「さて、お前ら。レイから情報を仕入れたぜ」
作戦室にてエドがそう口を開けると、さっきまで茜と友子を犯そうとしていたディーゴ達5人が興味深そうにエドを見る。
「おっ!て事は旦那のお気に入りの美人さんは旦那の女に?」
「ああ。しかも完全にアフトクラトルに忠誠を誓ったぞ。俺が聞いた質問に全部答えし」
玲がエドの女になった後、エドは玲にこう質問をした。
『基地の中にいる女の中で特に可愛い子、そしてその子の居場所を教えろ』
それを聞いた玲はエド達がボーダー基地にいるオペレーターなどの女子を拉致するつもりだと理解した。その中には当然玲の友人もいる。
その為、答える事を渋ろうとした玲だが……
『そうか。忠誠を誓えないのか。なら約束が違うしあの2人を……』
エドがそう言った瞬間、玲の口と身体は動いていた。ボーダーに支給された端末をエドに渡し、可愛いと思える女及びその女がいると思える場所を全て白状した。その上ボーダー基地の地図も全て渡したので、エドは満足して約束を守った。
その時玲の胸中に浮かんだのは大切なチームメイトが犯されないで済む安堵の気持ちと、友達の情報を自分の男に売った罪悪感の2つだった。
閑話休題……
「そんな訳でレイが教えてくれた情報をモニターに映すぞ。レイが基地にいる女子で可愛いと思える女子な」
言いながらエドは玲がボーダーから支給された端末を起動してモニターに接続する。ボーダーの端末とアフトクラトルのシステムの造りは違うが、エドは既に解析を完了しているので問題なく作動する。
エドはアフトクラトルの4大領主の1人でありながら技術者でもあるので既に玄界の機器システムの性能も殆ど完璧に把握している。
ちなみに玲はこの部屋にいない。正式にエドの恋人になったので遠征艇のエドの私室に入れられている。玲自身、トリガーは没収されたが特に拘束されないで豪華な部屋に置かれている事に戸惑いを覚えながらエドの私室の床に座っていた。
暫くすると、モニターが光り……
『おおっ!』
モニターに沢山の女子が映りディーゴ達は興奮する。そこには可愛い美しい女子が映っていた。
「あの子良いなぁ……小ちゃくて可愛いし」
ディーゴがそう言って舌舐めずりする。視線の先には写真の下に三上歌歩と書かれている少女。しかし後に彼女が16歳で15歳以下の女子にしか興味ないディーゴがショックを受けるのを今のディーゴは知らない。
「いや、あの子も良いな。俺はあの子を性奴隷じゃなくて恋人の1人として横に置きてぇ!」
ナインが興奮しながら見るのは写真の下に氷見亜季と書かれている少女。自分の幼馴染のエドが手に入れた玲とは違うタイプの美人だった。
「俺は彼女が欲しいぜ。こいつとくまちゃんにダブルパイズリされてぇな」
セベルが邪悪な笑みで見るのは玄界で国近柚宇と呼ばれる少女。巨乳好きのセベルとしては何としても手に入れたい気持ちで一杯だった。
「俺はこの2人だな。美人丼は大好物だし」
「あ、俺もあの2人だな」
「じゃあ4人でヤろうぜ」
「ああ」
ブラッドとロットがはぁはぁしながら見るのは玄界で月見蓮、橘高羽矢と呼ばれる2人。どちらもかなりの美人で、2人共、自分の手で2人を性奴隷に堕としたいと考えている。
「まあ落ち着け。とりあえずお前らが今言った女子が基地にいる場所はレイから聞いたし、攻める時はそいつらを中心に攻めるぞ」
「はいよ。ちなみに旦那は誰か狙いたい女子が居た?」
「ああ。俺は彼女を拉致したいな」
言いながらエドが指差すのは綾辻遥と呼ばれる少女。エドの感性からしたら玲に匹敵するレベルと思っている。是非とも拉致して玲同様自分の女にしたいと企んでいる。
「おー、エドさんも中々良い趣味っすね……おおっ!」
するとブラッドがいきなりバドが映す映像を見て興奮し始める。同時にセベルとロットが映像を見るとブラッドと同じように興奮し始める。
「あっ!旦那!南西部方面に女が居ました!」
「南にも!旦那頼む。あの三つ編みの女の子、ラッドが記録した時から目を付けてたんだ!今直ぐ拉致って犯してぇ!」
言われたのでモニターを見てみると南西部方面には赤い服を着た勝気な表情の女子が眼鏡をかけた男子と走っていて、南部では柿色の服を着た三つ編みの女子が銃を持ってモールモッドを倒していた。
南西部の方の女子は多分簡単に拉致出来ると考えている。
バドから与えられる映像を見る限り、今のところ赤い服を着た女子と眼鏡の男子しか兵が居ない。しかし2人が基地から離れているのを見る限りその先に雛鳥がいる可能性は高い。
雛鳥は戦力にならないのはラッドの情報から知っている。雛鳥がモールモッドに負ける映像を見たがあの程度の実力ならラービットの敵ではないし。その事から南西部にある戦力は実質2人なのでラービットが5体居れば問題なく赤服の女を拉致することは可能だろう。
しかし南部にいる三つ編みの女子は、彼女の周囲には大量の戦闘員がいるから面倒だ。ラービットで捕まえられる保証はない。
しかし……
「……わかった。んじゃ作戦を変更する」
エドはロットの気持ちを汲んで作戦を変更する事にした。女を拉致して犯したい気持ちは痛い程にわかる。エドにとってディーゴ達5人は部下であると同時に同志であり家族のようなものなのだ。可能な限り叶えてやりたいと思った故だ。
「三つ編みの女子についてだが……ブラッド。お前が『兵の畑』でトリオン兵を生み出して注意を引け。その隙にナインとセベルが拉致しろ」
「「「了解」」」
「良し。とりあえず先ずは赤服の方は……へぇ」
見れば赤服の少女はラービットと戦闘していた。ラービットの周囲に紐を張り巡らせ、その上に乗ってラービットの周囲を回っている。
「そこそこ腕が良いな。ラービットに任せても良いが……セベル」
「何だ?」
「あの女の近くにラッドはいるか?」
「2匹いるな」
「ラービットに任せると時間がかかりそうだからラッドで門を開いて、ナインの『卵の冠』で捕まえろ」
「了解」
「良し……やれ、セベル」
ガガガガガッ
木虎藍は新型トリオン兵の周囲にワイヤートリガー『スパイダー』を張り巡らせて、それを踏みラービットの周囲を跳び回っている。
(今のところ捕まらない距離を保っているけど、このままじゃ倒す事は出来ないし、もう一歩踏み込んでブレードで……)
木虎がそこまで考えた時だった。
ブゥン
木虎の頭上に黒い門が開いた。それを見た木虎は反射的に跳び近くの建物の屋根に移動する。
同時に門から大量の鳥が現れて木虎に向かって襲いかかる。それを見た木虎は戦慄の表情を浮かべる。
(あの鳥……那須隊の3人をキューブにした……!避けないと……!)
木虎は既に1発でも食らったらアウトである事を知っているので、食らわないように避けようとジャンプをしようとするが……
ドスドスドスッ
妙な音がしたかと思えば足の動きが止まるので見ると、足に釘のような物が刺さっていて木虎の動きを止めていた。
木虎が謎の釘のような物に唖然としている間にも鳥は迫っている。
『藍ちゃん!』
自隊のオペレーターの綾辻遥の叫び声を聞いた木虎はハッとした表情を浮かべて上を見るも、一足遅く……
「かっ……!」
木虎の身体に鳥が当たり、木虎はキューブとなって地面に転がり落ちる。
「木虎!」
一緒にC級隊員の援護に来た三雲修が叫ぶ中、ラービットはキューブとなった木虎を腹に入れてそのまま上空に開かれた門へ入った。それと同時に門は閉じてしまった。
「よっしゃあ!4人目の女ゲットだぜ!」
巨乳好きのセベルがガッツポーズをして喜びを露わにする。他の5人もセベル程ではないが喜びを露わにしている。当然だ。エド達が遠征に行く理由は女を拉致することなのだから。
「しかも見ろよ。今バドから情報が入ったんだけど、あの巨乳娘の近くに雛鳥が確認されたぞ」
ロットの言う通り、モニターには木虎が攫われて動揺を露わにしている雛鳥が沢山映っていた。数を見る限り30人近くいる。
「んじゃセベルよ。さっきの巨乳娘を捕まえた個体以外のラービットを5体送り込め」
「了解」
エドの命令にセベルは頷き、先程木虎を拉致した場所周辺に5体のラービットを送り込む。モニターを見ると雛鳥達は突如現れたラービットにビビって足を止めている。
「……これなら10分もしないで全員捕まえられるな。んじゃ今の内に三つ編み女子を捕まえる作戦を実行するぞ。セベル、三つ編み女子の周辺にはラッドは何体いる?」
「4体だな」
「んじゃその内3体の門を開いて、そこからブラッドの『兵の畑』で作ったトリオン兵を出して玄界の兵士を引き付ける」
「そして残りの1体を三つ編み女子がいる所まで近付けて、俺の『卵の冠』で捕まえる、てか?」
「そうだ。って訳でブラッドは『兵の畑』の起動を、セベルはラッド3体がいつでも門を開けれるように準備しろ」
「「了解」」
言いながらブラッドは立ち上がり周囲に赤い液体を撒き散らす。液体が地面に付着すると液体は徐々にせり上がり、やがて2メートル弱の人型のトリオン兵が誕生した。そのトリオン兵はラービットより小型で手にはボクサーグローブのような物が装備されていて、弱点の目の部分はゴーグルのような物で覆われていた。
そんなトリオン兵が作戦室の中に30体近く生み出された。これがブラッドの所有する黒トリガー『兵の畑』。能力はトリオン兵を生み出す後方支援型トリガーだ。
生み出されたトリオン兵『ファイター』は戦闘能力は戦闘型トリオン兵のモールモッドを大きく上回っている。流石にラービットに比べたら劣っているのは否めないが、ブラッドの全トリオンを注ぎ込めば最大100体近く生み出せるので、ラービットのコストの高さを考えたらブラッドの『兵の畑』の方がお得である。
「準備完了だな。良し!セベル、予定通りラッド3体の門を開け」
基地南部にて……
ブゥン……
ブゥン……
ブゥン……
ラービットと戦闘をしているB級合同部隊は新たに3つの門が開くのを見た。そこから出てきたのは……
「また新型?!しかも今回はボクサー型?!」
東隊攻撃手の奥寺常幸は唖然とした表情を浮かべている。視線の先には1つの門から赤いトリオン兵ーーーファイターが10体現れた。離れた所に開いた2つの門からも同じように10体ずつ、計30体のファイターが現れた。
現れたファイターの内、1体は奥寺を発見して瞬時に距離を詰めて拳を放つ。慌ててそれを弧月で防ぐ奥寺だったが……
(こいつ……なんてパワーだ!)
予想以上の衝撃に驚く。驚く中ファイターは攻撃を休めず奥寺にラッシュを仕掛ける。何度も腕に伝わる衝撃に奥寺は思わず弧月から手を離してしまい……
「がはっ……!」
そのまま鳩尾に拳をモロに食らって吹き飛んだ。それを見たB級合同部隊が唖然とする中、ファイターはバラバラに動き出す。
「来たぞ!やられない事を優先にして戦え!」
「「了解!」」
部下にそう指示を出すのは柿崎隊隊長の柿崎国治。それを聞いた巴虎太郎と、今回エド達が標的として狙いを定めている照屋文香が頷く。
3人が射撃トリガーを起動して発砲すると……
前方にいた2体のファイターが弾丸をモロに食らいながらも気にせず突き進み……
「うおっ!」
「うわぁっ!」
文香の隣にいる柿崎と巴を殴り飛ばす。モロに食らった2人は20メートル以上吹き飛ばされる。
「隊長!虎太郎君!」
文香がそう叫んだ時だった。
ブゥン……
文香の近くにある排水溝の近くに潜んでいたラッドが門を開き……
「え……?」
そこから現れた鳥が文香の身体に当たり、文香の身体はキューブと化した。
「文香!」
柿崎がそう叫ぶ中……
ブゥン……
文香の近くに別の門が開き、そこから手がニュッと伸びてキューブを掴み上げて門の中に消えていった。
それと同時に門が閉じるが、再度開く気配は二度と無かった。