている。
不思議に思っているバゼットに、ギルが解説をしてくれた。
「これはね、エッチしたいって合図なんだよ」
「あなたはこんな少女にまで……いえ、まぁ、美少女なのは認めますが」
今度はキララがくいくいとギルの裾を引っ張る。
「パパ。エッチしよ?」
「ん、ん……」
ゆさゆさ、ゆさゆさと10にも満たない女の子が腰を動かしている。
ギルの上では桜の娘、キララが。
「ギルちゃん、気持ちいい?」
「うんー」
ギルの背中には葵が大きな胸を押し付けている。
「坊や。セイバーの準備ができたわよ」
「はぁ、はぁ……」
セイバーはメディアに足を開かれた。
割れ目は愛液で濡れそぼり、ひくひくと息づいている。
「ごめんねキララ。セイバーお姉ちゃんに入れてあげてもいい?」
「うんっ」
キララは立ち上がった。
にゅるんと長いおちんちんが割れ目から抜ける。
「いくよ……セイバー」
「はい。いっぱい、ください……あぁっ」
「はっ」
バゼットは一瞬、白昼夢を見ていたようだ。
自分は地下室にいて、全員服を着ている。
断じてベッドの上ではない。
アイリが呆けているバゼットに手をひらひら左右に揺らしている。
「あ、すみません。何でしょうか?」
「ううん。これからキララちゃんと一緒にギルに抱いてもらうんだけど、バゼットさんもいかがかしら。2人きりもいいけど、大勢でするのも中々良いものよ?」
バゼットは恥ずかしいと断ろうと思った。
だが、結局甘えてきたギルに根負けして、人妻連盟と逮捕待ったなし年齢の少女たちと一緒に抱かれるのだった。
拙者と似ているところ
多重次元屈折現象……だっけ。
つばめ返しをそこまで昇華したアサシンと、フラガラックぶっぱなすために鍛えまくったバゼットは修行好き(?)なところが似てる気がしました。