※この作品はR-18です。

異世界で出会いを求めるのは間違っているだろうか   作:もっち~!

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最凶なる者降臨

僕の成分は、1%の正義と99%のエロで成り立っている。その成分を120%の護りたい心で被い、僕の魂は出来上がった。

 

僕は元々、大いなる意志と呼ばれている存在に作られた殺戮兵器だった。しかし、地上の者達と交流をする内に、僕に心と言うものが芽生えた。彼らを護りたい心、彼らを慈しむ心…

 

彼らを差別する勢力から、彼らを護っていたが、卑劣な罠に嵌まり、僕が僕でなかった頃の僕は死んだ。いや、死んだはずだったのだが、僕の仲間達、僕を知っている者達の祈る声が奇跡をもたらした。

 

僕の折れて、くじけて、散った心が、復元されていった。そして、僕が僕でなかった頃の息子である無邪鬼で出来た器に、僕の弱い心が収められた。こうして、僕…シュウ・ヨハネ・鬼門の原型は出来たがった。

 

ある時、護りたい心が暴走して、僕の身体という器は粉々に粉砕された。しかし、護りたい心は、そんな脆い器を捨てて、新たな器を形成していった。護りたい心の収まった器から、様々なオーラが流れ出していく。聖なるオーラ、魔なるオーラ、闇のオーラ、光のオーラにより心の器がコーティングされ、4つのオーラが融合して、更に禁断なるオーラが融合し、神々しいオーラになっていく。

 

そのオーラは徐々に身体に変化していった。僕が僕である為に、護りたい者を護り切る為に…そうである為に身体が再構築されていく。再構築される過程で、戦う為に必要な器官と、エロ心を満喫出来る器官以外が無くなり、普通の生物とは一線を画す存在へと進化している。

 

その結果、僕自体には生殖能力は無い。その代わり、生物だった頃に取りだした遺伝子の種を、女体という畑に蒔くことで、子供を得ている。

 

しかし問題は神々しいオーラで、仲間達すら焼き払う威力であった。近づくだけで燃え上がり、触れれば、神族といえども灰になっていく程である。

 

そこで、父なる存在であった大いなる意志より、『くじけぬ心』を貰った。僕の心が暴走しないよう鎧の役目をしてくれる。母なる存在であった聖母マリアより、創造を司るメリア、破壊を司るゾラートの2体のドラゴンと、『聖なる衣』をもらった。この衣のお陰で、神々しいオーラのリークは消えた。敵対する者にだけに浴びせるよう、リミッターを掛けられるようになったのだ。

 

こうして僕は、また仲間達、家族達と暮らせるようになった。

 

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ここはどこ…いきなりの強制転移。神隠しレベルだ。僕を神隠しに?有り得ない。数十億年振りの休み、家族との触れ合いの時…僕は愛しいヴァイラと交わろうとした時、知らない場所に転移されていた。僕の休み…女体との交わりの時間が、何者かによって奪われた。

 

周囲を見回すと、僕の足元には魔法陣がある。これが元凶か?内容は、悪魔文字で、『この王国の者達の命を捧げての召還』のようだ。そうなると、呼び出したのは、魔王のようだな。

 

「おぉ、パンドラの箱から召還できたようだ。偉大なる災いの源よ。ほぉ~、早速王国が消滅していくな♪」

 

魔王らしき者の声がした。パンドラの箱から召喚?僕は大いなる災いのようだ。いや、怒り心頭の僕は、たぶんそういう存在だと思う。

 

まして、ロクな供物で無いなぁ。僕的には、抱き心地の良い女体2,3体で良いのに…魂を捧げられても、僕の物にはならないし、魂では性欲が満足出来無いし、魂は転生の門へと向かっていくのが定め。その定めを、僕がねじ曲げる訳にはいかない。魂の統轄者である僕がね…

 

近づいて来た魔王に、僕が触れると燃え上がって灰へとなっていく。

 

「何?何故…」

 

原因が分からないのか?間抜けな魔王だな♪

 

「お前はバカか?神聖オーラ持ちに魔王が触れれば、燃えて灰になるだろ?それに、災いはこの星にいる全ての者にかかる。神、魔王といえ例外では無いんだよ♪」

 

魂に至るまで灰になっていく魔王…供物にされた王国も灰になったようで、眼下には砂漠が広がっていた。さて、どうやって帰ればいいんだ?それが問題である。ここって、どこなんだ?

 

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この日、この星にいる全て神託の巫女達に

 

『最悪最低最凶なる者、降臨』

 

と、啓示があったらしい。

 

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状況をチェックする。魂に宿る者達は全員いる。装備品、不思議な袋はある。能力、スキルに欠落は無い。一人でも、この星を殲滅できる戦力である。

 

で、ここはどこ?『ヘルプ』を唱えて、救難信号を出してみるが、応答が無い。アイツ、また爆睡しているのか?アイツとは僕の片割れで、相棒である姉ちゃんのことである。僕に危険が及ぶ事態には、必ずって言っていいくらい爆睡しているのだ。

 

しょうがない。助けが来るまで、この世界を堪能するかな。と、いうことで、探査能力で、人間の集落を探す。けっこうな人口の集落を見つけた。そこに行くか。座標点を割り出し、集落の近くまで転移した。

 

 

そこは街のようだった。集落の周囲を石壁囲んでいる。街の入り口には関所らしき物があるし…。迷わず、壁を透過して潜入した。

 

街を探索しながら、金持ちそうな人物達から、小金を『強奪』して、生活費を稼ぐ。特に寝なくても良い。特に食べなくても良い。だけど、女体とは一夜を過ごしたい。それには、金は必要である。

 

小金が貯まってきた頃、妖しいオーラが渦巻く宿屋に、絶望的なオーラが漂っている馬車があるのが目に入った。馬車の周囲には、妖しいオーラを持つ者達がいる。オーラは腹黒さに比例した真っ黒である。碌な者達では無いのは、一目瞭然であるので、迷わず屠る♪で、馬車の荷台に乗り込んだ。

 

絶望的なオーラが漂っていた理由はわかった。中には奴隷らしき者達がいた。僕を見て恐怖で固まっている少女が3名。首には首輪があり、鎖で馬車に固定されていた。

 

彼女達の首輪を消失させて、彼女達の奴隷という身分を、無価値にしてあげた。僕は女体には寛大で、優しいのである。

 

「これで奴隷から卒業だ。自由に生きろよ♪」

 

3名のうち2名は年齢的にアウトに見える。もう1名も微妙だ。まぁ、出来無いのであれば、ここでお別れが良いだろう。僕が荷台から降りようとすると、一番大きな少女が、僕の服の裾を掴んでいる。

 

「お願いです。一緒に連れて行ってください。3人ではジャマなら、せめてこの2人だけでも…」

 

少女に頼まれた。供物は…熟したら貰えば良いかな?娘達とダブる、少女達の姿。娘枠では出来無いけど…娘の友達枠なら、などと考えて、

 

「いや、3人とも連れて行くよ」

 

一人だけ、置き去りに出来無い。しかし、この身なりで連れ歩くと目立つなぁ。どこか、身を置ける場所は無いかな?探査能力で、探す。あった。地下に迷宮があるようだ。そこへ、彼女達と共に転移した。

 

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転移した先は、大きなルームのような場所だ。幸い、敵はいないようだ。

 

「魔法使い様でしたか…」

 

「スゴい」

 

「スゴいのです」

 

3人が驚いている。取り敢えず、風呂で身体を洗って、服だな。って、風呂なぁ…

 

「ちょっと待っていろ。結界を張っていくから、ここから動くなよ」

 

頷く3人の少女。僕だけ地上に転移した。一番デカい屋敷に狙いを付けて、バスタブと給湯システムを『強奪』した。強奪した物は、あの場所へダイレクトで転移させた。持ち運ぶには目立つし…そして、彼女達の元へ帰還した。

 

「そうだ、名前は訊いておかないと」

 

「トカゲです」

 

「猫です」

 

「犬なのです」

 

う~ん、まんまではないか…センス無いなぁ。

 

「じゃ、リザ、タマ、ポチって名前にする。いいかな?」

 

「旦那様、異存ないです」

 

「なんかかわいい♪」

 

「かわいいのです♪」

 

タマ、ポチは嬉しそうな表情である。リザは無表情であったけど、尻尾がとても嬉しそうに踊っている。

 

「じゃ、服を脱いで、風呂で身体を洗え!」

 

リザだけ恥ずかしそうに服を脱ぎ、タマとポチはなんの躊躇も無く脱いで、バスタブに、ドボンした。スポンジにボディソープを染みこませて泡立て、まずタマを抱き抱えて、汚れを落としていく。

 

「くすぐったい♪」

 

そして、ポチ。

 

「もこもこなのです♪」

 

最後にリザ。

 

「え?洗って頂けるのですか?」

 

僕の行為に驚いているリザ。

 

「あぁ、怪我が無いかのチェックもしている」

 

スポンジで全身を磨き上げていく。勿論、アレのチェックをする。使えそうだけど、精神的に今は無理そうだ。

 

泡をお湯で流して、服を着せる。『着衣』と唱えると、イメージした服を、それぞれが着衣した。

 

「スゴい…旦那様の魔法…」

 

リザが感動しているようだ。無表情なのに、尻尾がブンブン踊っている。

 

「食べたい物はあるか?」

 

「肉…」

 

控えめにリクエストするリザ。

 

「肉です」

 

「肉なのです♪」

 

自己主張をするタマとポチ。この子達は、肉食系なのか…ちょっと、狩ってくるかな。肉を調達して、彼女達の前に戻った僕。

 

「生でいいのか?それとも焼くか?煮るか?」

 

「生でかまいません…」

 

「生でいいの」

 

「生なのです♪」

 

野生種に近いのか、人間の元で暮らしたことが無いのか?彼女達は、肉を眺めていて、中々食べない。あぁ、奴隷だったから、喰って良い待ちかな?

 

「食べていいんだよ。もう、奴隷では無いんだからね」

 

言い終わると、肉をむさぼるように食べていく少女達。空腹だったのだろうな。そうだ、肉ばかりでは栄養が偏ってしまう。青汁の粉末を水に溶き、コップに入れて、3人の前に置いた。

 

「これも飲め。子供用に甘くしてあるから」

 

喉も渇いていたのか、青汁を美味しそうに飲む肉食系な少女達。そして、満腹になった3人を寝かしつける。ポチ、タマは膝枕で、リザは肩枕で寝かせた。川の字にして寝かせようとしてのだけど、リザが置いて行かれると思ったのか、僕の服を掴んで離れなかったのだ。

 

------

 

翌朝、僕だけ街へ出掛けた。装備品を見る為である。彼女達に護身用の装備を与えたいからね。どんな装備が良いのかを店で研究する。

 

道すがら、街の情報も手に入れていく。この街は人間至上主義ぽく、亜人を差別しているようだった。あの3人は奴隷でなくても、差別されそうだな。

 

街では首だけの死体が大量に見付かったことで、ざわめいているようだ。兵士が街の至る所で警備をしている。物騒な街だな。さて、戻るか。人目の付かない場所から、迷宮へと転移した。

 

装備は魔物の身体の一部を使った物に高値が付いていた。迷宮で狩って、錬金でもするかな。この世界のお金の手持ちは、小銭は有るが、大金が無いから。

 

少女達の適性を読み取る。リザは槍、ポチは剣、タマはナックルかな?それぞれに、聖槍ロンギヌス、聖剣アスカロン、ホーリーナックルを与えた。敵は悪魔系だと思うので、聖属性の武器にしたのだ。

 

「当たる瞬間に気を込めると、威力が増大する。練習して、使える様にしてくれ」

 

自分専用の得物を見つめているリザ。ポチは振っている。タマは猫パンチを撃ち出している。

 

「防具は、この迷宮で魔物を狩って、作るから」

 

街で見かけた防具で良さそうだったのは、蟻さんの表皮を使ったハーフメイルだ。軽くて、剣が刺さりにくいようだ。探査能力で近くの蟻さんを探す。しかし、蟻さんはおらず、蜘蛛と芋虫がいるようだ。芋虫で練習させるかな?蜘蛛は糸が面倒だから。

 

転移術を使い、4人で芋虫の前に出た。

 

「リザは正面から刺していけ。ポチ、タマは側面から叩き込め」

 

僕の指示に頷いた3人。危なくなったら僕が介入する。リザが刺してから抜く迄の間が、無防備過ぎた。僕が間に入り盾になる。

 

「リザ、抜くだけでなく、後に後退もしろ。いいか、リザがやられるってことは、ポチとタマも道連れになると思え!」

 

「はい…」

 

蒼い顔のリザ。この先のことを考えると、最初のうちに厳しく教えるのが良いはずだ。猫パンチが面白いように当たっているタマ。ポチは刃面で叩いていないようだ。あれではダメージは入らない。終わったら、素振り練習でもさせるかな。

 

パシュ!

 

タマがクリティカルヒットを撃ち込んだようで、芋虫は息絶えた。

 

「ご主人様、ナイフはございますか?」

 

リザに訊かれた。

 

「どうするんだ?」

 

「魔物にある魔核を取り出します。街で高く売れるのです」

 

そうなんだ。『強奪』で魔核を抜き出した。

 

「これか?」

 

「そうです…スゴい…」

 

表情は険しいけど、リザの尻尾が踊っている。不思議大好き系かな。

 

「これの肉は喰うのか?」

 

「はい。内臓はダメですが、肉は美味しいんです」

 

リザに肉捌き用のナイフを与えた。リザは器用に、食べられる部位を切り出していく。リザの切り出した肉と、僕の用意した青汁で、食事をする3人。食後休みの後、素振りをさせよう。

 

------

 

数日経つと、リザ達がそれなりに戦えるようになってきた。リザが敵を引きつけ、ポチとタマで、致命傷を負わせていく。複数の敵の場合、弱そうな1匹を彼女達にまかせて、残りは僕が屠る。戦闘が終わった後、

 

「旦那様、どうやったら、斬撃が飛ぶのですか?」

 

ポチに訊かれた。リザも興味あるようだ。う~ん、僕の得意な剣技、飛ぶ斬撃。居合い斬りを極めた結果、手にすることができたのだ。近接武器で距離関係無く叩き込め、便利であるのだが、習得するには血の滲むような鍛錬が必要である。血が通っていない僕が言うのは、あれだけど。まぁ、チートなもどき技なんかもあるが、どうするかな。

 

「振り抜く瞬間に気を込めるんだよ。タイミング命の技だ。練習が必要だよ」

 

と、教えた。勉強意欲の有る者には、教える。タマは黙々とシャドーで猫パンチを練習していた。クリティカル率はタマが一番高い。身体の一部である拳が武器なので、気が流し込み易いのだろう。

 

僕は倒した蟻さんの表皮で、ハーフメイルを錬金した。そして、3人にプレゼントした。採寸したので、彼女達の専用である。

 

「スゴいです」

 

リザの尻尾が踊っている。この防具により戦闘の際、芋虫でも、蟻さんでもダメージを負うことは無くなった。それだけ優秀な防具のようだ。まぁ、蜘蛛さんの場合、糸が絡み易くなったのは盲点ではあったけど。

 

練習と狩りと食事と睡眠を、繰り返す僕達。そんなリズミカルで、のどかな時間を過ごしていた僕達の前に、一人の少年が降ってきた。

 

 

 

 

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