「ふぅ……良い湯だ」
「……そうですね」
エド・スチューレンの呟きに那須玲は小さく頷く。まさか遠征艇の中にこんな豪華な風呂があるとは思わなかった。
「玄界の遠征艇はどうなんだ?」
「私は入ったことがないからわからないですね。というより遠征艇があると何でわかったんですか?」
確かにエドに情報をいくつか渡したが、遠征艇の情報は渡していない。
「いや、確証はないよ。ただ母トリガーありとはいえ、数年であそこまでの技術を確立した玄界なら持っていてもおかしくないと思っただけだ」
「マザー、トリガー?」
玲は首を傾げる。黒トリガーは知っているがマザートリガーという言葉は初めて聞く。
「どうやら情報統制がされてるみたいだな。ま、詳しい話は着いたら話してやる。今は……」
「きゃっ!」
エドは玲を持ち上げて自分の膝の上に乗せる。
「今はレイの身体を堪能したい」
そして優しい手つきで玲の胸や腹、尻、太ももを撫でていく。
「んっ……え、エドさん。あっ……くすぐったいですっ」
玲は身をよじるだけで抵抗らしい抵抗はしない。エドの百戦錬磨の手つきに快感が覚えているのだ。
ガラガラガラ
ここで背後から扉が開く音が聞こえるので振り向く。
「あれ?エドさんじゃないですか?」
背後にいたのはロットとロットが手を出した……橘高羽矢だった。
「羽矢さん……」
「玲ちゃんもお風呂に誘われたの?」
「はい。あの羽矢さんもですか?」
「まあね。彼、性欲が凄くて昨夜は5回も抱かれちゃって。身体がベタベタよ」
そんな風に答える羽矢だが嫌悪の色は見えない。その事から玲は羽矢もまたアフトクラトルで生きる覚悟を決めたのだと理解させられる。
実際はロットの容赦ない攻めと超強力な媚薬によって快楽堕ちしたのであるが。
「ロットか。今からここでヤるのか?」
「いや純粋な入浴ですね。ハヤちゃんの搾り取りが中々で疲れちゃいました。戦場に出ていたら3回まで出来なかったですよ」
そんな風に言っているがエドはロットを戦場に出すつもりはなかった。万が一に備えて遠征に連れているが、あくまで逃げる際に敵を止める為だ。
ロットが戦場で最初からスチューレン家が誇るアフトクラトルの国宝の1つ「海の母」を使ったら、玄界の壊滅は出来ても女の拉致が難しくなる。
「まあヤらなくても身体は堪能しますよ。正直言って愛人枠の女より良い身体をしてるんで」
「んっ、いきなり触らないで欲しいんあっ!」
ロットは羽矢の尻を撫でる。羽矢は文句を言おうとするが、乳首を摘まれるのでビクンと跳ねる。
そんな羽矢の姿にロットはニヤリと笑いながら部屋の隅に連れていくが……
「レイ、上がるぞ」
「え?早くないですか?」
湯船に浸かってから5分ちょっと。普段15分以上入る玲からしたら凄く短い。
「お前の裸は誰にも見せたくない。例え忠実な部下でもだ。俺の部屋に来い」
「……はい」
エドが玲の顎を持ち上げながらそう口にすると玲は逆らうことなく小さく頷く。
それから直ぐ上がって脱衣所で身体を拭き、服を着る。
『んあっ!そこっ!もっと!激しくぅっ!』
そして脱衣所を出ようとしたタイミングで風呂からは嬌声が聞こえてくる。ロットはロットで前戯を楽しんでいることがわかる。
そして自室に戻ったエドは玲を横に座らせてキスをする。
「んっ……んむっ、んっ……んちゅ……」
対する玲は既に何百ものキスを受けたからか、抵抗するという考えすら浮かばずエドに唇を奪われ続ける。そして少しずつ押し寄せる快楽の波に呑まれて、舌を絡め始める。
2人の間には強い情欲が生まれ、舌を絡め合う事で増幅するのだった。
それから数日後……
「こちらエド。本遠征艇は1時間後に本国に帰港する。空いている港の番号を教えろ」
『お疲れ様です。2番港と5番港、6番港が空いております』
「5番に帰還するから空けておけ」
『かしこまりました。残りの道中もお気をつけて』
漸くアフトクラトル本国に帰ることに成功する。今はスチューレン家の所有する港に連絡を入れたのだ。
通信を済ませたエドは通信室を出てお茶を飲もうと給湯室に向かうと、セベルのドアが開き、セベルが出てくるが口元が白く汚れていた。
「どうしたセベル。その汚れは?」
「あっ、エドさん聞いてください。お母さん、妊娠してないのに母乳が出たんですよ。それがまた甘くて甘くて……」
恍惚な表情を浮かべるセベルは朝から晩まで国近の胸を吸い続けた。
乳頭を強く揉んだり、継続的に吸うような強い刺激を与え続けると、脳が「授乳中だ」と錯覚し、母乳が分泌されることがあり、結果として国近は母乳を出してしまい、セベルにとっては最高の飲み物となった。
「それは何よりだ」
「はい。最高でした。エドさんはどうですか?」
「どうもなにもまだレイについては抱いてないな」
玲の身体が弱いのもあるが、少しずつ快感に染めて心理的抵抗を0にしてから抱くつもりである。
「へぇ、エドさんがそこまで夢中なんて珍しいですね」
「まあな。帰還したらレイの心を解くのは当然として、その間の性欲処理はハルカに任せる」
「なるほど。俺も帰ったらお母さんの母乳を楽しみつつ、キトラを快楽堕ちさせる予定です」
普通の雛鳥を除いて拉致した女は那須玲、熊谷友子、日浦茜、木虎藍、照屋文香、雨取千佳、綾辻遥、三上歌歩、氷見亜季、国近柚宇、月見蓮、橘高羽矢の12人だ。
分配についてはエドが玲と遙を、ディーゴが歌歩を、ナインが亜季を、セベルが柚宇と木虎を、ブラッドが蓮を、ロットが羽矢と文香を貰うことになった。
千佳についてはディーゴが数回抱いたらハイレインに高値で売りつける予定で、友子と茜は玲の希望としてエドの家の使用人にする事が決まった。
得る女の数は違うが、次の遠征でディーゴとナインとブラッドを優先する予定だ。
「そういえば今日のいつ頃帰還ですか?」
「もう1時間もないからセックスはやめとけよ」
「了解しました」
セベルは一礼して去るのでエドは廊下を歩き、倉庫に向かう。倉庫には大量のキューブが置かれている。拉致したボーダー隊員達だ。雛鳥は全部で171人拉致した。。
そして取り分だが雛鳥についてはエドの家が3割、ハイレインの家が7割なので、エドの家には51人か52人入る。
ハイレインの方が利益はあるが、女を目的としているエド達からしたら全く不満はない。
寧ろハイレインから「卵の冠」と「窓の影」を金の雛鳥で売ってもらえないか頼むつもりでいる。
今の「神」を選んだのはスチューレン家、エドの父親でスチューレン家は4大領主の中で1番土地やトリガー使いを増やしていた。
しかしエドが当主になってからはハイレインのベルティストン家と同盟を結び、「卵の冠」と「窓の影」を借りる条件として黒トリガーや強力なトリガーを渡しているので、実際のところスチューレン家とベルティストン家は拮抗している。
黒トリガーの所有数ならベルティストン家の方がスチューレン家より6本多いが、スチューレン家は角トリガーの開発において1番進んでいて、準黒トリガー使いの兵士が多いのが現状だ。
エドとしてはアフトクラトルの実権にさほど執着してないので、「神」になり得る千佳をハイレイン相手に取引材料に使う予定である。
閑話休題……
よって権力に対する欲のないエドからしたら今回の雛鳥の確保成果は充分だし、玲という本気で惚れた相手を手元に置けたので大成功と言っても過言じゃない。
「しかし玄界のトリガー使いは美しい女が多かったし、ディーゴ達の悔やみもわからなくもない」
ディーゴが黒江双葉を取り逃がしたことを悔やんでいたのは記憶に新しい。
「いっそ帰還してから従属国家に行って、玄界の足止めのドサクサに紛れて追加で拉致するべきか?」
倉庫の中にてエドは小さく呟くのだった。