異世界で出会いを求めるのは間違っているだろうか 作:もっち~!
僕の成分は、1%の正義と99%のエロで成り立っている。その成分を120%の護りたい心で被い、僕の魂は出来上がった。
僕は元々、大いなる意志と呼ばれている存在に作られた殺戮兵器だった。しかし、地上の者達と交流をする内に、僕に心と言うものが芽生えた。彼らを護りたい心、彼らを慈しむ心…
彼らを差別する勢力から、彼らを護っていたが、卑劣な罠に嵌まり、僕が僕でなかった頃の僕は死んだ。いや、死んだはずだったのだが、僕の仲間達、僕を知っている者達の祈る声が奇跡をもたらした。
僕の折れて、くじけて、散った心が、復元されていった。そして、僕が僕でなかった頃の息子である無邪鬼で出来た器に、僕の弱い心が収められた。こうして、僕…シュウ・ヨハネ・鬼門の原型は出来たがった。
ある時、護りたい心が暴走して、僕の身体という器は粉々に粉砕された。しかし、護りたい心は、そんな脆い器を捨てて、新たな器を形成していった。護りたい心の収まった器から、様々なオーラが流れ出していく。聖なるオーラ、魔なるオーラ、闇のオーラ、光のオーラにより心の器がコーティングされ、4つのオーラが融合して、更に禁断なるオーラが融合し、神々しいオーラになっていく。
そのオーラは徐々に身体に変化していった。僕が僕である為に、護りたい者を護り切る為に…そうである為に身体が再構築されていく。再構築される過程で、戦う為に必要な器官と、エロ心を満喫出来る器官以外が無くなり、普通の生物とは一線を画す存在へと進化している。
その結果、僕自体には生殖能力は無い。その代わり、生物だった頃に取りだした遺伝子の種を、女体という畑に蒔くことで、子供を得ている。
しかし問題は神々しいオーラで、仲間達すら焼き払う威力であった。近づくだけで燃え上がり、触れれば、神族といえども灰になっていく程である。
そこで、父なる存在であった大いなる意志より、『くじけぬ心』を貰った。僕の心が暴走しないよう鎧の役目をしてくれる。母なる存在であった聖母マリアより、創造を司るメリア、破壊を司るゾラートの2体のドラゴンと、『聖なる衣』をもらった。この衣のお陰で、神々しいオーラのリークは消えた。敵対する者にだけに浴びせるよう、リミッターを掛けられるようになったのだ。
こうして僕は、また仲間達、家族達と暮らせるようになった。
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ここはどこ…いきなりの強制転移。神隠しレベルだ。僕を神隠しに?有り得ない。数十億年振りの休み、家族との触れ合いの時…僕は愛しいヴァイラと交わろうとした時、知らない場所に転移されていた。僕の休み…女体との交わりの時間が、何者かによって奪われた。
周囲を見回すと、僕の足元には魔法陣がある。これが元凶か?内容は、悪魔文字で、『この王国の者達の命を捧げての召還』のようだ。そうなると、呼び出したのは、魔王のようだな。
「おぉ、パンドラの箱から召還できたようだ。偉大なる災いの源よ。ほぉ~、早速王国が消滅していくな♪」
魔王らしき者の声がした。パンドラの箱から召喚?僕は大いなる災いのようだ。いや、怒り心頭の僕は、たぶんそういう存在だと思う。
まして、ロクな供物で無いなぁ。僕的には、抱き心地の良い女体2,3体で良いのに…魂を捧げられても、僕の物にはならないし、魂では性欲が満足出来無いし、魂は転生の門へと向かっていくのが定め。その定めを、僕がねじ曲げる訳にはいかない。魂の統轄者である僕がね…
近づいて来た魔王に、僕が触れると燃え上がって灰へとなっていく。
「何?何故…」
原因が分からないのか?間抜けな魔王だな♪
「お前はバカか?神聖オーラ持ちに魔王が触れれば、燃えて灰になるだろ?それに、災いはこの星にいる全ての者にかかる。神、魔王といえ例外では無いんだよ♪」
魂に至るまで灰になっていく魔王…供物にされた王国も灰になったようで、眼下には砂漠が広がっていた。さて、どうやって帰ればいいんだ?それが問題である。ここって、どこなんだ?
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この日、この星にいる全て神託の巫女達に
『最悪最低最凶なる者、降臨』
と、啓示があったらしい。
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状況をチェックする。魂に宿る者達は全員いる。装備品、不思議な袋はある。能力、スキルに欠落は無い。一人でも、この星を殲滅できる戦力である。
で、ここはどこ?『ヘルプ』を唱えて、救難信号を出してみるが、応答が無い。アイツ、また爆睡しているのか?アイツとは僕の片割れで、相棒である姉ちゃんのことである。僕に危険が及ぶ事態には、必ずって言っていいくらい爆睡しているのだ。
しょうがない。助けが来るまで、この世界を堪能するかな。と、いうことで、探査能力で、人間の集落を探す。けっこうな人口の集落を見つけた。そこに行くか。座標点を割り出し、集落の近くまで転移した。
そこは街のようだった。集落の周囲を石壁囲んでいる。街の入り口には関所らしき物があるし…。迷わず、壁を透過して潜入した。
街を探索しながら、金持ちそうな人物達から、小金を『強奪』して、生活費を稼ぐ。特に寝なくても良い。特に食べなくても良い。だけど、女体とは一夜を過ごしたい。それには、金は必要である。
小金が貯まってきた頃、妖しいオーラが渦巻く宿屋に、絶望的なオーラが漂っている馬車があるのが目に入った。馬車の周囲には、妖しいオーラを持つ者達がいる。オーラは腹黒さに比例した真っ黒である。碌な者達では無いのは、一目瞭然であるので、迷わず屠る♪で、馬車の荷台に乗り込んだ。
絶望的なオーラが漂っていた理由はわかった。中には奴隷らしき者達がいた。僕を見て恐怖で固まっている少女が3名。首には首輪があり、鎖で馬車に固定されていた。
彼女達の首輪を消失させて、彼女達の奴隷という身分を、無価値にしてあげた。僕は女体には寛大で、優しいのである。
「これで奴隷から卒業だ。自由に生きろよ♪」
3名のうち2名は年齢的にアウトに見える。もう1名も微妙だ。まぁ、出来無いのであれば、ここでお別れが良いだろう。僕が荷台から降りようとすると、一番大きな少女が、僕の服の裾を掴んでいる。
「お願いです。一緒に連れて行ってください。3人ではジャマなら、せめてこの2人だけでも…」
少女に頼まれた。供物は…熟したら貰えば良いかな?娘達とダブる、少女達の姿。娘枠では出来無いけど…娘の友達枠なら、などと考えて、
「いや、3人とも連れて行くよ」
一人だけ、置き去りに出来無い。しかし、この身なりで連れ歩くと目立つなぁ。どこか、身を置ける場所は無いかな?探査能力で、探す。あった。地下に迷宮があるようだ。そこへ、彼女達と共に転移した。
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転移した先は、大きなルームのような場所だ。幸い、敵はいないようだ。
「魔法使い様でしたか…」
「スゴい」
「スゴいのです」
3人が驚いている。取り敢えず、風呂で身体を洗って、服だな。って、風呂なぁ…
「ちょっと待っていろ。結界を張っていくから、ここから動くなよ」
頷く3人の少女。僕だけ地上に転移した。一番デカい屋敷に狙いを付けて、バスタブと給湯システムを『強奪』した。強奪した物は、あの場所へダイレクトで転移させた。持ち運ぶには目立つし…そして、彼女達の元へ帰還した。
「そうだ、名前は訊いておかないと」
「トカゲです」
「猫です」
「犬なのです」
う~ん、まんまではないか…センス無いなぁ。
「じゃ、リザ、タマ、ポチって名前にする。いいかな?」
「旦那様、異存ないです」
「なんかかわいい♪」
「かわいいのです♪」
タマ、ポチは嬉しそうな表情である。リザは無表情であったけど、尻尾がとても嬉しそうに踊っている。
「じゃ、服を脱いで、風呂で身体を洗え!」
リザだけ恥ずかしそうに服を脱ぎ、タマとポチはなんの躊躇も無く脱いで、バスタブに、ドボンした。スポンジにボディソープを染みこませて泡立て、まずタマを抱き抱えて、汚れを落としていく。
「くすぐったい♪」
そして、ポチ。
「もこもこなのです♪」
最後にリザ。
「え?洗って頂けるのですか?」
僕の行為に驚いているリザ。
「あぁ、怪我が無いかのチェックもしている」
スポンジで全身を磨き上げていく。勿論、アレのチェックをする。使えそうだけど、精神的に今は無理そうだ。
泡をお湯で流して、服を着せる。『着衣』と唱えると、イメージした服を、それぞれが着衣した。
「スゴい…旦那様の魔法…」
リザが感動しているようだ。無表情なのに、尻尾がブンブン踊っている。
「食べたい物はあるか?」
「肉…」
控えめにリクエストするリザ。
「肉です」
「肉なのです♪」
自己主張をするタマとポチ。この子達は、肉食系なのか…ちょっと、狩ってくるかな。肉を調達して、彼女達の前に戻った僕。
「生でいいのか?それとも焼くか?煮るか?」
「生でかまいません…」
「生でいいの」
「生なのです♪」
野生種に近いのか、人間の元で暮らしたことが無いのか?彼女達は、肉を眺めていて、中々食べない。あぁ、奴隷だったから、喰って良い待ちかな?
「食べていいんだよ。もう、奴隷では無いんだからね」
言い終わると、肉をむさぼるように食べていく少女達。空腹だったのだろうな。そうだ、肉ばかりでは栄養が偏ってしまう。青汁の粉末を水に溶き、コップに入れて、3人の前に置いた。
「これも飲め。子供用に甘くしてあるから」
喉も渇いていたのか、青汁を美味しそうに飲む肉食系な少女達。そして、満腹になった3人を寝かしつける。ポチ、タマは膝枕で、リザは肩枕で寝かせた。川の字にして寝かせようとしてのだけど、リザが置いて行かれると思ったのか、僕の服を掴んで離れなかったのだ。
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翌朝、僕だけ街へ出掛けた。装備品を見る為である。彼女達に護身用の装備を与えたいからね。どんな装備が良いのかを店で研究する。
道すがら、街の情報も手に入れていく。この街は人間至上主義ぽく、亜人を差別しているようだった。あの3人は奴隷でなくても、差別されそうだな。
街では首だけの死体が大量に見付かったことで、ざわめいているようだ。兵士が街の至る所で警備をしている。物騒な街だな。さて、戻るか。人目の付かない場所から、迷宮へと転移した。
装備は魔物の身体の一部を使った物に高値が付いていた。迷宮で狩って、錬金でもするかな。この世界のお金の手持ちは、小銭は有るが、大金が無いから。
少女達の適性を読み取る。リザは槍、ポチは剣、タマはナックルかな?それぞれに、聖槍ロンギヌス、聖剣アスカロン、ホーリーナックルを与えた。敵は悪魔系だと思うので、聖属性の武器にしたのだ。
「当たる瞬間に気を込めると、威力が増大する。練習して、使える様にしてくれ」
自分専用の得物を見つめているリザ。ポチは振っている。タマは猫パンチを撃ち出している。
「防具は、この迷宮で魔物を狩って、作るから」
街で見かけた防具で良さそうだったのは、蟻さんの表皮を使ったハーフメイルだ。軽くて、剣が刺さりにくいようだ。探査能力で近くの蟻さんを探す。しかし、蟻さんはおらず、蜘蛛と芋虫がいるようだ。芋虫で練習させるかな?蜘蛛は糸が面倒だから。
転移術を使い、4人で芋虫の前に出た。
「リザは正面から刺していけ。ポチ、タマは側面から叩き込め」
僕の指示に頷いた3人。危なくなったら僕が介入する。リザが刺してから抜く迄の間が、無防備過ぎた。僕が間に入り盾になる。
「リザ、抜くだけでなく、後に後退もしろ。いいか、リザがやられるってことは、ポチとタマも道連れになると思え!」
「はい…」
蒼い顔のリザ。この先のことを考えると、最初のうちに厳しく教えるのが良いはずだ。猫パンチが面白いように当たっているタマ。ポチは刃面で叩いていないようだ。あれではダメージは入らない。終わったら、素振り練習でもさせるかな。
パシュ!
タマがクリティカルヒットを撃ち込んだようで、芋虫は息絶えた。
「ご主人様、ナイフはございますか?」
リザに訊かれた。
「どうするんだ?」
「魔物にある魔核を取り出します。街で高く売れるのです」
そうなんだ。『強奪』で魔核を抜き出した。
「これか?」
「そうです…スゴい…」
表情は険しいけど、リザの尻尾が踊っている。不思議大好き系かな。
「これの肉は喰うのか?」
「はい。内臓はダメですが、肉は美味しいんです」
リザに肉捌き用のナイフを与えた。リザは器用に、食べられる部位を切り出していく。リザの切り出した肉と、僕の用意した青汁で、食事をする3人。食後休みの後、素振りをさせよう。
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数日経つと、リザ達がそれなりに戦えるようになってきた。リザが敵を引きつけ、ポチとタマで、致命傷を負わせていく。複数の敵の場合、弱そうな1匹を彼女達にまかせて、残りは僕が屠る。戦闘が終わった後、
「旦那様、どうやったら、斬撃が飛ぶのですか?」
ポチに訊かれた。リザも興味あるようだ。う~ん、僕の得意な剣技、飛ぶ斬撃。居合い斬りを極めた結果、手にすることができたのだ。近接武器で距離関係無く叩き込め、便利であるのだが、習得するには血の滲むような鍛錬が必要である。血が通っていない僕が言うのは、あれだけど。まぁ、チートなもどき技なんかもあるが、どうするかな。
「振り抜く瞬間に気を込めるんだよ。タイミング命の技だ。練習が必要だよ」
と、教えた。勉強意欲の有る者には、教える。タマは黙々とシャドーで猫パンチを練習していた。クリティカル率はタマが一番高い。身体の一部である拳が武器なので、気が流し込み易いのだろう。
僕は倒した蟻さんの表皮で、ハーフメイルを錬金した。そして、3人にプレゼントした。採寸したので、彼女達の専用である。
「スゴいです」
リザの尻尾が踊っている。この防具により戦闘の際、芋虫でも、蟻さんでもダメージを負うことは無くなった。それだけ優秀な防具のようだ。まぁ、蜘蛛さんの場合、糸が絡み易くなったのは盲点ではあったけど。
練習と狩りと食事と睡眠を、繰り返す僕達。そんなリズミカルで、のどかな時間を過ごしていた僕達の前に、一人の少年が降ってきた。